毎日のように使うしゃもじは、ストレスなく使える商品を選びたいものです。最近では、ご飯をよそいやすいように工夫されたものや、立つしゃもじなど機能性の高いものも多く発売されています。選び方を知って、自分に合った商品を見つけましょう。
目次
しゃもじの素材と特徴
昔はしゃもじといえば木製のものしかありませんでしたが、現在ではプラスチック製やシリコン製、金属製などさまざまな素材のしゃもじがあります。
それぞれ異なる特徴があるので、素材ごとに見ていきましょう。
温かみのある「木製」
木製のしゃもじは、見た目が木の温もりを感じさせておしゃれなだけでなく、機能性にも優れます。木の持つ吸水性によって、ご飯をよそう際に余分な水分を取り除いてくれるので、ふっくらよそえる上、味もおいしくなるでしょう。
さらに、手になじみやすく握り心地がよいのも優れたポイントです。木の香りを楽しめるのも魅力の一つなので、材質にこだわるのもよいでしょう。高級感があるので、プレゼントにもおすすめです。
ポピュラーな「プラスチック」
最もポピュラーともいえるのが、プラスチック製のしゃもじです。色やデザインが豊富で、キッチンのインテリアや自分の好みに合わせたものが見つかりやすいのが魅力といえるでしょう。
また、ご飯をよそうヘラの部分にでこぼこのエンボス加工を施し、米粒がくっついても落としやすいよう工夫されたものも多くあります。お手入れの際にはゴシゴシ洗わなくても汚れをきれいに落とせるでしょう。
一方、プラスチックは熱に弱いため、炊飯器の中に入れたままにしてしまったり、熱いもののそばに置いたりするなど長時間熱に触れ続けさせると、変形する可能性があります。使用後は熱いものから遠ざけて置いておくように気を付けましょう。
釜が傷付きにくい「シリコン」
しゃもじで釜の内側に付いた米粒を取るときに、釜を傷付けてしまわないか心配な人もいるでしょう。そんな人におすすめなのがシリコン製のしゃもじです。
柔らかいシリコン素材なら、釜や土鍋にこびり付いたご飯を強い力で取っても傷付きにくいでしょう。水切れがよく、お手入れがしやすいのも使いやすいポイントです。
販売されている商品の種類が少なく、選択肢が少ないことは難点ですが、炊飯器や土鍋を長く大切に使いたい人にはおすすめの素材といえるでしょう。
油や塩分に強い「金属製」
長く使いたいなら、金属製のしゃもじがおすすめです。高温に触れても変形しにくく、油分や塩分にも強いという特徴があります。
ヘラ部分が薄く加工されているタイプなら、ご飯をよそう際もお米が付きにくいのでストレスなく使えるでしょう。ただし、持ち手も金属でできている場合は、熱い炊飯器や鍋に長時間触れさせておくと熱くなってしまい、やけどをする恐れがあります。
また、あまり力を入れると炊飯器や鍋を傷付ける可能性もあるので注意しましょう。
しゃもじ選びのポイント
(出典) photo-ac.com
毎日のように使うしゃもじは、ストレスなく使えるものを選ぶことが大切です。機能性にも着目して、より自分に合ったものを選びましょう。
用途に合ったヘラの形
しゃもじの使いやすさに大きく影響するのがヘラの形です。用途に合った使いやすい形状のものを選びましょう。
たくさんのご飯をよそうことが多いなら、ヘラの面積の大きいものがおすすめです。一度にたくさんのご飯をよそえるので使い勝手がよいでしょう。
ヘラがスプーンのようになったタイプは、ご飯をこぼさずによそうことができます。また、お米をつぶしてべっちゃりさせたくないなら、ヘラの薄いタイプが使いやすいはずです。
他にも着目すべきはグリップ部分です。手の大きさによって握りやすい太さも違うので、実際に商品を見たり直径を確認したりして、自分の手にちょうどよい太さのものを選びましょう。
お手入れや調理を楽にする機能性
しゃもじでご飯をよそっていると、ヘラにお米がくっついてしまうのが厄介です。お茶碗や釜の端で落とすわけにもいきませんし、後片付けの際にも手間がかかって面倒でしょう。
そんなときは、ヘラ部分がでこぼこになったエンボス加工タイプがおすすめです。しゃもじに米粒が付きにくいので、お茶碗に盛りやすく、後片付けも楽にできるはずです。
食洗機対応のものを選んでおけば、さらにお手入れが楽になるでしょう。
立つタイプも便利
炊飯器にしゃもじ立てが付いているとも限りませんし、しゃもじ立てが使いにくいこともあるでしょう。
最近人気の立つタイプのしゃもじなら、置き場所がなくても自立して立つので便利です。ヘラを上にして立てるので衛生的ですし、グリップ部分に重りが付いたタイプなら転倒する心配もありません。
ただし、通常のタイプのしゃもじよりグリップ部分が太かったり、四角くデザインされたりしたものもあり、握りやすさに問題があることがあります。選ぶ際は、グリップ部分の太さや形もチェックしておくと失敗しにくいでしょう。
木製しゃもじのおすすめ
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昔ながらの木製しゃもじは、温かみを感じさせてくれる見た目が魅力です。使いやすさにもこだわった商品なら、お米をきれいによそえてご飯がさらにおいしく感じるかもしれません。
宮島工芸製作所 丸柄ナナメ杓子
広島県の宮島で杓子や調理ヘラなどの木工工芸を手作りしている会社、宮島工芸製作所の木製しゃもじです。天然木が使用されているため、一つ一つ木目や風合いが異なる点が魅力です。
ヘラの先が斜めになっているのでご飯を集めやすく使い勝手もよいでしょう。グリップ部分は膨らみがある曲線デザインになっているので、手になじみやすく握りやすいでしょう。ありそうでなかなかない形状のしゃもじです。
宮島工芸製作所 丸柄ナナメ杓子
かもしか道具店 ごはんのしゃもじ
抗菌炭化木を使用して作られたしゃもじです。雑菌の繁殖を防いでくれ、衛生的に使えるので小さな子どもがいる家庭でも安心して使えます。
ヘラの丸いラインはあらゆるサイズの鍋底に対応できるようにデザインされており、どんな鍋でもよそい残してしまうことがありません。
またお米をつぶしてしまうこともないので、ふんわりおいしそうに盛れるでしょう。サイズは幅20.6cm×全長6cm×厚み0.6cmと少々小ぶりになっており、1合炊きの小さな鍋でも使いやすくなっています。
かもしか道具店 ごはんのしゃもじ
東屋 宮島 七寸
広島県の宮島で、200年近く前から作り続けられている歴史あるしゃもじです。
無塗装で温かみがあり、職人が一つ一つ丁寧に木肌を磨き上げた木の感触を直接楽しむことができます。使うほどに木製ならではの味わいが出てくるため、愛着を持って使い続けられるでしょう。
使用後はきれいに洗って、よく乾燥させてから保管することで、長く美しい状態で使い続けられます。伝統的なフォルムでありながら、どこか洗練された印象を与えるデザインも魅力的です。
東屋 宮島 七寸
プラスチック製しゃもじのおすすめ
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プラスチック製のしゃもじは、種類が豊富で比較的リーズナブルな商品が多くなっています。広く使われていることから、最もポピュラーな種類だといえるでしょう。特におすすめの3商品をご紹介します。
マーナ 極しゃもじ プレミアム
全米販・お米マイスターというお米のプロと開発したという理想を極めたしゃもじです。炊き上がったご飯をほぐして余分な水分を飛ばす『シャリ切り』のしやすさを追求して作られました。
素材にはTPX樹脂が使用され、さらに表面にエンボス加工が施されているので、しゃもじに米粒がくっつきにくくなっています。ご飯をほぐしたり混ぜたりするのも楽にできるでしょう。
スプーン形状になっているので、すくいやすいのもうれしいポイントです。
マーナ 極しゃもじ プレミアム
プリンス工業 PRINCE LABO しゃもじ
ヘラ部分はフッ素加工樹脂でできており、米粒が付きにくいように加工されています。素材自体がフッ素なので、コーティングされたものより長く『付きにくさ』が持続するでしょう。
グリップ部分は包丁によく使われる強化木が使用されており、耐水性に優れます。そのまま置いてもヘラが下に付かないデザインになっているので、衛生的です。高級感の漂うおしゃれなデザインも魅力でしょう。
カラーバリエーションは白×生成り、白×茶、白×黒、黒×生成り、黒×茶、黒×黒の6種類があります。
プリンス工業 PRINCE LABO しゃもじ
和平フレイズ 免許皆伝こびりつかないしゃもじ 大
ヘラ部分をでこぼこさせるだけでなく、でこぼこした部分の前面にも細かな起伏を付けるダブルエンボス加工が施されたしゃもじです。これによって米粒がよりこびり付きにくくなっています。
また、ヘラ先端の厚みを小さくすることで、しゃもじのフチ部分にも米粒が付きにくい工夫が施されています。蒸らして水分を含ませたご飯もきれいにほぐせるでしょう。
和平フレイズ 免許皆伝こびりつかないしゃもじ 大
シリコン製しゃもじのおすすめ
(出典) photo-ac.com
最近では、適度なしなやかさを持つシリコン製のしゃもじも多くなりました。ここではおすすめの2商品をご紹介します。
ストウブ シリコン しゃもじ
おしゃれなホーロー鍋でおなじみのストウブから出ているシリコン製のしゃもじです。ココットを傷付けないように開発された商品ですが、もちろん炊飯器の内釜や土鍋にも優しく使えます。
ヘラ部分には突起状の『ピコ』が付いているので、米粒がくっつきにくくご飯をよそいやすいでしょう。天然木でできたハンドル部分は、手になじみやすくストウブのロゴが入っているのもおしゃれです。
ストウブ シリコン しゃもじ
ツヴィリング プロ しゃもじ
イタリアのデザイナー、マテオ・トゥンとアントニオ・ロドリゲスによってデザインされたスタイリッシュなしゃもじです。ヘラ部分は耐熱温度が230℃のシリコン製なので、釜を傷付けることも、高熱でヘラ先が変形する心配もありません。
グリップ部分は人間工学に基づいたエルゴノミックデザインとなっているので、持ちやすく疲れにくいでしょう。食洗器対応なのも使いやすいポイントです。
ツヴィリング プロ しゃもじ
金属製しゃもじのおすすめ
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長く使い続けたいなら、金属製のしゃもじがおすすめです。熱や塩分・油分にも強いため、長く愛用することができるでしょう。形状や素材にもこだわった2商品をご紹介します。
ののじ しゃもじ ステンレス
ステンレス製のしゃもじで、油分にも塩分にも強い素材でできています。熱に強く、高温に触れても変形する心配がありません。さびることもないので、長く愛用できます。
ヘラ部分にはエンボス加工が施されている上、フッ素加工もされているのでご飯がくっつきにくく、ふっくらきれいによそえるでしょう。
また、ヘラ部分はスプーンのように設計されていて、ご飯をすくうようにして盛ることができます。水分の少ないお米をすくってもこぼしにくい形状なので、掃除の手間も省けるでしょう。
ののじ しゃもじ ステンレス
ののじ しゃもじ チタン
軽くて丈夫なチタン製のしゃもじです。高温でも変形しにくく、熱湯消毒や高温乾燥もでき、長持ちするでしょう。ヘラ部分には両面にエンボス加工とフッ素加工が施されているので米粒がくっつきにくくなっています。
先端部分が薄いので、ご飯を切ったりほぐしたりしても米粒がつぶれにくいでしょう。ヘラ部分とグリップ部分の継ぎ目がないので洗いやすく、衛生的に使える点も魅力です。
ののじ しゃもじ チタン
立つしゃもじのおすすめ
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自立するタイプのしゃもじがあれば、しゃもじ立てがなくても毎日便利に使えます。おしゃれなデザインのものも多く、使わないときは見えるところに立たせておくのもよいでしょう。
マーナ 立つしゃもじ
プラスチック製の立つしゃもじで、グリップ部分は握りやすい設計になっています。ヘラ部分には特殊なエンボス加工が施してあるので、米粒がしゃもじに付くことなくさっとご飯をよそうことができるでしょう。
また、ヘラのフチ部分は薄く設計されているので、ご飯をつぶさずにきれいにほぐせます。カラーはホワイトの他にもオレンジ、ピンク、ブラックがあります。
マーナ 立つしゃもじ
山崎実業 タワー 立って置ける しゃもじ
立たせても置いても大丈夫なしゃもじです。持ち手の裏に支えが付いているので、縦置きだけでなく横置きをしてもヘラ部分がテーブルやキッチン台に付いてしまうことがありません。
グリップ部分は握りやすい太さにデザインされているのでさらに扱いやすくなっています。またヘラ部分にはエンボス加工が施されているので、お米が付きにくくご飯をきれいによそえます。カラーはホワイトの他にブラックもあります。
山崎実業 タワー 立って置ける しゃもじ
ティファール インジニオ スタンディングしゃもじ
フランスの調理器具メーカー、ティファールの高級ラインである『インジニオ』シリーズのしゃもじです。赤と黒を基調にしたデザインがスタイリッシュでおしゃれです。
耐熱温度230℃と熱に強いシリコン製で、食材の色移りがしにくく、汚れも落としやすいので長くきれいに使えるでしょう。ヘラ部分にはエンボス加工がされており、ご飯がくっつきにくくなっています。
食器洗い機対応なので、お手入れも楽です。
ティファール インジニオ スタンディングしゃもじ
お気に入りのしゃもじを見つけよう
(出典) photo-ac.com
昨今ではパンやパスタが人気といっても、やはり日本人たるもの主食はお米です。ほとんど毎日お米を炊く家庭もあるでしょう。そのお米を食卓に並べるのに欠かせないしゃもじは、ストレスなく使えるものを選ぶことが大切です。
最近では、昔ながらの木製のものだけでなく、プラスチックやシリコンなどさまざまな素材のものが販売されています。ご飯を楽にきれいによそえるよう色々な工夫が凝らされた商品も多くあり、自分の用途や好みに合ったものを見つけやすいはずです。
ぜひお気に入りのしゃもじを見つけて、たくさん活躍させましょう。