注文住宅のおしゃれなリビング実例6選と後悔しないためのポイント
家族が集まるリビングは、だれしも心地よい空間にしたいと考えるものです。
ところが「思ったより居心地が悪い」「おしゃれ感のないリビングが欲しかったわけではない」という後悔の声を耳にすることが多いです。
理想とかけ離れたリビングになってしまう理由は、理想のリビングの間取りやデザインをイメージできないまま家づくりを始めることにあります。
家づくりにおいて大切なことは、理想のマイホームを具体的にイメージすることです。まずはリビングを明確にイメージすることが、家づくりを成功させる鍵といっても過言ではありません。リビングのつくり方によって家族の会話が増えることもあれば、会話が減ることもあるからです。
本記事では、おしゃれで心地よく家族団らんできるリビング作りのコツや、後悔しないためのポイントを紹介します。
注文住宅のおしゃれなリビングのアイデア6選
理想のリビングをイメージする材料として、以下のアイデアをそれぞれの特徴やメリットを踏まえながら紹介していきます。
また、後半ではリビングのタイプによるデメリットや解決策などもお伝えするので、最後までご覧になってください。
広々とした吹き抜けが心地よいリビング・ダイニング
広々とした吹き抜けが特徴のリビング・ダイニングは、居住する人に開放感と自然光による明るさをもたらしてくれます。
天井が高いことで生まれる広い空間の壁面に大きな窓を設置できるため、吹き抜けがあるリビング・ダイニングは、自然光が室内を明るく照らしてくれます。加えて、吹き抜け特有の風通しの良さも魅力の一つで、自然の風を感じることもできます。
四季を感じる庭を眺められる平屋のリビング
庭を眺められる平屋のリビングは、自然を身近に感じられる暮らしを実現してくれます。春は新緑の若葉がキラキラと輝き、夏は日差しに照らされた花々が鮮やかに彩ります。秋には紅葉が庭を埋め尽くし、冬に雪が積もる地域では静寂と美しさを纏って庭を覆います。
ロフトにつながるスケルトン階段のある2階リビング
2階リビングの一角に階段の踏み板とそれを支える骨組みだけで作られたシンプルなスケルトン階段を設置し、その先にロフトスペースを作る人も多く見られます。
ロフトは、空間の有効活用に加えて、個々の時間を大切にしたいと考える家族にとって理想的な場所になり得るからです。個々が自分だけの時間を過ごしながらも、家族が同じ空間で過ごすという、適度な距離感を生んでくれる一角になります。たとえば、ちょっと本を読みたいなど集中したいときに利用しやすい場所になります。また、趣味の部屋にしたり、シーズンオフの家電や洋服の収納場所にしたりとリビングをスッキリさせる役割もあります。
二世帯が集まる畳コーナーのある広々リビング
畳コーナーのあるリビングは、特に二世帯の家庭にとって理想的な空間になりえます。畳の持つ質感は老若男女問わずホッとできる場合が多いためです。リビングの一角にある畳コーナーや小上がりに収納付きの畳などは心地よいリラックス空間となりえます。
また、子どもが小さい時にはお昼寝や遊び場として活用できますし、引き戸やスクリーンを設ければ即座に個人の時間を過ごせる空間を作り出すこともできます。
心地よい風が抜ける和モダンのリビング
和モダンのリビングとは、現代のインテリアに伝統的な和の要素を取り入れたスタイルの空間を指します。洋室の壁に珪藻土や漆喰を使ったり、サッシの内側に障子を設置したり畳の一角を造ったりとバランスを考えて融合させた和モダンは美しく、かつ機能的です。
畳や珪藻土には、湿気を調整し室内の空気をクリーンにする作用があります。また、障子はカーテンに比べ断熱性にも優れているため、温かい空気を室内にとどめてくれます。
和モダンリビングは、自然で落ち着いたリビングを求める人に向いています。和モダンの楽しみ方の例としては、フローリングと障子の枠の色を濃い茶色でそろえるとシャープな印象が加わりますし、背の低い家具でそろえて照明を暖色にすると、柔らかな雰囲気を演出できます。
シャビーシックなダウンフロアのリビング
シャビーシックとは、西洋家具にあるS字型の湾曲が美しい猫脚の椅子やチェストなどが似合うレトロで上品な空間を指します。シャビーシックは女性を中心に人気が高く、優しく落ち着いた雰囲気のリビングを目指す人におすすめのインテリアです。
シャビーシックはダウンフロアと相性が良いとされています。ダウンフロアとは床に段差を設けて部屋を仕切る方法で、空間を広く見せる効果があります。リビングを一段下げた形にすると、ソファーやチェスト、テレビなどが目線より低い位置に収まり視界が開けます。
また、段差部分が収納として使えるタイプも多く、リビングをスッキリさせる効果もあります。
注文住宅のリビングの間取りでよくある後悔
家づくりを始める前に押さえておきたいポイントをご紹介します。マイホームに住み始めてから後悔するケースは大きく分けて以下の4点です。
図面では広く見えたが住んでみたら狭かった
図面では十分な広さがあるように見えても、家具を置くと窮屈さを感じてしまうことがあります。 また、家族が一緒に過ごすことの多いリビングは、家族とはいえ近すぎると圧迫感を覚えてしまうというケースもあります。
図面と実際に住んでみたときのギャップを埋めるためには、家づくりを進める前に家族で部屋の広さを体感することが大切です。住宅展示場などを利用して、計画しているリビングと同じ広さの部屋を体感することもおすすめです。ただし、天井の高さなどにより解放感が大きく変わってくることを理解しておいてください。
リビングに家具が配置しづらくて使い勝手が悪い
一見すると充分な広さがあるように思えたリビングも、窓や扉の関係で家具を置ける壁面が少ない場合もあります。
また、家具をバランスよく配置できず、部屋が窮屈に感じてしまうというケースが多いです。家具を購入するときに気を付けるべきポイントは以下の3点です。
・大きさや高さの確認 ・どこに置くか ・本当に必要か
購買意欲とは別に、これらをよく考えなければなりません。また、設計の段階で収納を増やし、多くの家具を必要としない造りにしてもらうのも良い方法です。
リビングに収納が足りなくて物が溢れかえっている
リビングに物が溢れるのは、家族が増えて個々が日常的に使用する物をリビングに放置してしまうことが原因です。
物が溢れかえるリビングを整理するには日々の努力という考え方もありますが、実は収納場所が決まっていないという場合もあります。あらかじめ決めた場所に収納を設けていれば、片づける手間が減って掃除のハードルも下がるため清潔な状態を維持しやすいです。
フローリングの色と家具がマッチせず理想のインテリアにならない
フローリングの色と家具の色が揃わない場合、理想のインテリアにはならず後悔することがあります。チグハグなインテリアになってしまうのもイメージが足りないのが原因と言わざるを得ません。
たとえば、木製家具は自然の温もりがあるため、ナチュラルな雰囲気のフローリングの色やリビングにはピッタリですが、同じ木製でも色がバラバラだと統一感が出ず、落ち着かない空間になってしまいます。
注文住宅のリビングで人気の間取りは?それぞれのメリット・デメリット
注文住宅で人気の高い間取りを解説します。 それぞれ、一長一短あります。理想の家に当てはまるかどうか、間取り決めの判断材料にしてください。
勾配天井のメリット・デメリット
勾配天井とは、屋根の勾配に合わせて斜めになっている天井です。
本来は屋根裏としてデッドスペースになっている部分を部屋の空間として利用するので、平らな天井の部屋にくらべると雰囲気が大きく変わります。
メリット:開放感がありリビングが広々と感じる
勾配天井を採用したリビングは、洗練された雰囲気の開放的な空間になります。 もともとのデッドスペース分だけ天井が高くなるため、視界に奥行きが出て実際の面積以上の広がりを感じられます。
また、家の柱を上部で繋ぐ「梁」と呼ばれる構造材がリビングの良いアクセントになります。
梁は本来、天井の内側に隠れて見えない部分ですが、勾配天井の場合は梁を見せるインテリアのため木の質感が部屋に温かみをプラスしてくれます。
メリット:高窓をつければリビングに風や光を取り入れやすい
勾配天井のリビングは、自然な風と光を取り込める点で多くの人に選ばれています。 高い位置に窓があれば、近隣の建物に日当たりを遮られることなく、自然な太陽光を室内に引き込みやすくなります。また、高い位置に開けられる窓があると家の中で温められた空気を外に出すことができるので、新鮮な空気を取り入れることができます。
デメリット:2階の床面積が狭くなるため部屋数が少なくなりやすい
勾配天井を導入すると、見た目の美しさや開放感が得られます。一方で、1階リビングに勾配天井を導入した場合、2階の床面積が狭くなってしまいます。
そもそも、2階建て住宅の1階リビングに勾配天井を採用するメリットはありません。勾配天井は屋根直下の部屋にしか採用できないため、勾配天井にこだわるあまり、1階の屋根部分を広く取るのは空間の有効活用ができないからです。
勾配天井のメリットが発揮できるのは、平屋と2階リビングの場合です。また、屋根の勾配がゆるすぎる場合も勾配天井のメリットが薄くなります。 勾配がゆるい場合は、勾配天井にしたところで天井の高さに大きな変化がないからです。
デメリット:天井が高い部分の掃除や照明の取替がしづらい
勾配天井を導入すると、むき出しになった梁や高い位置にある照明器具の掃除をおこなう必要があります。勾配天井は通常は天井板で覆われている部分を取り去っているため、構造材の上にたまった埃やゴミの落下が考えられます。高い位置の掃除は体力と時間を奪われ、さらに危険をともないます。
また、照明の取り替えや故障のときには、業者に依頼するための費用が発生する可能性があります。
天井が高い家は美しいですが、美しさを維持するための手間や費用がかかることを理解しておきましょう。
リビング階段のメリット・デメリット
リビング階段はリビング内に2階に続く階段を設けた間取りです。 リビング階段にもメリット、デメリットが存在するので、それぞれ確認しましょう。
メリット:個室に行く前に家族がリビングで顔を合わせやすい
家族が個々の部屋へ行くために必ずリビング階段を利用するため、必然的に家族が顔を合わせる場面が増える間取りです。食事やテレビ視聴など、共に過ごす時間が短くなりがちな現代社会ではメリットと言えます。
特に子どもは思春期に差し掛かると、一人の時間を必要とする場合が多く、会話も減少する傾向にあります。リビング階段を導入しておけば親は子どもの顔を見れますし様子をうかがうこともできます。
メリット:吹き抜けと組み合わせるとリビングに光を取り込みやすい
吹き抜けとリビング階段を組み合わせることで、リビングが明るく開放的な空間になります。吹き抜け部分に設けた窓による役割が大きく、自然光がたっぷりと採光でき、リビング全体に明るく広がるためです。
また、リビング階段により、どの角度からでも太陽光を取り込めます。また、高い位置に窓を設置すれば、太陽光だけでなく風も効率的に取り込むことができ、リビングの空気循環が良くなります。
デメリット:2階に臭いや音が伝わりやすい
たとえば、1階のリビングで魚料理や焼肉など料理をすれば、匂いは階段を通じて2階に上がってしまいますし、リビングで発せられた音は2階の個室に届きやすくなります。
家族の声が個室に届きやすいというのは、利点とも言えますが状況によってはデメリットに転じる場面もあります。たとえば静かな環境で勉強や仕事をしたいときや、または睡眠を取りたいときには、家族の発する声や音が邪魔になってしまうこともあるからです。
料理の匂いや生活音の対策として、階段の位置や窓の配置、吸音材や断熱材の使用や、調理場所を窓に近いところにするなどの工夫が有効です。注文住宅は細かい相談にのってもらえるため理想に近いマイホームを実現できる可能性が高まります。
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デメリット:来客が必ずリビングを通るためプライバシーを確保しづらい
リビング階段という間取りを取り入れた住宅は、階段を使うのは家族だけではないため、プライバシーを確保しづらいです。 たとえば、リビングでゆったり過ごしたくても、2階の子ども部屋に子どもの友人が頻繁に出入りしていては落ち着きません。 また、リビング階段を導入している住宅は廊下を最小限に留めており、リラックスしている姿を来客に見られてしまう可能性も高いです。
たとえば、パーテーションやブラインドカーテンを使って来客の視界を遮る工夫が有効です。
デメリット:リビング空間が広くなるため冷暖房効率が悪い
広々としたリビングには、広さに合った機能を持つ冷暖房が必要です。空間が大きくなると冷暖房の力が行き渡らない可能性が高いです。冬季には暖かい空気が上に逃げやすく、一方で夏季には涼しい空気が下に落ちる傾向にあるため、1階と2階で温度差が生まれがちです。広さに合った冷暖房や家の断熱性を上げることで冷暖房効率は良くなります。
2階リビングのメリット・デメリット
メリット:敷地に光が入らなくても明るいリビングになる
立地条件により日当たりが悪い場合でも、2階リビングを導入して天窓を設置するだけで、部屋は明るくなります。 注文住宅でのリビング設計では、敷地の自然光の取り入れ方に工夫を凝らす場合が多いです。自然光は室内の湿気を逃し建材や設備の劣化を防ぐだけでなく、家族の気持ちを明るくする効果もあります。
メリット:小屋裏部分を利用して勾配天井や高天井にできる
小屋裏部分を生かすことで無駄な空間を省くことができるため、生活スペースを大きく減らすことなく天井の高さを確保することができます。小屋裏部分を利用して作る勾配天井の大きな利点は天井の高さによる開放感です。また、高い位置に窓を設けられるので風や光を取り込みやすくなります。
メリット:道路からの視線が気にならないためプライバシーを確保しやすい
道路沿いの1階リビングの場合は、通行人から家の中が見えてしまい、プライバシーが侵害されることがあります。しかし、2階リビングでは人々の視線は自然と遠ざかります。
加えて、高さがある場所からの眺めは開放的です。もし、窓が大通りに面していても、2階リビングなら道路の騒音や埃を避けることができます。また、隣家との距離が近くても、より高い位置にリビングがあるため、隣人の視線を感じにくい環境を実現できます。
デメリット:リビングまで宅配や荷物を運ぶのが負担になりやすい
毎日の階段の上り下りは必然ですが、たとえば食材を購入するたびに食材を持って階段を上がらなくてはなりません。米や飲料など重量のあるものはオンラインショッピングを利用する人も多いですが、家族の誰かが玄関から飲食料を持って階段を上がることになります。 自宅にエレベーターを設置することも一つの方法ですが、設置費用は250万円ほどで維持費も必要です。
デメリット:1階の個室に行くまでリビングを通らないためコミュニケーション不足になりやすい
2階リビングは魅力ある間取りですが、個々の部屋が1階にあった場合、コミニケーション不足に陥る可能性があります。なぜなら、玄関から遠い2階リビングは家族の帰宅に気付けない場合があるからです。 帰宅した家族がそのまま1階の自室に直行すれば「おかえり」と言葉をかけることもできない状況になってしまうおそれがあります。
2階リビングの導入を考えるときは、帰宅したら必ずリビングに顔を出すなど家族間でルールを決めておくとよいです。
注文住宅でリビングをおしゃれにするコツ
おしゃれな空間を実現するためにはコツがあります。 押さえておきたいコツとは以下の5点です。
ホテルライクな間接照明で空間を演出する
ホテルライクとはホテルのような上質な空間を自宅に再現するという意味で使われますが、ホテルライクに欠かせないのが間接照明の工夫です。
照明は、明るすぎても落ち着きませんし暗すぎても不便ですが、寝室は暗い方が入眠しやすいという場合もあります。そのため、各部屋に適した照明を配置することが大切です。
特に近年人気の高い天井高の間取りは、照明の設置がむずかしいです。高い天井に設置された照明は想定よりも手元に光が届かず、部屋が暗い印象になってしまう場合があります。
間接照明を効果的に使えば、部屋を思い描いた雰囲気に近づけることができます。
収納をたっぷりとって生活感を出さない
たとえば、かさばる掃除機や季節家電など生活感のあるものは、見えない場所に収納してしまいましょう。
一方で、日常的に使用するものでも手の届く場所に収納場所を設けて、目に触れない工夫をするとよいです。生活感のないリビングを実現するためには、家づくりを始めた段階で日常生活をイメージし収納計画を立てることが大切です。
天然木やタイルといった自然素材をふんだんに使う
家は天然木やタイルなどの自然素材を使用すると、豊かで温かみがあり、機能性にも優れた空間に仕上がります。木は、繊維の成分が湿度の調節を手伝い、タイルは独特の質感で足元を心地よくします。
自然素材は耐久性も高く、長期間美しい状態を保つことができます。さらに、天然素材は、未加工の魅力を引き立てるため、照明との組み合わせを工夫することで一層の風味を引き出すことができます。
中庭や眺望のいい方向に窓をつけて景色を取り込む
見晴らしの良い場所や中庭に向けて窓を設けることで、自宅にいながらにして四季の移り変わりを感じることができます。
もしも、自然の景色を楽しめる方角に窓を設けられない場合でも、植物を育てるなどして窓辺に配置してみるとよいです。自然の配色は家族の心を穏やかにし、癒しの空間をもたらしてくれます。
南欧風・モノトーンといったインテリアのスタイルにこだわる
南欧風は、ナチュラルで自然素材を多く使い開放的な空間を作り出すスタイルで、取り組みやすいインテリアです。自然素材の木材や布をふんだんに使えば優しい雰囲気に仕上がりますし、色の使い方によっては個性的な部屋に仕上がります。
一方で、色を使い過ぎるとガチャガチャした印象になります。メインカラーを決めて、その他3色ほど相性の良い色を取り入れると統一感が出せます。
また、モノトーンスタイルは、黒と白のコントラストが効いた落ち着いたシャープな空間を作ることができます。
どちらのスタイルを選ぶにせよ、大切なのは全体的なイメージを最初に思い描くことです。全体のバランスを考えながらコーディネートすることで、統一感のある美しいリビングが生まれます。
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