犬と暮らす家をつくる時の注意点!間取りや犬がいる家庭ならではの家づくりのポイントを解説!
家づくりの際、「犬と快適に暮らせるように工夫したい」という希望を持っている方もいるでしょう。今回はそんな方のために、おすすめの間取りや注意すべきポイントなどについて解説していきます。
犬が好きなこと・苦手なこと
Point 犬の特性を理解していれば家づくりに活かせる!
犬と一緒に暮らしやすい家をつくるためには、まず犬が好きなことと苦手なことを把握する必要があります。
犬は犬種や年齢、性格によって好みなどが異なるので一概には言えませんが、ここでは一般的に多くの犬が当てはまる事例をご紹介します。
犬が好きなこと
犬は、散歩が好きです。また、健康面を考えても家にこもるのではなく、外を歩かせる必要があります。なかには「家の中で走り回っているから運動できているだろう」と考える人もいるようですが、犬には「探索欲求」という本能があり、よく知っている家の中で運動するだけではこれが満たされません。長期間家から出ないとストレスになってしまい、それが原因で病気になることさえあります。
また、おもちゃ遊びも好きです。投げたボールを走って持ってきたり、紐を引っぱったりと、動きのある遊びをします。これは、遊びを通して体を動かしている側面もあります。ストレス発散にも繋がるので、遊びはとても大切です。
犬が苦手なこと
犬は暑い場所や寒い場所が苦手です。毛の長さや原産地でどちらが苦手かは分かれますが、体温調節にも限界があります。あまりに合わない環境にいると、風邪をひいたり、重い病気になったりします。人も暑い場所に居続けると熱中症になるように、脱水症状が出て体調を崩す犬もいます。
また、睡眠時間が確保できないと、犬は体調を崩します。しっかり食べて運動し、必要なだけ寝て、初めて健康を保てます。寝ている間に人になでられたり、大きな音がして目を覚ましたりすると、体調に悪影響を及ぼします。
初対面の人との交流が好きな犬もいますが、警戒心が強い犬にとってはストレスになります。犬は家に対して「自分の縄張り」という意識を持つため、外から入って来た生き物に対し「追い払わなくてはならない」「安全が脅かされる」という印象を持つものです。
犬と暮らす上で必要な家づくりのポイントとは
Point 犬が喜ぶ庭づくりや安心できる家にする!
人が暮らしやすい家と犬が暮らしやすい家は、まったく同じではありません。犬にとって最適な家がどんなものか、理解しましょう。
犬にとって適切な庭づくり
犬は家にこもっているとストレスが溜まるため、外に出してあげることが大切です。基本的には一日一回散歩する必要がありますが、どうしても時間が取れないこともあるでしょう。そういった時のために、広い庭があると便利です。
住宅の敷地内にはなるものの、犬にとっては家の外という感覚を持てますし、広さがあれば走り回ることもできます。犬のサイズにあわせて、飛び越えられない高さのフェンスや柵を設置しましょう。
日差しを浴びることも重要なので、日よけですべて覆わないことも大切です。理想は、一部のみ日陰を作って、犬が疲れたらそこで休める環境です。また、野外トイレを設置すると一か所でトイレをするようになるので片付けが簡単になります。
庭を設計する際、地面は芝がおすすめです。土は犬が汚れやすいですし、砂利は足を痛める可能性があります。芝は管理に手間がかかりますが、夏は熱くなりにくく、冬は冷たさを軽減してくれます。人工芝なら雑草を抜いたりカットしたりといった手間もかからず便利でしょう。
庭に池や噴水などを作る場合は、犬が近づかないような工夫が必要です。こういった場所はフィラリアなど寄生虫に感染しやすく、最悪の場合命を落とします。水遊びが好きな犬種なら、犬用プールを別途用意しましょう。
犬の誤飲を防ぐ整理整頓しやすい空間
整理整頓しやすいかどうかも、重要です。犬は好奇心旺盛で、見慣れないものを見ると近づきます。ゴミやおもちゃ、電池などを放置していると、誤飲することもあります。
収納を増やす、各部屋に十分な収納スペースを設ける、犬が届かない場所に物をしまえるようにするなど、常に部屋を整頓しておくための工夫を考えましょう。
適温を保って犬にとって快適な空間に
家の断熱性や気密性にこだわり、常に適温を保つことも大切です。天井裏や床下に断熱材を施工したり、外壁材の工夫により、夏は涼しく、冬は暖かい部屋を保てます。窓やサッシの断熱性を高めることも重要です。
また、家族が留守にしていても、犬が家にいる間は部屋を適温にする必要があります。断熱性の高い構造にすれば、光熱費を抑えながら常に快適な室温を保つことが可能です。
犬は人よりも床と近い位置で生活するため、床暖房を導入する際には注意が必要です。通常よりやや低めの温度に設定しておくと、犬の体温が上がりすぎたり、低温やけどをしたりといったリスクを避けられます。
また、全室床暖房を入れてしまうと犬が暑いと感じたときに逃げ場がなくなるので、床暖房を入れる部屋と切る部屋をわけてください。フードや水が床暖房の熱で傷むこともあるため、冷感マットやすのこなどで工夫しましょう。
犬と楽しく暮らすための間取りとは
Point リビングや玄関を広めにし、犬が暮らしやすい間取りを心がける!
犬と人が楽しく快適に暮らせる間取りについて解説します。
人と犬を隔離できる間取り
来客時に、犬を隔離することもできるような間取りを考えましょう。いくら人好きな犬であっても来客者側が動物に慣れていない場合も考えられ、不注意からお互いに怪我をする可能性もあります。こうしたトラブルを避けるためにも、一定時間犬を離しておける空間が必要です。
例えば、リビングで来客対応をするなら、別室に犬を移動させる必要があります。この時、犬が自由に水を飲んだりトイレができるようにしてください。我慢すると体調を崩しますし、床やベッドに粗相をしてしまうかもしれません。
また、犬の睡眠時間確保にも役立ちます。特に、老齢の犬は一日のほとんどを寝て過ごします。日中に家事などで大きな音が出る場合、犬の睡眠を阻害する可能性があるでしょう。これは体力の低下につながるため、犬が一人になれる部屋があると良いでしょう。
犬が走り回れる広めのリビング
ボール遊びなどが好きな犬が思い切り動けるよう、リビングは広めにしましょう。大型犬が走り回れるほどの広さの確保は難しくとも、飼っているのが小型犬であれば、ある程度は動けるような工夫をしましょう。
犬を洗えるゆとりのある浴室
犬は、定期的に洗わなくては病気になります。浴室が狭いと大型犬を洗うことが難しくなるため、十分なスペースを確保しましょう。また、体が冷えると風邪をひいてしまう恐れがあるので、浴室を暖かくするのもいいでしょう。お湯を使って流すことで、体を温めたまま洗うことが可能です。
また、散歩の帰りや庭遊びの後に足だけを簡単に洗えるよう、玄関の近くに洗い場を設けると便利です。
犬が出入りしやすい大きめの玄関
玄関を大きくすることで、犬が散歩する時に出入りしやすくなります。外から帰って来て足を拭けるよう、土間だけでなく床部分も広めにしておきましょう。また、玄関が広いと散歩グッズや外で遊ぶおもちゃをまとめておくことができ、出かける際に準備しやすいというメリットもあります。
犬と暮らす際によくある困りごとの解決案
Point におい、傷、抜け毛を対策して人も犬も快適に過ごす!
犬を飼っていると思わぬ困りごとが発生することがあります。それらを事前に防ぐため、家づくりの段階から対策法を知っておきましょう。
におい対策
犬のにおいは慣れてしまうと気づきにくいものですが、来客は気になることもあります。特に排泄物のにおいは強いので、犬が使ったらすぐ取り替えるように心がけましょう。使用済みのトイレシートはそのままゴミ箱に入れるのではなく、消臭機能のあるゴミ箱などを用意すると、よりにおいをおさえられます。また、犬のトイレスペースを寝室などにして、来客が過ごす部屋とわけるとよいでしょう。
部屋ににおいがついたら、まず換気をして、消臭スプレーを使いましょう。こういったスプレーは犬にとって害になることがあるので、直接体にかからないよう、一度部屋から出したり、家族に抱っこしてもらったりすると安心です。
部屋のにおいをリセットしたら、置き型の消臭剤を設置します。この時、芳香剤は使わないようにしましょう。嗅覚の鋭い犬にとってはストレスや体調不良の原因になります。エタノールや化学薬品も体に悪いので、動物にも安心なアロマオイルや天然由来の消臭剤がおすすめです。
傷対策
犬が歩き回ることで床に傷がつくことがあり、フローリングは滑りやすく犬の足に負担がかかるため、クッションなどを敷きましょう。おすすめは、フロアタイルです。一見すると犬がすべりそうですが、タイル素材は粘土が使われているためざらざらしており、ころびにくいです。フローリングに比べて耐久性が高く、傷もつきにくい素材です。
クッションフロアは柔らかく、大型犬が走っても衝撃を吸収します。踏ん張りやすい素材なので足腰に負担がかかりにくいというメリットもあります。メンテナンスもしやすいので、あまり手間をかけて管理できない方にもおすすめです。
タイルカーペットは犬がすべりにくく、汚れても洗いやすいです。四角いカーペットを好きなだけ敷くスタイルなので、もし犬が粗相をしてしまっても、汚れたところだけを洗うことができます。床の傷対策にどんなものを敷こうか悩んでいる方に、もっともおすすめです。
また、犬は床だけでなく、壁や柱をかじって傷つける可能性があります。そのため、壁紙シールを貼っておくとよいでしょう。かじったまま放置しておくとささくれのような状態になり、犬を傷つける恐れがあります。
家具の配置
特に長毛種を飼っている場合、家が犬の抜け毛だらけになることもあります。この対策として、家具の配置に気をつけましょう。隙間が多いとそこに毛が入り込み、掃除がしにくいです。
また、舞い上がった毛がエアコンのフィルターに張り付くケースもあります。放置しておくとにおいのもとになるので、こまめに掃除をしましょう。
人にも犬にも快適な家づくりを
今回は、犬と暮らす家について解説しました。これから家を建てるなら、大切な家族の一員である犬にとっても暮らしやすい空間にしたいと考えるでしょう。そのためには犬の特徴を知り、どんな点に工夫すればいいかを理解しなくてはなりません。犬種、年齢、性格などによって対応が異なるため、最新情報を収集する努力が必要です。
住宅建材も間取りプランも、犬とともに快適に暮らせるよう日々進化しています。注文住宅なら自分たちの想い通りの家を建てることができるため、家族全員にとって心地良い空間となるでしょう。
住宅メーカーのなかには、愛犬と暮らすためのプランをまとめた資料を用意しているところもあります。さらに、住宅メーカー担当者に具体的な内容を相談することで実際の建築事例を紹介してもらうこともできます。資料請求やモデルハウス見学に興味を持たれたら、ぜひ「ウチつく by Onnela」から申込をしてみてくださいね。
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