メガネ愛用者に欠かせないのが、メガネクリーナーです。汚れたメガネは劣化が早い上、不衛生な印象を与えかねません。毎日適切にお手入れをして、きれいな状態を保ちましょう。メガネクリーナーのおすすめやメガネのお手入れ方法・代用品を紹介します。
目次
メガネクリーナーの種類
メガネの汚れが気になるとき、お手入れの役に立つのがメガネクリーナーです。さまざまなタイプがありますので、まずはどのようなバリエーションがあるのか見ていきましょう。
シートタイプ
繊維やクロスでメガネを直接拭くタイプのクリーナーです。主に、水分を含む『ウエットタイプ』と繊維の形状で汚れを落とす『ドライタイプ』に大別できます。
べたっとした油汚れに強いのはウエットタイプです。食事中にパスタソースがはねてメガネに付いた、汗が付いた手でレンズを触ってしまったというときは、ウエットタイプがおすすめです。
一方、メガネが曇ったときやホコリが気になったときなどは、ドライタイプでサッと一拭きするとよいでしょう。
どちらも基本的には使い捨てで、携行しやすい個別包装タイプもあります。
なお使い捨てに抵抗のある人は、布素材のクロスタイプがおすすめです。お手入れすれば何度でも使えるため、コスパ良好といえます。
液体・ムースタイプ
レンズに液体や泡を吹き付けて汚れを落とすタイプのクリーナーです。液体の場合は、点液式とスプレー式があります。
点液式は、洗浄液数滴を直接レンズに垂らして汚れを落とします。広範囲の汚れを落とすというよりは、レンズの一部に付着した汚れを落とすのに向いているでしょう。汚れを落とした後は、乾いたクロスやシートでレンズを拭けばOKです。
スプレー式は、液状のクリーナーをレンズに向けて噴霧します。広範囲の汚れに対応でき、メガネ全体をきれいにしたいときに便利です。
一方、ノズルから泡が出てくるのがムースタイプです。泡になった洗浄液がメガネ全体を覆うため、ムラなく汚れを落とせます。
スプレー式・ノズル式とも、洗浄後は水洗いが必要です。
錠剤タイプ
洗浄タブレットを水に溶かし、メガネを浸けて洗浄するタイプです。タブレットの洗浄成分が水に溶け出し、発泡して汚れを落とします。
フレームやブリッジ部分まできれいにできるので、メガネ全体をリフレッシュしたいときに最適です。一方で水を入れる容器を用意したり、洗浄が終わるまで待機したりする手間が必要となります。
またメガネフレームの材質によっては、洗浄により変質することがあるかもしれません。使用前に注意書き・説明書をきちんと読み、『自分のメガネを洗浄しても問題ないか』を確認することが必要です。
メガネクリーナーの選び方
(出典) photo-ac.com
メガネクリーナーを選ぶときは、『どこで使うか』『どんな汚れを落としたいのか』などを考慮することが大切です。適当に選ぶと、汚れが落ちなかったり使い勝手が悪かったりするかもしれません。
ニーズに合ったメガネクリーナーを選ぶコツを紹介します。
使うシーンに合わせる
出先用のメガネクリーナーは、携行しやすいタイプがおすすめです。
例えば個別包装のシートタイプなら、バッグに入れてもかさばりません。洗浄は『拭くだけ』の上使用後は廃棄できるため、気軽にどこででも使えます。
また点液式の洗浄液の多くは、比較的コンパクトなサイズ感です。シートで拭いて仕上げるタイプならどこででも使いやすく、こちらも携行に向いているといえます。
一方洗浄後に水洗いが必要なタイプは、水を自由に使える場所が必要です。スプレータイプやムースタイプだと、出先では使いにくいかもしれません。自宅用・会社用として置いて使うのがおすすめです。
なお錠剤タイプは容器や水が必要で、自宅以外での使用にはあまり適しません。『出掛ける前のお手入れ』『1日の終わりのお手入れ』などとして使うのが無難でしょう。
洗浄力の高さ
洗浄力の高いメガネクリーナーが欲しい場合は、水分や泡で汚れを落とすタイプがおすすめです。
レンズにこびり付いた汚れを水分で緩めて落とすため、強くこする必要がありません。汚れとのなじみもよく、気になる汚れを簡単に落とせます。
ただし仕上げに拭き上げが必要な点液タイプのクリーナーだと、レンズに繊維跡が残ってしまうことがあります。
「見栄えが気になる」という場合は、水で洗って仕上げるスプレー式やムース式を選びましょう。
機能性にも注目して
メガネクリーナーの中には、『除菌・殺菌効果』『曇り止め』『静電気・帯電防止』等の効果を持つものもあります。
例えば寒い季節なら、曇り止め機能があると便利です。寒い屋外から暖かい屋内に戻ったときに、レンズが真っ白になるのを防げます。
また花粉症やホコリアレルギー等のある人は、静電気・帯電防止機能がおすすめです。メガネが帯電してしまうと、花粉やホコリを引き付けやすくなります。静電気をシャットアウトできれば、花粉対策・アレルギー対策もしやすくなるはずです。
シートタイプのメガネクリーナー
(出典) photo-ac.com
携行性に優れるシートタイプのメガネクリーナーは、バッグに常備しておくと重宝します。スマホやPCの液晶画面に使えるものもあるので、使い勝手のよいものを探してみましょう。
ダイセル めがねふき
超極細繊維で作られた、アクリル不織布のメガネクリーナーです。ドライタイプで、汚れを落とすための薬剤は一切使われていません。繊維の形状・性質そのもので、レンズに付いた皮脂汚れや指紋をすっきりと落とします。
シート1枚のサイズは約14×15cmあり、比較的大きめです。レンズだけではなく、スマホやタブレット・PC等の液晶画面を拭くときにも使えます。
パッケージのサイズは、9×6×8.5cmで、一つのパッケージにつき10枚のシートが入っています。
ダイセル めがねふき
小林製薬 メガネクリーナふきふき
ウエットタイプのメガネクリーナーです。1セット50袋入りで個別包装されているため、必要な枚数だけを持ち歩けます。バッグやポーチ・財布などに入れておけば、レンズの汚れが気になったときにサッと取り出せるでしょう。
速乾性に優れているのが特徴で、拭いたはしから乾くため、使用後にから拭きする手間がありません。シートのサイズは約10×13cmで、プラスチックレンズやマルチコートレンズ・スマホ画面の汚れ落としにも使えます。
ただしべっ甲や宝石製のフレームは、変質の恐れがあるため使用不可です。
小林製薬 メガネクリーナふきふき
レック 激落ち メガネ・スマホ クリーナー
マイクロファイバーよりもさらに極細の『ナノファイバー』を使ったメガネクリーナーです。
繊維内にはさまざまなサイズのすき間があって、油・水分をしっかりと吸着します。拭き取り性に優れており、レンズに付着した指紋・皮脂汚れもきれいに落とします。
また洗浄成分はアルコールで速乾性が高く、拭き跡が残りにくい仕様です。除菌効果もあるため、衛生面が気になるときにも重宝します。
シート1枚のサイズは約10×14cmで、プラスチックレンズ・マルチコートレンズ・UVカット加工済みのレンズや、スマホ等の液晶画面への使用もOKです。個別包装タイプで、1パッケージにつき30シート入っています。
レック 激落ち メガネ・スマホ クリーナー
東レ トレシー
クロスタイプのメガネクリーナーです。洗えば何度でも使えるため、使い捨て以外のメガネクリーナーを探している人におすすめできます。
素材として使われているのは、直径約2ミクロンの超極細繊維です。繊維が汚れ内部に入りやすく、汚れをきれいに落とします。
また取り込んだ汚れは繊維内部のすき間に入り、表面に現われにくい作りです。レンズを拭くとき、「クリーナーに付いた汚れでレンズが汚れた…」とイライラせずに済むでしょう。
鏡・宝石・グラス・スマホ画面・PC・時計等、あらゆる場所の汚れ落としに使えます。
クロスのサイズは、16×16cmです。
東レ トレシー
液体・ムースタイプのメガネクリーナー
(出典) photo-ac.com
汚れを簡単にすっきり落としたい場合は、液体・ムースタイプのメガネクリーナーがおすすめです。機能性に優れたものも多いので、ニーズに合うものを見つけましょう。
パール レンズクリーナー プラクリーン スプレータイプ
プラスチックレンズ用に開発された、エアゾールタイプのメガネクリーナーです。使用前にスプレーボトルをよく振って、ガスと液体を混ぜましょう。
ノズルからレンズに向けて洗浄液をスプレーすれば、液が汚れに染みこんで浮かせる仕組みです。そのまま乾いた布等で拭き取れば、皮脂汚れ・指紋を簡単に落とせます。
またメガネクリーナーには、『帯電防止』『防汚機能』も付いています。使用後のレンズは汚れや静電気が付きにくく、快適に使いやすくなるでしょう。
商品サイズは35×35×13cmで、内容量は60mlです。双眼鏡やカメラのレンズにも使えます。
パール レンズクリーナー プラクリーン スプレータイプ
ソフト99 メガネのクリーナー ハンディスプレー
中性の洗浄成分・アレル物質抑制剤配合で、メガネや人に優しいメガネクリーナーです。コーティングレンズやフレーム等の洗浄にも使えます。
使用時は軽く2~3回振って、レンズの両面にスプレーしましょう。その後すぐにペーパーやクロスで拭き取れば、汚れがきれいに落ちます。皮脂汚れや整髪料といった頑固な汚れを落としたいときにおすすめです。
また洗浄後は、レンズに透明な保護皮膜ができる仕様です。コーティング効果で汚れが遮られ、レンズをきれいな状態に保ちやすくなります。
内容量は18mlとコンパクトで、携行性にも優れています。
ソフト99 メガネのクリーナー ハンディスプレー
東海 メガネレンズクリーナー ハイルック プチスリム ムースタイプ
液だれしにくい、ムースタイプのメガネクリーナーです。洗浄成分は界面活性剤とエタノールで、PCグラスやサングラス・スマホ画面や携帯ゲーム機の液晶画面にも使えます。
また洗浄後は、メガネ表面に保護皮膜ができる仕様です。チリ・ホコリが付着しにくく、メガネを快適に使いやすくなります。
本体容量は17mlとコンパクトサイズで、携行性に優れます。これ1本で、約50回のメガネ掃除が可能分です。
東海 メガネレンズクリーナー ハイルック プチスリム ムースタイプ
ソフト99 メガネのシャンプー 除菌EX ミンティベリーの香り
メガネ全体にスプレーして、洗い流すタイプのメガネクリーナーです。スプレー口から出た泡がメガネ全体を包み込み、付着した汚れを落とします。泡の力が汚れを落とすため、ゴシゴシ洗いは必要ありません。
レンズ以外にも、汚れの付着しやすいブリッジ・つる部分まで洗浄できます。洗浄液には除菌効剤が配合されており、メガネの雑菌が気になる人にもおすすめです。
爽やかなミンティベリーの香り付きで、スプレーするたびに爽やかな香りが広がります。商品サイズは70×43×18.8cmで、内容量は200mlです。
ソフト99 メガネのシャンプー 除菌EX ミンティベリーの香り
錠剤タイプのメガネクリーナー
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容器に錠剤を入れて使う錠剤タイプは、水を入れた容器に錠剤を入れてメガネを洗浄します。洗浄時間は商品によってさまざまなので、用法を守って使いましょう。
錠剤タイプのメガネクリーナーから、おすすめを紹介します。
Nishimura メガネブク
中性タイプでメガネに優しいクリーナーです。水に入れると酵素の細かい泡が出て、メガネ全体を洗浄します。
泡がなくなって水が透明になったら、メガネを取り出して水道水ですすぎましょう。その後はわらかい布やティッシュで水滴を拭き取ったら、洗浄完了です。
通常の洗浄時間は約2~3分ですが、さらに5~10分浸けておくと汚れが落ちやすくなります。ただし30分以上浸けると素材を傷める恐れがあるため、長時間浸すのは控えましょう。
なお、コーティングが劣化したメガネや、傷のあるレンズ・フレームには使えません。洗浄成分は酵素なので、使用後は手を洗うことも忘れないようにしましょう。
Nishimura メガネブク
メガネ・メガネ拭きのお手入れ方法
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メガネクリーナーは『レンズに付けるだけ』ですが、適当に使うとレンズを傷める恐れがあります。メガネの正しいお手入れ方法を理解しておきましょう。
液体・ムースタイプのメガネクリーナーのお手入れ方法にとクロスタイプのメガネクリーナーの洗濯方法を紹介します。
メガネを傷つけない拭き方
メガネをメガネクリーナーでお手入れする前に、まず水洗いしてゴミ・ホコリを取り除きます。
そのままお手入れを始めると、汚れ落ちが悪くなったりレンズに傷が入ったりするかもしれません。表面を水で流して、洗浄しやすい状態にするのがベターです。
メガネを水で洗った後は、以下の手順でお手入れしましょう。
- メガネクリーナーを付ける
- 洗い流す(拭く)
- 水分を吸い取る
まずレンズに液体やムースの洗浄液を付けます。その後は、液をレンズ裏・ツル・ブリッジまで行き渡らせ、指の腹ですみずみまで洗いましょう。
洗い流しが必要なタイプは水道水で泡や汚れを優しく洗い流し、布やティッシュで水分を拭き取ります。一方そのまま拭き取るタイプは、ティッシュをやさしく押し当てながら泡や汚れを吸い取ればOKです。
仕上げにメガネ拭きでメガネ全体を拭けば、メガネはピカピカになります。
メガネクリーナーの洗濯方法
クロスタイプのメガネクリーナーは、デリケートなマイクロファイバー素材が一般的です。洗濯機で洗えますが、傷みが気になる場合は、手洗いの方がよいでしょう。
手洗いする場合は、以下の手順で行います。
- 洗面器にお湯(40度くらい)を入れる
- 中性洗剤・デリケート衣類用の洗剤を入れる
- メガネクリーナーを入れて優しくもみ洗いする
- しっかりすすぐ
- 水気を切って陰干しする
一方洗濯機で洗う場合は、洗濯用ネットに入れるのが鉄則です。デリケート衣類用の洗剤を入れ、おしゃれ着コースの弱水流で洗いましょう。
脱水したら、こちらも陰干しがおすすめです。
メガネクリーナーがないときは
(出典) photo-ac.com
メガネクリーナーを切らしてしまったときなどは、ひとまず家庭にあるもので乗り切りましょう。ただしあくまでも『応急処置』なので、なるべく早めにメガネクリーナーを入手するのがおすすめです。
メガネクリーナーがないときの代用方法を紹介します。
中性洗剤と水で洗う
メガネクリーナーがないときは、台所用の洗剤で代用できます。ただし、必ずラベルに『中性』と書いてあることを確認しましょう。洗うときはお湯ではなく、水と洗面器を用意します。
具体的な洗い方は以下の通りです。
- メガネを水ですすぐ
- 洗面器に中性洗剤を数滴垂らす
- メガネ全体を洗う
- 水ですすぐ
アルカリ性や弱酸性の洗剤だと、レンズ表面の傷に洗浄成分が入って、コーティングが剥がれる恐れがあります。またお湯もメガネのコーティングを剥がしたり形状がゆがんだりする恐れがあるため、メガネの洗浄では避けましょう。
ティッシュペーパーで拭き取る
中性洗剤でメガネを洗った後は、ティッシュやクロスで水分を拭き取ります。強くこするとメガネを傷める恐れがあるため、優しく押えるように拭くのがポイントです。
またメガネの金属部分は、水分で劣化したりさびたりする恐れがあります。拭き残しがないよう、しっかり水分を拭き取りましょう。
なお、ティッシュやクロスがなかったとしても、『ウエットティッシュ』『液晶クリーナー』でメガネを拭くのはおすすめできません。
アルコールの入ったウエットティッシュはレンズのコーティングやプラスチックを劣化させる可能性があります。
メガネクリーナーでメガネをいつでも清潔に
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メガネクリーナーは、主にシートタイプ・液体・ムースタイプ・錠剤タイプがあります。それぞれ特徴・洗い方は異なるため、使う場所や汚れに合わせて選びましょう。
またメガネクリーナーがないときは、中性洗剤で代用可能です。ただしメガネのことを考えるなら、やはり『メガネ用』に特化されたクリーナーを使う方が安心できます。
使用シーンに合ったもの、使い勝手のよさそうなものを選びましょう。