新築一戸建ての費用はどのくらい?相場や土地価格以外にかかる費用などを解説!


新築一戸建てを建てたい方にとって、最も気になるのは費用面ではないでしょうか。いったいどのくらいのお金が必要なのか、具体的にかかる費用などをご紹介します。



新築一戸建ての平均費用

Point 全国の注文住宅の所要資金は3,534万円!

2020年度 フラット35利用者調査によると、全国の注文住宅の所要資金は3,534万円です。この金額は、下記の通り年々上昇しています。

 2020年度:3,534万円
 2019年度:3,454万円
 2018年度:3,395万円
 2017年度:3,359万円

また、エリアによっても金額は変動します。同じく2020年度 フラット35利用者調査では、下記のような結果でした。

 全 国:3,534万円
 首都圏:3,808万円
 近畿圏:3,746万円
 東海圏:3,606万円
 その他:3,356万円

東京を含む首都圏は、全国平均に比べて300万円以上も高額です。

プラン別 新築一戸建ての費用とは

Point どんな住宅にするかで費用は大きく変わる!

新築一戸建ては、建てる住宅により費用が変わります。今回は3つの事例をご紹介します。

3人家族が住む新築一戸建て

親子3人が住むのであれば、狭小住宅と呼ばれる20坪程度の家でも無理なく過ごすことができます。1階にLDKや浴室・トイレなどを配置し、2階に寝室や子供部屋を作ることで、土地の狭さを感じずに暮らすことができるでしょう。3階建てにして縦に伸ばすことで、1階部分を駐車場にしたり、2階をリビングにして生活空間を確保することも可能です。

狭小住宅は都市部に建てられることがほとんどです。坪単価や容積率にもよりますが、東京23区では1,500〜2,100万円ほどとなります。

延べ床面積が25坪になると、約50畳を確保できます。大きめのウォークインクローゼットなども作ることができ、物が多い家庭でも問題ありません。最近ではリモートワークが広がっていますが、夫婦2人がそれぞれ作業できるように小さめの書斎スペースを作ることもできるでしょう。

大手のハウスメーカーの坪単価を80万円とすると、諸費用もあわせて2,500万円前後が相場となります。ローコスト住宅であれば1,000万円台での購入が可能なこともあります。

郊外の新築一戸建て

都市部よりも郊外の方が広い土地を確保しやすく、大きめの家を建てられることが多いです。老後のことを考えて階段のない平屋を建てたり、複数台所有している車を納めるために駐車場を広めにとる事もよくあります。

延床面積が40坪ほどあれば、ゆとりのある住宅を建てることが可能です。先ほどの例と同じく坪単価を80万円とすると、予算は4,000万円前後になります。坪単価40万円~のローコスト住宅という選択もできるでしょう。住宅メーカーによって単価が異なるので、予算に合わせて検討してください。

二世帯住宅の新築一戸建て

二世帯住宅の場合、どのような間取りにするかで費用が変わります。玄関や水回りなどすべての部屋と設備が世帯で分かれている完全分離型の場合は費用が掛かる事が多いです。相場は3,000万円〜5,000万円ほどのようです。

玄関や浴室と洗面スペースだけなど、一部の部屋や設備を共にする部分共有型の場合であれば、2,500万円~4,500万円ほどです。共有する部分を増やすほど費用は抑えられますが、それぞれの家族の生活パターンを理解していないと想定外のトラブルが起こる場合があります。二世帯住宅のメリットデメリットと予算のバランスを考えましょう。

できるだけ費用を抑えたいのであれば、完全共有型がおすすめです。相場は2,200万~3,600万円程度と、通常の新築一戸建てと変わらない価格になります。すべてを共用するため生活費は抑えられますが、各世帯のプライバシーを確保することは難しくなります。



新築一戸建ての費用の詳細

Point 土地・建物代金以外にも費用がかかる!

新築一戸建てを建てるには、具体的にどんな費用がかかるのでしょうか。費用の大半は土地購入と建物および付帯工事ですが、それ以外の費用を解説します。

仲介手数料

土地を購入する場合は不動産会社への仲介手数料が必要です。算出方法は下記の通りです。

<仲介手数料>
 土地代(税抜)×3%+6万円+消費税

登記費用

不動産を購入したら登記が必要です。登記には国に納める「登録免許税」と専門家に手続きを依頼する場合に支払う「報酬費用」が必要です。金額については下記を参考にしてください。

<登録免許税額>
 所有権保存登記   :固定資産税評価額×0.4%
 土地の所有権移転登記:固定資産税評価額×2.0%
 建物の所有権移転登記:固定資産税評価額×2.0%
 抵当権設定登記   :ローン借入額×0.4%

<報酬費用>
 建物の表題登記:平均 約80,000円
 所有権移転登記:平均 約50,000円
 所有権保存登記:平均 約25,000円
 抵当権設定登記:平均 約40,000円

登記の手続きは専門的な知識が必要なため、司法書士や土地家屋調査士に依頼するのが一般的です。手数料が必要となりますが、金額は法律で定められていないので一定ではありません。お近くの司法書士事務所を探し、見積もりを依頼してみてください。

印紙代

不動産売買契約書には、印紙を貼る事が義務付けられています。印紙代とは、国税の「印紙税」のことで、印紙を貼付し消印することで納付となります。また、住宅ローンを借りる場合も印紙代がかかるので注意しましょう。印紙代の金額は下記の通りです。

<印紙税>
    500万円超~1,000万円以下:1万円
 1,000万円超~5,000万円以下:2万円
 5,000万円超~1億円以下  :6万円

住宅ローン手数料

住宅ローンを利用する場合、手数料が必要です。手数料は金融機関によって異なりますが、複数の銀行で「借り入れ金額の2.2%」に設定されています。

住宅ローン保証料

住宅ローンを利用する場合、保証料が必要です。保証人を保証会社に依頼する際にかかる費用で、一括支払いの場合1,000万円あたり20万円前後が相場のようです。

団体信用生命保険料

住宅ローン返済途中で死亡してしまった場合に残りの額をゼロにできる保険のことです。あらかじめ金利に含まれていることが多いです。

火災保険料

住宅を購入すれば火災保険に加入することは一般的であり、住宅ローンを組む場合は加入が必須条件となります。木造か鉄骨かなどの家の構造や補償内容によって金額が変わります。また、保険会社によっても異なります。

固定資産税清算金

固定資産税は、市区町村が土地や建物に対して課す税金で、毎年1月1日時点で物件を所有している人に支払い請求が来るようになっています。売買取引をして持ち主が変わるときは、売り手と買い手が不動産を所有していた期間に応じて固定資産税と都市計画税を負担することが慣例になっています。

新築一戸建ての維持費

Point 維持費のことも考えて新築一戸建てを購入すべき!

購入時だけでなく、住み続けるには維持費が必要です。

固定資産税

固定資産税は土地や建物に対する税金で、「固定資産税評価額×1.4%」という計算で算出されます。計算式の元となる固定資産税評価額は自治体が算定しており、価格は3年ごとに見直されます。

都市計画税

都市計画税は都市計画事業・土地区画事業に用いられる税金です。全員支払うものではなく、住宅の所在地が「市街化区域」にある方に課せられます。該当するかどうかは自治体や不動産会社などに確認してください。なお、金額は「固定資産税評価額×0.3%」で算出します。

 

各種保険料

加入時に選択した支払い方法によって、毎月、毎年、5年ごとなどで支払います。金額は、補償内容や住宅の大きさ、保険会社により様々です。

修繕費

住宅は年月が経つにつれて、修繕が必要になります。アットホーム社の新築一戸建て購入後30年以上住んでいる人に聞く「一戸建て修繕の実態」調査によると、新築一戸建ての購入から30年以上経った方へのアンケートの結果、これまでにかけた修繕費用の平均は532.1万円でした。

外壁や屋根のメンテナンス、壁紙や床の張り替え、トイレや浴室、洗面、キッチンといった水回りの設備交換は、程度は違えど必ず発生するものです。必要な経費として計画的に積み立てるのがいいでしょう。

まとめ

今回は、新築一戸建ての費用についてご紹介しました。住宅購入には予算を定める必要があり、そのためには費用を把握する必要があります。予算の中で理想の土地や間取りを検討するので、あらかじめ確認しておきましょう。

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