エアコンが効かないのは何が原因?汚れ、ガス不足の対処法も

エアコンの効きが悪い場合、原因はさまざまです。フィルター汚れなどであれば掃除をすれば解決できますが、ガス不足などの場合には修理や買い替えが必要なケースもあります。原因のチェック方法と対策を具体的にまとめているので、ぜひ試してみましょう。

エアコンが効かなくなる主な原因

エアコンが効きづらくなる原因には、大きく2点あります。家のエアコンの効き具合が気になる場合、当てはまる要素がないかどうかチェックしてみましょう。

エアコンのフィルターの汚れ

エアコンのフィルターが汚れていると、効き具合が悪くなります。

エアコンは、室内の空気を取り込んで温度を調整し、再度外に放出しています。エアコンを長く使っていると、この過程で空気中のホコリやゴミなどが、フィルターにたまっていってしまうのです。

ホコリがフィルターに付着すると、網目が詰まってしまいます。結果的に、フィルターがきれいな状態で運転する場合と比べると、放出できる風量が減ってしまい、運転の効率が悪くなってしまうでしょう。

室外機の汚れや温度

室外機が汚れていたり、直射日光にさらされて高温になってしまったりしていると、エアコンの効きが悪くなります。

エアコンは、室外機の吹出口から放熱しています。そのため、もしも吹出口が汚れていると、放熱の効率が下がり、正常な量で熱を出せなくなってしまうのです。室外機の汚れは定期的に掃除しましょう。

また、室外機自体が直射日光などに当たって熱を帯びていると、周囲の気温が上がり、温度の高い空気を吸い込んでしまうことになります。日除けを付けるなどの工夫をして、周辺の気温を下げる方法を試すのが有効です。

汚れ以外に考えられること

(出典) pexels.com

汚れ以外にも、エアコンの効きが悪い原因はいくつか考えられます。代表的な原因を、4点ピックアップしています。

リモコンの設定や動作不良によるもの

案外多いのが、リモコンの設定が原因であるケースです。運転モード・風量・風向などが、思っていた通りになっていなかった場合は、効果が大幅に下がってしまうでしょう。

また、夏にエアコンを使う際に、設定温度を冬の暖房機能のままにしてしまっているケースも要注意です。高めに設定してしまっていると、暑さであっという間に温度が達してしまい、それ以上冷やされていないということも想定されます。

ほかにも、見落としがちなのが電池切れです。シーズンが変わるタイミングで、必ずチェックしましょう。

暖房の場合は霜取り運転中の可能性あり

暖房機能を使っている場合は、霜取り運転の可能性も考えましょう。霜取り運転は、必要に応じてエアコンが自動的に始める機能です。

そのため、リモコンでスイッチを入れたにもかかわらず、数分経過したところで自然と止まってしまう現象が発生することがあります。

場合によっては、『プシュー』などの音が聞こえてくることもあるでしょう。これは、冷媒が動いている音なので、故障ではありません。数分たてばおさまるので、落ち着いて対応しましょう。

部屋の広さに合わないエアコンの使用

そもそも、部屋の広さにエアコンの大きさがマッチしていないケースも考えられます。

エアコンは、使用するにあたって適切な部屋の大きさが『畳数』であらかじめ設定されています。もし、畳数が足りない場合には、必然的にエアコンの効きが悪くなってしまうでしょう。

また、このケースに当てはまる場合のデメリットは、それだけではありません。

エアコンが冷やしたり温めたりと、常に頑張ってパワーを出してしまうため、電気消費量が増えてしまい、結果的に電気代が高くなってしまうことになります。

畳数は説明書などに記載があるので、気になったらチェックしてみましょう。広さと合っていない場合は、買い替えがおすすめです。

経年劣化、故障による冷媒ガス不足

エアコンの経年劣化や、故障による冷媒ガスの不足が原因で、パワーが落ちている可能性もあります。

エアコンが古い場合、配管の劣化によるガス漏れが考えられます。冷媒ガスが漏れているかどうかは、タイマーランプの点滅で確かめましょう。点滅している場合には、ガス漏れ故障の可能性が高いです。

また、冷媒ガス漏れは、配管の取り付けミスによって起こるケースも多いです。最近エアコンを買い替えたり引っ越ししたりと、思い当たる場合にはこの可能性を疑いましょう。

いずれの場合も、自分で対処するのは難しいため、業者に相談してみましょう。

効かないエアコンの対処方法

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エアコンが効かない場合に、対処するための方法をいくつか紹介します。掃除をできる部分に原因がある場合には、以下の手順に従って試してみましょう。場合によっては買い替えがベストです。

エアコンのフィルターの掃除方法

エアコンフィルターの掃除方法を具体的に紹介します。自宅の掃除機を使って試せるので、原因がフィルター汚れの可能性がある場合には、ぜひ試してみましょう。

  1. エアコンの前面カバーを外し、フィルターを取り出す。フィルターの表を上にして置く
  2. 掃除機で、フィルターの網目に詰まったホコリを吸い取る。表→裏の順番で行うと効率的
  3. 中性洗剤を付けたタワシやブラシで、汚れを落とす。力を入れすぎるとフィルターが破れるので注意
  4. 水を切ってしっかりと陰干しする。水滴が残ったまま設定すると故障・カビの原因にもなるので、十分に乾燥させるのがポイント

室外機の掃除の仕方

室外機を掃除する際には、部分別に方法を変えましょう。『外側』『金属板(フィン)』『水抜き穴』で異なります。

部分 掃除方法
外側 雨風にさらされており、泥や砂がこびり付いていることが多い。ぬれ雑巾で、しっかりと拭き取り掃除をする。
金属板(フィン) 目詰まりを起こしやすいパーツだが、デリケートなので強い力で掃除をしないのがポイント。ホコリやゴミが詰まると熱交換率が下がってしまい、電気代アップにつながる可能性がある。
水抜き穴 室外機の下の部分にあり、排水口と接しているパーツなので、汚れがたまりやすい場所。ゴミや蜘蛛の巣などが溜まることがあるので、乾いた割り箸などで定期的に掻き出すのがおすすめ

周辺に物を置くと運転効率が悪くなるので、半径20cm以内に物を置いている場合は、移動させましょう。

古いモデルは買い替えも検討を

古いモデルの場合は、買い換えた方がよい場合もあります。

エアコンに使われている部品は、各メーカーで約10年は保管されていますが、それを超えると修理対応が不可能になるケースがあるのです。

そのため、保有期間内が過ぎていれば買い替え、まだ期間内であれば修理という判断がおすすめです。

ただし、修理しても長く使える保証はありません。修理代が無駄になってしまうこともあるので、最初から買い替えるのも一つの手です。

自分で解決できない場合は業者へ依頼を

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自分で対応できないことが原因でエアコンの調子が悪い場合には、業者に依頼しましょう。業者選びのポイントまとめているので要チェックです。

エアコンクリーニング、ガス補充の費用相場

エアコンクリーニングの相場を知っておきましょう。複数業者に相見積もりを取り、依頼先を決めるときの参考になります。

  • 壁掛けタイプのエアコン:1〜2万円
  • ビルトインタイプのエアコン:2万〜4万5000円
  • 掃除機能付きタイプのエアコン:1万6000〜2万5000円
  • 室外機:3000〜7000円
  • 冷媒ガス補充:1万5000〜2万5000円

また、見積もりを取る際には、オプション項目もチェックしましょう。同じ内容でも通常メニューに含まれていたり、別途オプションになったりと、業者によって対応が異なります。

業者の選び方やポイント

トラブルを防ぐためにも、エアコンの業者選びのポイントを押さえておきましょう。以下のポイントを満たす業者がおすすめです。

  • ホームページに運営者の記載がある
  • 価格が明記されている
  • 土日対応あり
  • 損害補償付き
  • 自宅のエアコンタイプへの対応可否
  • 有料オプション内容

料金などは、インターネットなどに情報が公開されていることもありますが、電話で確認するのがおすすめです。

電話対応がダメな業者は避けた方がいい傾向にあるので、選別する際の目安にしましょう。

エアコンを快適に使うための対策

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エアコンを快適に使うために、いくつか有効な対策があります。具体的に紹介しているので、必要に応じて取り入れてみましょう。

室外機への直射日光を避ける工夫が必要

室外機に直射日光が当たってしまうと、熱放出の効率が下がるため、エアコンによる電力の消費量が上がってしまいます。

対策としておすすめなのは、『室外機用の日除けカバー』などです。

ただし、日除けカバーを付ける際には、室外機にくっつけすぎないようにしましょう。距離が近すぎると、カバーの熱が室外機に伝わってしまい、効果が薄れます。

また、排気口をふさぐと熱風が逆流してしまい、効果が半減してしまうのでNGです。

日除けカバーは、よしずや日焼けターフ、すだれを使って自分で作ることもできます。

冷暖房が効きづらい部屋は空気の循環を意識

冷暖房の効きがイマイチだと感じた場合には、サーキュレーターや扇風機を導入すると効果的です。

このようなアイテムを使うことで、冷気や暖気を満遍なく部屋中に循環させることができます。

また、温度を上げたり下げたりしなくても、効率よく部屋を冷やしたり暖めたりすることができるので、『省エネ』になり電気代の節約にもつながります。

手軽に導入しやすいなど、メリットも多いのでぜひ試してみましょう。

本格的な使用の前に試運転を

エアコンを本格的に使う夏・冬のシーズン到来前に、試運転をしておきましょう。万が一、この時点で不調が見つかれば、早めに対策をできるので、必要な時期に快適に過ごすことができます。

例えば、夏に向けての場合には、5〜6月ごろのチェックがおすすめです。修理が必要な場合、7月以降はニーズが増えてしまうので、順番待ちになってしまうケースも出てきてしまいます。

試運転の方法は簡単です。スイッチを入れて、冷房の最低温度にして数分運転します。冷風が出ていればOKです。約30分後を目安に、水漏れがないことをチェックできれば安心です。

エアコンが効かない原因を冷静に分析しよう

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エアコンが効かないとつい焦ってしまうものですが、故障とは限らないことを覚えておきましょう。

フィルター汚れの場合は、自分で掃除をするなど、スムーズに解決できるケースもあります。早まって買い換えや修理を頼んでしまうと、無駄にコストがかかってしまうこともあるでしょう。

また、シーズン前に試運転をして調子が気になる場合には、考えられる原因を順にチェックします。

正常に運転できる場合でも、室外機の日除けカバーや、サーキュレーターなど、いつもは試していなかったツールを取り入れることで、より快適に使える場合があります。

紹介した情報をヒントにしつつ、より快適な環境を目指しましょう。

※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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