スタディーカウンターとは?後悔しない設置方法や費用を抑える方法を紹介!


最近、リビングなどに子どもの勉強スペースを設ける「スタディーカウンター」が注目されています。しかし、十分な計画なしに設置すると「使わないまま物置と化した」「部屋が圧迫されて狭く感じる」といった後悔につながるケースも少なくありません。

 

この記事では、スタディーカウンターとは何か、そのメリット・デメリット、種類ごとの選び方、失敗しないためのポイント、そして費用を抑えつつおしゃれに設置するアイデアを紹介します。

 

 

スタディーカウンターについて

家庭内で子どもが自主的に学習できる環境を整えることは、多くの家庭が抱える課題です。しかし、スタディーカウンターの導入により、狭いスペースでも効率的な学習環境が実現可能です。ここでは、基本概念と実際の活用事例を詳しく解説します。

 

スタディーカウンターとは

スタディーカウンターとは、リビングや書斎の一角などに設置する固定式のカウンター机のことです。いわゆる「スタディスペース」や「スタディコーナー」と呼ばれることもあり、壁沿いにカウンター板を取り付けて簡易的な勉強スペースを作ります。

 

書斎のように個別の部屋を設けるほどではないけど、家族が使える机が欲しいというニーズに応える形で普及しました。最近では、子どもがリビングで勉強する「リビング学習」の流行もあり、新築住宅やリフォーム時にスタディーカウンターをつくりつける家庭が増えています。

 

スペースを大きく取らずに設置でき、ちょっとした読書やパソコン作業にも使えるため、子どもだけではなく大人にとっても便利なワークスペースとなります。

 

スタディーカウンター設置のメリット

スタディーカウンターを設置する最大のメリットは、子どもの学習を見守りやすくなる点です。リビングやダイニングに設ければ、親が家事をしながらでも子どもの勉強の様子に目を配ることができ、わからない問題にもすぐ対応できるため、子どもの学習習慣の定着に役立ちます。

 

また、スタディーカウンターは壁際のデッドスペースを活用でき、わずかな空間でも勉強コーナーを作れるメリットがあります。階段下や廊下の隅など幅1メートル程度の空間にも設置できるため、限られた住宅スペースを有効活用できるでしょう。

 

さらに、カウンターは家族共用で使えるため、多目的な作業台として重宝し、子どもが使っていない時間帯には親が在宅ワークのデスクとして活用できるなど、一つのスペースで複数の用途を果たせる柔軟性もメリットといえます。

 

スタディーカウンター設置のデメリット

一方で、スタディーカウンターにはデメリットも存在します。まず、リビングや廊下に後からカウンターを設置すると、その分だけ空間が狭く感じられる可能性があります。特に椅子を出した状態では通路を圧迫し、部屋全体が手狭に見えてしまうことがあるでしょう。

 

また、子どもが成長して自分の部屋で勉強するようになると、リビングのスタディーカウンターが使われなくなり、ただの物置台になるリスクもあります。実際に「せっかくつくったのに高校生になる頃には物置きになった」という家庭も多いでしょう。

 

さらに、リビング学習は家族の気配を感じられるメリットがある一方で、テレビの音や他の家族の会話が子どもの集中を妨げる可能性も否定できません。学習時間帯はテレビを控えるなど、家族全体で環境を整える配慮が必要になる点もデメリットといえます。

 

 

【種類別】スタディーカウンター選び方

各家庭の間取りや用途に合わせたスタディーカウンターを選ぶコツは、理想の学習環境の構築につながります。造作型、後付け型、IKEA製など多様な選択肢の中から、最適なものを見極める方法を提案します。

 

造作スタディーカウンター

造作スタディーカウンターとは、新築やリフォームの際に住宅の一部としてオーダーメイドで作り付けるカウンターのことです。壁の幅やお部屋のインテリアに合わせて寸法や素材を自由に選べるため、空間にぴったり収まる一体感のある仕上がりになります。

 

造作家具としてプロに依頼する形となるため、耐久性が高く、天板にコンセントや照明を組み込むなど便利なカスタマイズも可能です。デザイン面でも統一感が出せ、おしゃれな勉強スペースを実現できます。

 

ただし、造作で作る場合は費用が高額になりがちです。工務店や大工さんに依頼する場合、一般的な幅2メートル程度のカウンターでも数万円から十数万円の予算を見ておく必要があります。また、一度取り付けると容易に移動や撤去ができないため、将来レイアウトを変更したい場合は難しくなります。

 

後付けスタディーカウンター

後付けスタディーカウンターは、既存の空間に後から取り付けるタイプのカウンターです。新築時に造作しなかった場合でも、子どもの入学を機に勉強スペースが必要になったときなど、必要に応じて設置できます。

 

方法としては、壁に頑丈な棚受け金具を取り付け、その上に天板となる板を載せて固定するのが一般的です。DIYに自信がない方でも、ホームセンターでカット済みの板と専用金具を購入すれば比較的簡単に取り付けられます。

 

後付けタイプのメリットは、設置したい場所やタイミングで柔軟に導入でき、取り外しや移設も比較的簡単な点です。ただし、壁下地の強度や取り付け方法によっては耐荷重が限られるため注意が必要です。

 

IKEAスタディーカウンター

IKEAスタディーカウンターとは、IKEAの既製品を活用して設置するスタディーカウンターのことです。IKEAにはデスク用天板や脚、収納ユニットなど必要なパーツが豊富に揃っており、それらを組み合わせてオリジナルのカウンターデスクを作成できます。

 

たとえば、奥行き60センチメートルの天板に脚を取り付けて壁際に配置するだけで簡易的なカウンターデスクが完成し、脚の代わりに引き出し付きチェストを両端に置いて天板を渡せば、収納一体型の学習机になります。

 

既製品を使うメリットはデザイン性が高く低コストな点で、同等の造作家具と比べ費用を大きく抑えられるでしょう。IKEAの天板と脚のセットなら一万円前後から調達可能です。また、組み立ても部品をネジで留めるだけなので、DIY初心者でも難しくありません。

 

スタディーカウンターで失敗しないためのポイント

設置時に注意すべき高さやサイズ、配置のバランスは、使い勝手に大きな影響を与えます。不適切な設計が原因で、せっかくの設備が活かされない事態を防ぐため、ここでは具体的なポイントを紹介します。

 

椅子との高さのバランスを考える

スタディーカウンターを使いやすくするには、カウンター天板の高さと椅子の高さのバランスが重要です。一般的なデスクの高さは70センチメートル前後で、これに合う椅子の座面高は40センチメートル前後といわれます。

 

スタディーカウンターを造作する際も、この標準的な高さを参考に設計すると大人が座っても子どもが座っても違和感のない高さになるでしょう。逆に、高さの選定を誤ると長時間の勉強で姿勢が崩れ、集中力の妨げになる恐れがあります。

 

たとえば天板を高く作りすぎると、小柄な子どもは足が床に届かず落ち着かない姿勢になってしまいますし、低すぎると前屈みになって肩や腰に負担がかかります。成長期のお子さんが使う場合は、少し高めに作っておき、足元に台を置くなどして調整すると良いでしょう。

 

用途に合わせて大きさを選ぶ

スタディーカウンターの天板サイズは、使い道に応じて決める必要があります。幅が不足すると資料を広げた際に窮屈でストレスになるため注意が必要です。用途によって必要な備品も違ってきます。

 

たとえばパソコン作業が中心なら配線穴や近くに電源コンセントがあると便利ですし、読書メインならデスクライトを置くスペースの確保も必要です。何をするスペースかを明確にし、その目的に見合ったサイズ設定を行うことが失敗しないコツです。

 

利用人数や必要なスペースを考える

スタディーカウンターを設置する際は、同時に何人が使うかと、その周囲にどれくらいの空間が必要かを考慮します。2人同時に使う場合はカウンターの幅を広く取ることが重要ですが、それに加えて椅子を引くスペースや背後の通路確保にも注意が必要です。

 

廊下やリビングの一角に設けるなら、椅子を引いても人が通れるかどうか事前に確認しましょう。また、必要に応じてカウンター下に収納を設置することも検討します。教科書や文具をしまえる引き出しや棚があれば、複数人で使う場合でも各自の道具を整理しやすく、スペースを有効に使えます。

 

スタディーカウンターで費用を抑えておしゃれな空間を作るアイデア

限られた予算でもスタイリッシュな学習スペースは実現可能です。ここでは、DIYの活用や既製品の上手な組み合わせなど、具体的なアイデアを紹介します。

 

初心者向けで簡単なDIYのアイデア

スタディーカウンターは、DIYでも比較的簡単に作ることができます。初心者でも取り組みやすい方法の一つが、壁に棚板を取り付けてカウンターにするアイデアです。ホームセンターで適切なサイズの板を購入し、壁の下地に棚受け金具を固定してその上に板を載せれば、シンプルなカウンターデスクが完成します。

 

板も購入時のカットサービスで希望の長さに加工可能です。また、壁に穴を開けたくないなら、市販の平机を空きスペースに置くだけでも簡易的な勉強コーナーになります。既存の机に木目調のリメイクシートを貼ってインテリアに馴染ませるなど、ひと手間でおしゃれ感を演出することもできるでしょう。

 

上級者向けのDIYのアイデア

DIYに慣れている方であれば、より凝ったスタディーカウンター作りにチャレンジすることもできます。たとえば、天板下に引き出しや本棚を組み込んだ造り付けデスクを自作するアイデアがあり、木材を必要な寸法にカットして組み立てれば、収納一体型のオリジナルカウンターが完成します。

 

また、素材にこだわるのも上級者ならではです。無垢材の一枚板を天板に用いれば、高級感のある仕上がりになるでしょう。オイルフィニッシュやニス塗装で好みの色合いに調整することも可能です。

 

ただし、無垢材は反りやすいため裏面に反り止めを入れるなどの配慮が必要になります。さらに、電動工具を使いこなせれば、壁との隙間なくピッタリ納めたり、天板に配線穴を開けてコンセントや照明を組み込んだりと、プロ顔負けの加工も可能です。

 

まとめ|設置場所や用途に合わせてスタディーカウンターを検討しよう

スタディーカウンターは、工夫次第で家族にとって使い勝手の良い勉強スペースになります。導入にあたっては、メリットとデメリットを踏まえ、自宅の間取りや生活スタイルに適した種類やサイズを選ぶことが重要です。

 

造作で本格的に作る方法から、手軽な後付けやDIYまで選択肢はさまざまですが、それぞれに特徴があります。高さや広さなど基本的なポイントを押さえて計画すれば、後悔のない快適なスタディーカウンターを設置できます。

 

スタディーカウンターにはさまざまな種類があり、部屋の内装に合わせた造作デスクは部屋の印象をワンランクアップさせます。

家づくりの際、こういったスタディーカウンターをほかの内装と合わせて作っていきたい場合は、要望にきちんと乗ってくれるハウスメーカー選びが重要になります。家を建てる段階から考えていきたい方には、家づくりの専門家が無料でアドバイスする、ウチつくの「オンライン相談サービス」がおすすめです。専門家と一緒にあなたにぴったりのハウスメーカーを見つけましょう。

 

 

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