注文住宅で決めることリストを家づくりのタイミング別で徹底解説


注文住宅を建てるときには、準備の段階から数多くの内容を決めて進める必要があります。

 

何をいつ決めるのか、どのような選択肢から選んでいけばいいのかを知らないと、ハウスメーカーと契約した後に、「違う選択肢があったのに」「他の方法を知っていれば」といった細かい後悔につながります。

 

家づくりに成功して、理想的なマイホームを建てるためには、ハウスメーカーとの契約前と契約後、そして工事の着工後、それぞれにおいて決めることを知っておくべきです。

 

すでに自分で住宅雑誌をみながら性能や仕様を選んでいる方も、自分にあったベストな選択をするコツがあるので、今すぐ確認して、マイホームづくりに役立てましょう。

 

 

注文住宅でハウスメーカーと契約前に決めることリスト【準備〜契約期間】

総予算・自己資金・住宅ローンといった資金関係

総予算の中から土地・建物・諸費用の割合

全体の予算に見合った割合で土地や建物に予算を配分し、総予算の中で優先的に費用を充てたいものを考えることが大切です。

 

よい場所にこだわりたいという方は、土地に多くの予算を配分し、特定の建築家に依頼したいなど、建物にこだわりがある方は、建物の部分に予算を多く充てます。

 

家を建てるための費用は土地や建物の他に、工事費、建物の登記費用、住宅ローンの保証料や手数料、火災保険料などの費用が必要です。

 

総予算の割合の一例を紹介します。

 

土地代 20~30%
土地の購入代金
土地の立地や広さ、地価などで変動
建物代 50~60%
建物の建築・設計・施工費用
間取りやデザイン、建材の選択、設備仕様などで変動
諸費用 10~20%
建築許可手続きの費用、税金、保険料、各種手数料、仲介手数料など

頭金の金額

建築費用の20%を頭金とする場合が多いです。貯金すべてを頭金にするのは避け、必要な生活費や将来への備えとして一定の金額を残したうえで頭金を決めましょう。

 

頭金とは、購入代金(住宅価格)の一部を自己資金でも支払います。この自己資金で支払う分の購入代金のことです。頭金を支払うタイミングは、最初は契約時に手付金として支払いをおこない、建築が進むにつれて少しずつ支払っていきます。

 

住宅ローンの借入先

住宅ローンの借入先は、金利だけではなく、各金融機関が提示する条件を確認したうえで選びましょう。

 

返済期間・返済額・金利

返済期間や返済額は、自分自身の収入や支出、経済状況や将来の計画に合わせて決めることが大切です。

 

返済期間は、住宅ローンを何年間で完済するかということです。短い期間で返済すると月々の返済額が多くなりますが、利息負担を少なくすることができます。長い期間で返済すると月々の返済額は少なくなりますが、総返済額が増えます。

 

建築予定地といった土地関係

土地なしの場合

家を建てる地域

注文住宅を建てる地域は、将来的に住みやすい環境を考えることが大切です。たとえば、通勤や通学、生活に必要な各種施設の距離、住宅環境の評価を把握したうえで、理想の地域を絞りましょう。

 

地域が決まった場合は、選んだ地域の中でも具体的な立地条件を決めることが大切です。駅から近いか、日当たりが良いか、静かな住宅街かなど、自分たちの生活に合わせた条件を探しましょう。

 

業者に土地の候補リストアップを依頼

土地探しは土地の価格や地盤、立地など、納得するまで多くの日数と労力を要します。家族やパートナーと暮らす場合、土地情報を一緒に確認し、行き詰まってしまった場合には、ハウスメーカーの手を借りるのも一つの解決策です。

 

ハウスメーカーに土地の選定を依頼した場合、独自の不動産部門を通じて良い土地情報を手に入れることができます。ただし、建築会社に土地探索を依頼する場合は、依頼した会社で家を建てることが条件になることもあるため、事前に確認をしましょう。

 

実際の土地の見学

自分たちで土地を見つけた場合は、場所を把握し、実際に見学してみましょう。天気の良い日や悪い日、明るい時間帯や暗い時間帯など、違う状況で土地の雰囲気を感じることが必要です。

 

土地の地盤状況や立地条件、近隣の環境なども確認する必要があり、土地について疑問がある場合は、建築士や不動産会社などに質問して解決したうえで土地選びをおこなうことが大切です。

 

土地の売買契約

土地売買契約書は、金額や支払い方法に誤りがないか確認しましょう。

 

土地の売買契約は、土地を買うときに、書類を通じて結ばれる大切な約束です。土地は高額な買い物なので、売り手と買い手双方が安心できるよう、契約書で約束します。

 

土地ありの場合

既存の外構や樹木を残すか

既存の外構や樹木を取り除く場合も、新たにつくる場合も、かかる費用や日数、撤去費などを把握しておく必要があります。大きな木が立っている状態で建築すると、日差しが遮られるため室内が暗くなることがありますが、緑豊かな庭を楽しむことができます。

 

建築会社の決定

工務店・ハウスメーカー・設計事務所のどこに頼むか

注文住宅を建てるときに工程を担当する建築会社は、工務店、ハウスメーカー、設計事務所の3つがあります。
工務店は、比較的小規模な会社であることが多く、個別の要望でも聞き入れてくれる柔軟性があります。カスタムデザインや仕様の変更ができる場合が多いです。また、地元に密着しているため、土地特有の風土や資材を活かした家づくりができます。

 

ハウスメーカーは、全国展開している大手企業であり、工場で加工した部材を用いるため、一定の品質が確保できます。土地が遠方でも依頼することができ、多くのモデルハウスを用意しているため、幅広い選択肢から選ぶことができます。

 

設計事務所は、費用はかかりますが、建築士が一軒ずつ丁寧にデザインを作成するため、完全オーダーメイドの家づくりができ、こだわりの詰まった住宅を求める方におすすめです。

 

要望を伝え、見積もりで比較して決めるのもよいでしょう。

 

木造・鉄骨造・RC造といった構造

家を建てる構造は、家の骨組みを形成する部分が木である木造、鉄製の部材を使った鉄骨造、鉄筋で補強されたコンクリートを使用した鉄筋コンクリート造の3つに分けられます。

 

注文住宅でよく目にするのは木造住宅であり、日本の伝統的な家屋形状と相性が良いです。また、鉄骨造は、耐用年数が長く、空間を自由に設計できるのが特徴です。鉄筋コンクリート造は、防音性や耐火性が高いです。

 

断熱材・サッシ・空調といった住宅性能

高性能な断熱材を使用すると空調の効きが良くなるのでより快適な生活を送ることができます。また、窓やサッシによっても断熱性能が大きく変わるため、高性能な窓やサッシにすることも大切です。

 

理想の間取り・外観

理想の間取りと外観を決める場合は、まず家族みんなで話し合いをおこない、理想の家について意見を出し合うことが大切です。話し合いで固まったイメージを元に、注文住宅を作るためのプランを立てることで、皆が納得できる家づくりを進められます。

 

たとえば、大きな窓から光が多く入るリビングがいい、書斎が欲しいなど各自の具体的な要望を出し合いましょう。さらに、部屋の大きさや配置、収納空間の量など間取りについての細かい内容を決めます。

 

外観についても、シンプルなデザインがいい、和風の落ち着いた雰囲気にしたいなど、具体的にイメージを膨らませましょう。

 

希望の入居時期

希望の入居時期を決める場合は、入居希望時期に合わせた建築工事のスケジュールと今の住宅からの退去日の調整が必要です。建築工事は、約4〜6ヶ月かかり、また退去の連絡は1ヶ月前までにおこなう必要があるため、計画的に動くことが大切です。

 

引越し業者の手配では、業者の依頼が多い引越し繁忙期の3月中旬から4月中旬や長期の連休、土日や月末は混雑する可能性が高いので、早めに手配をする必要があります。

 

設計・施工の依頼先と契約

設計や施工を任せる会社との契約は、家の間取りや設備、仕様など、家づくりを左右するため、慎重におこないましょう。

 

契約前には、自分たちの希望する家の詳細な条件や、見積もり金額を確認し、納得のいくまで話し合いをおこないます。契約書の内容は読む量が多いため、契約日の数日前に書類をもらい、時間をかけて確認することがおすすめです。

 

 

注文住宅で建築会社と契約後に決めることリスト【契約〜着工】

住宅の仕様

敷地内の建物の配置

土地の面積や道路の位置、周囲の風景や生活習慣によっても、間取りや建物の配置は変わります。たとえば、幹線道路に面している場合、騒音が気になるときは、寝室を道路から遠い部屋に配置し、騒音から遠ざけるのがおすすめです。

 

また、隣の家との距離も考え、家族や個人の空間を守るための間取りを計画することが大切です。

 

外壁・屋根の素材と仕様

外壁や屋根を選ぶときは、好みだけでなく、耐久性や保守性など、長期的に使用できるか考えることが大切です。

 

外壁材は、外観を美しく保つだけでなく、雨風や直射日光による家の劣化を防ぐ目的があります。屋根材も耐久性が高く、雨漏れしないことが求められます。

 

床・壁・天井のデザインと建材の仕様

床・壁・天井のデザインを決める場合は、好みのデザインテイストを決めましょう。たとえば、ナチュラル、モダン、北欧、インダストリアルなど、それぞれ異なる雰囲気があります。

 

次に、色を決めます。色は、空間に統一感を演出し、ベース・メイン・アクセントカラーの3種類に収めると、調和のとれた空間になります。

 

ベースカラーは、空間全体を統一します。白やクリーム、グレーなどを選ぶことで、他の色との調和を図り、広々とした印象を与えます。

 

メインカラーは、空間の特定の部分や要素に使われる中心的な色です。家具や一面のみの壁紙、カーペットなどで使用します。メインカラーは、空間の雰囲気を決定し、テーマやスタイルを強調する役割を果たします。

 

アクセントカラーは、空間に活気や興味を加えるために使用されます。小さなアイテム、クッション、アート、装飾などに取り入れることで、空間が引き締まります。

 

素材選びでは、無垢材や漆喰などの自然素材を部分的に取り入れると、深みや温もりを感じる空間になります。

 

キッチン・トイレ・浴室といった水まわり設備

キッチンやトイレ、浴室といった水まわり設備は、毎日の生活の中で頻繁に使用するものなので、機能性はもちろん、使いやすさやデザイン性も考える必要があります。

 

キッチンは、家族が食事を作る場所であり、日々の食生活を支える大切な空間です。料理をする方の身長や体型に合わせた設計や、家事を円滑に進められるような移動経路の確保が大事です。家族との交流がしやすいようにと考えられたアイランドキッチンもおすすめです。

 

浴室はリラックスできる柔らかい間接照明を使用したり、床や壁、天井の素材を、自然素材や温かみのある色合いを選ぶことで、落ち着いた雰囲気を作り出します。

 

トイレは、清掃のしやすさや使用しやすい広さ、収納があるかどうかなどが大切です。

 

照明やエアコン設備といった電気設備

照明は、部屋の使い方や雰囲気に合わせて選ぶことが大切です。たとえば、リビングでは家族が集まる空間を明るく照らし、寝室では落ち着いた雰囲気を演出するために明るすぎない照明を選ぶなど、部屋の用途に合わせた明るさの照明を選ぶことが大切です。

 

エアコンは壁掛け型、天井埋め込み型などがあります。エアコンの位置や風の吹き出し方向も把握したうえで、風の届く範囲や空間全体への均一な冷暖房を確保することが大切です。

 

給湯器の種類・太陽光システムの有無

給湯器はガスや電気を使ってお湯を沸かしています。電気やガスを使わず、太陽の熱を利用してお湯を作る太陽熱温水器もあります。ただし、太陽の熱が不足した場合は、ガスや電気を使ってお湯を作らなければならないというデメリットも存在します。

 

太陽光システムは、屋根に太陽光パネルを設置して太陽の光を電気に変えるシステムです。自宅で自然エネルギーを利用することで電気料金を節約することができます。しかし、設置には初期費用が必要で、十分な日照がないと発電効率は小さいです。

 

外構関連

駐車場・門扉・塀のデザインと範囲

外構は、駐車する車の台数や自転車を置くために必要な広さを考えたうえで、将来的に増える荷物を考えて、空間を多めに確保しましょう。

 

駐車場は、舗装やコンクリート、敷石などの表面材を家のデザインテイストに合ったものを選び、周囲と調和するように心がけます。夜間の利用も考え、照明を設置することで安全性を確保することもできます。

 

門はセキュリティを守るだけでなく、訪れる方の第一印象となるので、デザインにこだわる価値があります。木製、金属、アルミニウムなどの材料から選び、柱やポストのデザインも、家との統一感を心がけましょう。

 

塀は、単なる囲いではなく、家のデザインに一体感をもたせる役割も担います。高さを検討し、石、レンガ、ウッドフェンスなどの材料を選ぶことで、自分ならではの外観を演出できます。

 

外灯・樹木の有無

外灯や樹木は、夜間の見た目だけでなく、家全体の雰囲気や使い勝手に大きく影響します。外灯は家の周囲を明るく照らし、訪問者の足元を照らすだけでなく、不審者から家を守る役割も果たします。

 

特にセンサー付きのものを取り入れると、人が近づくことによって自動で点灯し、防犯対策になります。また、樹木は庭の美観を保つだけでなく、夏の直射日光を遮り冷房効果を高める役割があります。

 

スケジュール関連

地鎮祭と近隣住民への挨拶まわりの日程

近隣の方との良好な関係は、新しい住まいでの生活を円滑に進めるために欠かせません。最初に挨拶をすることで、良い関係を始めることができるよう心がけましょう。

 

地鎮祭は、土地の神様に工事の安全と無事を祈求する大切な儀式で、吉日の午前中におこないます。地鎮祭の、初穂料は約3〜5万円です。また、地鎮祭で使用する祭壇やテントなどをレンタルする費用がおよそ10万円、神職へ渡す初穂料がお車代も含めて3〜5万円程度かかることがあります。

 

工事の安全を祈願する上棟式の有無

上棟式にかかる費用は、簡単なもので約10万円、盛大な上棟式の場合は約15〜30万円となっています。上棟式は、無事に家が建つようにという想いを込めておこなう儀式です。上棟式は必須ではなく、おこなうかどうかは自分たちの予算やスケジュール、考え方によります。

 

注文住宅で決めることリスト【着工〜引き渡し】

建物関連

コンセント・照明の高さや位置の確認

各部屋で使用する電化製品の種類や、普段の生活習慣を具体的に想像しながら、コンセントや照明の位置を決めると、快適な生活空間を作り出すことができます。コンセントの位置は、電化製品を設置する場所によって変わるため、間取りとともに考える必要があります。

 

また、コンセントの数が足りているか、生活する中での動きを確認したうえで、スイッチの場所なども決めましょう。
照明については、使用する場所や照らす範囲に応じて選ぶことが大切です。たとえば、吹き抜けの照明は天井を照らすと広がり感が出るので、ペンダントライトやシャンデリアなどの天井照明がおすすめです。狭い空間や特定の部分を照らすためには、壁に取り付けるブラケット照明がおすすめです。

 

吹き抜け空間においても、ブラケット照明は特定のデザイン効果やアクセントを追加するのに役立ちます。たとえば、壁に取り付けたブラケット照明を使って、吹き抜けの壁面にアートワークや飾りを照らし出すことができ、空間に深みや興味深さを加えることができます。

 

器具の取り付けは、ランプ交換が楽にできる高さが良く、ランプ寿命が長いLED照明を選ぶと、ランプ交換の手間が減り長期間にわたって使用できます。

 

工事現場関連

工事中の現場への差し入れの有無

工事中の現場への差し入れは、無理な負担を感じない程度に、相手を思いやる心遣いが大切です。現代では、ハウスメーカーが業者に工事を依頼することが多く、作業員と直接の関わりがないため新築工事への差し入れは、不要とされています。

 

差し入れの必要がないというだけで、禁止されているわけではありません。新築の家づくりに携わってくれている方への感謝の気持ちとして、差し入れをおこなうこともあります。

 

現場の作業員は体力仕事なので、スポーツ飲料やお茶、暑い季節には、飲み物クーラーに入れて渡すと冷たい飲み物が飲めるので喜ばれます。

 

ハウスメーカー・工務店開催の内覧会の有無

全部のハウスメーカーや工務店が内覧会をおこなっているわけではありません。物件完成後、引き渡しの日が近づいても内覧会の案内がない場合は、自分から問い合わせをしましょう。

 

内覧会は、2時間程度が目安です。内覧会では、住宅の工事がきちんと完了しているか確認するため、時間をかけて建築士と共に確認する必要があります。間取りの見落としは後に大きな問題につながるため、間取りの確認に多くの時間をかけましょう。

 

気になる点や打ち合わせの内容と違う箇所を見つけた場合は、その場で質問し解決することが大切です。確認をするときは、クローゼットを開け閉めして開き具合を確認したり、引き戸などの使いやすさを自分の手で試してみましょう。

 

引き渡し・引っ越し関連

今の住まいから新居への引っ越し業者の選定

引っ越し業者は、それぞれ特長があるので自身の状況や必要性に応じて、選びましょう。たとえば、引っ越しの内容に応じた各種のオプションを提供している業者もあります。

 

荷物の梱包・開封や家電の設置など、自分でおこなうことがむずかしい場合は、設置や梱包サービスを提供する業者に依頼しましょう。

 

賃貸であれば今の住居の解約日

家賃だけでなく、電気、ガス、水道等の二重支払いをすることがないよう、生活するうえで必要なものの解約や、契約手続きや賃貸契約書の確認も忘れずにおこないましょう。

 

新居のガス・ネットの開始日と立ち合い日

ガスとインターネットのサービス開始日は、引越しの日と同じ日に設定します。予約が遅くなると希望の日に開始できない場合があるので余裕を持った連絡が大切です。

 

ガスの開始日はガス会社に連絡して決めます。ガスの開閉栓の作業は職員が立ち会う必要があるので、予約をしておきましょう。引越しの重なる3月や4月などの時期は混雑するため、早めの予約がおすすめです。

 

 

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