ウイスキーは割り方によって多様な味わいを楽しめます。ウイスキーを「飲みにくい」「マンネリ化してきた」などと感じる人は、アレンジレシピでおいしくいただきましょう。定番の水割り、炭酸割りのほか、ジュースや牛乳などを使った割り方を紹介します。
目次
ウイスキーってどんなお酒?
新型コロナウイルスの影響で、お家時間を贅沢に過ごしたいと感じる人が増えています。巣ごもり消費で需要が高まった商品は多々ありますが、ウイスキーもその一つです。
しかし、そもそもウイスキーとはどのようなお酒なのでしょうか。まずはウイスキーについて、基本的な事柄を紹介します。
世界5大ウイスキーを知ろう
数あるウイスキーの中でも、以下は『世界5大ウイスキー』と呼ばれます。
- アメリカンウイスキー(アメリカ):樽由来の香ばしく甘い味わい
- カナディアンウイスキー(カナダ):トウモロコシを主原料とした軽い味わい
- アイリッシュウイスキー(アイルランド):雑味が少なくクリアな味わい
- スコッチウイスキー(スコットランド):スモーキーな味わい
- ジャパニーズウイスキー(日本):繊細で複雑な味わい
アメリカは、ケンタッキー州の『バーボン』、テネシー州の『テネシーウイスキー』などが有名です。また、軽快なカナディアンウイスキーは、ウイスキー初心者でも比較的抵抗感なく飲めます。
一方、アイルランドとスコットランドは歴史ある蒸留所が多く、ウイスキーも多種多様です。味の傾向は一概には言えませんが、アイリッシュはすっきり、スコッチはピート(泥炭)を使っている分スモーキー、という印象です。
また、日本のウイスキーはスコッチをベースとしています。多彩な原酒を使っていたり『ミズナラ樽』を使っていたりと日本独自の工夫もあり、繊細な作り方が味わいにも反映されています。
ウイスキーの原料
蒸留酒が『ウイスキー』と呼ばれるには、さまざまな条件があります。『原材料として穀物を使う』というのもその一つです。生産国によっては使う穀物や比率まで細かく定められており、穀物の味わいがウイスキーの個性に直結します。
ウイスキーに使われる主な穀物は以下の通りです。
- モルト(大麦麦芽):ウイスキーの原材料として最もポピュラー
- 小麦:やさしい味わい
- ライ麦:辛みとキレのある味わい
- トウモロコシ: まろやかな味わい
このうち、モルトを使ったウイスキーを『モルトウイスキー』、それ以外の穀物を使ったものを『グレーンウイスキー』と呼びます。さらに、両者をブレンドしたものが『ブレンディッドウイスキー』です。
ウイスキーの蒸留法
ウイスキーの製造工程は、次の通りです。
- 発芽した大麦を乾燥させて麦芽を作る
- 仕込み:麦芽を粉砕して温めた水(仕込み水)と混ぜ、『麦汁』を作る
- 発酵:麦汁をアルコール分約7%の発酵液に変え、『もろみ』を作る
- 蒸留:もろみを蒸留し、アルコール濃度を65~70%に高める(ニューポット)
- 熟成:ニューポットを樽で長期間熟成させる
- ブレンド:モルト原酒同士を混ぜ合わせたり、モルト原酒と麦以外の原料で作ったグレーン原酒と混ぜ合わせたりする
大麦のでんぷんをアルコールに変えるには、『糖化』が必要です。発芽した大麦を乾燥させると、糖化を行う酵素が作られます。
麦芽と温水を合わせると、麦芽中の酵素が活性化して糖化を行います。このときの温水を濾過したものが麦汁です。これはウイスキー特有の香味成分の元となり、発酵が終わった液体は『もろみ液』と呼ばれます。
もろみを銅製のポットスチル(単式蒸留器)で蒸留したものが、生まれたてのウイスキー、すなわち『ニューポット』です。
ニューポットは樽に入れられ、一定期間熟成されます。時が来て取り出された原酒はほかの原酒と混ぜ合わされ、『ウイスキー』として出荷されます。
ウイスキーの選び方
ウイスキー初心者で「どれを選んだらよいか分からない」という場合は、ポイントを絞って探すことをおすすめします。ウイスキー選びのポイントとなる、『ピート香』『アルコール度数』『価格』について見ていきましょう。
ピート香で選ぶ
一般に『スモーキー』と評されるウイスキーは、ピート香が強めです。
ピートとは、植物が炭化してできた泥炭のことです。ウイスキーの製造工程では、大麦を乾燥させて麦芽を作る際に使われます。
ピートを燻して乾燥させた大麦は、ピート特有の燻煙香を含むようになります。この香りがウイスキーに独特の風味をもたらし、『個性』を与えるのです。
このようにピート香はウイスキーにとって重要な要素の一つといえます。しかし、あまりにもピート香が強いものは初心者には飲みにくいかもしれません。
アルコール度数で選ぶ
ビールのアルコール度数の平均が4~7度、日本酒が14~18度であるのに対し、ウイスキーは40度前後のものが多く見られます。そのため普段アルコールを飲み慣れていない人が口にすると、きつく感じるかもしれません。
なぜこのようにアルコール度数が高いのかというと、ウイスキーが『蒸留酒』であるためです。ウイスキーは、醸造酒を蒸留してアルコール度数を高めます。蒸留後のアルコール度数は90度くらいあり、加水して調整しても40度くらいまでしか下がらないのです。
またウイスキーの中には、アルコール度数が50、60度以上あるものも少なくありません。購入前にラベルをよく見て、アルコール度数をチェックしましょう。
価格で選ぶ
ウイスキーは種類が多い分、価格帯のバリエーションも豊富です。気軽に試してみたいならリーズナブルで入手しやすいウイスキー、特別な日にいただくなら予算度外視の高級ウイスキー、と飲み分けてみるのもよいでしょう。
リーズナブルなウイスキーなら、1000~3000円程度のものが充実しています。また5000~1万円前後の価格帯も多彩なラインアップがあるので、あらかじめ「いくらまで」と決めておくと選びやすいかもしれません。
ウイスキーのいろいろな飲み方
ウイスキーには多彩な飲み方があります。どのように飲むかで口当たりや味わいが異なるため、シチュエーションや気分に合わせて飲み方を変えてみましょう。
ウイスキーの代表的な飲み方を紹介します。
ストレート
ストレートとは、水や氷を一切加えない飲み方です。ウイスキーの味や香りをダイレクトに感じやすく、ウイスキー本来の味をしっかりと感じられます。
とはいえ、「アルコール度数の高いウイスキーをそのまま飲むのは難易度が高い」と感じる人も多いでしょう。
そのためウイスキー初心者がストレートに挑戦するなら、量を控えめにします。小さなグラスに1/3程度注ぎ、まずは香りや色を楽しみましょう。
また飲むときは、ぐいぐい飲んではいけません。噛むようにゆっくりと口に含めば、ウイスキーの奥深い味わいを堪能できます。
オンザロック
『オンザロック』とは、グラスに氷を入れてウイスキーを注ぐ飲み方です。グラスに入れた大きな氷を岩(Rock)に見立てて、このように呼ばれるようになりました。
ウイスキーをオンザロックにすると、強い風味やアルコールによる刺激が抑えられ、飲みやすさがアップします。一方でウイスキーそのものは薄まらないので、ウイスキー本来の香りや味はキープできます。
オンザロックのポイントは、なるべく大きめの氷を使うことです。溶けにくい氷でウイスキーを冷やせば、水っぽさのない冷たいウイスキーを楽しめます。
割ってもおいしく飲める
ウイスキーを敷居が高いと感じている人は、ほかの飲料で割って飲んでみるとよいでしょう。ウイスキー独特のピート香やアルコールのきつさが抑えられ、ぐっと飲みやすくなります。
例えばウイスキーを割って作る『ハイボール』なら、アルコール度数は7度程度しかありません。
ウイスキーはアルコール度数が高いからこそ、ベースリキュールとしてさまざまな用途があります。どのような飲料で割るかで味わいがガラッと変わるため、あれこれ試してみるのも楽しそうです。
ウイスキーの割り方の種類
ウイスキーの割り方に決まりはありません。多様なウイスキーの割り方の中から、代表的なものを紹介します。
水割り
水割りとは、氷と水でウイスキーを割る飲み方です。特に日本では広く浸透しており、「ウイスキーと言えば水割り」というイメージを持つ人も少なくありません。
ウイスキーを水と氷で割ると、ウイスキーの香りやアルコールを抑えられ、飲みやすくなります。ウイスキー初心者や普段お酒を飲まない人にもおすすめの飲み方です。
炭酸割り
ウイスキーの炭酸割りは、『ハイボール』として広く親しまれています。ウイスキーをソーダ水で割るのが一般的で、ライムやレモンが添えられることもあります。
炭酸水としてはソーダ水を使うのが一般的ですが、特に決まりはありません。ウイスキーをコーラ、ジンジャーエール、レモンソーダなどで割る飲み方も人気です。
ジュース割り
意外なところでは、ジュース類もウイスキーと好相性です。ウイスキーをフルーツジュースや乳酸飲料などで割ると、大人の飲み物に早変わりします。
例えばオレンジジュースは、その酸味がウイスキーの風味を引き立てます。またりんごジュースはスイーツのような甘さがウイスキーとベストマッチです。もともとりんごはアルコールと相性がよく、ウイスキーともよく合います。
このほか、健康が気になる人にはトマトジュース割りもおすすめです。トマトの酵素がアルコールを分解し、悪酔いしにくくしてくれます。
ウイスキー水割りのおいしい作り方
ウイスキー初心者なら、飲みやすい水割りからチャレンジするのがおすすめです。
ただし、使う水やウイスキーと水の割合など、おいしく作るにはコツがあります。おいしい水割りを楽しむため、基本的な作り方を確認しておきましょう。
水割りのおすすめの作り方
おいしい水割りを作るには、以下のものが必要です。
- ウイスキー
- グラス
- マドラー
- 氷
- 水
グラスは飲み口が広く、ガラスが薄いものがおすすめです。氷を入れやすい上、ウイスキーの冷たさを保ちやすくなります。
また、氷は大きめのロックアイスを用意します。さらに水は、仕込み水と同じものを使うことが理想です。
とはいえこれは難しいですから、柔らかいミネラルウォーターでもOKです。使う前に冷蔵庫でしっかり冷やしておきましょう。
全てそろえたら、以下の手順で水割りを作ります。
- グラスに氷を入れる
- マドラーでかき混ぜてグラス全体を冷やす
- ウイスキーを入れてよくかき混ぜる
- 水を入れてグラスが曇るくらいまでかき混ぜる
ウイスキーと水の比率は、特に決まりがありません。理想は『ウイスキー1:水2~2.5』などと言われますが、最終的には好みの問題です。いろいろ試して調整しましょう。
トワイスアップという飲み方も
「水割りは飲みやすいけれど、ウイスキーの風味や香りをもっと楽しみたい」という人は、トワイスアップがおすすめです。『ウイスキーを水で割る』という点は水割りと同じですが、冷たい水や氷は使いません。
常温の水がウイスキー特有の味や香りをしっかり引き出します。
トワイスアップの作り方は、以下の通りです。
- グラスにウイスキーを適量注ぐ
- ウイスキーと同量の水を加える
ウイスキーの芳香を一番感じやすいのは、アルコール度数20度程度の状態だと言われます。トワイスアップにすることで、立ち上る芳香をより感じられるようになります。
なお、トワイスアップに使うグラスは足つきがおすすめです。ワイングラスやテイスティンググラスなどを選び、静かにゆすりながら飲みましょう。
ウイスキー炭酸割りのおいしい作り方
炭酸飲料はウイスキーと好相性です。ウイスキーを気軽に楽しみたいなら、炭酸割りのバリエーションを増やしてみてはいかがでしょうか。基本のソーダ割りと、そのほかの炭酸飲料を使ったレシピを紹介します。
ソーダで割る
ハイボールに使うソーダは、甘味のないノンフレーバータイプが一般的です。好きなウイスキーとグラス、氷も併せて準備したら、次の手順で作ってみましょう。
- グラスにたっぷりと氷を入れて冷やす
- ウイスキーを適量注ぎ軽く混ぜる
- ソーダを注ぐ
- マドラーで一混ぜする
氷はグラスいっぱいに入れるのが鉄則です。しっかりグラスを冷やすことで、氷が溶けにくくなります。
また、ウイスキーと炭酸水の割合は『ウイスキー1:炭酸水3』が基本と言われます。炭酸水がこぼれないよう、そっとグラスに注いでください。
なお、最後にマドラーで混ぜるときは、氷の底を軽く持ち上げるにとどめます。大きくかき回すと、せっかくの炭酸水の気が抜けてしまいます。
コーラで割る
コーラ割りは海外でも広く人気があり、『Whisky and Coke』という呼び名で親しまれています。
ただしコーラは、ノンフレーバータイプのソーダ水と比較すると甘味が強めです。さっぱりした飲み口にしたい場合は、カットレモンやライムを合わせましょう。
コーラ割りの作り方は、以下の通りです。
- グラスに氷を入れて一混ぜする
- コーラをゆっくりと注ぐ
- マドラーを入れて丁寧にかき混ぜる
- 必要ならレモンやライムを入れる
基本的な作り方は、ソーダ割りと同じです。炭酸が飛ばないように注意しながらかき混ぜます。
また、ウイスキーとコーラの比率は1:4程度が望ましいなどと言われます。しかしこちらも、厳密な規定はありません。その日の気分やシチュエーションに合わせて、割合の比率を変えてみてはいかがでしょうか。
ジンジャーエールで割る
ジンジャーエールは、スパイシーなショウガ風味が魅力の炭酸飲料です。ウイスキーと好んで合わされることが多く、両者を合わせたものは『ウイスキージンジャー』『ジンジャーハイ』として親しまれています。
ジンジャーエール割りの作り方も、ソーダ割りやコーラ割りと同じです。
- グラスに氷を入れて冷やす
- ウイスキーを適量注ぐ
- 冷たいジンジャーエールをゆっくり注ぐ
- やさしく混ぜる
ウイスキーとジンジャーエールの比率は、『ウイスキー1:ジンジャーエール3~4』とするのが一般的です。ウイスキーが強すぎず弱すぎずで、ジンジャーの風味と程よくマッチします。
ウイスキージュース割りのおいしい作り方
ウイスキーをカクテルのように楽しみたいなら、ジュース類と合わせるのがおすすめです。甘く優しい味わいになる上、アルコール度数も下がります。見た目も華やかで、特に女性に好まれやすい味わいとなるでしょう。
ウイスキーを割るときにおすすめのジュースと割り方を紹介します。
オレンジジュースで割る
ウイスキーの中には、樽での熟成中に柑橘系果物のような香りを放つものがあります。柑橘類の代表とも言えるオレンジを使ったジュースとは、基本的に好相性です。
オレンジジュースを使ったウイスキーのレシピとしては、『オレンジハイボール』が特に有名です。通常のハイボールよりも甘味やフルーティさが強く、飲みやすさがアップします。
オレンジハイボールの作り方は以下の通りです。
- グラスに氷をたっぷりと入れる
- ウイスキーを適量注ぐ
- オレンジジュースを注いで軽く混ぜる
- 炭酸水をたっぷりと加えて軽く混ぜる
オレンジハイボールの比率はお好みで構いません。ただしオレンジジュースの量はウイスキーより大目にし、炭酸水をたっぷり使うのがポイントです。例えばウイスキーが30mlなら、オレンジジュースは40ml程度、炭酸水は100ml程度注ぎましょう。
りんごジュースで割る
香りや甘味が強すぎないりんごジュースもウイスキーとよく合います。味わいにこだわるなら、フルーティさが際立つりんご100%のジュースがおすすめです。
りんごジュースを使ったレシピは以下の通りです。
- グラスに氷をたっぷりと入れる
- ウイスキーを適量注ぐ
- りんごジュースを注いで軽く混ぜる
- カットしたりんごを飾る
りんごジュースで割るときは、ウイスキーとりんごジュースの比率を1:4にしましょう。氷を入れたグラスにウイスキーを入れ、アップルジュースを入れます。
なお、りんごはバニラやシナモンとも好相性です。りんごジュースに合わせるウイスキーは、バニラ香の強いバーボンなどを選んでみてはいかがでしょうか。
カルピスで割る
『ウイスキーに甘酸っぱいカルピス』…この組み合わせを好む人も少なくありません。一見すると不似合いですが、カルピスは比較的どんなアルコールとも好相性です。
カルピスチューハイや日本酒のカルピス割りなどは、特に女性からの支持を集めています。
ウイスキーのカルピス割りは、以下の手順で作りましょう。
- ボウルにカルピスとウイスキー、水を入れて混ぜる
- 氷の入ったグラスに注ぐ
それぞれの比率は、『ウイスキー1:カルピス1:水2』です。寒い季節は温めてホットウイスキーにするのもおすすめです。
ウイスキーはお酒で割ってもおいしい
アルコールに強い人なら、『お酒×ウイスキー』の組み合わせにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。ウイスキーの風味がガラッと変化して、インパクトのあるお酒となります。
ウイスキーと合わせて飲みたいお酒とレシピを紹介します。
ビールで割る
ビールとウイスキーを合わせたカクテルが『ボイラーメーカー』です。
名前の由来については諸説ありますが、『アルコール度数が高く、飲むと体がボイラーのように熱くなるため』などと言われます。すぐに酔いが回るため、飲むときはスローペースがおすすめです。
本場のボイラーメーカーは、大きめのグラスに入れたビールにウイスキーの入ったショットグラスをそのまま沈めて作ります。豪快な作り方から『爆弾割り』などといわれることもありますが、シンプルにビールとウイスキーを混ぜても構いません。
- よく冷やしたタンブラーグラスにウイスキーを入れる
- 冷たいビールを適量注ぐ
上記の方法でもおいしくいただけます。
なお、ビールと合わせるウイスキーは、濃厚な甘味のバーボンがおすすめです。
梅酒で割る
梅酒はアルコール度数が低く、さっぱりした甘味が特徴です。ウイスキーと合わせると、梅の風味がウイスキーのクセを和らげてくれます。梅酒とウイスキーがお互いの味を引き立たせ、バランスのよいカクテルとなるでしょう。
梅酒とウイスキーを使った飲み方は主に二つあります。まずはそのまま梅酒とウイスキーを混ぜる飲み方です。
- 氷を入れてよく冷やしたグラスにウイスキーを注ぐ
- 梅酒を注いで混ぜる
ウイスキーと梅酒の比率はお好みで構いません。目安は『ウイスキー2:梅酒3』くらいです。
また梅酒を入れた後に炭酸水を入れると、より爽快な飲み口となります。この場合は、ウイスキー・梅酒・炭酸水の比率を『1:1:3』とするのがおすすめです。
ウイスキーの牛乳割りとは?
バーボンと牛乳を合わせたものは『カウボーイ』、スコッチと牛乳を合わせたものは『ウイスキーパンチ』などと呼ばれています。ウイスキーの牛乳割りとはどのようなものなのか見ていきましょう。
ウイスキーと牛乳の相性は最適
濃厚な飲み口の牛乳は、意外にアルコールと好相性です。牛乳とブランデー、卵を合わせた『エッグノック』やコーヒーリキュールを合わせた『カルーアミルク』などは、女性やアルコールが苦手な人でも口にしやすいでしょう。
牛乳がアルコールと相性がよいと言われるのは、牛乳の油分がアルコールの刺激や風味を和らげてくれるためです。
アルコール度数の高いウイスキーは口当たりが独特な上、香りが強いものも少なくありません。牛乳を加えることでウイスキーのカドが取れ、飲みやすくなります。
おすすめの割り方
ウイスキーを牛乳で割るときは、牛乳をやや多めに加えます。『ウイスキー1:牛乳1.5~2.5』くらいがおすすめです。
牛乳割りは以下の手順で作ります。
- グラスにウイスキーを注ぐ
- 牛乳を注いで混ぜる
ポイントは、氷を入れないことです。氷が溶けて水っぽくなると、味わいが損なわれてしまいます。
またお好みで、ホットにしたり黒糖やコーヒーシロップを入れたりしてもおいしくいただけます。
ウイスキーのコーヒー割りとは?
ウイスキーの割り材としては、コーヒーも人気です。どちらも豊かな風味と個性を持っており、組み合わせ次第でいろいろな味わいを楽しめます。ウイスキーのコーヒー割りについて詳しく見ていきましょう。
ウイスキーとコーヒーの意外な相性
ウイスキーとコーヒーは定番の組み合わせとして広く親しまれています。
例えばアイルランドにはアイリッシュウイスキーとコーヒー、生クリームを合わせた『アイリッシュコーヒー』があります。一方、スコッチウイスキーとコーヒーを合わせたものは『ゲーリックコーヒー』です。主にスコットランドで愛飲されています。
また、バーボンの故郷であるアメリカ・ケンタッキー州では『ケンタッキーコーヒー』がポピュラーです。バーボンにコーヒーを合わせ、濃厚な生クリームを添えていただきます。
このほか、『カフェ・コレット』『カフェ・サンフランシスコ』などと名付けられたカクテルなどもあり、コーヒー×ウイスキーのバリエーションは豊富です。
おすすめの割り方
コーヒー×ウイスキーのレシピはさまざまありますが、まずは基本とも言える『アイリッシュコーヒー』のレシピを見てみましょう。
コーヒーとウイスキー、ホイップした生クリームがあればすぐに作れます。
- 温めたカップに砂糖を入れてコーヒーを注ぐ
- ウイスキーを適量入れる
- 生クリームを浮かべる
コーヒーを注ぐときは、7分目程度にします。この場合、合わせるウイスキーは30ml程度がベターです。コーヒーの香りの中にウイスキーの芳香を感じられ、おいしくいただけます。
甘味を強めにすると、ホッとしたいときに最適の一杯となるでしょう。
ウイスキーはこんな飲み方もできる
ウイスキーは通年楽しめるアルコールですが、アレンジを加えれば季節にふさわしい飲み物となります。寒い冬や暑い夏に試したい、おすすめの飲み方を紹介します。
ホットウイスキー
寒い冬やナイトキャップに最適なのがホットウイスキーです。『温かいウイスキー』という名前の通り、ウイスキーをお湯で割って作ります。
- 温めた耐熱ガラスにウイスキーを注ぐ
- グラスの1/3~1/4程度までウイスキーを注ぐ
- お湯を加える
- よく混ぜる
ウイスキーにお湯を加えるときは、『ウイスキー1:お湯2~3』を目安とします。そのまま飲めば、ウイスキーならではの強い香りを楽しめます。
また、アレンジ次第で味わいが変わるのもホットウイスキーの魅力です。定番のレモンのほか、シナモンやバジルなどのハーブ類を加えたりジャムやハチミツを加えてもおいしくいただけます。
ウイスキーミスト
ウイスキーミストは、たっぷりのクラッシュアイスにウイスキーを注ぐ飲み方です。ロックや水割りよりも冷涼感が高く、暑い夏に最適な一杯となります。
ウイスキーミストの基本的な作り方は以下の通りです。グラスは飲み口の広いロックグラスを用意すると作りやすいでしょう。
- グラスにクラッシュアイスを入れる
- ウイスキーを注ぐ
- よく混ぜる
ウイスキーの量は、お好みで構いませんが、ロックグラスなら60ml程度を目安としてはいかがでしょうか。
また、最後にレモンピールで香りを付けたりミントを飾ったりすると、見た目にもおしゃれです。
いろいろな割り方でウイスキーを楽しもう
ウイスキーを大人のたしなみとして好む人は少なくありません。家時間が増えている昨今、ウイスキーの奥深さを追求するのも楽しそうです。
とはいえ、ウイスキーはアルコール度数が高い上風味も独特で、初心者には敷居が高く感じます。「飲みにくいな…」と感じたら、定番の水割りやハイボールなどから始めてみましょう。
ジュース、牛乳、コーヒー、さらにはアルコールと、選択肢はさまざまにあります。あれこれ試して、自分だけのお気に入りレシピを見つけましょう。