冷蔵庫の位置で注意すべきことは?失敗しないためのポイントを紹介!


キッチンを快適に使うためには、冷蔵庫をどこに置くかがとても大切です。置き場所を間違えると、日々の動線に大きな影響が出て、調理や片付けがしにくくなるだけでなく、電気代が必要以上にかさむこともあります。

 

この記事では、そんな冷蔵庫の置き場所で失敗しないためのポイントや、間取りに合わせた配置の例をわかりやすく解説していきます。ぜひ参考にして、自宅に最適な冷蔵庫の置き場所を見つけてください。

 

 

冷蔵庫の位置はなぜ失敗するのか

冷蔵庫の位置で失敗してしまうケースは意外と多いです。設置した時にはあまり気にならなくても、いざ生活してみると「扉が開けにくい」「動きづらい」などの不満が出てくることがあります。

 

ここからは、よくある5つの失敗例を見てみましょう。あらかじめ把握しておけば、同じ失敗をせずに済むはずです。

 

冷蔵庫の扉が十分に開かない

冷蔵庫のサイズや設置に必要なスペースを事前にしっかりと確認せずに、安易に置き場所を決めてしまうと、いざ使い始めた際に、扉が壁や周囲の食器棚などに干渉してしまい、完全に開ききらない、といった問題が発生することがあります。特に大型の冷蔵庫は、製品自体の奥行きがかなりあるため、扉を大きく、スムーズに開閉するためには、想像以上に十分なゆとりが必要となります。

 

もし、設置スペースの不足によって、冷蔵庫の扉が90度程度までしか開かないような状況になってしまうと、食材や飲み物などの出し入れが非常に困難になり、日々のストレスに繋がってしまう可能性があるでしょう。

 

さらに、冷蔵庫内の奥や隅の部分がデッドスペースとなりやすく、せっかくの収納力が十分に活かせない、という事態にも陥りかねません。このような問題を未然に防ぐためにも、冷蔵庫を購入する前に、実際にどの程度まで扉を開けたいのか、具体的な開閉角度をイメージしたり、どれくらいのスペースがあれば満足に使えるのか確認しておくことが重要です。

 

動線を無視した冷蔵庫の配置

キッチンの動線は、日々の家事効率を大きく左右する、非常に重要な要素であるといえるでしょう。その中でも、冷蔵庫の配置は、調理のスムーズさや快適さに直結するため、特に注意深く検討する必要があります。

 

たとえば、冷蔵庫がキッチンの最も奥まった場所に設置されていると、どうなるでしょうか。大量の食材を買い出しから戻ってきた際には、重い荷物を抱えながら、キッチンの奥まで長い距離を運ばなければならない、という事態に陥ってしまいます。また、調理中に必要な食材を取り出す際にも、その都度、冷蔵庫まで何度も往復しなければならず、無駄な移動や時間が発生してしまうでしょう。

 

冷蔵庫は、キッチンの中でも特に使用頻度が高い家電製品であるからこそ、シンクやコンロ、さらには調理台との位置関係を総合的に考えて置く場所を決めましょう。できるだけ移動距離を短縮できる、効率的な場所に配置することが、快適でストレスフリーなキッチンを実現するための重要なポイントです。

 

調理中に冷蔵庫を開けにくい

冷蔵庫の配置場所によっては、キッチンの使い勝手が大きく変わってしまうだけでなく、安全性にも影響が及ぶ可能性があります。たとえば、冷蔵庫がコンロの真後ろや、シンクのすぐ隣といった場所に設置されていると、お互いの動きが妨げられ、身動きが非常に取りづらくなる、という状況が発生することがあります。 

 

特に、コンロで火を使っている最中であれば、冷蔵庫を開ける際に熱い鍋やフライパンに接触してやけどを負ってしまったり、急な動きで衝突してしまったりするリスクが格段に高まり、大変危険です。

 

このような事態を避けるためには、キッチン内のスペースを有効活用することも大切ですが、調理中でも安全に行き来できる十分な通路幅が確保できるように、ある程度の余裕を持たせた配置を心がけることが非常に重要です。

 

リビングからの見た目が気になる

近年人気が高まっているオープンキッチンの場合、リビングやダイニングといった居住空間から、キッチン全体が自然と見渡せるようになっていることが少なくありません。そのため、キッチンの状態が、住まい全体の印象を大きく左右する可能性があります。

 

その状態で、もし冷蔵庫が部屋の中心方向にむき出しで配置されていると、どうしても生活感が前面に出てしまい、スタイリッシュな空間を演出することが難しくなってしまいます。特に、来客が多いご家庭では、冷蔵庫の扉に貼り付けられたさまざまなメモや、カラフルなマグネットなどが、インテリアの雰囲気を損ねてしまうのではないかと気になるかもしれません。

 

キッチンを、単なる調理の場としてだけでなく、デザイン性を重視したいと考える方にとっては、冷蔵庫の配置は重要な課題となります。

 

日が当たりやすい場所に置いている

冷蔵庫を設置する場所の環境は、冷蔵庫の性能や電気代に影響を与えるため、注意が必要です。特に、直射日光が当たる場所は避けるべきです。直射日光が当たっていると、冷蔵庫内の温度が上昇しやすくなり、冷蔵庫は設定温度を保つために余分な電力を消費します。その結果、冷却効率が下がり、電気代も増えてしまうことになります。

 

外気温と直射日光の影響で冷蔵庫本体が熱を持ちやすくなり、設定温度を下げても冷蔵庫内が冷えにくい、といった状況が発生するため、直射日光があたる場所に冷蔵庫を置くことは避けたいところです。

 

 

冷蔵庫の位置決めで確認すべき5つのポイント

冷蔵庫を快適に使うためには、扉の開き方やコンセントの位置などを含めたさまざまな要素を考えなければなりません。ここでは、設置時に見落としがちな5つのポイントを詳しく紹介します。

 

扉の開閉方向と使いやすさ

冷蔵庫の扉の開閉方向は、使い勝手を大きく左右する要素です。冷蔵庫を壁際に置く場合、扉の開く側が壁と逆になっていると、扉が壁にぶつかり、完全に開けられないことがあります。また、冷蔵庫を使用する人の利き手や、キッチンの動線を考慮することも重要です。

 

例えば、右利きの人が冷蔵庫の右側に立って使うことが多い場合、扉が右開きだと使いやすくなります。両開きタイプの冷蔵庫は、左右どちらにも開けることができるため、設置場所の自由度が高くなります。

 

コンセントの位置と数

冷蔵庫の設置場所には、必ずコンセントが必要です。設置場所を決める前に、コンセントの有無と位置を必ず確認しましょう。冷蔵庫専用のコンセントは、通常床から1.7〜1.8m程度の高さに設置されていることが多いですが、低い位置にある場合は、冷蔵庫でコンセントを隠してしまわないように注意が必要です。

 

また、コンセントが足りない場合は、延長コードを使用するよりも、事前に増設工事を検討することが望ましいです。なぜならキッチンで使用する家電にかかるワット数は高いものが多く、延長コードなどでコンセントを増やすと1ヶ所のコンセントの容量である1500ワットを超えて、ブレーカーが落ちてしまう可能性があるからです。

 

冷蔵庫・コンロ・シンクの距離と動線

使い勝手のよいキッチンにするためには、冷蔵庫・コンロ・シンクの3点を結ぶ「キッチントライアングル」を意識した配置が重要です。それぞれの距離が適切でないと、調理時の移動距離が増え、作業効率が低下します。それぞれの適切な距離はキッチンの種類によって変わってきますが一般的には3辺の合計を360センチメートル~660センチメートルにするといいと言われています。

 

このキッチントライアングルを意識した配置をすることで、調理作業をスムーズに行うことができます。

 

冷蔵庫の搬入経路の確認

冷蔵庫は非常に大きな家電製品であるため、設置場所だけでなく、搬入経路の確認も非常に重要です。特に、階段がある住宅では、冷蔵庫のサイズによっては搬入が困難になる場合があります。

 

玄関ドアの幅や高さ、廊下の曲がり角などを事前に確認し、冷蔵庫をスムーズに搬入できる経路を確保する必要があります。また、将来的に冷蔵庫を買い替えることも考慮し、搬入経路には余裕を持たせておくことが大切です。

 

冷蔵庫のサイズとスペースの確保

冷蔵庫のサイズは、設置スペースに合ったものを選ぶ必要があります。冷蔵庫本体のサイズだけでなく、扉を全開にした際の奥行きや、放熱に必要なスペースも考慮しましょう。冷蔵庫と壁の間には、メーカー推奨のスペースを確保することで、効率的な冷却を促すことができ、電気代の節約につながります。

 

また、冷蔵庫のサイズが大きすぎると、キッチンの通路が狭くなってしまい、動きにくくなる可能性もあるため、全体のバランスを考えたサイズ選びが重要です。

 

冷蔵庫の位置で失敗しないための配置例

冷蔵庫のベストな置き場所は、キッチンの形状や家族構成、使い方によって異なります。ここでは代表的な間取り別に、冷蔵庫をどこに置けば使いやすいかを紹介します。

 

壁付けキッチンにおける冷蔵庫の配置例

壁付けキッチンは、作業スペースが一列に並ぶオーソドックスなスタイルです。冷蔵庫はシンクやコンロの端に設置することが多く、隣に食器棚やキッチン収納を配置するパターンが一般的でしょう。

 

リビングから見える位置に冷蔵庫があると生活感が出やすいので、気になる場合はカウンターやパネルで目隠しをすることもできます。冷蔵庫の色やデザインをキッチン全体に合わせると、インテリア的な統一感が生まれます。

 

対面キッチンにおける冷蔵庫の配置例

対面キッチンは、調理しながらリビングの様子を見られるため人気が高いレイアウトです。その一方で、リビングから丸見えになりやすいため、冷蔵庫を背面の壁際に置き、必要があればパントリー内に隠すのがおすすめです。

 

そうすることで、ごちゃつきやすい生活感をオフにしつつ、調理動線もスムーズに確保できます。キッチン裏に収納棚を並べて冷蔵庫と一体化させるレイアウトも、見た目をすっきりまとめるのに役立つでしょう。

 

L型キッチンにおける冷蔵庫の配置例

L型キッチンでは、冷蔵庫をL字のどちらかの端に配置することが一般的です。冷蔵庫とシンク、コンロの距離が近づくように配置することで、調理時の動線を短くできます。冷蔵庫が邪魔にならないよう、通路幅を十分に確保することも重要です。

 

また、冷蔵庫の色やデザインは、キッチンの雰囲気に合わせて選ぶことで、統一感のあるおしゃれな空間をつくることができます。配置を工夫して、さらに使いやすいキッチンを実現しましょう。

 

冷蔵庫を置く場所がない場合の解決策

狭いキッチンでは、冷蔵庫を置くスペースを確保するのが難しい場合があります。このような場合は、小型の冷蔵庫を選び、キッチンカウンターの下や、壁面に組み込むなどの工夫が必要です。また、冷蔵庫の代わりに、小型の冷凍庫や冷蔵庫一体型の冷凍冷蔵庫を検討するのも良いでしょう。

 

さらに、壁面収納を設置して、冷蔵庫以外の家電製品をまとめて収納することで、空間を有効活用することもできます。工夫次第で、狭いキッチンでも快適に冷蔵庫を利用することが可能です。

 

まとめ|失敗しないための冷蔵庫の位置をイメージしておこう

冷蔵庫の位置はキッチンの使いやすさを大きく左右し、家事効率や電気代にも影響します。扉の開き方や動線、コンセント位置、直射日光の当たり具合など、考慮すべきポイントはいくつもありますが、最初にしっかり計画しておけば、後から「使いにくい」「電気代が高い」といった後悔を減らすことが可能です。

 

キッチンの間取りや家族の調理スタイルは人それぞれ違うので、今回紹介した失敗例や確認ポイントをもとに、あなたの暮らしに最適な冷蔵庫の置き場所をイメージしてみてください。満足のいく配置ができれば、毎日の食事作りや片付けがスムーズになり、家事の負担がぐっと軽くなるはずです。

 

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