キャンプの必需品の一つがランタンです。周りを照らすことができれば何でもよいというものでもなく、使用する場所や目的に合わせて選ぶことが大切です。この記事では、ランタンの種類や選び方、さらにはおすすめの商品までご紹介します。
目次
ランタンの基本の選び方
ランタンは、その燃料によって、大きく4種類に分かれます。光量や扱いやすさが異なるので、どこに置いて使うかによって選び分けるとよいでしょう。
ランタンの種類と特徴
ランタンには、主にLED・ガス・オイル・ガソリンの4種類があります。それぞれ、明るさや扱いやすさが違うので、用途も考慮して選びましょう。
初心者や小さな子どもがいる場合におすすめなのは、『LEDタイプ』です。取り扱いが簡単な上、火を使わないので火事ややけどをする心配がなく、テント内やタープの下でも安心して使えます。
扱いが難しいものは避けたいけれど、よりキャンプらしさを味わいたいなら、『ガスタイプ』がおすすめです。カートリッジを交換するだけで簡単に使える上、光量があるので、暗闇の中を明るく照らせます。
また、灯油を燃料として使用する『オイルランタン』も、ゆらぐ炎が周りを照らしてくれる上、ヴィンテージ風のデザインのものも多く、キャンプ気分を盛り上げてくれるでしょう。
ただし、燃料の取り扱いや着火には知識が必要であるため、初心者には扱いにくいかもしれません。
最も光量があり、昔からあるのが『ガソリンタイプ』のランタンです。それなりの火力で周りを照らすため、寒さにも強く、冬場のキャンプでは特に活躍するでしょう。
しかし、ガソリンタイプも点火するには知識が必要で、中・上級者向けのアイテムといえます。
ランタンは3カ所分を用意しよう
ランタンは、全体を照らす『メインランタン』、食事のときに活躍する『テーブルランタン』、就寝時に使える『テントランタン』の3カ所分を用意しておくと、不便を感じず快適に過ごせます。
メインランタンは、できるだけ広範囲を長時間照らせるものを選びましょう。ガソリンランタンやガスランタンなど、光量の大きいものが適します。
テーブルランタンは、食卓や調理時に手元を照らすために使います。扱いやすいLEDランタンやガスランタンを選んだ方がよいでしょう。
ただし、メインランタンよりも光量の大きいものにしてしまうと、食卓に虫が寄ってきやすくなるので、少し暗めの50~100Wくらいのモデルを選ぶのがおすすめです。
テントランタンには、LEDランタンを選びましょう。ガスやガソリンなどの燃焼系ランタンは、火事の心配や一酸化炭素中毒の危険性があります。LEDランタンだと、そういったリスクもなく、安心です。
場所に適した明るさを知ろう
ランタンは、使用する場所に適した明るさのものを選ぶことが大切です。
メインランタンとして使う場合は、LEDランタンなら1000lm(ルーメン)以上、ガソリンやガスランタンなら200W程度の光量のものがよいでしょう。
テーブルランタンには、虫対策のためにも明るすぎるものは禁物です。LEDランタンなら150~300lm程度、ガソリン・ガスランタンなら50~100Wのものがおすすめです。
テント内で使うLEDランタンは、80~140lmくらいのものが適するでしょう。
ちなみに、LEDの明るさを表す単位はlmです。商品には、参考として「100W相当」のように書かれていることもありますが、白熱電球のW数とは少々意味合いが違います。
そのため、同じ白熱電球のW数よりも、少し暗めに感じる可能性があることも知っておきましょう。
プラスでチェックしたいポイント
(出典) photo-ac.com
ランタンを選ぶときは、付加機能や連続使用時間もチェックしましょう。特に、連続使用時間が十分にないと、真っ暗なキャンプ場では、非常に困ることになります。
また、災害時に使うことも想定して選んでおけば、一石二鳥です。
ゆらぎモードなど「付加機能」にも注目
最近では、灯りとして周りを照らすだけでなく、さまざまな付加機能のある商品も多く登場しています。
例えば、LEDランタンでありながらも、焚火のようなゆらぎを表現することで、キャンプ気分を盛り上げることができたり、光源の色を工夫するなどして虫除け機能を備えていたりするものもあります。
使用する場所に合わせて、そういった付加機能をチェックしながら選べば、よりキャンプを楽しめるでしょう。
連続で使用できる「時間」も確認を
ランタンを選ぶ際は、何泊するのかに合わせて、連続で使用できる時間をチェックして選ぶことが大切です。1泊程度なら7時間、2泊以上するなら10時間以上使用可能なモデルを選びましょう。
燃焼系のタイプの場合は、予備燃料も用意する必要があります。
キャンプ場の近くには、コンビニなどもあまりないため、燃料や電池がなくなってしまっても、簡単に手に入れることはできません。燃料はできるだけ余裕がある分を持参するようにしましょう。
また、LEDランタンの場合は、少ない本数の電池でも長時間使えたり、一度充電すれば長時間使用できたりするものを選んでおくと、使い勝手がよく安心です。
災害時には「2way」「乾電池式」が最適
ランタンは、キャンプだけでなく災害時にも役立ちます。
災害時に使うことも想定した防災用も兼ねて選ぶなら、コンセントが不要で、地震が起こって倒れても火事になる心配のない、LEDランタンがおすすめです。
乾電池式のものを用意しておけば、停電しても問題ありませんし、場所を選ばず使えます。
また、懐中電灯としても使える2wayタイプのものを選んでおけば、より活用の場が広がり、いざというときに便利でしょう。
メインランタンにできる明るいLEDランタン
(出典) photo-ac.com
メインランタンには、LEDタイプなら1000lm以上の明るさのものを選べば、しっかり辺りを照らせます。付加機能が充実したものも多いので、使い勝手や好みに合わせて選びましょう。
GENTOS LED ランタン EX-1300D
LED式で、明るさは最大1300lmとしっかりと周囲を照らしてくれます。連続点灯時間は7時間と使用時間も1泊のキャンプなら十分です。
光の色は、ダイヤルスイッチを回すだけで、白色モード・昼白色モード・暖色モードの3種類に変えられます。
さらに、暖色の光量をランダムに変化させることで、本物の炎のようにも見えるキャンドルモードも搭載しており、本格的なキャンプ気分を演出することもできます。
電池式なので、防災・非常用として備えておくのにもおすすめです。
GENTOS LED ランタン EX-1300D
コールマン バッテリーガードLEDランタン 1000
光量は1000lmと辺りを照らすのに十分な明るさながら、温かみのあるウォームカラーの光によって優しい雰囲気を醸し出す、電池式のLEDランタンです。
消灯中の過放電を防ぐバッテリーガードが搭載されているため、電池を長持ちさせられます。
明るさは3段階に調節可能で、テーブルランタンとして使うことも可能です。防水性能付きなので、水辺でも使えて便利でしょう。
コールマン バッテリーガードLEDランタン 1000
ルーメナー LEDランタン LUMENA+
サイズは約幅146×高さ96×奥行き28mm、重さはわずか440g程度と非常にコンパクトで軽量なのに、明るさは最大1800lmと非常に明るいLEDランタンです。
まるでナイター施設の照明を思わせるようなデザインで、90度回転ハンドル構造によって角度を調整すれば、さまざまな角度で辺りを照らすことができます。
さらに、モバイルバッテリー機能搭載で、スマートフォンやタブレットなどを充電することができるのも、万が一のときに便利です。
ルーメナー LEDランタン LUMENA+
雰囲気作りにおすすめのLEDランタン
(出典) photo-ac.com
大自然の夜を、LEDランタンで安全に味わいたいなら、炎のような暖色系の灯りで照らしてくれるタイプがおすすめです。より気分を盛り上げたいなら、炎がゆらいで見えるタイプのものを選ぶのもよいでしょう。
ベアボーンズ レイルロードランタンLED
エジソン球タイプのLED電球と、気泡の入ったアンティーク調のホヤが、レトロな雰囲気を感じさせるランタンです。
暗闇を優しく照らす暖色系の光は、35lmのローモードだと約100時間、200lmのハイモードで約3.5時間の連続点灯が可能です。
取っ手があるので、持ち運びしやすく、つるしてもテーブルの上に置いても使えます。電源方式は、付属のUSBケーブルで充電するタイプです。
ベアボーンズ レイルロードランタンLED
IDEALL. 防水LEDランタン FLAMEPOD
スイッチを押すだけで、暖かい光がまるで焚火のようにランプの中でゆらぎ、リラックスできる空間を演出してくれます。
重さは約355gと軽量なので負担なく持ち運べる上、防水機能付きなので水辺でも安心して使えるでしょう。
さらに、テント内でつるして使っても、食卓の上に置いても、LEDタイプなので火の元の心配もいらずに安全に使えます。
キャンプ以外に、ディナーテーブルに置いて、いつもと違う特別な雰囲気を演出したいときにも活躍するでしょう。
IDEALL. 防水LEDランタン FLAMEPOD
LOGOS ゆらめきクラシカルランタン 74175003
クラシカルな見た目に暖色系の灯りが雰囲気を盛り上げてくれるLEDランタンです。
通常モードのほかに、『ゆらめきモード』を搭載しています。ろうそくの炎がゆらぐような灯りで照らすことができ、リラックスしたいときに重宝するでしょう。
ランタン上部の傘は取り外し可能で、周囲をより明るく照らし出したいときは、傘を取れば全体をより明るく照らせます。
取っ手付きなので、持ち運びにもつり下げて使うのにも便利です。
LOGOS ゆらめきクラシカルランタン 74175003
虫除けになるLEDランタン
(出典) photo-ac.com
夏のキャンプ場の夜で、最も厄介といっても過言ではないのが、蚊をはじめとした虫の存在でしょう。そんな夏のキャンプに活躍するのが、虫除け機能が付いたLEDランタンです。一晩中つけておけば、夏でも快適に眠ることができ、重宝するでしょう。
富士見産業 Field to Summit モスキートガードランタン
紫外線ライトによって虫を引き寄せた上、電気によって撃退できるランタンです。最大光量は180lmと十分明るく、LEDランタンとしても問題なく使えます。
流水でそのまま水洗いができるので、中の殺虫ネットで捉えた虫も、直接手で触らず取り除くことができて便利でしょう。
USB充電式で、付属のUSBコードで充電すれば、ローモードなら最大約20時間連続使用できます。
富士見産業 Field to Summit モスキートガードランタン
スリーアールシステム モスキートキラーランタン 3R-MKL01
蚊や虫が好む365~370nmUVライトで虫をおびき寄せ、電気ショックによって殺虫できます。
約直径9.5×16.8 cmと手のひらサイズなので、どこに置いても邪魔にならず、カラビナを使えば、テント内につり下げて使うこともできて便利です。
また、フル充電しておけば、最大10時間連続使用できるので、一晩中蚊や虫を撃退してくれます。夏の夜でも蚊や虫に悩まされず快適に眠ることができるでしょう。
明るさは最大150lmで、3段階に調整できるので、ランタンとしても十分活用できます。
スリーアールシステム モスキートキラーランタン 3R-MKL01
ガスタイプのおすすめランタン
(出典) photo-ac.com
炎で照らすガスタイプは、キャンプ気分をより味わうことができます。コンパクトなのに明るく、周りをしっかり照らしてくれる上、着火も簡単にできて使いやすいものも多くあります。
スノーピーク ギガパワーランタン 天 オート GL-100AR
日本のアウトドアブランド『スノーピーク』初のランタンとして、1998年に発売されて以来、世界中のアウトドアファンから支持を集めるガスランタンです。
約直径59×高さ95mmと、片手に収まるコンパクトサイズであるにもかかわらず、最高出力80Wの明るさで、辺りをしっかり照らしてくれます。
オートイグナイター(自動点火装置)が標準装備されているので、安全かつ確実に着火することができ、使いやすいでしょう。
スノーピーク ギガパワーランタン 天 オート GL-100AR
PRIMUS 541マイクロンランタン P-541
本体サイズは、6.1×6.2×10.6cmと小さいながら、最大光量は約320ルクス(約90W)と十分な明るさを放ってくれるガスランタンです。
トリガーを倒すだけで、簡単に点火できるので、ガスタイプに慣れていない人でも使いやすいでしょう。
また、ホヤはメタルメッシュになっているので割れる心配がありません。ハードな使い方をしても耐えられる仕様になっているので、安心して使えます。
重量も約115gと軽量なので、持ち運びにも便利です。
PRIMUS 541マイクロンランタン P-541
ユニフレーム フォールディングガスランタン UL-X クリア 620106
燃料にはカセットボンベを使用し、低燃費ながら最大240W相当の明るさ(プレミアムガス使用時)を実現したガスランタンです。カセットボンベの取り付けも、ボディ内部に押し込むだけと、非常に簡単なので初心者でも使いやすいでしょう。
ライターで直接着火できるので、気温が低く自動点火では着火しにくいときでも安心です。
ホヤはボディ内部に収納することができるので、コンパクトに持ち運べる上、割れる心配もありません。
ユニフレーム フォールディングガスランタン UL-X クリア 620106
オイル、ガソリンランタンのおすすめ商品
(出典) photo-ac.com
オイルランタンは明るいだけでなく、ヴィンテージ風のデザインでおしゃれなものが多いタイプです。キャンプ時はもちろん、普段はインテリアとして楽しむのもよいでしょう。
また、オールシーズンキャンプを楽しみたい人には、寒い時期でも安定して使えるガソリンタイプがおすすめです。
キャプテンスタッグ CS オイルランタン 大 UK-507
趣のあるアンティーク調のデザインが、キャンプ気分を盛り上げてくれるオイルランタンです。火をつければ、美しい炎が幻想的に照らし出してくれる景色を、楽しむことができるでしょう。
点灯方法も、芯に着火するだけと非常に簡単なので、愛用者が多いのも納得の使い心地です。重量は約490gと比較的軽く、取っ手が付いているので、持ち運びもしやすいでしょう。
カラーは、ブロンズ以外にブラック・カーキ・レッドがあり、普段はお部屋のインテリアとして置いてもおしゃれです。
キャプテンスタッグ CS オイルランタン 大 UK-507
FEUERHAND ベイビースペシャル276 ジンク12562
メインランタンとして使えるほどの明るさはないものの、テーブルランタンとして使えば、アウトドアの雰囲気をより盛り上げてくれるオイルランタンです。
本体は、亜鉛メッキ処理されているのでさびにくく、風が吹いても安定して燃焼するので、とても使いやすいでしょう。
マットシルバーの本体もおしゃれで、キャンプで使わないときはインテリアとして飾っておくのもおすすめです。
FEUERHAND ベイビースペシャル276 ジンク12562
コールマン ワンマントルランタン 286A740J
アメリカの有名アウトドアブランド、『コールマン』のガソリンランタンです。1985年の発売以来、多くのユーザーの支持を集めてきた定番商品でもあります。
ホワイトガソリンを燃料とするため、明るさは130W相当と明るく、気温が低い季節でも安定して使うことができます。キャンプをオールシーズン楽しみたい人に重宝するでしょう。
コストパフォーマンスに優れるのもうれしいポイントです。
コールマン ワンマントルランタン 286A740J
ランタンを準備してキャンプへ出発!
(出典) photo-ac.com
ランタンは、真っ暗なキャンプ場での必需品であり、使用場所や用途に合わせて選ぶことが重要なアイテムです。
明るさや使いやすさも大切なポイントですが、せっかく自然の中で夜を過ごす経験をしにキャンプに行くのですから、日常では経験できない雰囲気を演出してくれるようなものを選ぶのもおすすめです。
お気に入りのランタンを見つけて、みんなで楽しいキャンプへ出発しましょう。