セミオーダー住宅とは?メリットやデメリット、フルオーダー住宅・建売住宅との違いを解説!


自分の理想の家をイチからつくるフルオーダー住宅と、購入前からすでに完成している建売住宅。かつて「家を購入する」といえばこの2つの選択肢から選ぶのが当たり前でしたが、現在では「セミオーダー住宅」という選択もあります。今回はセミオーダー住宅のメリットやデメリットについて解説します。

セミオーダー住宅とは

Point フルオーダー住宅と建売住宅の間のようなもの

セミオーダー住宅とは、間取りや仕様などの一部を自分で決められる家のことです。フルオーダー住宅と建売住宅の間のような位置づけで、コストを抑えながらある程度の自由度を確保することができます。

フルオーダー住宅・建売住宅との違い

Point フルオーダー住宅は自由な家づくりができ、建売住宅はコストを抑えられる!

フルオーダー住宅では、間取りはもちろん、外装や内装、設備などすべてにおいて、自由な家づくりができます。海外から材料や設備を輸入したり、一般的ではない間取りの家をつくりたい時におすすめです。

セミオーダー住宅とフルオーダー住宅は、どちらも「注文住宅」に分類されます。フルオーダー住宅では間取りをイチから考えられる一方、セミオーダー住宅ではいくつかの選択肢からお好みの間取りを選べます。

建売住宅は、すでに完成している住宅と土地がセットで販売されています。実際に家の中や庭などを見学してから購入できるため、暮らし始めてからのギャップが小さいことが特徴です。何よりコストを抑えたい方におすすめです。

どの住宅もそれぞれ特徴が異なり、一概にどれが優れているとは言えません。自分が家づくりに何を求めているかを考え、その希望を最も叶えられるものを選ぶことが、家づくりを成功させる秘訣です。

セミオーダー住宅のメリット・デメリット

Point 自由度の高さやスピード感はメリットだが、一部制約があるなどデメリットもある!

セミオーダー住宅にはフルオーダー住宅や建売住宅とは異なるメリットとデメリットがあります。

セミオーダー住宅のメリット

セミオーダー住宅には5つのメリットがあります。

自由度が高い

フルオーダー住宅ほどではありませんが、購入する方の希望に合わせた間取りや設備を選ぶことができます。選択肢の数は住宅メーカー次第ですが、その中から理想に近いものを探すことができます。

家づくりのスケジュールを短くできる

住宅メーカーが用意した選択肢から選ぶため、自分たちで一から考える必要がなくスムーズに進めることができます。基本仕様が規格化されているため、工期が短く済むことがおおいです。そのため仕事や学業の関係で引っ越しの期限が決まっている方にもおすすめです。

好きなデザインを選べる

北欧、ナチュラル、インダストリアル、シンプルモダンなど、いくつかのデザインが用意されています。また、部屋ごとにテイストを変えられるため、例えば「家族が集まるリビングは温かみのあるナチュラルテイストにし、書斎は仕事に集中できるようリラックスしすぎないシックモダンにする」といったことが可能です。

コストを抑えやすい

フルオーダー住宅に比べると選択肢が限られ追加費用がかかりにくく、より予算にあった家づくりができます。特殊な設備や材料を使わず、自由度と予算のバランスがとりやすい点が特徴です。

建築過程を見学できる

建売住宅はすでに完成している住宅を購入するため、建築しているところを見ることができませんが、セミオーダー住宅は基礎工事から仕上げ工事、内装工事などそれぞれの過程を自分の目で確認することができます。家が出来上がっていく高揚感を得られるだけでなく、工事がしっかりと行われているか確認することで、安心感も得られます。

セミオーダー住宅のデメリット

セミオーダー住宅には、3つのデメリットがあります。

住宅の基礎や構造に関わる点は選べない

「リビングは20畳以上欲しい」「アイランドキッチンにしたい」といった間取りや設備の希望は取り入れられても、耐震構造などは住宅メーカーによって決められています。こういった要望は、フルオーダー住宅にするしかありません。

特殊な希望を叶えにくい

三世帯以上が暮らす大家族や、珍しいペットを飼っていて専用の環境が必要など、一般的ではない要素が必要な場合はセミオーダー住宅では対応しきれないことがあります。

また、変形した土地や狭小地にも建てられないことがあります。まずは住宅メーカーなどに相談し、難しいようであればフルオーダー住宅への切り替えも検討が必要です。

建売住宅に比べるとコストがかかる

建売住宅は材料の仕入れや加工を一括して行うため費用を抑えることが可能です。セミオーダー住宅は施主の希望に沿った施工を行うため、建売住宅に比べその分費用がかかります。

セミオーダー住宅で決められること

Point 間取り、内装、外観などを自分で決められる!

間取りは自由に決めることができます。いくつかの選択肢があり、「個室が多い方がいい」「寝室とリビングの間に廊下をはさみたい」など、それぞれの希望にあわせることが可能です。イチから設計することはできませんが、選択肢が多いため満足できる間取りにできることが多いです。

内装は好みの壁紙にしたり、床もフローリングやタイル、畳などから選んだりすることができます。設備もいろいろなものから選ぶことができ、キッチンやトイレ、洗面台などの水回りから、床暖房やウォークインクロゼットなどをつけることも可能です。

ただし、「特定のメーカーのみから選べる」といった制限がついていることもあるため、事前にどのくらいの選択肢があるのかを確認しておくことが大切です。

また、外観や庭も自由に選択でき、地面を芝やコンクリートなどから選んだり、車庫の種類を決めたりできます。家の中にばかり注目せず、外側について考える時間も取るようにしましょう。

セミオーダー住宅を建てるまでの流れ

Point 事前に流れを確認しておくことで、正確なスケジュールを立てやすい!

まず住宅メーカーや不動産会社に相談に行きます。事前にWebサイトなどを見て自分の希望する間取りや好きなテイストの実績があるところを選ぶと、スムーズな話し合いがしやすいでしょう。

また、最初から一社にしぼるのではなく、いくつか当たってみて「自分の希望通りの住宅が建てられそう」「担当者との相性がよい」「実績が多く信頼できる」など、気に入った住宅メーカーを選びましょう。

次に、土地を探します。土地は予算と立地が重要ですが、その他にも地盤の強さや周辺環境など、優先順位を決めて探しましょう。土地が決まったら敷地調査を行い、住宅が建てられるか確認します。

複数の住宅メーカーと並行して相談することもできますが、契約を締結した後はキャンセル料などがかかるため、一社に絞って契約をしましょう。

契約後は設計を決めます。プランが決まるまで4~5回は打ち合わせが必要です。間取りや設備、外観、内装などのほか、コンセントの位置など細かい点も決めます。フルオーダー住宅ほどではないものの考えなくてはならない点が多いので、家族で優先したいポイントを固めておくとスムーズです。

設計や仕様がすべて決定したら、着工になります。上棟式を行うこともありますが、個人の希望によるので必ずしも行う必要はありません。

住宅が完成したら、引き渡しです。事前に決めた設計図の通りに工事が行われているかを確認します。住み始めてから不具合などがあれば、住宅メーカーのアフターサービスを利用しましょう。アフターサービスの内容はそれぞれ異なるため、修理やリフォームが必要になってから後悔しないよう、事前に補償内容の確認をしてください。

まとめ

セミオーダー住宅は、間取りや仕様などの一部を決められる家のことです。コストを抑えて短い工期で家が完成する点は大きなメリットですが、特殊な希望には対応しきれないこともあるので、こだわりが強い方にはフルオーダー住宅がおすすめです。また、とにかくコストを抑えたい方や、完成した家の中を見てから購入したい方には、建売住宅がおすすめです。

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