一軒家の修繕費はいくらかかる?修繕する箇所や費用を抑えるコツを紹介!


一軒家の修繕費で頭を抱える人も多いでしょう。しかし、適切な知識があれば心配は無用です。修繕は外壁から浴室まで、家の隅々に及びますが、どの箇所をいつ、どう修繕すればよいのかを把握することで、一軒家はより長持ちし、生活の質も向上します。修繕費を抑えるコツについても記載しているので、ぜひ最後までご覧ください。

 

 

一軒家の修繕費の相場は?

一軒家を所有する際には、建物の維持管理が欠かせません。これには修繕費、税金、保険料などが含まれますが、特に修繕費は重要な項目です。新築の家でも時間が経過すると、屋根や外壁が雨風や日光の影響を受けて劣化し、水回りの設備も日々の使用によって摩耗します。家の劣化は徐々に進行し、新築から5年、10年、15年と経過すると、さまざまな箇所で修繕や取り替えが必要になります。

 

一軒家の修繕費は、新築から30年間で400万円から800万円が目安とされています。この金額に幅があるのは、家の経年劣化の度合い、使用している素材の種類、日々の維持管理の質によって異なるためです。例えば、高品質の素材を使用していても、定期的なメンテナンスが行われていなければ早期に修繕が必要になることがあります。

 

経済的な観点からも、修繕費用に多額の費用がかかることを考慮して、月に1〜2万円程度を積み立てておくことがおすすめです。これにより、予期せぬ修繕が必要になった際にも、費用の面で柔軟に対応することが可能になります。

 

 

一軒家はどの箇所を修繕するべき?

一軒家の修繕において、どの箇所を優先して修繕すべきかは、家庭ごとに異なりますが、効率的かつコストを抑えるためには、特定の箇所に焦点を当てることが重要です。ここでは、一軒家の主要な修繕箇所について詳しく解説します。それぞれの箇所で修繕が必要とされる理由や対策を知ることで、一軒家を長持ちさせることができるでしょう。

 

外壁

外壁は日々の雨風や強い日差しにさらされ、時間の経過と共に色褪せやカビ、コケの発生、ひび割れ、剥がれなどさまざまな劣化の兆候が現れます。これらの問題を未然に防ぐためには、日常的な掃除を心がけ、壁に付着した汚れを定期的に除去し、壁の状態をチェックすることが重要です。特に劣化が目立つ外壁には、屋内への水漏れを防ぐため、時期を見計らって再塗装を施しましょう。

 

屋根

屋根は、外壁よりも直接的に外気の影響を受けやすいため、劣化を見過ごすと雨漏りやすきま風が発生し、住まいの快適さを損なう重大な要因になります。特に、素材の剥がれや強風による浮きやずれは建物の品質を著しく低下させるため、定期的な点検が不可欠です。しかし、屋根の点検は高所作業の危険がともなうため、専門家に委託することが賢明です。

 

バルコニー

ベランダやバルコニーは、外気に直接晒されるため、使用されている素材によって異なるメンテナンスが必要です。アルミ、鉄、木などの素材は、それぞれ雨や紫外線による劣化に対して異なる耐性を持っています。日ごろから汚れやほこりが蓄積しないよう、定期的に雑巾がけをすることが大切です。特に、劣化が顕著な場合、ベランダやバルコニーの全面的な取り替えを検討することがコスト的にも合理的な選択肢となります。

 

早期の対応により、より大きな修繕費用を避けることができ、同時に安全性も確保できます。定期的な点検と適切なメンテナンスは、ベランダやバルコニーの寿命を延ばし、住まいの価値を維持する重要な手段です。

 

基礎や構造体

建物の基礎や構造体は、地盤に近い土台、床組、柱や梁(はり)、内壁、天井、小屋組、階段など、建物を支える重要な要素です。これらの部分は、湿気による腐朽、錆、シロアリなどのリスクが存在するため、特に地盤に近い土台や床組のメンテナンスを行いましょう。

 

床下の換気状態の確認は、これらの問題を未然に防ぐために不可欠です。また、床の傾斜がないかも定期的にチェックしておきましょう。このような日常的な点検とメンテナンスにより、建物の構造的な安全性を保ち、長期的な耐久性を確保できます。

 

壁紙

壁紙は、その設置場所によって経年による劣化の進行度合いが異なります。例えば、洗面所やトイレのような水まわりでは、壁紙が早く劣化する傾向にあります。これは、水分が壁紙に直接影響を与え、カビや剥がれの原因となるためです。壁紙の交換は「クロス工事」と呼ばれ、比較的大掛かりな工事になるため、一般的には水回りのリフォームと同時に行うことが多いです。

 

同時施工により、コストと時間の節約が可能となり、壁紙の新しい外観と機能性を蘇らせることができます。壁紙の選択や交換時期の決定は、室内の見た目だけではなく、健康や快適性の維持にも重要な役割を果たすため、適切なタイミングでのメンテナンスを実施しましょう。

 

床は住宅内で日常的に使用されるため、特に傷みやすい箇所です。材質によって劣化の様子が異なるため、フローリング、カーペット、畳など、各材質に適したクリーニング方法が重要です。フローリングの場合は水分を避け、乾拭きや専用のクリーニング剤を使った掃除を心がけましょう。

 

これに対し、カーペット床は定期的な掃除機がけやシミ抜き、専門家による深層クリーニングが有効です。また、畳の場合は乾いた布で軽く拭くか、専用の掃除道具を使用し、湿気に注意する必要があります。これらの方法により、床材の美観を保ちながら、耐久性を高め、快適な生活空間を維持できます。

 

浴室

浴室では、カビが最も一般的な汚れの原因です。カビは、人の皮脂や石けんカス、残った水滴が原因で発生しやすくなります。このため、日ごろから入浴後に壁や床をお湯で洗い流し、水滴を拭き取ることがカビの抑制に効果的です。

 

さらに、浴室の悪臭や排水口の詰まりは、排水口の定期的な清掃によって予防できます。加えて、コーキング、パッキン、水栓金具、給水管、シャワーヘッド、照明などの部位に汚れや割れが見られた場合は、早急に対処することが重要です。

 

これらの部分の清潔を保つことで、浴室全体の衛生状態が保たれ、快適で健康的な入浴環境が維持されます。定期的な清掃とメンテナンスは、浴室の寿命を延ばし、長期的な家の価値を保てるでしょう。

 

給排水設備

水道管設備やキッチン、トイレなどの給排水設備は汚れの影響を受けやすいため、適切な清掃とメンテナンスが不可欠です。水道管設備には浴室や洗面台、キッチン、トイレの給水管や水栓器具、排水管、トラップなどが含まれます。また、パッキンや水栓器具の劣化、排水管の詰まりなども注意が必要です。

 

キッチンでは、シンクの水栓や排水口、レンジフードの換気扇、ガスコンロなどが定期的な点検が必要となります。洗面台は、湿気がこもらないように換気を心がけ、水滴を残さないように拭き取ることが大切です。また、照明、キャビネット、鏡などの日常的なメンテナンスも重要です。

 

トイレにおいては、定期的な清掃とプロの点検が重要で、特に旧型モデルは水道代が高くなることがあるため、節水効果の高い最新モデルへの買い替えを検討すると良いでしょう。これらの給排水設備の適切なメンテナンスは、快適で衛生的な生活空間を保つために不可欠です。

 

ガス設備

ガス設備は、家庭の安全と快適さを保つ上で重要な役割を果たします。この設備には、ガスを供給するガス管や、お湯を温める給湯器などが含まれます。ガス漏れは大きな危険をともなうため、ガス漏れ警報器の設置が不可欠です。

 

この警報器は、少なくとも月に1回は作動確認を行い、常に正常に機能しているかをチェックする必要があります。給湯器に関しては、排気口や吸気口がホコリで詰まらないように、定期的に濡れた布で拭き、その後しっかりと乾拭きすることが重要です。

 

さらに、ガス設備の周辺には、燃えやすい物を置かないようにすることも安全のために必要です。これらの予防措置により、ガス設備の安全な使用を保障し、万が一の事故を防ぐことができます。定期的なメンテナンスと安全意識の高い使用が、家庭内の安全を守るカギとなるでしょう。

 

一軒家の修繕費を抑える3つのコツ

一軒家の修繕にかかる費用を考える際、多くの家庭ではどうすればコストを抑えられるかが大きな悩みでしょう。ここでは、修繕費を効果的に抑えるための3つのコツを紹介します。修繕費を抑えるコツを知っておくことで、長期的に修繕費を削減し、家計に優しい家の維持管理を目指せるでしょう。

 

性能が高い住宅を購入する

建物の日々の劣化に対処するため、耐久性に優れた素材を使用した住宅を選択することは、長期的なメンテナンスの負担を軽減する有効な手段です。確かに、初期投資としては耐久性の高い素材を使用した住宅は高額になることが多いです。特に、水回りの設備やドアのような頻繁に使用する箇所においては、長持ちする素材を選ぶことがコストパフォーマンスの観点からも賢明な選択となります。

 

耐久性が劣る素材を使用した場合、短期間での修繕や交換が必要になり、結果的には費用の面でも日々の生活の不便さも増大することになります。したがって、耐久性の高い素材の選定は、住宅の長期的な価値と快適性を保つ上で重要な要素です。このような長期的な視点での住宅選びは、将来的なメンテナンスコストの削減と快適な住環境の維持に大きく役立つでしょう。

 

定期的に点検やメンテナンスを行う

住宅のメンテナンスは、掃除やチェックといった日常的なケアと、専門家による定期的な保守、点検、修繕をバランスよく組み合わせることが重要です。日常的なメンテナンスでは、汚れや破損、作動不良などの問題を早期に発見し、迅速に対処することが不可欠です。

 

このような継続的なケアは、長期的に見ると、大規模な修繕や全面交換の必要性を遅らせることが可能になります。また、修繕費用の削減にもつながります。日々の小さなメンテナンス作業が積み重なることで、住宅の構造や機能を長期にわたって保つことができ、結果的に全体のメンテナンスコストを低減できるでしょう。

 

できるところは自分で修繕をする

定年退職後、自由になる時間を利用して自宅の修繕に取り組むことは、有意義でコスト削減にもつながる選択です。外壁や屋根の塗装、給排水管の交換など、高度な技術が必要な作業は専門家に任せるべきですが、壁紙の張り替えのような比較的簡単な修繕作業はDIYで実施可能です。

 

これらの簡単な作業を自分で行うことにより、専門家に依頼する場合に比べて、大幅なコスト削減が可能になります。ホームセンターで必要な材料や道具をそろえてDIYに挑戦することは、経済的にも有益であり、新たな趣味としての楽しみを見い出すこともできるでしょう。

 

まとめ|一軒家の修繕費の目安と費用を抑えるコツを抑えておこう

一軒家の修繕費は、修繕する箇所により異なりますが、費用を抑えるためには性能の高い住宅を選ぶ、定期的な点検やメンテナンスを行う等の対策が大切です。

 

これらの対策により、長期的な費用を節約し、家の価値を保つことができます。修繕費の目安を知り、賢く計画することで、快適で長持ちする家を実現しましょう。

 

 

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