トイレブラシには、菌やカビが想像以上に付着しています。衛生的に使い続けるには、正しい収納方法を知っておく必要があります。またトイレブラシを選ぶ際は、ブラシの素材や使用頻度、使い捨てタイプか否かなど、それぞれの特徴を踏まえて検討しましょう。
目次
トイレブラシを清潔に
トイレブラシの汚れ具合を、想像したことがあるでしょうか。トイレの中で最も汚い場所は、トイレブラシであると言っても過言ではないかもしれません。
実際、どの程度汚れているのかを具体的に見ていきましょう。ブラシを汚れたままで使用し続けるリスクにも触れていきます。
トイレブラシは細菌だらけ
トイレの中で便器よりも汚いのは、掃除に使うトイレブラシです。トイレブラシには、8億個もの細菌や300万個ものカビが付着しているともいわれ、その汚さは下水道に匹敵します。
トイレブラシは使用後、ブラシケースの中で湿ったまま放置されがちです。結果として、ケースの中で菌やカビが繁殖してしまいます。またブラシから滴り落ちてケースの受け皿に溜まった水にも、同様に菌やカビが含まれています。
トイレブラシが清潔でないとどうなる?
不潔なトイレブラシで便器の掃除をすると、トイレの空間全体に雑菌をばらまいてしまいます。これは汚いだけではなく、体調に影響を及ぼすこともあります。
例えば、トイレの便器を掃除した後でブラシの水切りをすると、水が跳ねて壁や床に汚い水が付着してしまうでしょう。
跳ね飛んだ水は汚いだけではなく、カビや床の劣化にもつながります。また場合によっては、トイレマットなどを介して繁殖し、アレルギーや感染症を引き起こす原因にもなってしまいます。
トイレブラシにはいろいろな種類がある
トイレブラシには、いろいろな種類のものがあります。ここでは、『スポンジタイプ』『ブラシタイプ』『使い捨てタイプ』の三つを紹介します。それぞれに、メリットやデメリットがあるので、自分に合ったものを選んでみましょう。
スポンジタイプ
スポンジタイプは、便器を週3回以上掃除するなど、こまめに行う人におすすめです。素材が柔らかいので、頻繁に便器をこすっても、傷がつきにくいというメリットがあります。
ただし、軽めの汚れには有効ですが、頑固な汚れには不向きです。汚れが残りやすいという点は、スポンジタイプのデメリットといえます。
また、便器を洗ったときに落とした汚れが、ずっとブラシに付着した状態になってしまうので、衛生的に使うためには2カ月に1回くらいの頻度で買い換える必要があります。
ブラシタイプ
ブラシタイプは、頑固な汚れもしっかりと落としたい人におすすめです。ブラシに強度があるので、ゴシゴシと力を入れてこすりやすいという特徴があります。
ただし、あまり強くこすりすぎると便器に傷をつけてしまうので注意しましょう。
また、ブラシタイプのもう一つのメリットとしては、衛生的に使い続けられるという点が挙げられます。水をしっかりと切ることができるので、掃除直後の雑菌だらけの水がブラシ先に残りにくいです。
使い捨てタイプ
使い捨てタイプは、とにかくトイレブラシを清潔に保ちたいという人におすすめです。
使うたびにブラシのヘッド部分を捨て、次に使う際には新しく取り付けるので、毎回清潔なブラシで掃除をすることができます。掃除を終えたら、ブラシ部分をそのままトイレに流せるものもあります。
また、一度掃除で使ったブラシを保管する必要がないため、雑菌の繁殖を心配する必要もありません。
トイレブラシを清潔に保つコツ
トイレブラシを清潔に保つためのコツを紹介しましょう。使い捨てではないタイプのブラシを使っている場合、漂白剤を使うなどの方法で定期的な除菌を行うことをおすすめします。
また、ブラシを清潔に保つには、トイレの中での『収納』という点でも気をつけるべきポイントがあります。
正しい洗い方を知ろう
トイレブラシは、乾かしたとしても雑菌が完全に消えるわけではありません。ブラシの先には、繁殖するのに十分な量が付着しているため、放置しておくと次第に菌が増えてしまいます。
繁殖を食い止めるためには、1〜2週間に1回程度を目安に、トイレブラシの除菌を行いましょう。このとき、漂白剤を使うと殺菌に効果的です。
トイレブラシを洗う際は、バケツなどを準備し、ブラシが浸かるくらいの水を入れて、トイレ用の漂白剤を混ぜます。
そしてこの水の中に、ブラシ全体を入れて30分程度放置しましょう。この際ケースも一緒に漂白するのがおすすめです。
仕上げに水洗いをして、外で完全に乾かしましょう。
正しい収納方法を知ろう
収納ケースが付属しているトイレブラシの場合には、ブラシの先端部分を底から浮かせて保管できるタイプの商品を選んでおくのをおすすめします。ブラシが底に付着した状態での保管だと通気性が悪くなり、雑菌が繁殖しやすくなるためです。
また、使い捨てのトイレブラシの場合には、ハンドル部分を専用のホルダーなどに立てかけて保管しておきましょう。付け替え用のブラシは、プラスチックの箱などの収納ケースに入れて、トイレの棚などに置いておくとよいです。
トイレの床にはあまり物を置かず、汚い水が飛び散ってもすぐに拭き取りやすい環境を保つように心掛けましょう。
スポンジタイプ、おすすめのトイレブラシ
毛先がやわらかく、便器に傷をつけにくい『スポンジタイプ』の商品を紹介します。いずれも、フチ裏などの細かいところまでしっかりと掃除でき、浮かせる収納もできるので、使い勝手だけではなく衛生面でもおすすめの商品です。
サンコー Proトイレクリーナー サトミツ棒
サンコーの『サトミツ棒』はブラシ先が束状になっており、便器のフチ裏など汚れを落としづらい場所にもぴったりとフィットして掃除できます。またブラシ部分には、特殊繊維が使用されているため、基本的には水だけで汚れを落とせます。
さらに、ブラシ先がケースの底に触れない作りになっており、衛生面に配慮されている点もおすすめです。
トイレクリーンマスターの資格を持っているトイレ芸人『どきどきキャンプ 佐藤満春氏』と、トイレのプロ集団『株式会社アメニティ』とのコラボレーション商品で、プロ仕様のトイレクリーナーを自宅でも使うことができると人気です。
サンコー Proトイレクリーナー サトミツ棒
Ohe ウラキレイ
Oheの『ウラキレイ』は、トイレのフチ裏にもフィットする形状なので、細かい汚れもしっかりと掃除することができるブラシです。
特殊加工を施したアクリル繊維を使用した不織布ブラシなので、水だけでほぼ汚れを落とせます。
また柔らかい素材なので、便器を傷つける心配もありません。収納時にも、ケース底にブラシがつかず、浮かせて止める仕様になっているので衛生面でも安心です。
Ohe ウラキレイ
ブラシタイプ、おすすめのトイレブラシ
ガンコな汚れもしっかりと落とすことができる『ブラシタイプ』の商品を紹介します。
どちらの商品もブラシの形状にこだわりがあり、フチ裏などの細かい部分の汚れにも対応できる仕様になっています。作りは異なりますが、それぞれ衛生面にも配慮した設計がされている商品です。
山崎産業 トイレブラシケース付きSatto
山崎産業のトイレブラシ『Satto』は、ブラシ先が薄型の特殊形状になっており、トイレのフチ裏にもフィットします。付属のケースもスリムなので、コンパクトに片付けられます。
また、ケースの中に浮かせて収納できる仕様かつ、フタが付いていないので、掃除後に濡れたブラシ部分もさっと乾かせて衛生的です。
山崎産業 トイレブラシケース付きSatto
aisen トイレタワー
aisenの『トイレタワー』は、トイレポットとトイレブラシを一体にした商品です。幅が約8cmとスリム設計なので場所を取りません。そのため、トイレの中で物を置くスペースをあまり確保できない場合におすすめの商品です。
また、ブラシケースごとブラシを取り外すことができるので、掃除をした後の汚れた水が床に垂れるのを防げます。ブラシは水はねしづらい構造かつ、先端が上向きになっているため、フチ裏にもぴったりとフィットさせてこすることができます。
aisen トイレタワー
使い捨てタイプ、おすすめのトイレブラシ
衛生面において、一番管理をしやすいのがこの『使い捨てタイプ』のトイレブラシです。ハンドル部分を保管しておくための、専用ホルダー付きの商品もあります。
ここでは、スポンジ部分が柔らかい不織布タイプと、ガンコな汚れに効く研磨剤タイプの商品を紹介していきます。
スクラビングバブル 流せるトイレブラシ
スクラビングバブルの『流せるトイレブラシ』は、掃除のたびにブラシ先を変えて使います。ワンタッチで着脱が簡単な上、手を汚さずにトイレ掃除をすることができます。
また、ブラシには、あらかじめ濃縮洗剤が染み込んでいる状態で販売されているので、別途洗剤を買う必要はありません。さらに、ハンドル部分を置くための専用ホルダーが付いているので、保管する場所に困ることなく使えます。
ブラシ部分は柔らかい不織布タイプなので、フチ裏にもフィットして細かい場所もしっかりと掃除できます。
スクラビングバブル 流せるトイレブラシ
ニトムズ 研磨剤入りスポンジ トイレ水アカ用
ニトムズの『研磨剤入りスポンジ』は、ブラシのスポンジに研磨剤が仕込まれているので、洗剤を使わず水に濡らすだけで汚れを落とすことができます。
ガンコな黒ずみや水垢汚れなどもしっかり落としてくれるうえ、極細タイプの研磨剤が採用されているため、掃除する際にキズをつけにくいのもうれしいポイントです。
また、ハンドル部分が付属されているものであれば、手を汚さずに使えて衛生的でしょう。
ニトムズ 研磨剤入りスポンジ トイレ水アカ用
トイレブラシを清潔に保とう
トイレブラシは、菌やカビの温床です。使い捨てでないタイプの商品を使う場合は、定期的に洗浄したり、保管の方法を工夫したりと、清潔に保つ工夫をしましょう。
また、とにかく衛生面を優先したい場合には、使い捨てタイプがおすすめです。使い捨てタイプには、研磨剤が含まれているスポンジもあります。
普段使いには使い捨てでないトイレブラシ、どうしても落とせないガンコな汚れには研磨剤入りの使い捨てタイプなど、併用するのもおすすめです。
コスト面やトイレの収納スペース、掃除の頻度を考えながら自分に合ったブラシを選び、トイレを清潔に保ちましょう。