輸入住宅とは?国別の特徴やメリット・デメリットを紹介


北欧や南欧の街並みのような、おしゃれなデザインの住宅。そんな海外の住宅に住んでみたいと思ったことがある方も多いのではないでしょうか。今回は、そんな海外の住宅「輸入住宅」について特徴や種類などを紹介します。

 

輸入住宅とは

Point:輸入住宅とは海外の設計思想を取り入れた住宅のこと

 

輸入住宅といっても明確な定義はありません。 輸入住宅産業協会では「海外の設計思想による住宅を、資材別またはパッケージで輸入し、国内に建築する住宅」を輸入住宅と定義されています。

輸入住宅は海外の設計思想を用いて国や地域の文化的な特色を取り入れたバリエーション豊かなデザインが特徴とされます。

また、日本では木材を柱や梁などで構成する木造軸組工法が主になりますが、輸入住宅では主に2×4(ツーバイフォー)工法がよく使われます。

2×4工法については「ツーバイフォー工法とは?内容の詳細とメリット・デメリットについて幅広く解説!」で詳しく紹介しているので、気になる方は参考にしてください。

 

 

 

輸入住宅のデザインと特徴について

Point 主にヨーロッパ系とアメリカ系の2種類がある


一般的に流通している輸入住宅のデザインは、ヨーロッパ系とアメリカ系の2種類に分類されます。

 

ヨーロッパスタイル

ヨーロッパスタイルとは、フランスやイギリス、ドイツ、スペインをはじめとする、ヨーロッパ地域で生まれたデザインのことです。

国別に多くのスタイルがあり、イギリスではレンガ造りの煙突が特徴的なチューダー様式というスタイル、イタリアでは地中海の雰囲気が漂う白い漆喰壁と明るい瓦屋根が特徴のプロヴァンススタイル、フランスはアパトルマン(集合住宅)が印象的なパリスタイルなど、その土地によって様々なスタイルが存在します。

 

また、とりわけ着目されているのが北欧テイストです。

北欧は冬が長く日照時間も短いため、寒さに強く断熱性が高いという性能を住宅に搭載してるのが特徴です。色使いには温かみを感じるものが多く、シンプルなデザインが主流です。また、室内には自然素材の木やレンガが使われています。

北欧のスタイルについて詳しく知りたい方は『北欧住宅とはどんな家?特徴や日本ならではのアレンジ方法を解説!』の記事もぜひチェックしてください。

 

アメリカンスタイル

19世紀にアメリカに渡って来たヨーロッパの移民たちが好んで作り上げたスタイルです。2×4工法を基本とし、堅牢なデザインが特徴です。

ヨーロッパスタイル同様、そのデザインは多岐に渡ります。外壁に細い板を重ね張りするのが特徴のブリティッシュコロニアルスタイルや、19世紀の伝統的な建物を現代風にアレンジした赤茶色のレンガ造りが特徴のブルックリンスタイル、海辺の小屋のような雰囲気が醸し出されたカルフォルニアスタイル、シンメトリカルで重厚感のあるデザインのジョージアンスタイルなどがあります。

 

輸入住宅のメリット・デメリット

Point デザイン性に優れ資産価値があるが、広い土地やメンテナンスが必要

輸入住宅のメリット

洗練されたデザインの外観や内装

海外の洗練された外観や内装のデザインを好む方にとって、輸入住宅は選択肢の1つです。日本にいながらそういった家に住みたい場合は輸入住宅を検討するのも良いでしょう。

 

間取りが広くとれる

日本では一般的にはコンパクトな住宅が多いですが、海外では比較的広め寸法である「インチモジュール」を基準としています。そのため、輸入住宅の間取りはゆったりした広さが特徴です。広々とした部屋を好む方はもちろん、老後のことを考えて将来的には手すりを付けたり車椅子を使ったりすることを想定している方にはおすすめの間取りでしょう。

 

耐久性や耐震性の高さ

輸入住宅は耐久性に優れています。また、良質な木材であることから耐火性にも優れています。木造住宅は一般的に火災に弱いと思われがちですが、大きく厚みのある木材は表面が炭化するだけで、火をなかなか通しません。

さらに、地震が発生したときに揺れを上手く分散させることができる工法をしているため、輸入住宅は総じて耐震性に優れている傾向にあります。

また、寒さの厳しい国で生まれた住宅は断熱性能などが高い傾向があるなど、地域の特色に合わせた設計がされています。

 

資産価値がある

強固な作りゆえに地震や台風に強く、気密性や断熱性も高い輸入住宅は資産価値も落ちづらいのが長所です。これは、海外では資産価値の高い家を建てることを住宅建設の前提としている背景があるためと言われています。

 

輸入住宅のデメリット

費用がかかる

輸入住宅は自由に設計できることがありますが、完全オーダーメイドの場合は費用が多くかかります。また、家のスタイルに合わせて家具を選ぼうとすると全体費用がより高くなる傾向にあります。インテリアまですべて統一したいなら、家を建てるときに資金のやりくりに注意が必要です。

 

メンテナンスが大変

住宅はメンテナンスが必要不可欠です。国内の住宅であれば修理できる職人や資材も豊富ですが、輸入住宅の場合は資材の取り寄せに時間がかかったり、対応できる人がいなかったりする可能性があります。

 

建設するための土地が必要

輸入住宅を建てるためには、ある程度の土地の広さが必要になります。

都心部などの地価が高い場所では、十分な広さの土地を手に入れるのは困難だと言えるでしょう。また、郊外でも輸入住宅の場合は土地にかかる費用が一般的な住宅よりも高いのです。

 

日本の暮らしに合わないこともある

輸入住宅は海外の設計思想で建てられるため、地域によっては暮らしに合わない可能性があります。実際に住んでみると意外と住みにくいと感じてしまい、後悔する方もいるようです。また、おしゃれな外観も他の住宅に比べて悪目立ちしてしまう場合もあります。

 

まとめ

輸入住宅とは海外の設計思想を用いて海外の資材をパッケージで輸入し、国内に建築する住宅のことです。

購入を検討する場合はその特徴やメリット・デメリットをしっかりと把握し、自分たちのライフスタイルに合っているか判断することが重要です。住宅メーカーを選ぶ際は輸入住宅に力を入れている企業を選ぶことはもちろん、海外のテイストを取り入れつつ、自身のライフスタイルに合った設計を提案してくれる会社を選ぶようにしましょう。

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