蚊取り線香の成分は何？おすすめ商品や犬猫がいても使えるかを解説

毎年、蚊取り線香をたいて対策しているけれど、たまには違う商品も使ってみたい、という人もいるのではないでしょうか？この記事では、蚊取り線香の基本情報をはじめ、人・ペットへの影響や選び方、おすすめ商品を紹介します。

夏の定番「蚊取り線香」とは？

蚊取り線香の歴史は古く、初めて誕生したのは明治時代のことです。厄介な虫さされを防げるその効果から、現在でも日本国内だけでなく世界中で使われています。ここでは、そんな蚊取り線香の基本情報を紹介します。

蚊取り線香が使われ始めた時代

蚊取り線香が誕生したのは、明治23（1890）年のことです。現在でもおなじみの殺虫剤メーカー、KINCHO（大日本除虫菊株式会社）の創業者である上山英一郎氏が発明しました。

発売当初の蚊取り線香は約20cmの棒状で、しっかり効果を得るためには、3本同時に使わなければならなかったそうです。現在の渦巻き型になったのは、発売から5年後の明治28（1895）年のことで、創業者夫人のアイデアがきっかけでした。

蚊取り線香はその効き目から、日本国内だけでなく世界中で評判となり、アメリカをはじめ世界中に輸出されるようになりました。今でも、世界各国で販売されている人気商品であり続けています。

蚊取り線香の主な成分や効果

蚊取り線香の主な成分は、『ピレスロイド系』と呼ばれる殺虫成分です。蚊取り線香に火をつけて煙を漂わせることで、空気中に殺虫成分が散布され、蚊などを退治してくれます。

また、蚊取り線香をたくことで蚊を追い払うこともでき、虫よけ効果も期待できます。

しかし、蚊取り線香は、蚊などの害虫だけでなく、昆虫も含めた虫全般に働きかけるものです。虫のほか、熱帯魚や金魚などにとっても毒性が強いので、虫や魚を飼っている場合は注意して使いましょう。

蚊取り線香をたいている間は、虫かごや水槽にカバーをしたり、煙の届かない場所へ移動させたりする工夫が必要です。

また、ピレスロイドの元であるピレトリンは、天然成分の場合と化学合成された成分である場合があります。パッケージに記載があるので、気になる場合は確認してから購入するとよいでしょう。

蚊取り線香の気になる疑問

(出典) photo-ac.com

蚊取り線香は殺虫効果が高いこともあり、人体やペットに悪影響はないものか気になるという人もいるでしょう。

蚊取り線香は、人体にもペットにも安全であることがほとんどです。

しかし、特に赤ちゃんや子ども、ペットのいる部屋で使う場合は、使用時に多少注意を払うに越したことはありません。

人体への影響について

ピレスロイドは殺虫効果の高い成分ですが、人間をはじめとしたほ乳類や、鳥類への安全性は高いといわれています。

ピレスロイドは、低温でよく効果を発揮するため、変温動物である虫などには強く効く一方、恒温動物であるほ乳類や鳥類の場合は、体内に入っても短時間で分解・排出されるためです。

そのため、赤ちゃんや子どもがいる部屋で使っても害はありません。

子どもの誤飲や置く場所に要注意

蚊取り線香は、赤ちゃんや子どもがいるところで使っても安全なものですが、誤飲には気を付けなければいけません。

毒性の低いものであるため、ひとかけらくらいなら問題ないことも多いものですが、置く場所には気を付け、赤ちゃんや子どもの手の届かないところに置くようにしましょう。

また、赤ちゃんのいる部屋で使うのが心配な場合は、煙による刺激を減らすための工夫をすると安心です。部屋の風通しをよくして、風上に置いたり、煙が直接赤ちゃんにかからないように置いたりして使うとよいでしょう。

赤ちゃんが部屋に入る前に使っておくのもおすすめです。

犬や猫などペットがいても使えるか

蚊取り線香に含まれる殺虫成分ピレスロイドは、ほ乳類には毒性がほとんどないので、基本的には問題ありません。しかし、犬・猫の種類や使い方によっては、ペットにとって有害になってしまうこともあるので注意が必要です。

短頭種と呼ばれる、マズルが短く、くしゃっとした顔の品種の場合は、のどや気管が弱いため煙によって調子が悪くなることがあります。使用中に、少しでも様子がおかしくなった場合は、すぐに使用を中止しましょう。

また、ケージのすぐそばや、ペットがよくいる場所のすぐ近くでたくのは、煙を直接吸い込む危険があるため、避けるのが無難です。心配な場合は、ペットが部屋にいない間に使うのが安心でしょう。

蚊取り線香の選び方は？

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蚊取り線香を使って、十分に殺虫効果を感じ快適に過ごしたいなら、持続時間と適応害虫は必ずチェックして選ぶのがおすすめです。利用シーンに応じたものを選ぶことで、蚊によるストレスを感じることなく、楽しく過ごせるでしょう。

持続時間を意識して選ぶ

蚊取り線香は、商品によって効果の持続時間が異なります。選ぶ際には、使用するシーンに応じて、最適な持続時間のものを選ぶとよいでしょう。

草刈りや園芸などの庭仕事やアウトドアなど、比較的短い時間の使用で済む場合は、小さめで短時間タイプのものを選ぶのがおすすめです。

また、バーベキューなど、屋外で比較的長い時間過ごす場合や就寝時には、長時間効果が続く大型のものを選ぶとよいでしょう。

香り付きタイプが登場

蚊取り線香は独特の香りがするものです。懐かしい感じがして好きな人は、普通タイプのものを使用しても問題ないかもしれませんが、あの香りが苦手だという人は、香り付きタイプを選ぶのがおすすめです。

近年ではアロマ配合のものもあり、柑橘系やバラ、ラベンダーなどさまざまな種類から選べます。複数の種類の香りがセットになっているものもあるので、その日の気分によって選ぶのもよいかもしれません。

適応害虫で選ぶ

適応害虫を確認することも大切なポイントです。一般的な蚊取り線香は、『蚊成虫』に効くと記載されていることが多く、ほとんどの蚊に対して殺虫効果があります。

刺されるとかゆみが強く、デング熱などの伝染病を媒介することもある『ヤブ蚊（ヒトスジシマカ）』を駆除したい場合にも、『蚊成虫』と記載されているものを選びましょう。

特に、アウトドアやガーデニングなど、ヤブ蚊が多くいるところに行くときは、『ユスリカ』としか記載されていないものは選ばないようにします。ヤブ蚊に対しては、あまり効果がありません。

ヤブ蚊に対して有効という旨の記載があるものや、通常よりも厚みがあり、殺虫効果の高いものを選ぶとよいでしょう。

蚊取り線香の使い方と置き場所

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蚊取り線香は使い方も簡単で便利ですが、火を使うものなので、設置場所には気を付けましょう。

また、置き場所によって得られる効果も違います。適切なところに置いて、効果を実感しながら使いましょう。

蚊取り線香の取り扱い方法

蚊取り線香の取り扱い方法についても知っておきましょう。

蚊取り線香を使う際は、まず、渦巻きの先端に火をつけます。点火する際は下向きにし、火がともったら、火を消してくゆらせましょう。

点火後は、専用の台や付属の線香皿にセットします。台や線香皿は、蚊取り線香を最後まで燃やし切るためにも、必ず平らなところに置いて使いましょう。周りに燃えやすいものがないか、確認してから置くことも大切です。

また、使用後の灰は、燃えるゴミとして捨てられます。燃え残りのリスクが心配な場合は、台や線香皿に燃えたままの状態で一晩ほど置いて、完全に消えたことを確認の上、処分するとよいでしょう。

蚊取り線香の適切な置き場所

蚊取り線香の効果を十分に発揮させるためには、置き場所も大切です。

室内で使用する場合は、部屋全体に行き渡らせるために、部屋の中心や風上に置くのがよいでしょう。蚊の侵入を防ぐために、玄関や窓際に設置するのもおすすめです。

いずれの場合も、周りに燃えやすいものはないか、十分に注意の上使うようにしましょう。

屋外で使う場合は、風向きが変わりやすい上、殺虫成分が薄まってしまい効果を発揮しづらくなります。そのため、複数箇所に設置するのがよいでしょう。蚊は暗所を好むため、テーブルの下などに設置しておくのも効果的です。

屋内におすすめの蚊取り線香

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蚊取り線香の成分は、人にもペットにも害はなく安全であるといっても、やはり室内で使う場合は煙が気になるという人もいるでしょう。その場合、煙の刺激の少ないタイプがおすすめです。

ここでは、刺激が少なく、室内で使いやすいタイプの蚊取り線香を集めました。

アース製薬 アース渦巻香 蚊取り線香 アロマセレクション 30巻缶入

煙の刺激が少なく、アロマの香りを楽しめるタイプです。ラベンダー・バラ・カモミールの3種類の香りが、それぞれ10本ずつ入っているので、気分に合わせて使うとよいでしょう。

1巻で約7時間燃焼を続け、安定した効果を発揮します。缶のフタがそのまま線香皿となるので、別に台を用意する必要がありません。線香立ても一つ付いているので、色々な場所で使えて便利です。

 

ライオンケミカル けむりのやさしい 昔ながらの天然除虫菊蚊取りせんこう レギュラータイプ 30巻入

原料を100%天然素材にこだわった蚊取り線香です。商品名のとおり、昔ながらの成分・製法で作られています。

天然の除虫菊を使用しているので、煙がやさしく、小さな子どもやペットがいても安心して使えるでしょう。無香料・無着色なのも安心です。

1巻で約7時間効果を発揮し、一晩中たいていてもあまり刺激を感じません。室内はもちろん、アウトドアなどさまざまなシーンで使えます。

 

屋外用のおすすめ蚊取り線香

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広い屋外で使用する蚊取り線香は、通常のものよりも厚みがあり、煙がしっかり出て、強力に殺虫してくれるタイプがおすすめです。効き目が強力な分、室内で使いたい場合は、換気を行いながら使うようにしましょう。

KINCHO 金鳥の渦巻 ハエにも効く 太巻 10巻

断面積が従来の蚊取り線香の約2倍と厚みのある蚊取り線香です。

太さがある分、熱エネルギーが大きく、素早く広範囲に効き目を広げることができるでしょう。キャンプやガーデニングといった屋外での使用に便利です。

ピレスロイドに加えて、高活性成分『トランスフルトリン』が配合されており、蚊だけでなく、ハエにもしっかり効き目があります。

 

児玉兄弟商会 パワー森林香 10巻 携帯防虫器セット

テレビでも紹介された人気商品で、林業や農業など、山での作業に携わる人たちに長く愛用されています。専用の携帯防虫器に入れ、腰に付けて使用します。

家庭用のものよりも厚みがある分、煙がたくさん出るので、屋外でも虫を寄せ付けません。キャンプや釣り、海水浴などのアウトドアシーンで大活躍してくれるはずです。

室内で使用する場合は、ときどき換気を行いながら使用しましょう。

 

おしゃれな蚊取り線香ホルダー、ケース

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蚊取り線香は、昔からよくあるデザインの線香ホルダーを使ってくゆらすのもよいものですが、おしゃれなものを選べばインテリアとしても使えます。

一見すると、蚊取り線香をたくものとは思えないおしゃれなアイテムを使って、楽しく虫対策をするのもよいのではないでしょうか？

山崎実業 蚊取りポット ブラック 7917

インテリア性が高く、まるでオブジェのような蚊取りポットです。

フタを開けて、点火した蚊取り線香をトレイにセットしたら、再びフタをして使えるので、周りのものに燃え移る危険性がありません。また、風が吹いても、灰が飛び散りにくいのも便利です。

陶器製で、スタイリッシュでおしゃれなデザインながら、リビングや玄関などどこに置いても溶け込みやすく、使いやすいでしょう。

 

SPICE OF LIFE アイアン蚊遣り FESTA HOME SFFH1802

ポップなデザインで、インテリアとしてもおしゃれな蚊取り線香ホルダーです。キャンプなど屋外で使っても、楽しい気分になれるでしょう。

ヤシの木にかかったハンモック部分に蚊取り線香をセットして使います。サイズは約幅20×奥行き5×高さ17cmと場所を取らずに置けるのも魅力です。

アイアン製なので、屋外で使う際には置き場所を選ぶことなく、どこでも使えます。

 

蚊取り線香で夏の虫対策を

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日本の夏といえば蚊取り線香といっても過言ではないくらい、蚊取り線香は昔から広く親しまれてきた商品です。人やペットへの安全性も高く、安心なのも使いやすいポイントといえるでしょう。

近年では、香り付きのものや、厚みがあり屋外でも使いやすいものなど、さまざまなタイプが発売されています。使用シーンに合わせたものを選んで、虫対策を抜かりなく行い、夏を快適に過ごしましょう。