スタッキングマグとは、省スペースで収納できる機能的なマグカップです。自宅・アウトドアなどさまざまなシーンで使えるため、いくつかそろえておくと重宝します。スタッキングマグの特徴や種類、さらにはマグの選び方や種類別のおすすめ商品を紹介します。
目次
スタッキングマグとは?
『省スペースで使える』『携行性が高い』など、スタッキングマグを使うメリットはさまざまあります。使えるシーンも多いため、手持ちのマグカップをスタッキングマグに替える人も少なくありません。
しかし、そもそもスタッキングマグとはどのようなものなのでしょうか。
スタッキングマグの概要や種類、使用シーンについて紹介します。
「スタッキング=重ねる」マグ
『スタッキング(=重ねる)マグ』という名の通り、スタッキングマグはきれいに重ねて収納できるマグカップです。『アウトドアグッズの一つ』という印象もありますが、自宅用として愛用する人も増えています。
家族で同じ種類のスタッキングマグを使えば、収納スペースを取りません。何かとかさばるカップ類をきれいに収められるのは、大きなメリットです。
近年は需要の高まりから、スタッキングマグのブランド・材質・デザインなどの選択肢が増えてきました。価格帯の幅も広く、用途や好みに合うものを見つけやすいでしょう。
スタッキングの種類
スタッキングマグで必ずチェックしたいのが『積み重ね方』です。スタッキングマグの積み重ね方には、主に次の3種類があります。
- マグ全体を重ねるタイプ
- マグの下部だけを重ねるタイプ
- 入れ子タイプ
全体を重ねるタイプは、より省スペースで使えます。紙コップのように積み重ねられるため、複数積み上げてもさほど高さがでません。
一方、マグの下部だけを重ねるタイプは、図柄やデザインを隠さずに積み上げられます。おしゃれなデザインをあえて見せたいときにはおすすめです。
また、スタッキングマグには、サイズ違いのマグカップを入れ子のように収納するものもあります。マグカップ1個分の高さで複数収納できるため、携行や省スペースを目指す収納にぴったりです。
キャンプやアウトドアにおすすめ
キャンプやアウトドアでは、携行する荷物を極力少なめにするのが鉄則です。そのため収納場所を取らないスタッキングマグが重宝します。
また、エコの観点から使い捨ての紙コップではなく、コンパクトに携行できるスタッキングマグを選ぶ人もいるでしょう。
1度購入すればずっと使えるため、頻繁にアウトレジャーを楽しむ家庭ならコスパはよいといえます。
自宅でおしゃれに収納するのもおすすめ
スタッキングマグを使えば、自宅の食器棚がすっきりします。
家族がそれぞれ異なるマグカップを使っていた場合、マグカップが棚に占める割合は大きくなります。マグカップのデザイン・サイズに統一感がないと、食器棚を開けたときまとまりのない印象になりがちです。
ところが、スタッキングマグをそろえておけば、マグカップをすっきり収納できます。このとき、収納の順番や位置、置き方などを考える必要はありません。ただ重ねて置くだけで、統一感のあるおしゃれな食器棚を実現できます。
アウトドア向き、スタッキングマグの素材
スタッキングマグの使い勝手や強度は、素材によって異なります。アウトドア向きのスタッキングマグとはどのようなものなのでしょうか。アウトドアにおすすめの素材を紹介します。
チタン製
鋼と同等の強度を持つチタンは、耐久性の高い素材です。酸化皮膜が安定しているためさびにくいというメリットがあります。
また、強度が高い一方で、重量はさほどありません。携行には最適な軽量さで、アウトドアシーンで使うのに最適です。
ただし直火に当てると焦げ付きやすいため、火の近くに置かないよう注意しましょう。
プラスチック製
割れにくいプラスチック製のスタッキングマグも、アウトドアでの使用におすすめです。保温性や保冷性は低いものの、落としたりぶつけたりしても簡単には壊れにくい素材です。
価格も安価なものが多く、手軽に試しやすいのは大きなメリットです。
割れたり傷ついたりしにくいプラスチック製のスタッキングマグなら、子どもと一緒に使うシーンでも重宝します。
ステンレス製
熱伝導性が低く、保温・保冷効果が高いのがステンレスです。また直火での使用も可能なので、キャンプでの使い勝手はよいでしょう。
水滴などを付けたまま保管するとさびることがありますが、ステンレスは基本的にさびにくい素材です。素材を加工しやすいためデザインのバリエーションも多く、おしゃれなスタッキングマグを探している人にもおすすめできます。
自宅向き、スタッキングマグの素材
スタッキングマグの使用が自宅に限定されるなら、デザイン性の高さや好みを重視してもよいでしょう。自宅で使うときにおすすめのスタッキングマグの素材を紹介します。
陶磁器製
『陶磁器』と、まとめられることも多いものの、実際は『陶器』『磁器』で違いがあります。
まず陶器とは、土を原材料に作られた器です。熱伝導性が低く、保温性や保冷性に優れています。経年変化によって風合いが変わり、育てていく楽しみがあります。
一方磁器とは、『陶石』を原材料に作られた器です。陶石とは石粉と粘土などを混ぜて作ったもので、これを原材料とした器は白く、光沢を持ちます。
磁器は陶器よりも軽く耐久性もありますが、熱伝導性は低くありません。器が熱を持ちやすく、熱いものを入れると持ちにくくなります。
どちらもデザイン性に優れたものが多く、選ぶ楽しさがあるでしょう。
ガラス製
スタッキングマグの見栄えを重視するなら、ガラス製がおすすめです。洗練したデザインのものが多く、家庭で気軽にカフェ気分を味わえます。
ガラス製のスタッキングマグは『割れやすい』『熱くなりやすく冷めやすい』と思われがちですが、近年は耐熱性や耐久性が高いガラスも登場しています。
ステンレスやプラスチック製のスタッキングマグよりは慎重に取り扱う必要があるものの、選び方次第で機能性とデザインを兼ね備えたお気に入りの品に出会えるでしょう。
スタッキングマグのいろいろな構造
同じチタンやステンレス製のスタッキングマグでも、構造によって保温性や保冷性・重量などにばらつきが出ます。
「絶対に保温・保冷力が高いものがほしい」「軽量なマグがほしい」などといった条件がある場合は、マグの構造についてきちんとチェックしておきましょう。
スタッキングマグの構造を種類別に紹介します。
一層構造
マグが1枚の金属のみで作られているのが『一層構造』です。素材の軽さをそのまま実感でき、軽量で携行にも向いています。製品によっては直火に対応するものもあり、アウトドアシーンで活躍します。
ただし一層構造は外気の影響を受けやすく、保温性や保冷性はさほど高くありません。
少しでも温度変化しにくいものがほしい場合は、ステンレス製よりもチタン製がおすすめです。チタンは熱を伝えにくい性質があり、入れた飲み物が冷めにくく、マグカップ全体が熱くなりにくいというメリットがあります。
二層構造
二層構造は、スタッキングマグの内側と外側に2枚の金属を使い、二層にしたものです。層と層の間には空気が入っており、これが外気の影響をシャットアウトします。熱伝導性が低く、高い保温性や保冷性を持ちます。
なお、二層構造のスタッキングマグを加熱するのは厳禁です。熱によって層内部の空気が膨張し、カップが壊れてしまう可能性も否定できません。
このほか、一層構造と比較すると重く感じやすい点にも注意が必要です。
真空二層構造
真空二層構造は、基本的に二層構造と同じです。ただし、「層と層の間が真空状態に保たれている」という点で異なります。二層構造よりも熱伝導性が低く、外気の影響を受けにくいのが特徴です。
スタッキングマグの保温性や保冷性を特に重視したい人は、真空二層構造を選ぶのがおすすめです。
冬期のアウトレジャーや登山など、「できるだけ長く温かさをキープしたい」というときにはぴったりです。
スタッキングマグの選び方
スタッキングマグを選ぶときは、容量や使い勝手、お手入れのしやすさなどに注目しましょう。どのようなポイントを見るべきか、具体的に紹介します。
容量で選ぶ
スタッキングマグは大きすぎず、小さすぎず、マグを使用する目的やシーンを考慮して、適切な容量を選びましょう。
まず、スタッキングマグをコーヒー・紅茶カップとして使いたい場合は、250~300ml程度の容量がおすすめです。温かいものでも冷たいものでも飲みきりやすく、ムダがありません。子ども用のスタッキングマグも、このくらいのサイズがちょうどよいでしょう。
一方アウトレジャーで使うなら、350~450ml程度の容量があると便利です。スープを入れたり少量のインスタントラーメンを入れたりと、さまざまな用途で使えます。直火OKのものなら、スタッキングマグでそのまま調理も可能です。
電子レンジ対応の可否で選ぶ
自宅で使うことを想定しているなら、温め直しができるスタッキングマグが便利です。気軽にチンして使える、電子レンジ使用可のマグカップを選びましょう。
電子レンジが使えれば、飲み物が冷めてしまってもすぐにまたおいしくいただけます。保温性をさほど気にしなくてもよく、スタッキングマグの選択肢が多くなります。
食洗器対応の可否で選ぶ
食洗機を使っている家庭なら、スタッキングマグが食洗機に対応しているかどうかもチェックしておきましょう。食洗機が使えないスタッキングマグを購入すると、毎回手洗いすることになります。
お手入れのしやすさはささいなことに思えますが、手間が掛かるとストレスになってしまうこともあるでしょう。せっかくスタッキングマグを購入したにもかかわらず「お手入れが面倒だから」と使わなくなってしまうかもしれません。
アウトドアに、おすすめのスタッキングマグ
アウトドアシーンで使用するスタッキングマグは、耐久性が高く軽量なものがおすすめです。
近年のアウトドアブームを受け、さまざまなメーカーが実用性の高いスタッキングマグをラインアップしています。容量やデザインなどをチェックして、好みのものを見つけましょう。
キャンプやアウトレジャーで使いやすいおすすめのスタッキングマグを紹介します。
トークス チタリウムカップ
『TOAKS(トークス)』はアメリカ・カリフォルニア州のサウザンドオークスに設立されたアウトドアブランドです。高品質なマグカップ・ポット・アルコールストーブなどを提供しており、多くのハイカーから高い評価を受けています。
375mlサイズのマグカップは、重量約62gと軽量です。加えて径・高さは約80×75mmとほぼ同じで、安定感があります。チタン製で熱を逃がしにくく、フタを閉めればホットドリンクの温かさを長く楽しめます。
本体はカップ全体を重ねられる上、ハンドル部分は折りたたみ式です。かさばりにくく、付属の収納袋に入れれば携行も容易です。
トークス チタニウムカップ
キャプテンスタッグ 深型スタッキングカップ 300ml
キャプテンスタッグは『使いやすさ』『購入しやすさ』を重視したアウトドア・レジャー関連用品を扱うブランドです。
カップ全体が重なるため、収納性に優れています。かさばりにくく、複数重ねても高さが出にくいタイプになっています。
金物の町、燕三条で作られている日本製のマグの本体は強度があり衛生的に使えるステンレスが使われています。
キャプテンスタッグ 深型スタッキングカップ
おうち時間を彩るスタッキングマグ
自宅使いするなら、使っていて気分が上がるおしゃれなスタッキングマグカップがおすすめです。家庭のインテリアやカトラリーとの調和を考慮して、しっくりなじむデザインを見つけましょう。
上質なお家時間を演出したい人におすすめのスタッキングマグを紹介します。
ELEMENTS マグカップ ホーロー製
耐久性が高いホーロー素材のスタッキングマグです。下部に向けて細くなるデザインなので、きれいに重ねて収納できます。
本体はベース部分が鉄のため、通常のホーローよりも強度は高めです。臭い移りしにくいホーローの特性はしっかりとあり、香りを楽しみたい飲み物に向いています。
ただし、お手入れのときに金たわしや研磨剤などを使うとマグカップ表面に傷が付く可能性もあります。お手入れはやわらかいスポンジと中性洗剤を使いましょう。
本体は食洗機・電子レンジには対応していません。
ELEMENTS マグカップ ホーロー製
デザイン性の高いスタッキングマグ
スタッキングマグを選ぶとき「デザインにこだわりたい」という人は、陶磁器やガラス製のスタッキングマグを探すと好みに合うものが見つかるかもしれません。
デザイン性が高く見栄えのよい、おしゃれなスタッキングマグを紹介します。
ヤマト陶磁器 ARITA JIKI mugカップ
400年という長い歴史を持つ、有田焼のスタッキングマグです。深みのある色と質感は、伝統ある窯元の高い技術によって生まれました。つや消しの滑らかな質感がシックな印象を与えます。
本体の容量は約250ml、高さは約9.5cmです。取っ手部分の下まで重ねて収納できるため、省スペースで収納できます。電子レンジにも対応しており、使い勝手もよいでしょう。
また、スタッキングマグの内側に入っている溝は、計量カップとしても使えます。このサイズでは、200mlになる位置にラインが入れられています。カップスープやスティックタイプのインスタントコーヒーなどを作るときに重宝しそうです。
ヤマト陶磁器 ARITA JIKI mugカップ
Fire-King スタッキングマグ ジェダイ/ジェイド
1986年にアメリカで生産終了したFire-Kingが、『Fire-King Japan』として日本に帰ってきました。職人が一つひとつ仕上げたミルクガラスの風合いは独特で、色むらやしわなどの味わいがあります。翡翠(ひすい)色のカラーが個性的で、普通のスタッキングマグでは物足りない人におすすめです。
食洗器と電子レンジに対応していませんが、アメリカンテイストなデザインが好きな人は購入を検討してはいかがでしょう。
Fire-King スタッキングマグ ジェダイ/ジェイド
デュラレックス リススタッグマグ
全面物理強化ガラスを使用したスタッキングマグです。衝撃に強く落としても割れにくいため、「ガラス製は割れやすいイメージがある」という人にもおすすめできます。
100℃の熱湯や-25℃の冷却にも耐えるため、熱々の飲み物を入れても問題ありません。電子レンジ・食洗機にも対応しており、自宅での日常使いにもぴったりです。
本体は高さ約7.1cm、容量約220mlとコンパクトなサイズ感です。飲み物や食べ物を入れたままスタッキングできるため、自宅でおしゃれなパーティを開きたいときなどに重宝します。
デュラレックス リススタッグマグ
機能性、実用性の高いスタッキングマグ
長く愛用したいなら、飽きがきにくいシンプルなデザインのスタッキングマグがおすすめです。機能性や実用性に着目し、使いやすいものを見つけましょう。
シンプルで使いやすいおすすめのスタッキングマグを紹介します。
TAMAKI マグカップフォルテモアホワイト
飲食店やカフェなどで多数使用されている、プロ仕様のスタッキングマグです。素材本来の強度を高める原料を使用し、薄さと強度を両立させました。通常のカップよりも約20%軽量で、女性の力でも扱いやすく作られています。
白く清潔感のある本体は、汚れが付きにくい仕様です。頑固な汚れも落としやすく、衛生的に使えます。電子レンジや食洗機にも対応しているため、温め直しやお手入れの手間が軽減できるでしょう。
高い位置でスタッキングでき、複数重ねても高さがでないのもうれしいポイントです。
本体は容量約340ml、高さは約8.4cmです。傷つきにくいよう、テーブルと接する面には釉薬が塗られています。
TAMAKI マグカップフォルテモア ホワイト
キャプテンスタッグ チタン製スタッキングマグカップ
日本の人気アウトドアブランド『キャプテンスタッグ』からは、チタン製の軽量スタッキングマグがラインアップされています。高さ約6cm・容量約230mlとコンパクトな作りで、重量は28gほどです。
たくさん重ねてもかさばらず、キャンプやアウトレジャーに携行しやすいのが魅力です。
本体は熱伝導性が低く、耐久性・耐食性にも優れています。余計な飾りのないシンプルなデザインで、メイドインジャパンならではの質実剛健を好む人におすすめです。
キャプテンスタッグ チタン製スタッキングマグカップ
スノーピーク ステンレス真空マグ
『ダブルウォール構造』により、素材内部を真空化したスタッキングマグです。いわゆる真空二層構造なので、高い保温性・保冷性を持ちます。
容量は450mlとしっかりありますが、重量は約135gです。携行性に優れており、冬のキャンプや登山など、アウトドアシーンでの使用にも最適です。
なお、ハンドル部分は折りたたみ式ですっきりと収納できます。シンプルなデザインながら、スノーピークのロゴがおしゃれです。
スノーピーク ステンレス真空マグ
子どもにもおすすめのスタッキングマグ
子ども用のスタッキングマグは、落としたりぶつけたりしても安心なプラスチック製がおすすめです。
子どもが喜びそうなカラフルでポップなデザインを選んであげましょう。子どもにもおすすめのスタッキングマグを紹介します。
スケーター スタッキング コップ 4個組 ムーミン
4個セットのプラスチックコップと、持ち運び用のケースがついているセットです。ケースはピッチャーとしても使え、メモリが付いているため中身が分かりやすいでしょう。ムーミンと仲間たちがプリントされており、プラスチック製なので子どもでも安心して使うことができます。
コップは220mlの容量で、ピクニックやキャンプにぴったりです。ムーミンのファンはもちろん、持ち運びしやすいスタッキングマグを探している人におすすめの商品です。
スケーター スタッキング コップ 4個組 ケース付 ムーミン MOOMIN
TODAYS MENU プラスチックマグ
日本製にこだわる人におすすめなのが、TODAYS MENUのマグカップです。カラーはビビッドでもデザインはシンプルなので、子どもが大きくなっても使えます。
本体容量は約330mlあるため、カップスープなどを飲むときにもおすすめです。日常使いはもちろん、アウトドアシーンや運動会などに使ってもよいでしょう。
TODAYS MENU プラスチックマグ
スタッキングマグでゆったりした時間を
スタッキングマグは、重ねて使うことで省スペースを実現します。ステンレスやチタン製なら軽量かつ耐久性もあり、キャンプやアウトレジャーでの使用にぴったりです。
一方、ガラスや陶磁器製のスタッキングマグは、デザイン性が高くおしゃれなものがたくさんあります。
このように、スタッキングマグはデザイン・機能性ともに多様です。まずは自分が使うシーンや必要な容量などを具体的にし、どのようなデザインや機能が必要なのか考えてみましょう。
お気に入りのスタッキングマグで、ゆったりとコーヒータイムを楽しんでみてはいかがでしょうか。