チャイルドシートを卒業した後は、子どもの安全面から、ジュニアシートを使うことが望ましいものです。ジュニアシートは、子どもが11歳ごろまで使うものなので、子どもの成長と体格に合わせつつ、安心して使い続けられるものを選びましょう。
目次
ジュニアシートとはどんなもの?
ジュニアシートとは、チャイルドシートでは窮屈になってしまった子どもを乗せるためのものです。
法律によって使用を義務化されてはいないものの、万が一の事故を起こしたときに、子どもの安全を守ってくれるものなので、できるだけ利用することが望ましいでしょう。
また、チャイルドシートからの切り替えのタイミングは、子どもの成長に合わせるのが適切です。
ジュニアシートが必要な理由
ジュニアシートは、チャイルドシートと同じく、安全上の理由から利用することを推奨されています。
ジュニアシートを使用することで、万が一事故を起こしたときに、シートベルトによって子どもが怪我をしたり、子どもが車の外に投げ出されたりするのを防ぐことができます。
警察庁によると、チャイルドシートを使用していない場合に事故を起こしたときの致死率は、適切に使用した場合と比べて約8.1倍も増加するそうです。
チャイルドシートを卒業した後、ジュニアシートに切り替えて使用することは、万が一のときに子どもの命を守ることにつながります。
ジュニアシートに切り替える年齢と目安
ジュニアシートに切り替える年齢は、3~4歳を目安とするとよいでしょう。
しかし、年齢はあくまで『目安』であって、切り替える時期は、子どもそれぞれの成長に合わせることが大切です。
ジュニアシートの使用基準は、一般的に『身長100cm以上、体重10~36kg』となっています。
3歳を過ぎていたとしても、チャイルドシートの規格に見合う子どもの場合は、継続してチャイルドシートを使用した方がよいでしょう。
逆に、3歳未満であっても、チャイルドシートだと窮屈になってしまう子どもの場合には、早々にジュニアシートに切り替えるのがおすすめです。
何より大切なのは、子どもの安全を守れるかどうかです。子どもの成長と体格に合わせて適宜切り替えましょう。
ジュニアシートの適切な選び方
(出典) photo-ac.com
ジュニアシートは、何より子どもの安全を重視して選ぶことが大切です。国の認める安全基準をクリアしているか、子どもの成長に合わせて安全に使用できるか、より安全に取り付けられるかなど、万が一に備えてしっかりチェックしましょう。
安全基準をクリアしているか
子どもの安全を守るジュニアシートは、商品そのものが安全基準をクリアしていることがとても大切です。現行の安全基準を満たしている製品には、『Eマーク』が添付されていますので、購入の際には必ずチェックするようにしましょう。
『R129』は、2016年に制定された最新の安全基準で、横側のドアからの衝撃にも強いことを示すものになります。R129に適合したものを選べば、さらに安心して使えるでしょう。
また、2012年6月30日以前に製造されたジュニアシートには『自マーク』が添付されています。こちらは、改正前の古い安全基準をクリアしていることを証明するマークです。
シートの形状やサイズ調整機能で選ぶ
ジュニアシートには、背もたれのあるタイプと、背もたれのないブースターシートと呼ばれるタイプがあります。
背もたれのあるタイプは、背もたれやヘッドレストの高さを調整できるので、子どもの成長に合わせて使用することができます。背もたれがあることで体をしっかり支えられ、より安全性が高いといえるでしょう。
一方、ブースターシートは、座高を調整することで、シートベルトを正しい位置で装着できるようにしてくれるタイプです。持ち運びや取り付けが簡単なので、家に車が複数台あるなど、乗車する車両が頻繁に変わる場合などに便利でしょう。
取り付け方法も要チェック
ジュニアシートの取り付け方法には、『ISOFIX式』と『シートベルト式』があります。
『ISOFIX式』は、車のシートに装備された金具『ISO-FIX アンカー』と、ジュニアシートに備え付けられている金具とを結合して固定するタイプです。簡単に取り付けられる上、走行中や乗り降りの際にずれる心配もなく、安全性に優れます。
ISOFIXは、2012年7月以降に発売された車には標準装備されていますが、2座席のスポーツカーなど対応していない車種もありますので、念のため確認するようにしましょう。
一方、『シートベルト式』は、座席とジュニアシートをシートベルトによって固定するタイプです。車種を問わず、簡単に取り付けられて便利ですが、しっかり固定しなければずれる可能性もあり、安全性においては『ISOFIX式』に劣ります。
取り付け箇所は後部座席を推奨
ジュニアシートの取り付け箇所は、後部座席が推奨されています。
運転しながら目の届く助手席に設置したい人もいるかもしれませんが、助手席は事故を起こしたときの死亡率が高いこともあり、子どもを座らせるのはできるだけ避けた方がよいでしょう。
また、助手席のエアバッグは、成人を対象にした仕様となっているため、子どもにはかえって危険なこともあります。ジュニアシートを助手席に設置せざるを得ない場合は、座席をできるだけ後方にスライドさせてから取り付けるようにしましょう。
背もたれ付きでおすすめのジュニアシート
(出典) photo-ac.com
体をすっぽり包み込んでくれるような設計になった背もたれ付きのジュニアシートは、より安全性が高く安心です。子どもの成長に合わせて形状を変えられるものなら、長く使えて便利でしょう。
アップリカ エアライド AB 2049065
頭から体全体を包み込むように座ることができるので、万が一のときもしっかり衝撃を吸収してくれて安心です。
ヘッドサポートの位置は5段階に調節できる上、成長に合わせてブースターシートモードにすることもできるので、3〜11歳ごろまで長く使えます。
座面にはふかふかのクッションが使用されており、背もたれ部分や側面部にはメッシュシートが採用されているので、長時間のドライブでも快適に座っていられるでしょう。
アップリカ エアライド AB 2049065
コンビ ジョイトリップ エッグショック GH
体を包み込むように支える設計に、頭部のヘッドサポート部分には『エッグショック』という衝撃吸収素材が搭載されています。もしものときの衝撃から子どもを守ってくれるでしょう。
子どもの成長に合わせて、チャイルドシートモード・ジュニアモード・ブースターモードの3段階の使い方ができ、1〜11歳ごろまで長く使えます。
重量は5.5kgと軽量でコンパクトな設計なので、楽に取り扱えるでしょう。
コンビ ジョイトリップ エッグショック GH
ISOFIX固定のハイバックジュニアシート
(出典) photo-ac.com
座席に簡単にしっかり固定できるISOFIX式は、それだけでも安全性の高いものです。しかし、さらに安全面に工夫のされたジュニアシートを選ぶことで、より安心して子どもを車に乗せることができるでしょう。
Joie ハイバックブースター トレバー コール 38906
世界中の多くの国で採用されている安全基準である『ECE R44/04』に適合した、世界水準の安全性を誇るジュニアシートです。
ガードサラウンドセーフティパネルを搭載することで、ドア側からの衝撃からも子どもをしっかり守ってくれます。
また、分厚くクッション性に優れたヘッドレストによって、頭への衝撃も防いでくれるのも心強いポイントです。
肩ベルトガイドと腰ベルトガイドが付いているので、いつでも正しくシートベルトを装着できるのも便利でしょう。
Joie ハイバックブースター トレバー コール 38906
エールベベ パパット2 プレミアム CF532
頭部には『サイドガード』『ヘッドレスト』『ヘッドサポート』の3層になったヘッドプロテクションが装備され、もしものときには子どもの頭をしっかり守ってくれます。
ISOFIX固定のジュニアシートには珍しく、子どもの成長に合わせて形状を3段階に変えて使うことができ、1〜11歳ごろまで使用可能です。
肩ハーネスは跳ね上げ式になっているので、子どもを乗せ降ろしする際に便利でしょう。
エールベベ パパット2 プレミアム CF532
西松屋 SmartAngel ハーネスジュニア FIX-BR
ワイドボディで、子どもを包み込むような設計になっており、もしものときの衝撃から子どもをしっかり守ってくれます。
チャイルドシートとしても、ハイバックシートにしてジュニアシートとしても使うことができ、1〜11歳ごろまで長く使えるのもうれしいポイントです。
通気性に優れたメッシュ素材と、座面には低反発ウレタンが使用されているので、長時間のドライブでも快適に座っていられるでしょう。
西松屋 SmartAngel ハーネスジュニア FIX-BR
座面だけのコンパクトなジュニアシート
(出典) photo-ac.com
座面だけのブースターシートは、安全面では背もたれタイプに劣りますが、軽量で取り付けや載せ換えしやすいのが魅力です。さらに座り心地にこだわって選べば、長時間のドライブでも快適に過ごせるでしょう。
LEAMAN リーマンジュニアEX LGD-711
何より安全性にこだわって商品を開発し続けてきた『リーマン社』のジュニアシートです。
座面は立体メッシュ生地・ウレタンクッション・低反発クッションの3層構造となっており、お尻に優しく長時間のドライブでも快適に座っていられます。
また、ベルトフックは深めに設計されていて、シートベルトが外れにくく安全です。軽量なので、女性でも取り付けや載せ換えも楽に行えます。
LEAMAN リーマンジュニアEX LGD-711
日本育児 ブースターEC フルーツバスケット キウイ 6210015001
大型のかぎ型フックによって、シートベルトが外れにくい設計になっていて安心です。座面にはメッシュ生地を採用し、通気性がよいので長時間座っても蒸れにくいでしょう。
約1kgの軽量設計になっており、手軽に取り付けや載せ換えができます。
カバーはストロベリーとキウイの2色から選べ、取り外して洗濯できるので、いつでも清潔に使えるのもうれしいポイントです。
日本育児 ブースターEC フルーツバスケット キウイ 6210015001
新生児から長く使えるジュニアシート
(出典) photo-ac.com
新生児から使えるタイプのものを選べば、チャイルドシートからジュニアシートへ買い替える必要がなく経済的です。長く使うものですので、多少値段は張っても、安全性の高いものを選ぶとよいでしょう。
グレコ マイルストーン アルミニウム GR 67166
新生児〜1歳半ごろまでは後ろ向きチャイルドシート、1〜4歳ごろまでは前向きチャイルドシート、3〜11歳ごろはジュニアシートとして使えます。
リクライニングは、赤ちゃんの成長に合わせて4段階に調整可能なので、赤ちゃんを安全に快適に座らせることができるでしょう。ヘッドレストも10段階に調整でき、子どもの体格に合わせながら使い続けられます。
シートカバーやヘッドレスト、インナークッションを取り外して洗濯できるのも、長く使うにはうれしいポイントです。
グレコ マイルストーン アルミニウム GR 67166
Impetus チャイルドシート 回転式
360°回転式なので、赤ちゃんの乗せ降ろしが楽にでき、使いやすいでしょう。
ISOFIX対応で座席にしっかり固定できる上、サイドプロテクターを装備することで、ドア側からの衝撃にも強い設計になっており、安全面においても優れます。
リクライニングは前向きにも後ろ向きにも変更可能で、ヘッドレストの高さは11段階に調節できるため、子どもの成長に合わせて使い続けられるでしょう。
シートカバーは取り外して洗濯可能なので、いつでも清潔に使えます。
Impetus チャイルドシート 回転式
持ち運び、付け替えが簡単なジュニアシート
(出典) photo-ac.com
重量が軽く持ち運びや付け替えが簡単にできるものは、いつもの車とは違う車に乗るときや、複数の車に乗る必要があるときに便利です。子どもを車に乗せる際は、どんなときでもジュニアシートを活用し、安全を守りたいものです。
ダッドウェイ マイフォールド ジュニアシート 携帯型 BCMI00102
『子どもの安全こそ我々の情熱である』という思いの元、開発されたブースターシートです。国の安全基準を満たしたことを示す『Eマーク』付きの商品なので、安心して使えます。
コンパクトな設計である上、重量は約700gと大変軽量なので、持ち運びにもおすすめです。旅行先のレンタカーやタクシーなどでも、子どもを安全に車に乗せることができます。
ダッドウェイ マイフォールド ジュニアシート 携帯型 BCMI00102
日本育児 トラベルベスト ECプラス
しっかりした作りながら重さは約2.9kgと、女性でも片手で楽に持ち運びができる重さです。複数台の車を持っていたり、カーシェアリングを利用している人に便利でしょう。
折り畳むこともできるので、旅行の際などはトランクに入れて持ち運ぶこともできます。
ヘッドレストサポートは2段階に、ハーネスは3段階に調整でき、1〜4歳ごろまで使えます。
日本育児 トラベルベスト ECプラス
ジュニアシートで子どもの安全を守ろう
(出典) photo-ac.com
ジュニアシートは、使用が義務化されていないこともあり、チャイルドシートほど普及していないのが現状です。
しかし、万が一事故を起こしたときの子どもの安全面を考えると、使用した方がよいことは火を見るよりも明らかでしょう。
そして、ジュニアシートを選ぶ際は、よく吟味して安全性の高いものを選ぶことが大切です。子どもの安全を守るためにも、ぜひジュニアシートを導入し、安心して子どもとのドライブを楽しみましょう。