バーで見かけることの多いアイスピックは、使い方を知れば家でも使うことができます。正しい使い方をはじめ、初心者から上級者まで使える、タイプ別のおすすめ商品も紹介していきます。氷にこだわり、お家での晩酌タイムを充実させましょう。
目次
アイスピックの基礎知識を知ろう
アイスピックとは、どのような特徴がある道具なのでしょうか?まずは基礎的な知識を解説します。
氷を割るための調理器具
アイスピックは、氷を割るための調理器具です。バーなど、お酒を扱うお店で見かけることが多いでしょう。
冷蔵庫で作った氷や、市販の氷をそのまま使うことはもちろんよいのですが、氷の形にこだわってお酒を飲むと、また格別な気持ちになるものです。
アイスピックを使えば、カクテルに入っているクラッシュドアイスを作ることができ、自宅にいながらもバーで飲むような本格的な雰囲気を楽しめます。
自宅でお酒を楽しむ機会が増えている昨今、アイスピックをぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。
千枚通しやキリとは構造も目的も違う
アイスピックは、千枚通し・キリの形に似てはいますが、そもそも道具としての目的や構造が異なります。
千枚通しやキリは工具であり、いずれも穴を開けることが目的です。持ち手にさほど強い力がかからないので、持ち手部分は細めにできています。
一方で、アイスピックは氷を砕くことを目的とした道具です。使うときは強い力が入るため、握りやすいように持ち手部分が短く太めの作りとなっています。
時には、ハンマーで打って氷を割ることもあるため、柄の部分を金具などで補強していることもあります。
アイスピックの正しい使い方は?
(出典) pexels.com
アイスピックの正しい使い方を紹介します。持ち方や、氷への刃先の入れ方などを間違えると、怪我をすることもあるので要注意です。よく読んでコツを知っておきましょう。
まずは持ち方が重要
アイスピックの先端は尖っているので、持ち方を間違えるとケガをする可能性があります。注意点を押さえながら、正しい持ち方を知っておきましょう。
- 利き手とは逆の手で、氷をしっかりと固定
- アイスピックの先端を2cm程度残すくらい、下の方を握る
柄の上の方を握ると、先端が長すぎてしまいます。先端部分のバランスが悪くなり、手が滑るなどの怪我の危険があるので注意しましょう。
柄があるので、ついそちらを持ちそうになるかもしれませんが、常に『先端部分2cm程度』を意識するのが安全に使うポイントです。
氷は斜めから突く
アイスピックは、先端の刃先が氷に対して斜めに当たるように使いましょう。垂直に当てると、氷の表面が粉々に砕けてしまうので、思い通りの大きさに割ることができません。
割るときは、利き手と逆の手で、氷がずれないようしっかり固定します。また、刃先が長いと、氷が割れたときに手首に当たって怪我をするリスクがあります。
斜めに入れることで、きれいに氷を割れるだけではなく、怪我を防ぐこともできるのです。コツを押さえて正しく使いましょう。
アイスピックの重みを利用すると割りやすい
アイスピック自体の重みを上手に使うと、氷を割りやすくなります。アイスピックを選ぶ際には、自分で使いこなせる範囲で、重めのものを選んでおくのがおすすめです。
腕・手には力を入れず、アイスピックの重さを利用することで、刃先に効率よく力を集中させることができます。
逆に、腕・手に力を入れすぎてしまうと、余分な力が氷にかかってしまうのです。結果として、意図した通りに割れず、手も疲れてしまいます。
また、手元のコントロールが上手にできずに、怪我をすることもあるので気を付けましょう。
アイスピックはさまざまなタイプがある
(出典) pexels.com
アイスピックにはどのような種類があるのでしょうか?初心者におすすめのものから、上級者向けのものまでレベルごとに紹介しています。レベルアップを目指しながら、まずはミニタイプがから挑戦してみましょう。
初心者向けの「ミニタイプ」
初心者には、刃が短めに作られている『ミニタイプ』がおすすめです。重心が安定し、氷とピックとの距離が近いので、力加減や手元をコントロールしやすいです。
そのため、手元が滑ったり余分な力がかかったりせず、怪我のリスクを下げることができます。アイスピックを初めて使う場合には、まずはミニタイプを購入しましょう。
ミニタイプで慣れてきたら、ステップアップしてノーマルタイプなどに挑戦するのもよいかもしれません。
汎用性の高い「ノーマルタイプ」
『ノーマルタイプ』は、飲食店やバーなどでも使われているアイスピックです。
刃の長さが20cm程度と、ミニタイプよりは長めになります。そのため、ミニタイプに比べると重心を安定させるのが難しいことが特徴です。
しかし、刃の先が細く尖った円錐形になっているため、使い慣れてくるとプロが作るような美しい氷を作れるようになります。
ノーマルタイプを使いこなせるようになるのを目指しつつ、ミニタイプから徐々にレベルアップしてみましょう。
細かい加工のしやすい「ピッケルタイプ」
『ピッケルタイプ』は、上級者向けのアイスピックです。刃が鋭いのが特徴で、ミニタイプやノーマルタイプとは、刃の形そのものが異なります。
ピッケルタイプの刃先は、四角になっているので、氷を素早く割ることができます。
また、ある程度重みもあるので、細かい加工もスムーズです。上手にコントロールできれば、ダイヤモンドカットや丸氷などにも挑戦できます。
ただし、不慣れな状態で使うと怪我をするリスクが高いので、ノーマルタイプを十分に使いこなせるようになってからトライするのがおすすめです。
3本刃など刃が複数あるタイプも
アイスピックの刃は大抵1本ですが、3本や6本など、複数の刃が付いているタイプもあります。このような製品は細かい成形作業に向いており、ロックに使う丸氷を作る際に特におすすめです。
刃が複数付いているので、素早くたくさんの氷を割りたいときなど、量を処理するときにも活躍してくれます。
氷の成形を楽しむことができるアイテムなので、上級者レベルに至ったら、ぜひ検討してみましょう。
大人数のアウトドアシーンやパーティーなどで使いこなせると、場が盛り上がりそうです。
扱いやすいミニタイプのおすすめ商品
(出典) pexels.com
初心者が扱いやすい、ミニタイプのアイスピックを具体的に紹介します。それぞれ使いやすい工夫や技が詰まっています。初めてのアイスピックを選ぶ参考にしてみましょう。
貝印 カイハウスセレクト アイスピック DH-7142
初心者が使いやすい、ミニタイプのアイスピックです。柄の部分は、ぬれても滑りにくい天然木が使われているので、手元のコントロールがしやすくおすすめです。
また、柄の頭の金属部分は、ハンマーのようにも使えます。割った氷を布巾に包んで、柄の金属部分で叩くと簡単にクラッシュアイスを作ることができます。
初めて使うアイスピックにぴったりの商品です。
貝印 カイハウスセレクト アイスピック DH-7142
高儀 ステンレスガード付きアイスピック
安全性が十分考慮された、ミニタイプのアイスピックです。
使わない際には、針の部分がバネの中に収納されている構造になっているので、子どもがいる家庭でも安心して使えます。誤って怪我をするリスクも避けることができるため、初心者にもぴったりの商品です。
柄の頭の部分には、金属製のクラッシャーが付いており、氷を砕く際にも大活躍してくれます。
また、天然木で作られている柄が、手にぴったりとフィットして握りやすいので、手元のコントロールもスムーズです。
高儀 ステンレスガード付きアイスピック
山忠 アイスピッケル ミニ FAI55
アイスピック・マドラー・ペーパーナイフなど、さまざまな金属加工製品を製造しているメーカー『山忠』の商品です。
こちらは、世界的にもファンがいる魅力的なアイスピックです。適度に重みがあり、氷を砕きやすいと人気で、アメリカのバーでも採用されています。
初心者レベルを脱したら、プロにも評価されているこのクオリティを、ぜひ家庭でも試してみましょう。
手仕事にこだわりながら、50年間作り続けているメーカーの確かな自信と技術が詰まっています。
山忠 アイスピッケル ミニ FAI55
ノーマルタイプのおすすめ商品
(出典) pexels.com
ノーマルタイプのおすすめ商品を3点紹介します。プロ仕様のアイスピックを使って、自宅でも本格的なバーのような雰囲気を味わいながら、お酒を楽しんでみましょう。
三宝産業 YUKIWA アイスペール・トング Q-03302904
大正元年以来、『永く安心して、いつまでも使えるもの』をモットーに、プロが使用する道具作りにこだわってきたメーカー『YUKIWA』のアイスピックです。
持ち手部分の中は空洞になっているので、見た目よりも軽くて使いやすい作りになっています。
また、全体がステンレスで統一されているデザインなので、見た目がスタイリッシュで美しいのもポイントです。
業務用にも多く使われており、プロからの信頼も厚い商品を、ぜひ家庭でも使ってみましょう。
三宝産業 YUKIWA アイスペール・トング Q-03302904
KOTU 9 アイスピック JPKT-0037
キャップ付きであるため、持ち運びや保管をする際に安心なアイスピックです。子どもがいる家庭には、特におすすめできます。
また、アウトドアなどのシーンでお酒を本格的に楽しみたい場合にも、安心して携帯できて重宝します。キャンプなどで、本格的なバーのような氷を使ってお酒を飲むと、場も盛り上がるでしょう。
持ち手の部分には、サンダルウッドが使用されており、見た目もおしゃれな商品です。プレミアム品質の木材と、プロの食品グレードの304ステンレス鋼が使われており、高級感がある点も魅力です。
KOTU 9 アイスピック JPKT-0037
星三製作所 ステンレス アイスピック&クラッシャー L BI-SA-9
新潟県の三条市は、古くから刃物や金属洋食器の生産が盛んです。そんな三条市のメーカーの一つである『株式会社星三製作所』が製作したアイスピックです。
氷塊や、板氷を砕いて使いたいシーンで大活躍し、プロにも愛用されています。
柄には天然木が使用されており、手になじむ握りやすい太さです。金属製のヘッド部分は、スパイク状の構造になっており、クラッシュアイスを手軽に作ることができます。
氷をカットしたり、クラッシュアイスを作ったりと、お酒のレパートリーも広がるでしょう。
ミニサイズも展開されているので、同じメーカーのものを使いながら、初心者から徐々にステップアップすることも可能です。
星三製作所 ステンレス アイスピック&クラッシャー L BI-SA-9
刃が多いタイプのおすすめ商品
(出典) pexels.com
刃が多いタイプの商品を2点紹介します。上級者向けにはなりますが、細かい部分の成形も得意なアイスピックなので、自宅で美しい氷を作りたい人におすすめです。
高久産業 デラックス 3本刃アイスピック FAI51
3本刃のアイスピックなので、素早く氷を砕くことができます。氷を砕く用途にとどまらず、氷の成形をする際にも、小回りが効いてきれいに仕上げることが可能です。
また、刃が短いのでコントロールしやすいのもメリットです。柄は握りやすい形に作られているので、手にしっかりフィットしてくれます。
表と裏でロゴのデザインが異なるので、どちらの面を向けて使うかによって、道具としての異なる表情を楽しむこともできるでしょう。
高久産業 デラックス 3本刃アイスピック FAI51
アズワン ダイヤ 6本爪 アイスピック 3147510
丸氷を家で作りたい人にぴったりのアイスピックです。ヘッド部分に適度な重量の重りが付いているので、氷に効率的に力を加えることができます。
6本の爪があるため、細かい作業であっても狙った通りに、的確にカットすることが可能です。
また、持ち手の形にも注目です。しっかりと握りやすい、角ばった三角形になっているので、手元をコントロールしやすいでしょう。ステンレス製でさびにくいのも魅力です。
アズワン ダイヤ 6本爪 アイスピック 3147510
アイスピックの正しい使い方を学ぼう
(出典) pexels.com
バーなどでよく目にするアイスピックは、自宅でも手軽に導入できます。初めて使う人は、まずはコントロールしやすいミニタイプから始めてみましょう。
ミニタイプを使い続けて慣れてきたら、プロがバーなどでも使っている、本格的なノーマルタイプを使いこなすのも夢ではありません。
より上級者になれば、複数刃の商品を試してみるのもよいでしょう。丸氷などの細かい成形にこだわるのも楽しいはずです。
また、アイスピックは刃物なので、正しく使うことが重要です。アイスピックの重みをうまく利用し、安全に使いましょう。子どもがいる家庭の場合は、安全性に配慮された商品を使うのもおすすめです。
お酒を家で楽しむ機会が増えた昨今、アイスピックを使いこなして、自宅でバー気分を味わってみてはいかがでしょうか。