ぬいぐるみは、気づかないうちに雑菌やダニの温床になっています。洗える素材であれば、家で定期的に洗濯するのがおすすめです。洗えるか否かの確認・洗濯・乾燥の手順を具体的にも紹介しています。この記事を参考に、早速洗ってみましょう。
目次
ぬいぐるみは洗濯した方が良い?
ぬいぐるみは洗いすぎても型崩れが気になりますが、衛生面を考えると定期的に洗うのがベストです。ただし、中には洗えない素材のぬいぐるみもあるので、注意しましょう。
ぬいぐるみはホコリや汚れがつきやすい
ぬいぐるみは何もせずに保管したままにしていると、ホコリが溜まってしまいます。その結果、ダニやハウスダストの温床になってしまいがちです。
普段子どもが遊ぶのに使っていて、触ることが多いぬいぐるみの場合には、皮脂や手垢などが気づかないうちに付着しているものです。
いずれにせよ、ぬいぐるみを洗濯せずに放置していると、アレルギーの原因となってしまうこともあります。安心してぬいぐるみで遊ぶためには、衛生面からも、定期的な手入れが必要になります。
洗濯できないぬいぐるみもある
ぬいぐるみの中には、洗濯できないタイプのものもあります。素材や特徴別にチェックするポイントを整理したので、目安として傾向を知っておきましょう。
- 革・人工皮革素材:洋服と同じように洗濯は避けるべき素材
- アンティーク:デリケートなつくりになっていることが多く、ボロボロになる恐れがある
- 電池などの機械内蔵タイプ:ネジ巻きタイプや電池内蔵タイプは故障の原因になる
- 濃い色:色の濃いぬいぐるみは、色落ちする可能性が高い
- ボタン付き:洗濯により取れる可能性があるため、洗う前に接着具合を確かめる
- 紙や接着剤を使用している:洗濯することでパーツが溶けたり、取れたりする可能性がある
ぬいぐるみを洗濯する頻度
子どもが毎日のように遊んだり、口に入れたりしているぬいぐるみの場合には、1ヶ月に1回くらいの頻度で洗うのがおすすめです。
口に入れたり舐めたりするような時期に遊ぶぬいぐるみには、あらかじめ洗えるタイプのものを用意しておくと、手入れをしやすくて安心でしょう。
もう少し年齢が高く、口に入れるケースなどがない場合には、2~3ヶ月に1回くらいを目安に洗います。汚れが特に気になる時は、その都度洗うようにしましょう。
普段からこまめに除菌シート・スプレーなどで、消毒するのも手軽にできておすすめです。夏などの暑い季節には、黒いポリ袋に入れて3時間ほど日光消毒をすると、高温によりダニ退治ができます。
ぬいぐるみの洗濯前にすること
ぬいぐるみを洗濯する前に、確認した方が安全なポイントを4点紹介します。洗濯表示が水洗いOKの場合でも、いきなり丸洗いをしないようにしましょう。
効率よく洗濯する方法や、色落ちリスクを避けるためのポイントを押さえてから洗うのがおすすめです。
洗濯表示や素材を確認する
まずは、ぬいぐるみの洗濯表示をチェックしましょう。基本的に『家庭での洗濯禁止』マークがついているものは、家庭での洗濯はNGです。『水洗い可』であれば自宅でも洗濯が可能になります。
ただし、全てのぬいぐるみに洗濯表示がついてるわけではありません。洗えるかどうか確かめるには、クリーニング店に持って行って相談してみると良いでしょう。
中に入っている素材が『ポリエステル・ビーズ・パイプ』のいずれかであれば洗えるケースが多いので、手触りで確認してみるという方法もあります。
ただし正確には把握できないので、万が一洗ってダメになってしまうリスクも考慮しておきましょう。具体的な洗濯表記の定義は、以下のリンクで確認するのがおすすめです。
装飾品などは取っておく
ぬいぐるみが洋服などを着ている場合には、洗う前にあらかじめ脱がせておきましょう。洋服にカラフルな色が使われていると、色落ちの原因になってしまうことがあります。
また、使われている素材によっては、ぬいぐるみ本体と同じ方法では洗えないこともあるので、こちらも洗濯表記などを確認しましょう。
ぬいぐるみの目などのパーツが接着剤などで貼られている場合には、洗うと剥がれてしまうことがあります。
あらかじめ完成形の写真を撮っておいて、いったんパーツを取り外してから洗うのがおすすめです。洗濯後に再度貼り直して復元しましょう。
表面のホコリを取る
洋服用のブラシなどで、ぬいぐるみの毛の間に入ってしまっているホコリやゴミなどを取り除いてから洗いましょう。
あらかじめホコリやゴミを取り除いておくことで、ぬいぐるみ本体をしっかりと洗うことができるからです。
もしも汚れがひどい場所などがある場合には、場所を絞って中性洗剤の原液を直接つけておくと、集中して汚れを落とすことができます。
色落ちしないか確認する
洗濯表示では水洗いが可能でも、色落ちしてしまうリスクがあります。特に濃い色のぬいぐるみには注意が必要です。白い布やタオルなどを準備し、洗剤を少量つけてぬいぐるみを軽くこすったり、押し付けたりしてみましょう。
この時に布やタオルに色がつく場合には、色落ちしてしまう可能性が高いので、家で洗濯をするのはやめておいた方が無難です。無理に洗ってしまうと変色して、お気に入りのぬいぐるみの雰囲気が大きく変わってしまうでしょう。
どうしても洗いたい場合は、クリーニング店に相談してみることをおすすめします。
ぬいぐるみを洗濯機で洗濯する
ぬいぐるみを洗濯機で洗う際に、準備するものリストと洗濯の手順をまとめました。いくら洗濯機で洗えるぬいぐるみであっても、基本的にはデリケートなので、優しく洗うというスタンスで洗濯しましょう。
準備するもの
ぬいぐるみを洗濯機で洗濯する際には、以下のアイテムを準備しておきましょう。ただし、洗濯機で丸洗いできるぬいぐるみは少ないです。
洗濯表示をみて『洗濯機OK』の表示があることを確認してから、洗濯機に入れましょう。
- ブラシ
- 洗濯用ネット
- 中性洗剤(おしゃれ着用の洗剤がおすすめ)
- 柔軟剤
- タオル(ぬいぐるみの大きさによってはバスタオル)
洗濯の手順
洗濯機で洗う際の具体的な手順を紹介します。ポイントは、洗濯ネットに入れて、ドライコースなどで、できるだけ優しく洗うことです。
- 洋服やリボンなどの付属品、接着剤で取り付けられているパーツを外します。
- ブラシでホコリやゴミを取り、汚れが特に気になる箇所には中性洗剤を塗り込んでおくと汚れが落ちやすいです。
- 洗濯ネットにぬいぐるみを入れます。
- 洗濯機をドライコースに設定して中性洗剤・柔軟剤を投入し、洗い~すすぎまでを行いましょう。
- すすぎが終わったら一旦取り出し、乾いたタオルでぬいぐるみを包み、ネットにいれて洗濯機に戻します。
- 10~30秒ほど脱水します。短時間の設定ができない場合には、30秒ほどたったら手動でストップし完了です。
ぬいぐるみを手洗いする
ぬいぐるみを手洗いするための手順を紹介します。洗濯機では洗えないぬいぐるみが多いため、家で洗う際には基本的には手洗いするケースが大半でしょう。ぜひ参考にしてみましょう。
準備するもの
ぬいぐるみを手洗いする時に使うものリストです。ぬいぐるみが入るサイズのバケツや洗面器などを準備すると便利です。適切なサイズのバケツや洗面器などがない場合には、お風呂の浴槽を使いましょう。
- ブラシ
- バケツ(浴槽でもOK)
- 中性洗剤(おしゃれ着用の洗剤がおすすめ)
- 柔軟剤(ふわふわに仕上げたい場合は準備)
- タオル(ぬいぐるみの大きさによってはバスタオル)
- 洗濯ネット
手洗いの手順
手洗いでぬいぐるみを洗う際の具体的な手順を紹介します。優しく丁寧に洗いましょう。デリケートすぎないぬいぐるみであれば、最後の脱水は洗濯機を使うと便利です。
- 洗濯機で洗うとき同様、付属品を外し、ブラッシングでホコリなどを取りましょう。
- バケツや浴槽にぬるま湯(38℃くらい)を入れます。
- 中性洗剤をお湯の中に入れます。洗剤の量は、洗剤ごとの規定に従いましょう。
- ぬいぐるみをお湯に入れて、優しく押し洗いしていきます。汚れが特に気になる部分には、あらかじめ洗剤をつけておくと、汚れが落ちやすいでしょう。
- きれいな水を張って洗剤が残らないよう、3回以上すすぎます。
- 新しくお湯を張り、柔軟剤を適量入れます。30分ほど浸け置きするのが、ふわふわに仕上げるコツです。
- ぬいぐるみをお湯から出して軽く絞り、タオルで優しく水気を取っていきます。
- タオルでぬいぐるみを包み、洗濯ネットに入れて洗濯機で30秒ほど脱水します。
ぬいぐるみを上手に乾かすには
ぬいぐるみを上手に干して乾かすコツを紹介します。型崩れに注意しながら、ぬいぐるみの中までしっかりと乾かすのがポイントです。天気の良い日が続くタイミングを狙うと、スムーズでしょう。
干す前に形や毛並みを整える
型崩れを防ぐために、洗い終わった後のぬいぐるみはすぐに形を整えるのが大切です。洗濯の際に歪んでしまった部分があったら、元の形に戻しましょう。
また、ぬいぐるみの毛並みも、しっかりと整えておきましょう。毛足が短いタイプは、まだ濡れている間にブラシで毛並みを整えておくときれいに仕上がります。
毛足が長いタイプの場合は、少し乾いてから丁寧にブラッシングしましょう。洗濯直後にブラッシングすると、毛が切れてしまうことがあります。
干す時の手順
ぬいぐるみを干す際には、洗濯ネットを使うか、平置きで干します。ぬいぐるみの一部を、直接洗濯バサミなどで止めて干すのは絶対に避けましょう。
毛に洗濯バサミの跡がついてしまったり、型崩れの原因になってしまったりするリスクがあります。
また、タグなどを洗濯バサミでつまんで干しても、力のかかり方が偏ってしまい、ぬいぐるみにクセがついて型崩れしてしまう可能性があります。
ぬいぐるみを干すポイントと注意点
洗い終わったぬいぐるみを、干すコツや注意点を押さえておきましょう。型崩れや変色などに気をつけて、干し方まで気を配るのがポイントです。洗濯の仕上げとなる『干す』プロセスまで気を抜かず、しっかりと行いましょう。
風通しの良い場所で陰干しする
ぬいぐるみを干す時には、風通しの良い日陰を選びましょう。直射日光に当てすぎると変色してしまう場合があります。
晴天が続くタイミングを選んで、3日間くらいしっかりと干すのがおすすめです。
雨が降ってしまう場合には、浴室乾燥機を使って干すのもおすすめです。洗濯乾燥機の使用は回転により変形する可能性があるので、避けたほうが良いでしょう。
しっかり乾かさないとカビの温床に
洗ったぬいぐるみは、中までしっかりと乾かすのことも重要です。ぬいぐるみの中が乾ききらずに、水気が残ったままになってしまうと、カビや雑菌が繁殖する原因になります。
せっかく洗ったにもかかわらず、雑菌が繁殖してしまっては台無しですので、乾かすプロセスまでしっかりと注意しましょう。
表面は乾いていても、中にはまだ水分が残っている場合があります。ぬいぐるみの大きさや毛足の長さによっても、完全に乾くまでのスピードは異なるでしょう。様子を見ながら、中まで十分に乾かして下さい。
洗濯ネットに入れて干す方法もある
ぬいぐるみを干す際には、洗濯する際に使った『洗濯ネット』が便利です。ネットにまるごと入れて、ネットを洗濯バサミなどでしっかりと止めてハンモックのようにして干せば、型崩れを防ぐことができます。
洗濯ネットは、100円ショップなどでも売っています。購入の際には、ぬいぐるみが入るサイズのものを選びましょう。
また、洗濯ネットを使わずにピンチハンガーの上などに置いて、平置きにして干すのも良いです。平置きの場合には、風などで飛んでいかないように注意しましょう。
ぬいぐるみを洗濯して大切にしよう
ぬいぐるみが洗えるタイプのものであれば、定期的に洗濯するのがベストです。洗濯表示を確認して、洗える素材のものであれば早速チャレンジしてみましょう。
難しい場合には、クリーニング店などに相談するという方法もあります。自宅で洗う際には、洗濯・脱水・乾燥の全てのプロセスのポイントを押さえておきましょう。
誤った干し方をすると、型崩れやカビの原因になるので、干すところまで気が抜けません。正しく手入れをして、ぬいぐるみを清潔に保ちましょう。
小さい子どもが遊ぶぬいぐるみの場合には、自宅で洗えるものを選んでおくと、こまめに洗いやすく、いつも清潔な状態にしやすいので安心です。