建築基準法に基づくシックハウス対策とは?必要な換気量の計算方法などを解説


健康で快適に暮らせるよう、家づくりには様々な制限があります。その1つが建築基準法に基づくシックハウス対策です。シックハウス症候群を予防するための対策ですが、詳しく知らない方もいるでしょう。そこで今回はシックハウス対策について解説します。

シックハウス症候群とは?

Point 化学物質などによる室内の空気汚染と、それによる健康影響のこと

 

シックハウス症候群とは、家の高気密化や高断熱化により、建材などから発生する化学物質などによる室内の空気汚染と、それによる健康影響のことです。

シックハウス症候群の症状

健康影響は人によってそれぞれ異なり、めまい・目がチカチカする・喘息・せき・のどの痛み・湿疹・皮膚炎の悪化・頭痛・吐き気・鼻水・鼻のムズムズ感などがあります。

 

このような症状はシックハウス症候群に限って起こることではないため、自分がシックハウス症候群になっていると自覚がない方もいます。そのため、「家の中にいるときだけ起こる」などの条件が判断材料となります。

 

シックハウス症候群の原因

高気密・高断熱の家を建てた際は、適切な換気を行わないと、化学物質による空気感染が起こりやすくなります。湿度が高い場合、細菌やカビ、ダニなどが繁殖しやすくなり、一般的な石油ストーブやガスストーブからは一酸化炭素や二酸化炭素、窒素酸化物などの汚染物質が発生します。他にも、たばこの煙にも有害な化学物質が含まれています。

 

 

 

 

 

建築基準法に基づくシックハウス対策

Point シックハウス症候群を予防するための規制がある

 

シックハウス対策に係る法令などは、2003年に施行されました。シックハウス症候群を予防する以下の様な規制があります。

 

・ホルムアルデヒドの発散が少ない建材を使用する

住宅などの居室の換気回数が1時間あたり0.5回以上となる換気設備を設置する

・天井裏・床下・小屋裏などからのホルムアルデヒド流入を防ぐ措置を行う

 

ホルムアルデヒドとは、高揮発性有機化合物(VVOC)で、シックハウス症候群を引き起こす室内空気汚染源です。ホルムアルデヒドは、家具の接着剤や布製品のしわ伸ばし、シロアリ駆除の薬など様々な用途で使われていました。

 

また、シックハウス症候群の対策として、居室には24時間換気システムの設置が義務付けられました。24時間換気システムは、給排気の仕方によって3種類あります。

一般的に普及している24時間換気システムは、第3種換気です。設置費用や運転費用にかかる電気代が安く、運転中の音が静かで、掃除が簡単です。

 

必要な換気回数や必要換気量の計算方法

Point 様々な計算方法があり、部屋の広さや使用用途などによって必要な換気量は異なる

 

シックハウス症候群の対策に換気は重要です。建築基準法では、居室において必要な換気回数は非住宅の場合は0.3回以上、住宅の場合は0.5回以上と定められています。

 

また、必要換気量を1人当たりの占有面積から求める計算方法として、

「20 × 居室の床面積(平方メートル)÷ 1人当たりの占有面積(平方メートル)」

から、必要な換気量を求める場合があります。

この他にも、汚染濃度から計算する方法や理論廃ガス量から計算する方法などもあります。

まとめ

家は健康で快適に住める空間でなければいけません。そのため、建築基準法でシックハウス症候群を予防することの対策を定めています。ポイントになるのは、ホルムアルデヒドの制限と24時間換気です。

 

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