角地に注文住宅を建てるメリットとは?方角による違いも解説!


「どんな家を建てるか」と同じくらい、「どこに家を建てるか」は大切なポイントです。今回は土地選びで悩んでいる方のために、角地のメリット・デメリットなど幅広く解説します。

角地とは?

Point 角地とは、2つ以上の辺が道路に面している土地!

角地とは2辺が道路に囲まれた土地のことです。また、十字路もしくはT字路は2つの道路が面しているため、角地ですが、L字の場合は1つの道路のため準角地という土地になります。角地の方が準角地よりも資産価値が高いため、価格が高くなります。

角地のメリット

Point 角地は生活のしやすさだけでなく、資産価値も高い!

角地には、他の土地にはない様々なメリットがあります。

日当たり・風通しがいい

2方向から日光が入るため、日当たりが良くなります。日中に家にいることが多い方や、家づくりにおいて日当たりを重要だと考える方には、特におすすめです。また、風も2方向から入って来るため、風通しのいい家をつくることもできます。圧迫感もなく、快適に暮らせるでしょう。

しかし、道幅が狭いと向かいの建物との距離も近くなり、角地ならではメリットを享受できない可能性も。現地に足を運び、周辺状況をしっかり確認することが大切です。

資産価値が下がりにくい

住宅は「自分や家族が暮らす場所」であるだけではなく、「所有者の資産」という側面を持っています。家族への相続についても考えたい方であれば重要なポイントとなるでしょう。そのため、住宅購入の際は「どのくらいの資産価値があるのか」「今後、どのくらい価値が下がっていくか」という視点を持つことが大切です。

角地の住宅は希少価値が高く、様々なメリットがあることから、資産価値が下がりにくい傾向にあります。購入希望者も多く、売りに出した際に買い手がつきやすいのもメリットです。

自由な間取りを作れる

道路が1つの面しか接していないと、間取りはある程度決まってしまいます。ほとんどの場合、道路側に玄関を作り、そこから廊下をつなげ、リビングやダイニングを作っていくことになるでしょう。

しかし角地は道路が2つの面に接しているため、玄関の位置を2つから選択できます。駐車場などの屋外スペースも併せ、より自由な間取りを設計できるでしょう。

2方向から出入りできる

角地は2つの道路に面しているため、2方向から家の出入りが出来ます。わざわざ迂回するといった無駄を省け、利便性が高いです。

建ぺい率緩和措置がある

角地は建ぺい率が緩和されることがあります。建ぺい率とは「建築面積÷敷地面積×100」で計算して算出される、敷地における建物の割合のことです。敷地一杯に建ててしまうと防災面で問題があるため、市区町村が定めた建ぺい率を超えて建てることはできません。

しかし角地の場合、建ぺい率が10%加算される場合があります。条件は行政ごとに異なりますが、例えば「公園などに接している」といったものが挙げられます。条件の詳細は市区町村に問い合わせをしましょう。

角地のデメリット

Point コスト以外にもデメリットがある!

角地にはデメリットもあります。事前にどんなデメリットがあるかを理解しておき、暮らし始めてから後悔がないようにしましょう。

土地代が高額になる

様々なメリットがある角地は人気が高く、相場より高くなる傾向にあります。すぐ隣の敷地と100万円以上変わることもあり、相場より1~2割高額になるため、予算とのバランスを考える必要があるでしょう。


税金が高額になる

角地に建てられた住宅は資産価値が高いため、土地の価値に対して税率を算出する税金が高くなります。主に関係するのは、固定資産税と都市計画税です。土地の所有者に毎年課されるものなので、長期的に割高な支出があることを、理解しておきましょう。

人通り・車通りが気になる

住宅の2辺が道路に面している分、通行する人や車が多いということです。1階部分は特に視線が気になり、部屋の窓やカーテンを開けられないこともあるでしょう。また、車の通りが多いと騒音に繋がります。特に国道や県道などの大きな通りは深夜・早朝でも大型車両が行きかうこともあり、睡眠に影響がでるかもしれません。また、交通事故のリスクが高まります。

しかしこれらは、家づくりの段階で工夫をすることで解決できます。人通りは、高い塀や植栽で、視線を遮ることができます。また、外から透けにくいミラーカーテンの設置も効果的です。リビングやダイニングなど長い時間過ごす部屋を2階以上に持ってくることも一手です。

車通りに関しては、遮音性の高い壁材などを使うとよいでしょう。また、窓から入って来る音を減らすため、防音性能の高いサッシや窓を選ぶこともおすすめです。

車通りが多い場合は事故に備えてより安全性の高いものを検討している方も多いです。ブロック塀などは車がぶつかっても家を守ってくれる可能性が高いです。こうした対策を行うための費用が高くつくことも、デメリットの一つです。

隅切りが必要になることがある

隅切りとは、土地の角の一部分を空地にすることです。これは見通しを確保し、交通事故などを防ぐのが目的です。隅切りの必要性や、隅切り部分の管理などは自治体により異なります。

高さが制限される可能性がある

道路斜線制限とは、道路や隣地の採光・通風を侵害しないよう、道路境界線または隣地境界線からの距離に応じて、建築物の各部分の高さを制限することです。家づくりを依頼する住宅メーカーに相談すれば、詳細な情報を調べてくれます。

駐車場の場所が制限される可能性がある

家の目の前に横断歩道がある場合、駐車場の場所が制限されることがあります。法律により、横断歩道と駐車場の入り口は、5m以内に設けてはならないと決められています。

角地の方角による違い

Point 角地の恩恵を最も感じられるのは、南東に面した角地!

一口に角地といっても、どの方角に面した角かによって状況は大きく変わります。それぞれの違いは下記の通りです。

南東の角地

最も角地の良さを感じやすいのが、南東に面した角地です。朝日が昇ってから長い時間日当たりが良く、非常に過ごしやすい家をつくることができます。他の角地に比べて人気も高く、資産価値も高いことは大きなメリットでしょう。

一方で、価値が高い分、購入費用も高くなります。ある程度の予算を用意するか、エリアを変えて相場が安い場所を選ぶ必要があるかもしれません。また、夏場は日当たりが良すぎて、部屋の中が高温になることも。特に和室では畳が日焼けする可能性もあるので、内装を検討するときは気をつけてください。

南西の角地

南東の次に日当たりが良いのは、南西の角地です。南側にリビングやダイニングにすると、いつでも日光を感じやすい明るい家づくりができます。サンルームを南側につくることで洗濯物干しが快適になります。

一方で、西日がまぶしくなるというデメリットもあります。西日が入る部屋は夏場に温度が下がりにくく、光熱費が高くつくことも。しかし冬場にも室温が下がりにくいので、過ごしやすい部屋になるでしょう。

北西の角地

北西の角地は、夕方は西日が入るものの、一日を通して採光がとりにくいです。南側にリビングをつくれば日光を感じられる暮らしができるでしょう。

道路に面していない方にリビングを作ることで、人目も気になりにくいというメリットがあります。また、周りに高い建物がなければ北西の角地でも十分日光が入る可能性があります。

北東の角地

角地の中で最も日当たりが悪いのが、北東の角地です。午前中は朝日が入りますが、昼過ぎ以降は照明が必要になるでしょう。とはいえ、北西の角地と同じように、周りに高い建物がなければ日光が入る可能性はあります。

また、他の方角に比べて価格が安い点も特徴です。予算を抑えて角地に住宅をつくりたい方にはおすすめだと言えます。

まとめ

角地にはメリットもデメリットもあり、それらを理解した上で購入することが大切です。角地がおすすめなのは、予算に余裕がある方。ある程度のお金を払っても、日当たりや風通し、資産価値の高さといったメリットを享受したい方にとって、角地は理想的な土地でしょう。

また、1階部分に浴室やトイレ、ガレージなどを設置し、日中の長い時間を2階以上で暮らす予定の方にもおすすめです。道路に面していても2階以上は人目も気になりにくいため、角地のデメリットを軽減できます。

以上、角地についてご紹介しました。この他、土地選びについてお悩みの方は、「ウチつく by Onnela オンライン相談サービス」をご利用ください。Zoomを利用し、無料で注文住宅専門のアドバイザーに相談することができます。たくさんの知識を学び、より理想的な家づくりに役立ててください。

最新記事をもっとみる