注文住宅で予算オーバーしそうな方必見!無理せず予算を抑えるためのポイントとは?
注文住宅を建てる時に、「予算をいくら使えるか」は非常に重要なポイントです。とはいえ、間取りや設備を決める中であれもこれも欲しくなってしまい、予算オーバーしてしまうことは珍しくありません。そこで今回は、そんな方のために無理せずコストを抑えるための方法を解説します。
注文住宅での予算オーバー原因とは
Point 理想を追い求めすぎたり、住宅ローンについて知らないと予算オーバーする!
注文住宅はどんな家をつくるかゼロから考えられるため、つい理想を追求しすぎてしまいます。その結果、事前に決めていた予算を大幅にオーバーしてしまい、何かを削らなくてはいけない方も多いです。
原因は、この間取りや設備にするといくらかかるのかを理解できていないことです。
例えばキッチン一つとっても、対面型やアイランド型などの種類や、コンロの数や食洗機の有無などで値段は変わります。間取りも「広ければ高く、狭ければ安い」といった単純な考え方ではなく、窓のサイズや大きさ、床や壁の素材によって金額が大きく変わります。まずはこうした知識を身につけることが重要です。
また、住宅ローンについてよく理解できておらず、予算を超えてしまうケースもあります。注文住宅の購入費は、頭金を手持ちの預金からまかない、残りの分を住宅ローンで支払っていく方法が一般的です。しかし全体の予算が増えすぎてしまい、頭金が預金では払いきれない金額になってしまうことがあります。
住宅ローンをいくら借りられるかは、年収や現在の職場の勤続年数、年齢などによって変わります。だいたいの借入可能金額を知っておくと、大きく予算を超えるリスクを減らすことができるでしょう。
予算オーバーを極力しないための考え方
Point 優先順位を明確にし、利用できる制度をフル活用する!
予算オーバーを防ぐためには、いくつかの大切なポイントがあります。「どこを節約しよう」と具体的な箇所を考える前に、まずは下記の2つを参考にしてください。
優先順位を明確にする
すべての理想を実現する注文住宅を建てられれば良いのですが、現実的には何かしらの妥協が必要です。そのため、まずは優先順位をつけてください。
「窓が大きくて広々した、開放的なリビングが欲しい」「毎日の食事をつくる場所だから、キッチンの性能にはこだわりたい」「これからの生活スタイルを考えると、庭には3台分の駐車場が必要」など、人によって家に何を求めるかは様々です。
漠然と考えていても定まらないため、まずは理想の家の条件を書き出し、どの順番で優先するかを決めてください。その際、「ここまでは絶対にクリアしたい」「以降は妥協できる」というラインを引くと、予算と理想のバランスが取れた家づくりができます。
また、家族と一緒に住む家を建てるのであれば、みんなで優先順位について考えましょう。家族にとって住みやすい家は何かという視点を持つことで、これからの暮らしが快適になります。優先順位さえ決まれば、予算をオーバーしてもどこをカットすべきかすぐに判断できます。
補助金や助成金など各種制度を調べる
手元の資金だけでなく、「使える補助金や助成金はないか」と調べることが大切です。予算オーバーの観点からは少しずれるものの、すぐにお金がもらえるものだけに注目するのではなく、減税などを通して将来的な費用を抑えるという見方をするのも一つです。
まず知っておきたいのは「住宅ローン減税」です。住宅ローンを利用する方を対象に、年末の住宅ローン残高もしくは住宅の取得対価のうち少ない方の金額の1%が、10年間所得税から控除されます。
他にも、長期優良住宅など質の高い住宅を取得される場合にフラット35の借入金利が言って期間引き下げとなる「フラット35 S」という制度や、住宅を省令準耐火構造にすることで火災保険料や地震保険料が割引きになる制度などがあります。これらを知らずに住宅を建てると損をしてしまう可能性があるので、詳しく調べてみてください。
予算をオーバーしたら再検討すべきポイント
Point 注文住宅を建てる場所から間取りまで、削るポイントを総合的な視点で検討する!
予算をオーバーしたらどこを削るか考える必要がありますが、その判断は誰しも迷うものです。そこで、下記の4つを参考にしてください。
家を建てる場所を変更する
土地もあわせて購入される方に限りますが、どのエリアの土地を買うかという点は予算に大きく影響します。まったく同じ注文住宅を建てても、立地によって価格差が倍以上になることはありえます。通勤や通学を考えると、当初検討しているエリアからあまりに離れた場所に変えることは難しいかもしれませんが、駅からの距離などを妥協することで予算内に近づけることはできるでしょう。
また、正方形や長方形の土地に比べると変形した土地や旗竿地は価格が安いことが多いです。広さなど十分に確保できるのであれば、こうした土地を選ぶとそれだけで一気に予算を抑えられることもあります。他にも、日当たりのよさや傾斜の有無など、土地の価格を左右する条件はいくつかあります。譲れない条件かどうか改めて考えてみましょう。
間取りや建材を変更する
住宅は凹凸があるほどコストがかかります。そのため、家の形状をシンプルな長方形や四角形にすることで、コストを抑えることが可能です。容積率の兼ね合いもありますが、2階建ての場合は1階と2階が同じ形の総2階にすると、構造材や屋根材を減らして価格を下げることができます。
同じ広さの敷地に家を建てるにしても、部屋数が違えばコストも変わります。部屋の数が多いほど壁やドアが必要になります。これからの生活スタイルにもよりますが、空間の仕切り方を工夫できないか考えてみてください。
リビングや寝室においては、収納スペースを減らすことでコストを抑えられます。あちこちに収納をつくると、その部屋で使うものを置いておけるため便利ですが、収納の場所が増えた分だけ予算も増えてしまいます。ある程度数を絞ることで、利便性と予算のバランスを取れるでしょう。
また、窓の数を減らすことも、ひとつです。たくさんの窓があり光がよく入る部屋は理想的ではありますが、コストを考えるとやみくもに設置することはおすすめできません。また、規格サイズの窓に変更することで市販されているカーテンが使えるようになるという利点もあります。
無垢フローリングを選択されている場合は、グレードを落とすことも選択肢の1つです。大きな範囲となる床材は、金額が変動しやすい箇所です。木の種類や節の多さのこだわりを緩めたり、挽板や突板のフローリングに変更したりすることでコストダウンが叶います。
機能や設備を変更する
最も予算をカットしやすいのは住宅設備です。例えばキッチンはI型、L型、アイランド型、ペニンシュラ型など、どんなタイプを選ぶかによって大きく価格が変わります。メーカーによる差も大きく、似た形でもメーカーを変えるだけで予算カットにつながるでしょう。
浴室は、ユニットタイプかオーダータイプか、ジェットバスや浴室乾燥をつけるかなどによって費用が変わります。トイレに関しても、蓋の自動開閉、ウォシュレット、多機能洗浄、脱臭・消臭効果など、機能が増えてきています。カットできるものはないか検討してみてください。
後から追加できるものは取りやめる
注文住宅を建てるときになくてはならないものと、そうでないものがあります。例えばオーダーメイドのカーテンは、より安くつくれるメーカーを探して後から購入することができます。
外構工事も後回しにすることができます。家の中が未完成なままでは引っ越せませんが、外構に関してはすべて完璧に終わらせていなくても、大きな問題はありません。インターホンや駐車場、ポストなどの必要最低限なものは完成させ、残りは住みながら考えるという方法もあります。
予算の削りすぎには注意が必要
Point やみくもに予算を削ると、暮らしにくい注文住宅になる可能性がある!
無駄な予算を削ることは大切ですが、やりすぎると暮らしにくい注文住宅になってしまいます。以下の点には気をつけましょう。
耐震や耐火のレベル
耐震性や耐火性を上げるほど、コストが高額になります。しかし安い木材などを使うと安全性が損なわれる可能性があり、身に危険が及ぶかもしれません。
注文住宅は、大前提として「安心して暮らせる」ことが大切です。最高レベルの安全を求める必要はありませんが、予算を抑えるためにこの点をないがしろにするのはやめましょう。
セキュリティ対策
セキュリティにかける費用も削りすぎてはいけません。家族の身の安全にもかかわりますし、どんなにコストを抑えて注文住宅を建てても空き巣被害などにあえば大きな損失になってしまいます。
ドアの二重ロックや防犯ガラス、シャッターなど、セキュリティを高める工夫は多数あります。それらをすべてカバーする必要はありませんが、ご自身や家族が安心できる設備は整えておきましょう。
気密・断熱の性能
予算を削りすぎて気密性の低い住宅になると、冷暖房の効きが悪くなります。これでは、住宅の購入費は安くなっても月々の光熱費が高額になってしまいます。
予算を考える時には購入費用だけでなく、その後の生活にかかる金額についても検討すると、長期的に見て損をしないお金の使い方ができるでしょう。
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