シニア世代におすすめの注文住宅とは?バリアフリーや暮らしやすい間取りなどを解説


定年退職や子どもの独立などを経て、生活スタイルが大きく変わることもあるシニア世代は、何歳になっても暮らしやすい家を建てるために気を付けたいことがいくつかあります。今回は、シニア世代におすすめの注文住宅について解説します。

シニア世代に適した注文住宅とは?

Point 高気密・高断熱でバリアフリーにするのがおすすめ

 

シニア世代が暮らしやすい家には以下のような特徴があります。

高気密・高断熱

高気密・高断熱の性能を持った家は、冷暖房で快適な温度にした室温の空気が逃げにくく、外の暑さや寒さの影響を受けにくくなります。そのため、1年中適切な室温を保つことができ、快適に暮らせるようになります。また、室内の温度差を減らすこともでき、ヒートショックが起こりにくくなります。

ヒートショックとは、急激な温度変化により血圧が急上昇あるいは急低下して身体に悪影響を与える現象を言います。特に熱い風呂と寒い脱衣所では、ヒートショックが起こりやすいとされているため、ヒートショックの防止には浴室暖房機能を導入が良いと言われています。

 

高気密や高断熱については「高気密・高断熱の住宅とは?メリット・デメリットや気を付けたいポイントなどを解説」を参考にしてください。

バリアフリー

家の中で転倒したり怪我したりするのを防いで安心して暮らすために、バリアフリーの検討は不可欠です。バリアフリーとは 高齢者や障がい者が生活していく上で障壁(バリア)となるものを除去(フリー)することやそれを目的とした建築デザインを指します。住宅では 段差をなくしたり、手すりを付けたり、玄関やトイレなどは広めにとっておいたりするなどがバリアフリーにあたります。

 

特に、玄関やトイレ、お風呂は気を配りたい場所です。玄関はどうしても段差が生じやすいですが、スロープの設置や上がり框の段差を低くすることで負担を減らすことができます。また、足腰が弱くなった時のことを考慮すると、手すりや補助ベンチの設置も検討すると良いでしょう。

 

トイレやお風呂は介助を受けることも想定して、広さをとっておくと安心です。また、トイレには便座が電動で昇降するタイプのものがあり、導入できればしゃがむのが楽になります。

 

浴室の一般的に跨ぎやすい理想的な高さは40センチと言われています。深さも膝上くらいを目安にするのがおすすめです。

 

お風呂は、リフォームでバリアフリーにするとなると高額になることが多く、その中でも出入り口の幅や浴槽のタイプは後から変更することが難しいため、しっかり考えましょう。

 

このほか、バリアフリーについてより詳しく知りたい場合は「注文住宅を建てる際に考えたいバリアフリーとは?作り方のポイントや注意点などを解説」もぜひ参考にしてください。

 

 

 

 

 

シニア向け注文住宅の機能デザインと間取り

Point 握りやすい取っ手や、開けやすいドアなどを選ぶ

 

住宅に高気密・高断熱の性能をつけたりバリアフリーを施すなどから健康や安全を保っていくことも重要なポイントですが、このほかにも内装や設備に工夫を加えていくことでシニア世代の方がより暮らしやすい住まいを作ることができます。また、見た目についてもアイデアを凝らせば見栄え良く設置していくことも可能です。

 

バリアフリーの項目でも紹介した転倒防止などの安全性を考慮した手すりですが、玄関や廊下、トイレに設置するのが望ましいとされています。

 

どうしても目に入る場所のため設置すると内装の雰囲気が崩れてしまう、と思う場合は洗面ボウルに付いているタオル掛けがトイレの手すりとしての役目も果たすようにデザインするというのもアイデアの1つでしょう。目立たずに手すりの役割をしっかり果たし、お洒落なインテリアデザインだと言えます。

 

今は身体に不自由がないけれど将来が不安という方は、後からリフォームで手すりを付ける方法もあります。そのため、あらかじめ手すりを付けるスペースを確保しておくと良いでしょう。

 

このほか、ドアの取っ手は掴みやすいものにしたり、急に閉まらないように調整ができるソフトクローザーを付けるのもおすすめです。ソフトクローザーを付けるとわずかな力で開け閉めできるようにもなります。また、開き戸より引き戸の方が開けやすく、上吊りの引戸なら段差がないためバリアフリーの観点からもメリットがあります。

 

また、足腰に不安があるなら、ホームエレベーターを設置すると良いでしょう。楽に上下階に移動でき、荷物の運搬もスムーズです。

ホームエレベーターについては「ホームエレベーターとは?種類や特徴、費用などを解説」を参考にしてください。

 

他には火の扱いを減らすためにオール電化にしたり、車椅子生活になった時のことも想定して照明スイッチやキッチンの高さを考えたりしましょう。来客の確認や照明の点灯および消灯を手元のリモコンで操作できるようにし、場所によってはスイッチ操作が不要な人感センサーを導入する方もいます。

シニア向け注文住宅の間取りプランと設備

Point 階段がない平屋も候補に入れると良い

ローコストな平屋

シニア世代になると階段での上下階の移動が負担になるため、平屋を建てることも検討すると良いでしょう。平屋は比較的段差が少ないためバリアフリー化をしやすく、建築費用やメンテナンス費用を抑えることができます。

建築費用をさらに抑えたい方はローコストの平屋にし、部屋数を減らしたり水回りを1箇所にまとめたりするのがおすすめです。コンパクトな生活ができ、生活導線や家事動線を簡略化できます。

 

ローコストな平屋については「平屋をローコストで建てるのは?メリット・デメリットも解説」を参考にしてください。

床材にこだわる

家全体で滑りにくい床材を採用するようにしましょう。床材が滑りにくく、段差が少なければ、転倒のリスクを抑えられます。特に、お風呂や洗面所などの水回りの床材は慎重に選んでください。

 

また、間取りは、家の中と外、部屋同士の行き来がスムーズになるようにするのがおすすめです。特に、寝室とトイレは近くに設計しておくと安心です。

 

まとめ

シニア世代におすすめの注文住宅にはいくつか特徴があります。暮らしやすさを考えると、適切な室温を保ちやすい高気密・高断熱の家で、バリアフリー化ができると良いでしょう。

特に転倒防止のため、手すりを付けたり段差を減らしたりするのがおすすめです。他には、握りやすい取っ手や、開けやすいドアなどを選びましょう。

また、上下階に移動する手間や負担をなくすために平屋も検討してみるのも良いでしょう。平屋であれば1000万円台のローコスト注文住宅を建てられることもあります。

 

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