カーネーションの育て方とは?基本のポイントや注意点を紹介

カーネーションはその美しさから、贈り物や観葉植物として人気があります。今回は実際にどのように育てたらよいのかを解説します。カーネーションの特徴や育て方、注意点や管理方法などを深堀りしますので参考にしてみましょう。

カーネーションってどんな花?

 

カーネーションの特徴や花言葉を紹介します。またカーネーションの楽しみ方にはさまざまな方法がありますが、どれもそこまで手間がかかりませんので、参考にしてみましょう。

毎年花を咲かせる多年草

カーネーションはナデシコ科の植物です。ラテン語の肉食を意味する「カルニス」、もしくはイギリスの冠を飾る花であったことから、戴冠式を意味する「コロケーション」が由来といわれます。

地中海沿岸が原産とされ、数々の近縁種と掛け合わせて生まれたものが多くの地域で流通しています。母の日にプレゼントされることの多い赤いカーネーションは、16世紀のイギリスで品種改良され誕生しました。

日本には江戸時代に貿易をしていたオランダによってもたらされたそうです。品種改良は現在でも盛んに行われており、特にヨーロッパを中心に新たなカーネーションが開発されています。

カーネーションの花言葉

カーネーションの花言葉は花の色により異なります。母の日によく贈られる赤色には、「母への愛」や「愛を信じる」といった花言葉があります。お母さんや大切な人へのメッセージにふさわしい花言葉です。

一方で赤色の中でも濃い目の色のカーネーションには「心の哀しみ」などの花言葉があります。同じ赤色でも濃い目だと「欲望」という意味もあり、相手に誤解を与えてしまう可能性があるので注意が必要です。

また赤色と並んで人気の白色のカーネーションには、「尊敬」「純潔の愛」などの花言葉があります。ただし亡き母を偲ぶ花でもあるため、場面を選んで贈るようにしましょう。

いろいろな楽しみ方がある

カーネーションにはいろいろな楽しみ方があります。お花屋さんが組んでくれた花束をそのまま花瓶に入れれば、手間が掛からずその美しさを楽しめます。花束を解いて1輪挿しにするのもおすすめです。

またカーネーションはアレンジしやすく、切花にして楽しむこともできます。花瓶と植物専用のハサミを用意したら、下にある葉っぱを切り取り花瓶に挿します。他の花を一緒に飾るのもよいでしょう。

さらにドライフラワーにする方法もあります。1〜2週間程度、風通しのよいところで干すだけと、そこまで手間がかかりません。色をきれいに残したいなら、なるべく植物が元気なうちにドライフラワーにしましょう。

カーネーションを育てるときの注意点

カーネーションを育てるときの注意点を二つに分けて紹介します。カーネーションは特別繊細ということもなく育てやすい花ですが、注意点はしっかり抑えておきましょう。

置き場所に気を付けよう

カーネーションは日当たりや風通しのよい場所で育てましょう。ただし、夏の強い日差しや冬の寒さには弱いため、その期間は室内で育てることをおすすめします。室内に置く際は、窓際で風通しのよいところなどを選びます。

また適度に乾燥した環境を好むため、湿気が多いと弱ってしまうでしょう。梅雨などで雨が連日降る場合には、軒下に移動させておくとよいです。

病害虫に気を付けよう

カーネーションの花がらや枯れ葉は取り除き、灰色かびに気を付けましょう。灰色かびにかかると、葉っぱが灰色になり枯れていってしまいます。

またアブラムシにも注意しましょう。アブラムシはさまざまな植物に付着しますが、カーネーションにも寄生します。養分を吸い取られ、植物が弱っていってしまうので注意が必要です。

病害虫が付いてしまった場合には、焦らずに殺虫剤を使って早めに駆除するようにしましょう。

カーネーションを育てる基本のポイント

カーネーションの育て方に関する基本的な内容を紹介します。水や肥料を与える量やタイミングなどに配慮し、大きく美しく成長させていきましょう。季節により扱いが異なるので注意が必要です。

乾燥しないように水やりをしよう

カーネーションは基本的にたっぷりと水を与えます。特に発蕾期や伸長期は通常よりも多く水分を欲するため、土が乾いていたら水をあげましょう。

ただし、水をあげすぎると根腐れを起こしやすくなるので注意が必要です。そのため高温の時期などは、土を乾燥気味にキープするとよいでしょう。

また水やりの際は株元に向けてあげます。特に夏場は花やつぼみに水がかかって濡れたまま放置すると、濡れたとこにカビが生えてしまう危険性があるため気を付けましょう。

適量の肥料を与えよう

カーネーションを育てるためには、夏と冬以外は適量の肥料が必要です。夏と冬はカーネーションがあまり成長しないため、肥料は与えないようにします。

肥料を与える回数は、緩効性化成肥料の置き肥は月1回、液体肥料は週1回程度を目安にします。肥料が切れてしまうと弱ってしまうため、必ず忘れないようにしましょう。

また春や夏はカーネーションが成長する時期であるため、多めに肥料を与えるのもよいです。また花つきをよくするためには、リン酸やカリウムをたくさん配合した肥料がおすすめです。

カーネーションを長く楽しむコツ

カーネーションをより長く楽しむためのコツを紹介します。丁寧に手入れすることで、カーネーションは翌年も咲かせます。初心者の方にも分かりやすいようにまとめていますので、参考にしてみましょう。

花後は植え替えをしよう

花が咲いた後には植え替えをしましょう。根詰まりしてしまうと弱ってしまい、蕾が開花しなかったり、枯れたりする原因になります。

鉢植えで育てている場合は、3〜5月もしくは9〜10月に行うのが望ましいです。丁寧に根鉢を崩したら、株よりひと回り大きい鉢に鉢底石と土を1/3まで入れます。その後は日当たりと風通しのよい場所で保管します。

また初心者には、地植えがおすすめです。地植えの場合は、直射日光に弱いので西陽の当たらない場所を選びましょう。腐葉土や堆肥を混ぜたら、数週間寝かせて植えていきます。なお冬の寒さには弱いので、秋になったら鉢植えにするのもよいでしょう。

花がら摘みで新芽をつけよう

カーネーションの開花し終わった花がらは取り除きます。放置していると、株が痛んでしまう危険性があります。花の色が変わってきたり、しおれてきたりしたら園芸用のハサミを使って切り取るとよいでしょう。

またカーネーションはたくさんの花を咲かせますが、どれもある程度咲き終わったら切り取っていくようにします。株を守るためには、小まめな手入れが大切です。

切り戻しで風通しをよくしよう

カーネーションはたくさんの花をつけます。全体を見ておおむね咲き終わったことを確認したら、株の1/2を切り戻ししましょう。なるべく早く手入れすることで、栄養を効率よく巡らせることができます。

また切り戻しをすることで風通しがよくなり、養分を必要なところへ集中させられます。特に枝が混み合っている場合には効果的です。ただし切り戻しをする際には新芽を切り落とさないように注意しましょう。

カーネーションを長く元気に育てよう

カーネーションの特徴から、長く大切に育てていくための基本やコツを紹介しました。品種が多くて美しいカーネーションは、世界中で愛されており贈り物としても人気があります。

育て方に特別な技術は必要ありませんので、初心者の方にも扱いやすいでしょう。水や肥料を適切なタイミングで与えることで元気に育ちます。

また植え替えや切り戻しなどの小まめな手入れをすることで、翌年以降も花を咲かせられます。丁寧に育て、長く楽しみましょう。

※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

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