自分で家のメンテナンスはできる?注意点やプロに依頼する際の選び方を紹介


ご自宅のメンテナンスについて、専門の会社に全てを任せている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、自分たちでできるメンテナンスも多くあり、それにはいくつものメリットがあります。費用を節約できるだけではなく、ご自宅への愛着や理解が深まることも期待できるでしょう。

 

この記事では、自分で家のメンテナンスをするメリットや具体的な方法、安全のための注意点、そしてプロに依頼する際の賢い施工会社の選び方まで、わかりやすく解説します。少しの手間をかけることで、愛着のある住まいを長持ちさせ、快適な暮らしを長く続けることにつながるでしょう。

 

 

自分で家のメンテナンスをするのがおすすめな理由

家のメンテナンスは、つい専門の会社に任せきりになりがちですが、実は自分で行うことには多くのメリットがあります。費用を抑えられるだけではなく、住まいへの理解を深め、より愛着を持って暮らすことにもつながるでしょう。ここでは、自分でメンテナンスを行うことの具体的なメリットを解説します。

 

メンテナンス費用を節約できる

自分で家のメンテナンスを行う大きな魅力のひとつは、費用の節約ができることです。専門の会社に依頼すると、材料費に加えて技術料や出張費なども発生します。しかし、自分で行えばこれらの費用を大幅に減らすことが可能です。たとえば、蛇口のパッキン交換や網戸の張り替え、壁の小さな傷の補修などは比較的簡単な作業です。それでも、専門の会社に依頼すると数千円から数万円かかる場合があります。

 

家の構造や状態を深く理解できる

自分で家のメンテナンスに取り組むことは、ご自身の住まいの構造や現在の状態をより深く知る良い機会になります。普段何気なく過ごしている家も、実際に壁に触れたり、床下をのぞいたりすることで、その成り立ちや仕組みが見えてきます。たとえば、水回りの配管の配置や、雨漏りの原因になりやすい箇所、壁の材質などを具体的に把握できるでしょう。家のことをよく理解すれば、注意して生活すべき点や次に必要になりそうなメンテナンスの予測も立てやすくなります。

 

家の資産価値を守り高めることができる

定期的なセルフメンテナンスは、大切な家の資産価値を維持し、時には高めることにもつながります。家は時間とともに少しずつ傷んだり汚れたりするものですが、こまめに手入れをすることでその進行を遅らせることが可能です。たとえば、外壁の小さなひび割れを早めに発見し補修すれば、雨水の侵入を防げます。そして、構造材の腐食といった大きな損傷がうまれるのを防ぐことができるでしょう。

 

家族みんなで取り組める楽しいイベントにできる

家のメンテナンスは、一人で黙々と行う作業ばかりではありません。内容によっては、家族みんなで協力して取り組める、楽しいコミュニケーションの機会にもなります。

 

たとえば、庭の草むしりや花壇の手入れ、ウッドデッキの塗装などは、子どもたちも一緒に参加しやすい作業です。それぞれができることを見つけて役割分担し、目標を共有して作業を進めることで、家族のきずなが深まるでしょう。

 

愛着が深まり家を大切にする気持ちが育つ

自分たちの手で家に手をかけるという行為は、住まいに対する愛着を深め、大切にしようという気持ちを育みます。ただ住むだけの場所ではなく、自分たちで時間と労力をかけて手入れすることで、家はより一層かけがえのない場所へと変わっていくでしょう。たとえば、自分で修理した箇所を見るたびに、その時の苦労や達成感を思い出し、特別な感情がわいてくるかもしれません。

 

小さな不具合を早く発見できる

日頃から自分たちで家のメンテナンスを行っていると、住まいのわずかな変化や不具合に気づきやすくなるという大きなメリットがあります。定期的に家の隅々まで目を配ることで「以前はこうではなかった」という違和感を敏感に察知できるようになるでしょう。

 

たとえば、水道の蛇口からのわずかな水滴や、壁紙の目立たない箇所の剥がれなど、初期の段階では専門の会社を呼ぶほどではないかもしれません。しかし、放置すると大きな問題に発展しかねないサインを見逃さずに済みます。

 

 

自分でできる家のメンテナンス方法

自分で家のメンテナンスを行うといっても、具体的に何をすれば良いのか迷うこともあるでしょう。実は、特別な技術がなくてもできることはたくさんあります。ここでは、具体的なメンテナンス方法をわかりやすく紹介します。

 

室内を快適に保つ日常のメンテナンス

室内の快適さを保つためには、日々の少しの心がけが大切です。まず、定期的な換気は基本中の基本といえます。窓を開けて空気の入れ替えをするだけで、湿気や不快な臭いを排出し、カビの発生を抑える効果が期待できます。特に梅雨の時期や冬場は意識して行いましょう。

 

また、水回りの掃除も重要です。台所の流しの油汚れや浴室の石けんカス、洗面台の水垢などは放置すると取れにくい汚れになり、設備の劣化にもつながります。使用後にさっと拭くだけでも効果があるので、習慣にすると良いでしょう。

 

家を風雨から守る屋外・外回りのメンテナンス

家を長持ちさせるためには、雨や風、紫外線などから守る屋外や外回りのメンテナンスが欠かせません。特に注意したいのが屋根と外壁です。屋根は自分たちでは点検が難しい場合もありますが、地上から見える範囲で瓦のずれや割れ、板金の浮きなどがないか確認しましょう。

 

外壁は、ひび割れや塗装の剥がれ、シーリング材の劣化などを点検します。シーリング材とは、外壁のつなぎ目や窓枠などに使われる防水材のことです。劣化するとそこから雨水が浸入し、雨漏りや白アリが発生する原因になる可能性があります。また、雨どいに落ち葉やごみが詰まっていないかも確認しましょう。

 

見落としがちな住宅設備のセルフチェック

毎日使っている住宅設備も、定期的なセルフチェックで見過ごしがちな不具合を早期に発見できます。たとえば、給湯器は異音や異臭がしないか、水漏れやガス漏れの兆候がないかを確認しましょう。エアコンはフィルターの清掃をこまめに行うことで、効きが良くなり電気代の節約にもつながります。また、換気扇の油汚れやほこりの詰まりも定期的に点検し、清掃することで換気能力を高い状態で維持できます。

 

年間メンテナンススケジュールを作成する

家のメンテナンスを効果的に行うためには、年間のメンテナンススケジュールを作成することをおすすめします。思いついた時に場当たり的に行うのではなく、季節や頻度に合わせて計画を立てることで、作業の漏れを防ぎ、効率的に進めることが可能です。

 

たとえば「春には窓や網戸の掃除、庭の手入れ」「梅雨前には雨どいの掃除と外壁の点検」といった具合です。毎年同じ時期に同じ個所のメンテナンスを行うことで、以前メンテナンスをしたときとの違いも分かりやすいでしょう。

 

必要なメンテナンス道具と安全装備を準備する

自分で家のメンテナンスを行う際には、適切な道具と安全装備を準備することが不可欠です。まず基本的な道具として、ドライバーセット・ペンチ・脚立・メジャー・掃除用具などをそろえておくと便利でしょう。作業内容によっては、コーキングガンや補修材、塗料なども必要になります。高所作業を行う場合はヘルメットや安全帯、滑りにくい安全靴を着用し、安全管理を徹底しましょう。

 

自分で家のメンテナンスをする際の注意点

自分で家のメンテナンスに取り組むことは素晴らしいことですが、いくつか知っておいていただきたい注意点があります。せっかくの作業も、思いもよらない事故や失敗につながっては意味がありません。安全を最優先に考え、無理のない範囲で行うことが大切です。また、どのような作業なら自分でできるのか、どこから専門の会社に任せるべきかを見極める目を養いましょう。

 

安全第一で作業をする

自分で家のメンテナンスを行ううえで、何よりも優先すべきなのは「安全」です。費用を節約できたり、家に愛着がわいたりといったメリットも、けがをしてしまっては意味がありません。特に高所での作業や電気系統の扱い、刃物や重い物の取り扱いには細心の注意が必要です。脚立を使う際は必ず安定した場所に設置し、誰かに支えてもらう、ヘルメットを着用するといった対策をしましょう。

 

自分でやらない方が良い作業を見極める

家のメンテナンスは全て自分でできるわけではありません。専門的な知識や技術、あるいは資格が必要な作業は、無理せず専門の会社に任せる判断が賢明です。

 

たとえば、ガス設備の修理や交換、分電盤の操作をともなう電気工事、大規模な屋根のふき替えや構造に関わるようなリフォームは、専門家でなければ安全に施工できません。もし知識や技術がないまま手を出してしまうと、火災や感電、建物の強度低下といった重大な事故や問題を引き起こす可能性があります。

 

情報収集と万全な事前準備をする

メンテナンス作業を始める前には、必ずしっかりと情報収集と事前準備を行いましょう。思いつきや自己流で作業を進めてしまうと、思いもよらない失敗を招いたり、かえって状態を悪化させたりしてしまうこともあります。まずは、インターネットの情報サイトや動画、専門書籍などで、正しい作業手順や注意点、必要な道具などを詳しく調べましょう。

 

自分で家のメンテナンスをできない場合のプロの選び方

自分でできるメンテナンスには限界があり、どうしても専門の会社にお願いしなければならない場面が出てきます。特に大がかりな修繕や専門知識が必要な作業は、無理せず専門家に任せるのが賢明です。

 

しかし、いざ専門の会社を選ぶとなると、どこに頼めば良いのか迷ってしまうこともあるでしょう。ここでは、後悔しないための専門の会社の選び方や、信頼できる会社を見極めるポイントなどをわかりやすく解説します。

 

自分で対応できない大規模修繕の種類を知る

家のメンテナンスの中には、専門的な知識や技術、そして専用の道具や資格が必要となるため、自分では対応が難しい大規模修繕があります。たとえば、屋根のふき替えや大規模な塗装工事、雨漏りの根本的な修理、外壁の張り替えや大規模な補修などがこれに該当します。

 

また、シロアリ駆除や給排水管の交換、耐震補強工事なども専門家の領域です。これらの作業は、安全性や建物の耐久性に直結するため、知識や経験が不十分な方が行うと、状態を悪化させたり、大きな事故につながったりする危険性があります。

 

プロに依頼するメリットとデメリットを把握する

専門の会社にメンテナンスを依頼することには、多くのメリットがある一方で、いくつかの考慮すべき点もあります。大きなメリットは、専門的な知識と技術による高い品質の仕上がりと、作業の安全性です。また、万が一の際の保証が付いている場合が多く、手間や時間を大幅に節約できる点も魅力です。

 

一方、考えておいたほうがいい点としては、自分で作業するのに比べて費用が高くなることが挙げられます。また、会社によって技術力や対応に差があるため、信頼できる会社を選ぶ手間がかかることや、まれに悪質な会社に依頼してしまう可能性も考えられるでしょう。

 

信頼できるメンテナンス業者を見極めるポイント

信頼できるメンテナンス専門の会社を見極めることは、安心して工事を任せるために非常に重要です。まず、複数の会社から見積もりを取り、内容や金額を比較検討しましょう。その際、見積書の内訳が詳細でわかりやすいか、不明な点について丁寧に説明してくれるかを確認します。

 

また、過去の施工実績や利用者の評判を調べるのも有効です。建設業の許可や必要な資格を保有しているか、万が一の事故に備えて損害保険に加入しているかも確認しておくと安心でしょう。

 

契約内容とアフター保証を理解する

メンテナンスを行う会社との契約は、後々の問題を避けるための重要な手続きです。契約書に署名する前に、工事の範囲、使用する材料、総費用、支払い条件、工事期間などが明確に書かれているかを隅々まで確認しましょう。少しでも疑問な点やあいまいな表現があれば、必ず会社に質問し、納得できるまで説明を求めることが大切です。

 

まとめ|自分でできる家のメンテナンスでより豊かで快適な暮らしを実現しよう

自分で家のメンテナンスに取り組むことは、費用を抑え、住まいへの理解と愛着を深める素晴らしい機会です。日常の簡単な清掃から計画的な点検まで、できる範囲で始めてみましょう。安全には十分注意し、難しい作業は無理せず専門の会社に相談することも大切です。


家づくりやメンテナンスに関するお悩みは尽きないものです。専門家のアドバイスを受けながら、ご自身に合った計画を立てることが大切になります。住宅メーカー選びで情報不足を感じる方は、ウチつくの「オンライン相談サービス」がおすすめです。アフターフォローも考慮した住宅メーカー選びをサポートします。

 

 

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