注文住宅の坪単価とは?比較ポイントや費用を抑える方法などを解説
注文住宅を建てる費用を考えた際、坪単価を参考にすることもあるでしょう。しかし、坪単価の算出方法は、住宅メ―カーによって若干異なるため、同じような住宅であっても建築費が変わります。そこで今回は、坪単価の比較ポイントや費用を抑える方法などを解説します。
坪単価とは
Point 1坪あたりの建築費のこと
坪単価とは、1坪(約3.3平方メートル)あたりの建築費のことで、一般的に本体工事費を延べ床面積(稀に施工床面積)で割って算出します。本体工事費には、付帯工事費や登記費用、住宅ローン手続き費用などは含みません。
坪単価は、予算に合った住宅メーカーを比較する際の1つの目安となります。
坪単価は何によって変わる?
Point 坪単価は構造やハウスメーカー・工務店によって変わる
坪単価の価格設定は構造やハウスメーカー・工務店、不動産などによって変わり、その点を理解した上で比較しなければいけません。
構造別の坪単価
国土交通省の令和3年度の建築着工統計調査報告によると、構造別の坪単価は以下の通りです。
- 鉄骨鉄筋コンクリート造:約111万円
- 鉄筋コンクリート造:約95万円
- 鉄骨造:約75万円
- 木造:約56万円
令和4年度に新築された構造で一番多かった木造住宅は坪単価が安いと言えます。
ハウスメーカー・工務店の坪単価
ハウスメーカー・工務店によっても坪単価は変わります。比較的工務店の方が安い傾向にありますが、構法や施工主の要望などにより建築費は大きく異なります。具体的な坪単価が知りたい方は住宅メーカーに問い合わせや見積もり依頼をすると良いでしょう。
都道府県で変わる坪単価
Point 都道府県ごとに坪単価は変わり、東京都は最も高い
全国の平均坪単価は約70万円とされていますが、その金額は都道府県ごとにも大きく異なります。主要都市かどうか、観光需要(インバウンド需要)があるかなどが影響しているとされ、一般的に東京都や沖縄県、大阪府、広島県、京都府などは高く、群馬県や宮崎県、茨城県などは低い傾向にあります。
同じ地域であっても構造や取り扱っている住宅メーカー・不動産会社によっても坪単価は変わるため、詳しくは担当の住宅メーカーに問い合わせると良いでしょう。
坪単価を算出する比較ポイント
Point 住宅メーカーによって坪単価を算出する方法が異なる
坪単価の算出方法は、住宅メ―カーによって異なる場合があります。
本体工事費に含まれている項目
坪単価は、総額工事費ではなく、付帯工事費やその他の諸費用を引いた本体工事費を基に算出しますが、本体工事費の中に、エアコンや照明、カーテンなどの費用が含まれているか確認しましょう。
本体工事費に含まれているものが多いほど坪単価は高くなります。
算出に用いる面積
一般的に、坪単価は「本体工事費を延べ床面積で割った数値」で算出されますが、住宅メーカーによっては「延べ床面積」ではなく「施工床面積」を用いることもあります。
延べ床面積には、ベランダやテラス、ウッドデッキ、玄関ポーチなどは含まれませんが、施工床面積の場合は含まれます。そのため、施工床面積を用いて算出した坪単価の方がも安くなります。
建物の形状
同じ住宅メーカーであっても、建物の形状が変わると坪単価は変動します。建物の基礎の面積が大きくなった場合や、凹凸が増えて施工面積が増えた場合は、費用が高くなります。
坪単価を抑えるには?
Point デザインや設備を見直す
デザイン
坪単価の算出に用いる本体工事費は、デザインによっても左右されます。特に内装よりも外装の方が大きな影響を与えます。
例えば、面積が同じ住宅でも外観が複雑なデザインであれば施工する部分が増えるため、本体工事費は高くなります。そのため、坪単価を抑えたい場合は、可能な限りシンプルなデザインおよび建物の形状にし、オプションの外装などは使わないようにしましょう。
設備
設備も坪単価に影響があるため、キッチンやバス、トイレなど水回り設備をグレードアップすれば坪単価は上がります。
住宅メーカーの中には坪単価を下げるために、標準仕様のグレードをかなり低くしている場合があるため、気を付けましょう。例えば、キッチンをIHコンロにした場合、費用が上がる場合があります。標準仕様や自分にとって必要な設備に優先順位をつけ、予算に合わせて選ぶのも良いでしょう。
なお、「標準仕様」については「標準仕様とは?オプション仕様との違いや項目などを解説」で詳しく解説しています。
面積
本体工事費は、一般的により大きな建物を建てると高くなります。大きい建物の方が、資材や建築費がかかるためです。
しかし、坪単価は、面積が小さくなると、それに反比例して高くなる傾向にあります。例えば、坪単価50万円の建物を35坪に建てる場合、1,750万円の費用が必要です。
しかし、小さな家にして費用を抑えようと30坪に変更しても、諸経費や設備費などがかかるため単純に250万円分が安くなるわけではありません。注文住宅を建てる際は優先順位を考え、希望に合った大きさの家にしましょう。
まとめ
坪単価は、構造や住宅メーカーによって異なります。また、本体工事費に含める範囲や算出に用いる面積が違うこともあるため、注意が必要です。
そのため、住宅メーカーの坪単価を単純に比較することはできないため、必要な費用を詳しく知りたいのであれば、希望条件を提示していくらかかるのか見積もりを出してもらうと良いでしょう。
見積もりについては「注文住宅の見積もりで注目すべきポイント。タイミングや比較検討のコツなどを解説」も参考にしてください。
このようなことを理解して、さらに注文住宅に関する情報を知りたくなった方には「ウチつく by Onnela」の利用をおすすめします。
当サイトでは注文住宅を建てるためのヒントとなる情報記事のほか、お客様のご希望やこだわりに沿った住宅メーカーを絞り込んで見学予約ができる「住宅メーカー検索機能」、家づくりの流れや資金計画の考え方、住宅メーカー選びまで相談可能な「オンライン相談サービス」など、様々なサポートを提供しています。ぜひ、お気軽にご利用ください。
RANKING
ランキング
PICK UP
おすすめ記事