内見する際の所要時間とは?流れや内見しないデメリットも紹介!


物件探しをする中で、内見にはどのくらいの時間が必要なのか気になっている方も多いのではないでしょうか。不動産会社の営業時間内に内見することが難しく、仕事の合間を縫って時間を確保しなければならないため、計画的に予定を立てることが求められます。

 

この記事では、内見1件当たりの所要時間から、1日で可能な内見件数、さらには内見をしないことで起こりうるトラブルまでを詳しく解説します。また、オンライン内見の活用方法も紹介するため、限られた時間の中で効率的に内見を進める際の参考にしてください。

 

 

内見する際の所要時間とは

仕事や家事の都合で時間が限られている場合、何件まで内見できるのか、事前に把握しておく必要があります。ここでは、内見の基本的な説明から、1件あたりにかかる時間、1日で可能な内見件数まで詳しく見ていきましょう。

 

内見とは

内見とは、賃貸や購入予定の物件を実際に見学することで、写真やインターネットの情報だけではわからない物件の特徴を確認できる重要な機会です。不動産会社の担当者の案内のもと、部屋の状態や設備をチェックしながら、実際の暮らしをイメージすることができます。

 

オンライン内見が普及している現在でも、日当たりや騒音、ニオイといった細かな点まで確認できるのは実地での内見ならではのメリットといえるでしょう。物件までのアクセスや周辺の生活環境など、住まい選びに欠かせない情報も、内見を通じて得ることができます。

 

内見1件あたりの時間

1件の内見にかかる時間は、物件の広さや希望の条件によって大きく異なります。物件の状態を確認するだけなら、1件の賃貸物件が5分程度で終了することもありますが、気になる物件では30分程度かけて丁寧に確認することをおすすめします。

 

特に、家具や家電の搬入口のサイズ、設置スペースの確認、収納の使い勝手など、実際の暮らしに関わる細かいポイントまでチェックする場合は、余裕をもって見学することが大切です。不動産会社の担当者にも物件の特徴や気になる点を質問する時間を確保しましょう。

 

1日で内見できる件数

1日で内見できる物件の数は、物件の場所や希望する条件によって変わってきます。一般的には午後の時間を使って3件程度の物件を内見し、その中から入居する物件を決める方が多いです。

 

気に入った物件が見つかれば1件だけの内見で決める場合もありますが、納得のいく物件が見つからない場合は、数日に分けて10件以上の物件を内見することもあるでしょう。物件同士の位置関係や不動産会社の営業時間を考慮しながら、自分のペースで物件探しを進めることが大切です。

 

 

内見の流れ

内見を予定していても、具体的な流れがわからず、どのくらいの時間を確保すれば良いのか迷う方も多いのではないでしょうか。内見は予約から物件確認、その後の打ち合わせまで、いくつかの段階を経る必要があります。

 

ここでは、内見の具体的な流れを順を追って解説します。

 

予約をする

予約は、効率的な内見を実現するために重要なステップです。気になる物件を見つけたら、内見希望日の2~3日前までに不動産会社へ予約の連絡を入れましょう。予約なしでの内見も可能ですが、物件案内の担当者が不在だったり、他のお客様の対応で待ち時間が発生したりする場合があります。

 

特に土日は多くの方が内見するため、予約をしておくことで確実に内見できます。不動産を検索できるサイトなどを活用して、あらかじめ気になる物件を3~5件程度に絞り込んでから予約をすると、スムーズな内見が可能です。複数の物件を見学する際は、それぞれの物件の特徴を整理しながら、暫定的な順位付けをしていくと、最終的な物件選びの参考になります。

 

不動産会社に足を運ぶ

内見時の集合場所は、物件の近くで待ち合わせるケースもありますが、多くの場合は不動産会社の店舗に足を運ぶことから始まります。店舗では、内見予定の物件について詳しい説明を受けられるだけでなく、希望の条件に合う新しい物件の提案を受けることもできます。

 

事前に伝えていない条件でも、担当者との会話を通じて具体的なニーズを把握してもらえるため、より自分に合った物件に出会える可能性が広がるでしょう。ただし、店舗での営業を避けたい場合や、すでに内見する物件を決めている場合は、予約時に現地集合の希望を伝えることも可能です。

 

物件に向かう

店舗で集合した後は、不動産会社の担当者と一緒に内見する物件へ向かいます。物件が近い場合は徒歩や自転車で、遠い場合は不動産会社の車で移動することになります。駅前に立地する不動産会社が多いため、実際の通勤・通学経路を歩いてみることで、普段の暮らしをイメージしやすくなるでしょう。

 

移動中は、近隣のスーパーマーケットやコンビニエンスストア、病院、公園など、生活に必要な施設の場所を確認することができます。担当者は地域の特徴や治安、開発計画など、土地勘のある方ならではの情報も持っているため、気になることを質問しながら移動するのがおすすめです。

 

内見する

物件に到着すると、不動産会社の担当者から鍵を使って部屋を開けてもらい、内見がスタートします。室内に入ったら、窓からの眺望や日当たり、設備の使い勝手など、間取図だけではわからない部分を実際に確認していきます。気になる収納スペースや家具の配置場所は、メジャーで採寸することができ、内装や設備の状態を写真や動画に収めることも可能です。

 

水回りの設備は実際に蛇口をひねったり、扉や窓を開け閉めして、不具合がないかチェックすることも大切です。担当者に質問しながら、生活動線や収納の使い勝手、設備の使用方法など、暮らしに直結する部分をしっかりと確認しましょう。

 

不動産会社と打ち合わせをする

内見を終えた後は、通常、不動産会社の店舗に戻り、担当者と物件についての詳しい打ち合わせを行います。この際、気になった設備の状態や初期費用の内訳、契約までの流れなど、具体的な相談をすることができます。物件の決定を即日行う場合は、そのまま入居申し込みの手続きに進むことも可能です。

 

店舗での打ち合わせでは、担当者が用意した初期費用の明細や契約条件の説明など、重要な情報を確認することができます。現地での解散を希望する場合は、内見の予約時に伝えておくと、担当者も対応しやすくなります。なお、内見は物件を確認するための大切な機会なので、契約を前提としない見学でも問題ありません。

 

内見時に必要な持ち物

内見時に必要な持ち物は、身分証明書が最も重要です。これは不動産会社での本人確認の際に必須となるため、必ず持参しましょう。物件の状態や寸法を記録するために、寸法を測るためのメジャーや方位磁石、メモ帳やペン、スマートフォンなどの記録用具があると便利です。室内の様子は写真や動画で残せると、後から比較検討する際の参考になります。

 

事前にインターネットや不動産会社でもらった物件情報や間取り図をプリントアウトしておくと、現地での確認がより詳しくできます。また、物件の内見では頻繁に靴を脱ぎ履きするため、着脱しやすい靴を選ぶことで、スムーズに見学を進めることができるでしょう。

 

内見時のチェックリスト

内見では、家の基本性能から周辺環境まで、幅広い項目を確認することが大切です。室内は各部屋の日当たりや風通し、壁や天井のクロスの状態、床材の傷や汚れなどをチェックしていきます。特に重要な水回りでは、蛇口から出る水の勢いや排水の様子を確認し、温水が出るかどうかも試してみるとよいでしょう。

 

引っ越した後、意外に不満がたまりやすいのがシャワーの水圧が弱かったというものです。新しくシャワーヘッドを購入して付け替えることもできますが別途料金がかかってくるので忘れずに確認しておきましょう。

 

収納スペースは実際に中を見て、奥行きや高さを確認し、自分の持ち物が収まるかイメージすることが大切です。建物の共用部分は、階段やエレベーター、廊下の状態をチェックし、駐車場や駐輪場の空き状況も把握しましょう。

 

さらに、周辺の騒音レベルや日当たり、スーパーマーケットなどの生活利便施設までの距離も確認しておくと、実際の暮らしがイメージしやすくなります。これらの項目を念頭に置いて内見を行うことで、住まい選びの判断材料が増えます。

 

内見できる曜日・時間帯とは

不動産会社の営業時間内であれば、いつでも内見できると考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、物件の状況や不動産会社の都合により、内見できない時間帯があることも少なくありません。

 

ここでは、スムーズに内見を進めるために知っておくべき時間帯の注意点を解説します。

 

水曜日と土日は事前確認が必須

不動産会社への内見の予約では、特に水曜日と土日に注意が必要です。「水に流れる」という意味から、多くの不動産会社が水曜日を定休日にしているため、訪問前には営業状況の確認が欠かせません。

 

土日は来店者が集中するため、担当者と十分な時間を取りにくい傾向にあります。そのため、物件をじっくりと見たい場合は平日の来店がおすすめです。また、内見は昼間の時間帯だけでなく、夜間の周辺環境も確認できる時間帯に行くと、より実態に即した物件選びができます。

 

営業時間でも内見できない可能性がある

不動産会社が営業時間中でも、内見できないケースがいくつかあります。特に引越しシーズンとなる2月から3月は、スタッフの予約状況が埋まっていて対応が難しくなります。3月の第2週から3週はその傾向が顕著なため、内見の予約は早めに行うのが賢明です。

 

また、物件の鍵の保管状況によっても内見が制限されます。一部の物件ではデジタルキーを導入しているものの、個人の大家さんが所有する物件では、鍵の受け渡しに時間がかかることもよくあります。確実に内見をするためには、事前の連絡と日程調整を丁寧に行うことが大切です。

 

内見しないで契約をするデメリット

限られた時間の中で内見する余裕がなく、写真や間取り図だけで契約を検討する方もいます。しかし、内見をせずに契約することは、思わぬトラブルにつながる可能性があります。

 

写真では確認できない設備の状態や、実際の周辺環境など、入居後の生活に大きく影響する要素を見落としてしまうためです。ここでは、内見をしないことで起こりうる具体的なデメリットを解説します。

 

基本情報が正しくない可能性がある

物件の基本情報は、実際の状態と食い違っていることがよくあります。間取り図の寸法や設備の情報が古いままになっていたり、リフォーム履歴が反映されていなかったりするため、写真や広告の情報だけを信用するのは危険です。

 

特に築年数が長い物件では、何度もリフォームやリノベーションが行われているため、最新の状態が正確に伝わっていない可能性が高くなります。また、物件写真は広角レンズを使用して撮影されることが多く、実際の広さよりも広く見える傾向にあります。

 

周辺環境がわからない

周辺環境の確認には、実際に物件を訪れることが必要不可欠です。地図や写真では把握しにくい車や人の通行量、飲食店や工場からの騒音・においの影響、坂道の有無など、暮らしに直結する要素は内見をしないと分かりません。

 

また、スーパーマーケットや最寄り駅までのアクセスは、実際に歩いてみると地図上の距離と体感が大きく異なることもよくあります。さらに、物件の日当たりや風通しなども、時間帯によって状況が変わってくるため、可能であれば複数の時間帯での確認が望ましいです。

 

設備の状態がわからない

物件の設備状態は、写真や動画だけでは正確な判断が難しいものです。給湯器の性能や水圧の具合、エアコンの冷暖房効果、収納スペースの使い勝手など、実際の生活に直結する設備は内見で確かめる必要があります。

 

とりわけ、築年数が経過している物件では、玄関ドアの開閉状態や窓の動き、床のきしみ、壁紙の劣化状態など、細部にわたる確認が重要になってきます。また、水回りの水漏れや排水の様子、換気扇の動作音なども、内見をしないと把握できない重要なポイントです。

 

写真や動画に写っていない部分が判断できない

不動産広告の写真や動画は、物件の魅力的な部分を中心に撮影されているため、実際の状態を完全には把握できません。壁のシミや床の傷、設備の劣化状態など、気になる箇所が意図的に写されていないこともよくあります。

 

また、エレベーターホールやエントランスといった共用部分の管理状態、ごみ置き場の清潔さ、自転車置き場のスペース確保状況なども、写真からはわかりにくい要素です。特に、マンションでは日当たりの悪い部屋や、騒音が気になる共用スペースなども、内見をしないと正確な判断ができません。内見は広告では見えない部分まで含めた総合的な物件評価の機会となります。

 

オンライン内見を活用する

オンライン内見は、対面での内見が難しい場合の有効な選択肢となります。不動産会社のスタッフが物件を訪問し、スマートフォンやタブレットで撮影する映像をリアルタイムで共有しながら、音声通話で質問やリクエストに応えてくれます。

 

特に遠方への引越しを検討している場合や、多忙で対面での内見時間が取れない場合に便利なサービスです。ただし、このサービスを提供していない不動産会社もあるため、利用を検討する場合は必ず事前に対応できるか確認することが大切です。

 

室内の細部や周辺環境まで確認したい場合は、可能な限り対面での内見と組み合わせることをおすすめします。

 

まとめ|物件を契約する前に必ず内見の時間を確保しよう

この記事では、物件の内見にかかる所要時間と、その流れについて詳しく解説しました。内見1件にかかる時間は、物件の規模や確認する項目によって異なります。物件の内見前には、曜日や時間帯によって内見できない可能性があるため、必ず事前に不動産会社へ確認することが大切です。オンライン内見も活用すれば、効率的に物件を絞り込むことが可能です。

 

内見をせずに契約すると、基本情報の誤りや設備の状態、周辺環境など、重要な判断材料を見落としてしまう可能性があります。そのため、物件を契約する前には、必ず内見の時間を確保しましょう。また、チェックリストを活用し、必要な持ち物を準備することで、限られた時間の中でも効率的に物件を確認することができます。

 

 

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