失敗する前に知るべき注文住宅で後悔しない家づくりのコツ


自分や家族のお気に入りの間取りや内装、外観デザインを自由に設計できる注文住宅は、誰もが魅力的に感じるものであり、失敗をしたくないものです。

ただし、家づくりのコツを知らず無計画に注文住宅を建ててしまうと、予算がオーバーして家計が厳しくなったり、住み始めてから生活が不便でストレスを感じたりと後悔することになります。

夢のマイホームを注文住宅にしてよかったと思えるように、注文住宅でよくある失敗事例と後悔しないための家づくりのコツをいまのうちに知っておきましょう。

 

完成後に後悔した注文住宅の失敗事例

注文住宅の費用面での失敗ケース

内装やインテリアに費用をかけすぎる

注文住宅を建てる際、内装やインテリアにこだわりすぎることで予算オーバーになることがあります。家づくりを進めていくうちに、だんだん財布の紐が緩み、キッチンやお風呂など高級な設備やインテリアを選択してしまうというケースです。 今一度、勢いで購入を決めずに一度持ち帰って予算を踏まえて費用をかける価値があるかを確かめましょう。費用が予算を超えそうな場合は、使う頻度が高い部分(例えば、使い勝手の良いキッチンやベッドなど)を優先しましょう。

メンテナンス費用を考慮せずに素材を選ぶ

注文住宅を建てる際、修繕や維持のためのメンテナンス費用がかかることも考慮しなければなりません。

例えば、外壁や屋根の修理には約10年ごとに200万円程度の費用がかかるケースもあります。メンテナンスを行わないと、保証の延長ができない場合があります。 メンテナンス費は住宅の設備の種類や素材によって大きく変わるので、購入にかかる金額とメンテナンスにかかる金額を合わせた金額で判断するようにしましょう。

高額な住宅ローンを組む

注文住宅を建てる際、多くの人が住宅ローンを利用します。 低金利が続く近年では、住宅ローンが組みやすい時代でもありますが、借りすぎて後悔する人も増えています。高額な住宅ローンを組んでしまうと、月々の高額な返済額が生活費を圧迫してしまいます。

家庭の収支状況や結婚や子供の入学など出費がかさむタイミングを考慮して返済を計画し、無理のない借入額を設定しましょう。目安としては月々の収入の25%にすると良いと言われています。

自分でも調べると同時に、住宅購入前から専門家に相談することも大切です。

間取りの面で失敗するケース

費用削減のために部屋数を減らしすぎる

部屋数は費用削減に直結するため、減らすことがありますが、減らしすぎて後悔することがあります。例えば、家族が増えたときに、必要な趣味や仕事の場所がなくなりストレスを感じることがことがあります。 今後の家族構成や部屋の用途を洗い出して部屋数を決めましょう。 自信がない場合はライフプランナーに相談することも大切です。

家具を考慮せずに部屋の広さを決める

部屋の大きさを決める際は、家具の配置を考慮してから決めましょう。設計図上で十分な広さに見えた部屋も、実際に住み始めると思ったより狭く感じたり、置きたい家具が置けなかったりすることがあります。 各部屋ごとに具体的な用途と置くべき家具を洗い出し、大きさを測定した上で間取り図に記載して生活するスペースが狭くないか確認するようにしましょう。 モデルハウスでは最低限の家具しか置かれていないため、参考にしすぎると実際の生活と異なることがあるため注意が必要です。

また、間取り図だけでイメージがわかない場合は、家具屋や電気屋に行くと家具を配置している空間が見れたり、テレビとソファの位置なども確かめる事ができる為、具体的にイメージができるので足を運んでみるのもおすすめです。

生活の導線を考えず設計する

家族が生活する導線を考えず、間取りが計画されていないと、住み始めたときに不便さを感じてしまいます。たとえば、玄関からキッチンまでの距離が遠いと、買い物帰りに荷物を運ぶ負担が大きくなったり、トイレや洗面所が遠いと、急いで行く際にストレスがたまります。また、洗濯物を干す場所が遠いと、毎日の家事が辛くなってしまいます。

それを避けるためにまずは家族全員の日常生活での行動を間取り図に書き込んでみましょう。その際に、一連の行動がなるべく短い距離になっているかを確認しましょう。 特に頻度の高い導線が長くなっている場合は見直しが必要が必要です。

コンセントや収納など設備面での失敗ケース

家電の配置を考慮せずにコンセントの位置や数を決める

注文住宅で後悔しないために、家電製品に合わせてコンセントの位置を数を設計します。 たとえば、充電式の掃除機であれば、収納場所にコンセントを設けたり、また、作業スペースではパソコンやスマートフォンが充電できるように近くにコンセントを設ける必要があります。 間取り図に家電の配置を記載し、近い位置にコンセントがあるかを確認しましょう。

電源が必要になるケースを初期からすべてを想定することは難しいです。たまたま必要になったときにコンセントが遠く延長コードが必要になると、不便に感じてしまいます。 柔軟に対応するために、お部屋の対角線上に対に配置することで想定外のケースにも対応しやすくなります。

十分な収納スペースを確保しない

注文住宅の内装デザインを考える際、見た目の美しさに気を取られがちですが、収納場所の確保も大切です。目安として収納スペースは家の全体面積に対して約20%程度が一般的です。

もし収納が足りないと、家の中にものが溢れごちゃごちゃになってしまい、内装デザインが台無しになります。 リビングや玄関、キッチン、ウォークインクローゼットなどは特に収納不足に陥る場所なので注意が必要です。

まずは間取り図で20%の収納スペースがあるかを確認してください。 また、今の家の収納スペースの大きさやその中身を明らかにし、引っ越し先での収納スペースの大きさのあたりを付けることも大切です。 ただ、家族のかずが増えたり、状況によって変化することがあるので余裕を持った収納を確保しておきましょう。

耐久性が低く傷がつきやすい床材を選んでしまう

床材選びで大切なことは、見た目だけでなく、耐久性が高いものを選択してください。耐久性が低い床材を使ってしまうと、傷が付きやすくなり、長持ちしません。 特に小さな子どもやペットがいる家庭では、耐久性の低い床材は傷ついたり汚れたりしやすく、後悔の原因となることがあります。

また、床材を選ぶときは、インターネットやカタログだけで決めずに、住宅展示場に足を運び、実物を見て、情報収集することがおすすめです。そこで、色や質感などを確認して、部屋の雰囲気ともマッチする床材を見つけましょう。

外観や外装で失敗するケース

ベランダ/バルコニーが外から丸見え

外から見えるベランダやバルコニーは、プライバシーの問題が気になります。ベランダは洗濯物や布団を干す場所として、また休憩やくつろぐ空間としても大切です。しかし、小さいベランダだと使い勝手が悪く、掃除も難しくなるかもしれません。

また、隣家や通行人から見えにくいベランダを作るために、目隠しフェンスを設置することがおすすめです。

駐車場や駐輪場が狭くて不便

駐車場を設計する際は、車が適切に収まるだけのスペースとその周囲の余裕を考慮しましょう。例えば、普通車の場合、一般的な車幅は約1.5~1.8メートルですが、これにドアを開けるスペースとして少なくとも0.8メートルを加え、さらに隣の車や壁との間に最低でも0.5メートルのスペースを確保すべきです。 さらに、前面道路の幅が車の出入りを妨げないように、また、電柱やミラーなどの周辺物がドアの開閉を阻害しないように配慮することが重要です。

駐輪場を設計する際も、自転車が適切に収まるだけのスペースとその周囲の余裕を考慮しましょう。一般的な自転車の幅は約0.6~0.7メートルで、駐輪場で確保すべきスペースは自転車一台あたり最低でも1メートルとされています。しかし、それだけでなく、自転車を出し入れするための動線を確保することが重要です。そのため、各自転車の間には最低でも0.5メートル、さらに通行スペースとして1メートル以上のスペースを確保すべきです。

外壁の色やデザインのイメージとのズレ

たとえば、外壁の色が実際の家になると写真と違って暗すぎたり明るすぎたり、小さいサンプルをもとに選んだけど、現物の大きさにしてみると、違和感を感じることがあります。

このような失敗をなるべく避けるためには、サンプルだけでなく実際に同じような外壁の家を訪れて見学し、周囲の景観に馴染んでいるかまでを確認しましょう。 住宅展示場や日常生活で住宅街を通った際に観察をして参考にしておくのもいいでしょう。

ハウスメーカーや工務店などの業者選びで失敗するケース

それぞれの業者や担当者には独自の特徴があり、例えばデザイン力やスケジュール管理力の違いがあります。業者選びをする際には、見積もりサイトなどで複数の業者から見積もりを取り、業者間の違いを比較し、自分たちの要望に応えられる業者を選ぶことが重要です。

具体的に不満を感じるケースとして、屋根から雪が落ちることに対して、業者が雪止めなどの適切な対策を提案しなかったり、工事期間が長くてイライラさせたり、金額が予想の150%に上ったりなどです。また、担当者によっては、他の工務店のデメリットばかりを言ったり、間取りなど自分たちに合わない提案がされたりすることもあります。失敗を避けるためには、インターネットで業者の評判や実績を調べたり、口コミ情報を確認したりして、さまざまな業者から情報を得て比較することが大切です。

 

注文住宅で後悔しない家づくりのコツ

自分や家族の将来のライフプランを考えておく

住宅の間取りを 家を建てる時、決める際には、長い目で経済面を考えることが大切です。 最初に、ライフプランニングシートを作成し、家族の今後の収入や支出を予測しておきましょう。本シートは、家族の将来を見据えた家計の管理に役立ちます。また、子どもが成長したり、老後に向けた準備も考えて、無理のない返済計画を立てることに繋がります。

予算のシミュレーションと住宅ローンの返済計画を立てる

住宅を購入する際に、予算のシミュレーションと住宅ローンの返済計画を立てることは非常に重要です。 住宅ローン計画を立てる際、2つのステップを意識することで、無理のない返済計画が立てやすくなります。まずは、収入や支出、貯蓄額などの項目を記入したライフプランニングシートを作成し、将来の収支や必要貯蓄額を把握します。 次に、金利・手数料・返済期間などの点で金融機関の住宅ローン商品を比較検討し、自分の収入や将来の予定を基に、返済可能な金利や諸費用を明らかにします。 目安としては月々の返済額が手取り給与の25%以内に収まるような借入額が一般的とされています。

予算が思っていたよりも高くなる場合は、具体的には立地条件や物件の広さなどを再検討しましょう。または、給与アップや節約、資産運用など自己資金を増やす方法を検討することも必要です。

間取りや予算の打ち合わせを念入りにおこなう

家づくりにおいて、コミュニケーション不足が原因で、予算を超えてしまうケースが多くあります。打ち合わせのときには、担当者や家族と一緒に、部屋や設備にこだわりたいのか、どこを節約しても大丈夫なのかを明確にしましょう。また、担当者に予算の上限を伝えておくことで、予算オーバーのリスクを減らすことができます。

家づくりの優先順位を決めることも大切です。たとえば、絶対に妥協できない部分を最初に決め、他の部分は柔軟に考えることが効果的です。また、家が建つまでにかかる費用についても、最初に土地代や建物代だけでなく、諸費用や税金などを含めた総額で見積もっておくと、予算オーバーを防ぐことができます。

業者と十分なやり取りをして納得できるまで打ち合わせを進めることで、後悔を避けることができます。わからないことや不安なことがある場合は、業者に質問し、解決しておくことが大切です。心に余裕を持って家づくりを進めるためにも、打ち合わせを大切にしましょう。

住宅展示場や現地見学会に参加してイメージを作る

注文住宅を建てるときには、住宅展示場や現地見学会に参加して、実際に家の雰囲気や広さを感じることが大切です。カタログや見積書だけでは、家の本当の魅力や使い勝手が分かりにくいです。住宅展示場では、様々なモデルハウスを一度に見ることができ、外観や間取りなどを比較しながら自分たちの理想の家をイメージすることができます。

また、現地見学会では、実際に住んでいる人たちの生活感や満足度も分かり、参考になります。家族構成や希望が近い家を見学することで、自分たちが建てる家の具体的なイメージが湧きやすくなります。ただし、展示場での営業マンのプレゼンに惑わされず、冷静に判断することも大切です。

さらに、住宅雑誌やインターネットを活用して、定量的な情報を収集しましょう。同時に、実際に建てた人たちのブログなども参考に、自分たちに合ったハウスメーカーや工務店を選ぶことが後悔しない家づくりのコツです。最後に、家と暮らしのイメージを明確に持ち、慎重に計画を練っていくことが大切です。

注文住宅の業者を複数社比較する

注文住宅の業者選びは丁寧に進めることが求められます。 多数の業者から情報を収集し、それらを慎重に比較することが重要です。

まず、インターネットを活用して各業者の施工例やクライアントの評価、レビューを調査するのが一つの手段です。あるいは信頼できる知人の推薦なども役立ちます。

さらに、業者との信頼関係の構築も大切な要素です。信頼できる業者で、遠慮せずに希望や懸念を伝えられやすいと感じる業者を選びましょう。

 

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