人気ハウスメーカー20社を徹底比較！各メーカーの坪単価や評判・選び方のポイントを解説

マイホームの購入は、多くの人にとっては一生に一度の大きな買い物です。ハウスメーカー選びで失敗したくないという方も少なくありません。
ハウスメーカーを選ぶときにはいくつかのポイントに注意する必要があります。好みだけで選ぶと、住み始めてから後悔する原因になることもあります。
今回は、ハウスメーカーを比較するときに見るべきポイントや、人気ハウスメーカー20社の比較、｢やめた方がいい｣ハウスメーカーの特徴などを紹介します。
ハウスメーカー選びの参考に、ぜひチェックしてみてください。

ハウスメーカーを比較するときに見るべきポイント

ハウスメーカーを比較するときにはいくつか押さえておくべきポイントがあります。

住宅構造は鉄骨か木造か

住宅の構造は大きく分けて鉄骨造と木造、RC造の3種類です。鉄骨造の住宅の特徴はなんといっても地震に強いことです。木造住宅にくらべて耐震性の高い家を建てられます。ただ、費用が木造よりも高くつく点や、断熱性能を高めにくい点がデメリットです。木造住宅は、断熱性能が高く快適で初期費用も安く抑えられます。耐震性や耐火性が比較的低いのが木造住宅のデメリットです。RC造は鉄骨とコンクリートで構築されています。

どのような工法で作られているか

住宅には主に以下のような建築工法があり、それぞれに特徴があります。
木造軸組在来工法
木造枠組壁式工法(ツーバイフォー工法)
鉄筋コンクリート工法
鉄骨組工法
木造軸組在来工法は、日本の伝統的な工法です。木の柱と梁で構成された日本らしいデザインの住宅になります。木造枠組壁式工法は、材料の寸法や釘などのサイズが規格化されたものを使用します。規格化によって費用を削減できる他、施工する人の技術の差によって起きるミスを少なくすることが期待されます。鉄筋コンクリート造は、鉄の棒を網目状に組み合わせ、板材で囲んだ箇所にコンクリートを流し込んで壁や柱などを作ります。重たいコンクリートで作られた建物は、防音性が高いのが特徴です。鉄骨組工法は、鉄の梁や柱で建物の骨組みを作ります。木造軸組在来工法と構造はほぼ同じですが、木よりも頑丈な鉄骨のおかげで、柱や壁がない大空間が実現できます。

どのような性能の家を作っているか

住宅の性能は、主に以下の項目によって評価されます。

断熱性
気密性
耐震性
省エネ性
防火性
防犯性

地震大国である日本では、耐震性に優れた住宅を建てることが大切です。さらに、断熱性や気密性、省エネ性能などを兼ね備えた快適な住環境を実現できることがポイントとなっています。

坪単価はいくらか

住宅1坪(約3.3㎡)あたりにかかる建築費用が坪単価です。建物の本体価格を延床面積で割ることで算出できます。坪単価が高いほど、施工費用が高いということなので、ハウスメーカーを選ぶときの基準のひとつになります。

保証・点検・修理は充実しているか

新築住宅には、引き渡しから10年間は保証が義務付けられているので、どこのハウスメーカーで建てても、10年間は保証してくれます。10年以降の保証については、独自の保証や点検・修理制度を設けているハウスメーカーも多いです。保証や点検・修理は、長く安心して住み続けるためにも大切なポイントなので、必ずチェックしておきましょう。

施工エリアに入っているか

全国を施工エリアにしているハウスメーカーは多いですが、なかには地域が限られているメーカーもあります。自分の家を建てたいエリアが施工エリアであるかも事前に確認しておきましょう。

住宅デザインが気に入るか

外観デザインや内装デザインが気にいるかも大切な比較ポイントです。せっかく家を建てるなら、好みの空間に仕上げたいものです。各ハウスメーカーの施工事例やSNSをチェックして、気に入るデザインの住宅を多く手掛けているメーカーを洗い出してみましょう。

各ハウスメーカーの特徴を一覧表で紹介

人気ハウスメーカー20社の住宅構造や保証期間、坪単価を一目でわかるように一覧表にまとめました。(2023年7月時点)気になるハウスメーカーの特徴をチェックしてみましょう。

大手ハウスメーカー6社の特徴・坪単価・評判を紹介

誰もが一度は聞いたことのあるハウスメーカー6社について、それぞれの特徴を紹介します。

ダイワハウス

ダイワハウスは、広々とした空間設計に定評がある人気のハウスメーカーです。

自然の力を利用して快適に過ごせる｢パッシブデザイン｣や、高齢者から子どもまで幅広い世代が使いやすい｢フレンドリーデザイン｣が人気の秘密です。

積水ハウス

積水ハウスは、安心の「直接責任施工体制」で高精度・高品質な施工を行っていることを強みとしています。

独自の軽量鉄骨工法を採用し、高い安全性と設計の自由度を実現していることが高精度・高品質のポイントです。また、性能やデザインにこだわった独自開発の外壁も魅力です。

セキスイハイム

セキスイハイムは省エネ性能の高いスマートハウスが人気です。

重厚感があり、シンプルで飽きのこないデザインが得意なハウスメーカーです。太陽光の力を利用してエネルギーを自給自足するので、普段の生活だけでなく災害や停電の時も安心です。

ヘーベルハウス

鉄骨造のハウスメーカーの中でも人気が高いのがヘーベルハウスです。顧客満足度が高く安心して任せられるハウスメーカーです。

鉄骨造で地震に強い家が建てられます。家事動線や暮らしやすさを考えた間取りの提案をしてくれ、自由度が高いのも魅力です。

三井ホーム

三井ホームはデザインや間取りの自由度が高く、外部の建築士やインテリアコーディネーターにも相談できるサービスがあります。

モダンなデザインからクラシックなデザインまで、幅広い要望に応えてくれる点が魅力なのが三井ホームです。自然災害や経年劣化に強い独自の構法で、安心して長く住み続けられるのも魅力です。

ミサワホーム

ミサワホームは、限られた土地の中で効率的な間取りを提案してくれることに定評があります。

ミサワホームは、住宅業界で初めてグッドデザイン賞のグランプリを受賞したハウスメーカーでもあります。収納面積30％以上を実現し、豊富な収納を確保しつつも暮らしやすい家の実現が可能なのがポイントです。

中堅ハウスメーカー10社の特徴・坪単価・評判を紹介

大手ハウスメーカーよりも建築費用を比較的抑えられる傾向にあるのが中堅ハウスメーカーです。以下に10社の情報を紹介していきます(2023年7月時点)。限られた予算内でマイホームを購入したいという方は、中堅ハウスメーカーもチェックしてみましょう。

住友不動産

住友不動産は注文住宅だけでなく、ビル開発や宅地の造成、分譲など、多くの事業を展開している総合ディベロッパーです。

標準仕様で長期優良住宅を建てられるので、安心して住み続けられる品質です。高級感のある住宅やモダンで斬新なデザインの住宅を得意としています。

トヨタホーム

自動車メーカーのトヨタグループが運営するハウスメーカーです。強い鉄骨造のトヨタホームの家には、自動車メーカーとして培った技術が応用されています。

｢鉄骨ラーメン構造｣と呼ばれる構造のトヨタホームの住宅は、元々強い鉄の柱や梁をより強くするために接合し、高い耐震性を実現しています。

アキュラホーム

アキュラホームは、大開口・大空間を木造で実現できる人気のハウスメーカーです。

他の中堅ハウスメーカーに比べ、低価格で建てられるのがアキュラホームです。費用を抑えながらも標準仕様で住宅性能表示の7項目で最高等級の住宅を作っています。

アイ工務店

アイ工務店は、JAS認定を取得した耐久性の高い木造住宅が特徴です。

標準仕様で長期優良住宅など、確かな性能で人気が高いハウスメーカーです。鉄骨造にも負けない強い家を建てることができます。

ユニバーサルホーム

1階全面床暖房で人気のユニバーサルホームは、床暖房の導入を予定している方におすすめのハウスメーカーです。

1階全面床暖房が大きな特徴で、玄関や廊下、洗面所に至るまで、1階全てが暖かく快適です。特に高齢者のいるご家庭には、ヒートショックなどの心配も少なくなります。

クレバリーホーム

独自開発した外壁タイルが人気のクレバリーホームは、高級感のある外観と耐久性を両立してくれます。

独自開発の外壁タイルは、デザインに高級感があり人気です。さらに耐久性も高いので、外壁の塗り替えなどのランニングコストを抑えられます。

サンヨーホームズ

軽量鉄骨住宅が低価格で建てられるのがサンヨーホームズの特徴です。

ZEH基準を標準仕様で実現できる人気のハウスメーカーです。軽量鉄骨造で、耐震性の高さも魅力の一つです。

ヤマダホームズ

ヤマダホームズは、家電量販店でおなじみのヤマダホールディングスが運営するハウスメーカーです。

木造の接合部分に構造金物を使用することで、高い耐久性を実現しています。多彩なデザインと暮らしやすい間取りを提案してくれるのも人気の理由です。

一条工務店

モデルハウスが標準仕様の一条工務店は、オリジナルの住宅設備や製品開発をおこなっているため、標準仕様でも高い品質の住宅を提供しているのが特徴です。

一条工務店のモデルハウスは実際の生活をイメージしやすい作りになっていることが多いので、見学すると得られるアイデアは多いでしょう。

住宅情報館

国産ヒノキの伝統的な木造住宅が特徴の住宅情報館は、最近ではテレビCMでもおなじみのハウスメーカーです。

国産ヒノキを使用し、住む人にも環境にも優しい家づくりをしています。伝統的な木造軸組工法と金物を組み合わせることで、耐久性と日本らしい建物構造を両立しています。

ローコストハウスメーカー4社の特徴・坪単価・評判を紹介

比較的低価格で住宅を購入できるのがローコストハウスメーカーです。4社それぞれの特徴を紹介します。

アイフルホーム

ナチュラルなデザインが得意なアイフルホームは、10年連続でキッズデザイン賞を受賞しており、子育て世代に人気のハウスメーカーです。

階段に手すりや滑り止め、浴槽での転倒防止のためのチャイルドロックなど、安心して子育てができる工夫が満載です。この品質の住宅が低価格で実現できます。

タマホーム

タマホームは費用を抑えた注文住宅を実現でき、特に20代を中心に人気の高いハウスメーカーです。

なるべく中間業者を挟まない、住宅設備を大量生産するなどの工夫によって、質の高いローコスト住宅を実現しています。

アイダ設計

アイダ設計は、常に正直な説明と正直な見積もりで、安心して任せられるハウスメーカーです。

分譲住宅で数多くの住宅を手がけてきたアイダ設計は、近年注文住宅でも人気が高まっています。

ヤマダレオハウス

ヤマダレオハウスは完全自由設計でお値段以上の家づくりをしています。

壁紙や床、キッチンなどをいつでも清潔に保てるよう、抗ウイルス・抗菌作用のある最先端の素材を提案してくれます。家族みんなが長く安心して暮らせます。

ハウスメーカーで注文住宅を購入する流れを紹介

ハウスメーカーで注文住宅を購入するには、契約から実際に住み始めるまでに半年から1年程度の期間がかかります。ここでは、注文住宅の購入を検討し始めてから引き渡しまでの流れを紹介します。

予算や大まかな間取り・デザインなどの希望を決める

まずは理想の暮らし方をイメージし、予算や大まかな間取り・デザインを家族で話し合いながら決めていきます。エリアや間取りによって費用が大きく変わるので、ここである程度の方向性を決めておきましょう。

ハウスメーカーを決める

予算や大まかな間取り・デザインなどが決まったら、次はハウスメーカーを決めます。大手ハウスメーカーから地域密着の工務店まで、多くの選択肢があります。

土地を探す

ハウスメーカーが決まれば、次は実際に住宅を建てるための土地を探します。ハウスメーカーの担当者と相談しながら理想の土地を見つけましょう。

間取りプランと見積もりを作成してもらう

土地が決まると、間取りの理想と土地の形などの特徴を考えて間取りプランを作成してもらいます。プランを元に見積もりも作成してもらいましょう。

住宅ローンの契約

見積もりの作成が完了したら、住宅ローンの契約です。住宅を購入するほとんどの人が利用する住宅ローン。多くのローン商品が出ているので、申し込むローンについても検討しましょう。

工事請負契約・着工

住宅ローンの契約が終われば工事請負契約ができます。契約が終われば着工です。

引き渡し

工事が完了し、最後の点検作業が終わればついに引き渡しです。新しいマイホームへの引っ越しをおこないましょう。

注文住宅でよくある失敗例

住宅の購入は、多くの人にとって一生に一度の高額な買い物です。注文住宅を建てた人の中には、住み始めてから後悔しているという声も少なくありません。建ててから後悔しないために、よくある失敗例を把握しておきましょう。

予算を大幅にオーバーしてしまった

当初予定していた予算を大幅にオーバーしてしまうことはよくあります。もともとなんとなく予算を設定しているケースもあり、｢ここまでかかると思わなかった｣なんてことも少なくありません。こだわりの優先順位を決めて、削れるところは思い切って削るなどの工夫が必要です。

収納が少ない

実際に住み始めてから、思った以上に収納が少ないと気づくこともあります。実際に住み始めてからの生活をイメージして、必要な収納を確保しましょう。

通風や採光を考えていなかった

間取りやデザインばかりにこだわってしまい、通風や採光を考えられていない家になってしまうこともあります。間取りの計画段階で風の通り道や家の方角を考えて窓の配置を決めましょう。

デザインばかりこだわってしまい性能の低い家になってしまった

せっかくマイホームを建てるならおしゃれな家やかっこいいこだわりの家にしたいですよね。デザインにこだわるあまり、住宅の性能面を考えていないとせっかくおしゃれでかっこいい家であっても快適に過ごすことができません。デザインにこだわり過ぎてしまうことで性能面に費用を回すことができなくならないように、ある程度の妥協が必要な場合もあります。

将来的なことまで考えて設計すべきだった

生活の変化により建ててから数年たって部屋数や収納の少なさを後悔するケースもあります。将来的に家族が増えたり新しい趣味ができたりすることもある程度想定した家づくりをしましょう。

外壁や内装クロスなどがイメージと違った

外壁や内装を小さなサンプルで決めてしまうと、実際に完成してからイメージと違ったということも少なくありません。内装クロスや外壁は、表面積が大きく実際に施工してみたら思っていたよりも派手だと感じることが多いです。サンプルはできるだけ大きなものを見せてもらうようにしましょう。できるだけ、ショールームなどで実際に施工されているものを見るのがおすすめです。

｢やめた方がいい｣ハウスメーカーの特徴

数あるハウスメーカーから1社を選ぶのはむずかしいことです。実際に建てて後悔したという口コミが出回っていることもあり、どこのメーカーに頼めば安心なのかわからないという方も少なくありません。できるだけ優良なハウスメーカーに出会うために｢やめた方がいい｣ハウスメーカーの特徴を紹介します。

契約を急かしてくる

顧客のことを第一に考えているハウスメーカーは、契約を急かすことはまずありません。人生に一度の高額な住宅購入の決断を自社の都合で急かしてくるようなメーカーはやめた方がいいです。住宅の購入は、時間をかけて検討させてもらえるメーカーにお願いしましょう。

すぐに値引きの提案をしてくる

もともと高額に設定しているものを目の前で値引きすることで｢お得感｣を出してくるメーカーにも注意しましょう。頼んでもいないのに値引きを提案し、概算の見積もりを出してくるようなメーカーとは契約をしないようにしましょう。

他のハウスメーカーを悪く言う

自社の製品に自信があるメーカーは、他社を悪く言うことはありません。他のハウスメーカーを悪く言って、自社の製品を良く見せようとするのは、自社の製品に自信がないからです。自社の強みと弱みを説明してくれるハウスメーカーの方が信頼できます。

営業担当の説明が人によって違う

営業担当の説明が人によって少しずつ違うケースもあります。家を売るために嘘を付いているか、営業担当者が自社の住宅についてよく理解できていない可能性があります。できないことをできると言われて契約して後悔してしまうなどのトラブルが発生するリスクがあるので、自社製品の特徴をきちんと理解できていない営業マンがいるメーカーは避けましょう。

実際に建てた人の口コミの評価が低い

実際に建てた人の口コミは何よりも参考になる情報です。ネット上での評判があまりにも悪いメーカーは避けた方が無難です。