下着には正しい洗濯の方法や干し方、畳み方があります。もし誤った扱いをしてしまうと、劣化が早まったり型崩れしてしまったりする恐れがあります。今回は下着をなるべく長く大切に使うための、洗濯に関する知識を解説します。
目次
下着は丁寧に洗濯しよう
下着の洗濯は他の衣類に比べて、丁寧に行う必要があります。愛用の下着をできるだけ良い状態で使い続けるために、下着に関する知識と洗濯方法を紹介します。
デリケートな素材が使われている
下着には、レースやシルクなどのデリケートな素材が使われています。そのため洗濯しているうちに他の布と擦れてしまうと、破れたり、ゆがんだりしやすくなります。
下着は肌に直接触れるものなので、なるべく素材を傷めず、より良い状態を保つことが望ましいでしょう。
例えばショーツには程よく柔らかいゴムが使われており、強い力が加わると、変形してしまったり、機能が衰えてしまったりする心配があります。
またブラジャーは、ワイヤーが入っていたり、肩にかける紐が細いゴムで作られていたりと、デリケートなつくりをしています。そういったことから、下着の洗濯には特別な配慮が必要なことを、念頭に置くようにしましょう。
洗い方で寿命が変わる
下着は洗い方によって寿命が大きく異なります。せっかくお気に入りのかわいい下着を購入しても、正しい洗い方をしなければ、良い状態で長持ちさせることは難しいでしょう。
一般的に下着の寿命は、100回洗うまでといわれています。例えば3日に一回着ると一年程度が寿命になります。なるべく長く、そしてきれいな状態で維持するためには、正しい方法で洗うことが大切です。
ブラジャーを洗濯機で洗うコツ
ブラジャーを洗濯機で洗うコツは、必ずネットに入れること、できるだけ他のものと分けること、できれば手洗いすることが挙げられます。日常的に実践しやすい方法を解説します。
必ずネットに入れる
ブラジャーを洗う際は、必ずネットに入れるようにしましょう。ネットにはメッシュ生地が使われており、下着の生地を傷めにくくなっています。またブラジャーのホックが他の洗濯物にひっかかることを防ぐ役割もあります。
ネットを選ぶ際は、ファスナーカバーが付いているものがおすすめです。洗濯している間に、ファスナーが他のものに引っかかって、穴が空いてしまうのを防げます。
毎日洗濯ができないこともあるので、ネットはいくつか用意しておくと安心です。ブラジャー専用のネットが売られている場合もあるので、ぜひ活用していきましょう。
できるだけ他のものと分ける
ブラジャーは、なるべく他の洗濯物と分けて洗うことが望ましいでしょう。洗濯物同士の密着度が高まると摩擦が生じやすく、生地を痛める原因になります。
特にワイヤーが入ったブラジャーは、他の洗濯物による圧力が加わると、型崩れを招く危険性もあるので注意が必要です。もし「ブラジャーだけ別で洗うのは大変」と感じる場合には、なるべく洗濯物の量を減らして洗うのがおすすめです。
また汚れがひどいものは、下着と一緒に洗わないようにしましょう。なるべく清潔な状態が保たれるように配慮すると、ブラジャーなどのデリケートな下着はより長持ちします。
できれば手洗いしよう
優しく洗うために、できれば手洗いが下着を長持ちさせるコツです。慣れないうちは大変そうに感じるかもしれませんが、習慣になればそこまで苦になりません。
手洗いする際は、まず大きめの洗面器と洗剤を用意します。洗面器にぬるま湯を張ったら、洗剤を溶かしましょう。
ブラジャーのホックをとめてから、もみ洗いや振り洗いをし、洗剤が残らないようしっかりすすぎます。ワイヤーのゆがみを防止するために、押し洗いは避けましょう。
洗濯用洗剤の選び方
デリケートな下着を洗う際、使う洗剤にもこだわりたいものです。女性のショーツやブラジャーはもちろん、男性の下着を洗う際にも洗剤に気を使うと、仕上がりに差が出ます。どういった洗剤を選べば良いのでしょうか?
ダメージを与えにくい中性洗剤がおすすめ
下着を洗う際は、中性洗剤がおすすめです。中性洗剤は一般的な洗剤とは異なり、蛍光漂白剤が入っていません。そのため繊維を傷めにくいのが特徴です。
優しく洗える一方で、洗浄力は劣りますが、頑固な汚れが付いていない場合には、中性洗剤でも十分きれいになります。
さらに繊維をいたわりたい方は、弱アルカリ性の洗剤を使う方法もあります。ただし弱アルカリ性はより繊維への影響がマイルドなので、洗浄力は劣ります。
一般的な洗剤と弱アルカリ性の洗剤の中間が中性洗剤であり、特に強いこだわりがない場合には中性洗剤が使いやすくおすすめです。
界面活性剤の含有量が少ない物を選ぶ
下着の洗剤を選ぶ際には、界面活性剤の含有量が少ないものを選びましょう。含有量は25%以下を目安にすると良いでしょう。
界面活性剤は洗剤の泡立ちを良くし、油汚れなどを取れやすくしてくれます。石油系の界面活性剤は特に泡立ちが良く、低コストなのでよく使われています。
しかし石油系の界面活性剤は洗浄力が強い分、繊維を傷めやすく、環境にも悪影響を及ぼしやすいのが欠点です。
界面活性剤にはさまざまな懸念事項がありますが、汚れを落とす上で欠かせない成分であり、まったく入っていないものを選ぶことは難しいです。そのため含有量が少なめのものか、自然由来のものを選ぶようにしましょう。
しつこい汚れは酸素系漂白剤を
下着の頑固な汚れを落とすなら、普段使っている洗剤に酸素系漂白剤をプラスして洗濯しましょう。漂白剤の中でも塩素系のものは白い布にしか使えないため、酸素系の漂白剤を選びます。女性はもちろん、男性の下着を洗う際にも使用できます。
酸素系の漂白剤は塩素系と比較すると洗浄力が落ちますが、あらゆる色物や柄物に使えます。汚れや臭いが取れやすくなるため、適宜混ぜることで下着を長持ちさせることができます。
思い立ったときはすぐ使えるように、常にストックしておくと安心です。
下着を長持ちさせるコツ
下着を長持ちさせるためには、洗濯を終えた後の扱いにも注意が必要です。知っていればすぐに実践できるシンプルな方法を紹介するので、一緒に確認しましょう。
干す時は型崩れに注意
下着を干す際は型崩れしないように配慮します。ショーツ、ブラジャーともに、まず干す前にシワを丁寧に伸ばします。特にブラジャーの場合は、カップの立体感を保つように意識して形を整えましょう。
ショーツを干す場合は、洗濯バサミでウエストのゴムの部分を2カ所挟みます。ブラジャーはカップとカップの間を折るようにして吊るすか、カップの下の生地を洗濯バサミで挟んで干します。
ショーツのウエスト、太ももに使われているゴムや、ブラジャーの肩ひもが伸びないように、注意して干すことが大切です。
畳み方にも注意して
下着は正しい畳み方を意識することで長持ちします。ショーツとブラジャーの畳み方を解説しましょう。
ショーツはクロッチを中央に向かって折ってから、両端で包み込むように畳みます。引き出しなどに収納しやすい上に、探しやすくなる畳み方です。
ブラジャーは型崩れやシワの原因になるため、カップは折らないようにします。畳み方には2種類あり、カップ同士が重なるように折り畳んで肩ひもを中にしまうか、背中にあるホックを閉じて肩ひもをしまう方法か、どちらかを選びましょう。
適切な洗濯で下着を長持ちさせよう
今回は下着を丁寧に洗濯することの重要性や、洗濯の方法などについて解説しました。下着はデリケートな生地が使われていたり、ゆがみやすい構造になっていたりするため、丁寧に扱う必要があります。
より優しい洗い方をしたり、成分にこだわった洗剤を使用したりといった工夫をすることで、下着の寿命を伸ばすことができます。お気に入りの下着を少しでも長持ちさせるためには、洗濯に対する正しい知識と方法が大切です。