分譲地とは?メリット・デメリットや購入時のポイントを解説!
土地探しをしているとよく見聞きする「分譲地」という用語。マイホームを建てる上で土地探しは避けては通れません。そのため、分譲地を含めて土地についてよく理解しておく必要があります。
そこで今回は「分譲地」について、概要やメリット・デメリットなどについて解説していきます。「分譲地について知りたい」「分譲地を理解して、土地選びに関する知識をつけたい」といった人はぜひ参考にしてください。
分譲地とは?宅地との違いも解説
「分譲地」とは不動産会社が買い上げ、住宅を建てられるように区画整理をした上で販売している土地を指します。もともとは田畑や山林など、住宅用地ではなかった場所を買い取るケースが多く、また駅からの距離や規模など、土地周辺の環境は分譲地によって大きく異なります。
分譲地と宅地の違い
分譲地と混同しがちなのが「宅地」です。宅地とは土地の登録記録に記載される「地目(土地の主な用途のこと)」の一つで、簡単にいうと“家を建築できる土地”を指します。つまり、分譲地は宅地の一つと言えるのです。
ただし、基本的に、宅地は土地購入者が自分のお金で各種ライフラインを引き込む必要があるのですが、分譲地として販売されている場合はガスや電気といったライフラインがすでに整備されている、などの違いがあります。
分譲地の4つのメリット
ここでは分譲地のメリットを解説します。
・ライフラインが整備された状態で購入できる
・利便性や防犯性が高い
・ご近所付き合いがしやすい
・境界線トラブルが起きにくい
防犯性の高さやご近所付き合いのしやすさなどのメリットを持つ分譲地は、子育て世代にも人気となっています。順に見ていきましょう。
ライフラインが整備された状態で購入できる
1つ目のメリットが「ライフラインが整備された状態で購入できる」という点です。分譲地はガスや電気などのライフラインが整った状態で購入できるため、自分たちで手配する必要がありません。そのためライフラインを引く手間がかからず、分譲地を購入後すぐに建物を建てることができます。また、インフラ工事の費用がすでに土地価格に含まれていることが多いため、土地取得に係る費用も明瞭でわかりやすいという点も魅力です。
なお、地盤の状態を確認する作業も不動産会社が済ませています。すぐに家が建てられる、宅地として問題ない状態で販売されているのは、購入者にとって大きなメリットです。
利便性や防犯性が高い
2つ目のメリットは「利便性や防犯性が高い」という点です。分譲地は、計画により分譲地全体が住みやすいように形成されていることがあります。大規模な分譲地であれば公園やゴミ捨て場、商業施設が近くに整備されていたりと、非常に生活がしやすい環境になっています。また防犯性についても、歩道が整備されていたり、防犯カメラが設置されていたりする分譲地もあり、子育て世代や女性にとって安心して暮らすことができます。
ご近所付き合いがしやすい
3つ目のメリットは「ご近所付き合いがしやすい」です。分譲地では住民が同じ時期に住み始めるケースが多いため、“すでに人間関係ができあがっていて、コミュニティに入りづらい”なんてことはありません。そのため、ご近所さんとも自然に交流が進む場合があります。とくに子育て世代は、子ども同士が同じ幼稚園/保育園もしくは学校に通う場合が多いため、子どもを中心とした親同士のコミュニケーションも生まれてくるでしょう。
境界線トラブルが起きにくい
4つ目のメリットは「境界線トラブルが起きにくい」という点です。これは、分譲地は土地の境界線がはっきりしているためです。もちろん普通の宅地も境界がはっきりしていることは多いですが、なかにはそうでない場合もあります。その点、分譲地では境界線に関するご近所とのトラブルが比較的少ないと言えるでしょう。
分譲地の4つのデメリット
続いて、気になる分譲地のデメリットについても見ていきましょう。
・人気の区画は競争率が高い
・ご近所付き合いを求められる場合がある
・建築条件付き土地が多い
・交通の便が悪い可能性もある
メリットに加え、上記デメリットについてもしっかり把握することが大切です。
人気の区画は競争率が高い
1つ目は「人気の区画は競争率が高い」という点です。分譲地のなかでも日当たりや立地、敷地面積などは区画によって異なります。道路に面した南向きの角地など、人気の区画はすぐに埋まってしまう可能性があるため注意しましょう。
ご近所付き合いを求められる場合がある
2つ目のデメリットは「ご近所づきあいを求められる場合がある」です。さきほど「分譲地に住む住民同士は近所付き合いがしやすい」という点をメリットとして記載しましたが、人によっては“近所付き合いは面倒だしなるべくしたくない”“近所付き合いが苦手”とデメリットに感じる人もいるでしょう。必ずしも、「分譲地に住む=近所付き合いが発生する」わけではありませんが、人間関係は濃くなる傾向にありますので、そのつもりで検討しましょう。
建築条件付きの土地が多い
3つ目のデメリットは「建築条件付きの土地が多い」という点です。建築条件とは“指定期間内に、指定された建築会社で家を建てなければならない”という内容なので、もし建築条件付き土地を買った場合は建築会社を自分で選ぶことはできません。そのため、近隣住宅と同じような外観・間取りの住宅になってしまう可能性も出てきてしまいます。家に対して強いこだわりがないという人は問題ないかもしれませんが、どうしても譲れない希望があるという人は注意が必要です。
交通の便が悪い可能性もある
4つ目のデメリットは「交通の便が悪い可能性もある」という点です。とくに大規模分譲地(一般的には20区画以上の分譲地を指す)の場合、駅から遠く離れた位置にある土地の場合も多いです。車を持っていればさほどデメリットには感じないかもしれませんが、電車やバスなど公共交通機関を使う人や車での移動ができない人にとっては「交通の便」はデメリットになるでしょう。
分譲地を購入する際のポイント
最後に分譲地を購入する際の3つのポイントを解説します。
・建築条件付きの土地かどうかを確認する
・区画ごとの良し悪しをチェックしておく
・分譲地付近の道路状態を確かめる
分譲地を購入する前には上記3つのポイントを意識しましょう。
建築条件付き土地かどうかを確認する
1つ目のポイントは「建築条件付きの土地かどうかを確認する」ことです。さきほど紹介した通り、分譲地は、建築会社を自分で決めることができない建築条件付き土地が多いです。建築条件付き土地は価格面での魅力はありますが、なかなか自分のこだわりの家を建てることが難しくなります。そのため、どの程度の自由度で家を建てられるか事前に確認しておきましょう。
区画ごとの良し悪しをチェックしておく
2つ目のポイントは「区画ごとの良し悪しをチェックしておく」という点です。こちらも既に説明した通り、同じ分譲地といっても区画によって価格が異なります。一般的に南道路の土地は日当たりも良く価格が高い傾向にあります。角地は2方面が道路に面しているので車の出し入れがしやすく人気ですが、そのぶん外構にかける費用が高くなるとも言えます。奥まった立地の区画は人気が高くはありませんが、人通りが少ないことでプライバシーの確保がしやすいという見方もあります。このように立地によっても特徴が異なります。日当たりやプライバシー面など何を優先するのか、家族のなかで話し合っておくのがいいでしょう。
分譲地付近の道路状態を確かめる
3つ目のポイントは「分譲地付近の道路状態を確かめる」です。具体的には以下の項目を確かめておきましょう。
・舗装状態は良好か
・見通しが良く、子どもが遊んでいても事故が起きにくいか
・通学路の歩道は安全か
・段差が少なく、生活しやすいか
とくに小さな子どもがいる家庭や高齢者にとって、道路の状態は生活の利便性に直結します。一度周辺を歩いてみて、状態をチェックしておきましょう。
まとめ
分譲地は「利便性や防犯性が高い」や「近所付き合いがしやすい」などの魅力があり、とくに子育て世代にとってはメリットに感じるでしょう。一方で、「交通の便」や「建築条件付きの土地が多い」などのデメリットがあり、分譲地が自分や家族のライフスタイルや希望に合っているのかどうかは冷静に判断しなければならず、迷う人もいるはずです。
住宅メーカーでは、建物だけでなく土地の相談も受けている会社が多くあります。なかには自社開発の分譲地を持っている住宅メーカーもあります。マイホームを検討中の方は、土地だけで探すのではなく、住宅メーカー選びと並行して進めることをおすすめします。
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