戸建てに設置できる宅配ボックスとは?使い方や選び方を徹底解説


共働き世帯の増加や在宅率の低下により、宅配便の不在再配達が社会問題となっています。戸建て住宅でも設置できる宅配ボックスは、不在時の荷物受け取りを可能にする便利な設備です。

 

この記事では、戸建て住宅に設置できる宅配ボックスの基本的な使い方から、簡易型や据え置き型といった種類の特徴、施錠方法まで詳しく解説します。これにより、ライフスタイルに合った最適な宅配ボックスを選ぶことができるでしょう。

 

 

戸建てに設置できる宅配ボックスとは

戸建て住宅の宅配ボックスは、施錠方法や大きさ、取り付け方法などで種類が分かれており、それぞれに特徴があります。宅配ボックスを購入するときは、玄関先のスペースや利用頻度を考慮することが大切です。

 

ここでは、簡易型から据え置き型まで戸建て住宅に設置できる宅配ボックスの種類や特徴を紹介します。

 

戸建てで設置できる宅配ボックスの種類

戸建てで設置できる宅配ボックスの種類は、簡易型、設置型、据え置き型の3つがあります。簡易型は工事不要で玄関前などに置くだけで使える手軽さが特徴ですが、防犯面が少し心配です。

 

一方、設置型は門柱やフェンスにしっかりと固定するため、防犯面でも安心できます。

 

また、据え置き型は地面に直接アンカーで固定し、大容量の荷物にも対応できるのが魅力となっています。家の構造や使用頻度、予算などを考慮して、最適なタイプを選ぶと良いでしょう。

 

宅配ボックスの施錠方法

宅配ボックスの施錠方法には、ダイヤル錠やプッシュボタン錠などの機械式と、ICカードやテンキーを使用する電気式があります。機械式は操作が簡単で故障が少ないため、メンテナンスの手間が少ないのが特徴です。

 

一方の電気式は、暗証番号の変更が容易で開閉履歴も確認できるため、セキュリティ面で優れています。最近では南京錠タイプも登場し、シンプルな操作性と信頼性の高さから支持を集めています。予算や使い勝手を考慮して、適切な施錠方法を選ぶと良いでしょう。

 

戸建てで設置しやすい宅配ボックスの種類とは

戸建て住宅での宅配ボックス設置では、工事不要の簡易設置タイプが最も多く選ばれています。軽量なプラスチック製や樹脂製が中心で、玄関前に置いてワイヤー錠で扉に固定するだけで設置が完了するため、すぐに使い始めたい方に適しています。一方、固定式タイプは工事が必要となるものの、より高い防犯性と耐久性を備えているのが特徴です。

 

設置の際は、宅配業者の利用しやすさも重要な検討ポイントです。特に手作りの宅配ボックスは、盗難や破損のリスクから配達を断られる可能性があるため、市販の製品を選ぶことをおすすめします。また、設置場所は雨風を避けられる場所を選び、宅配業者が使いやすい高さに設置することで、より便利に活用できるでしょう。

 

 

宅配ボックスの基本的な使い方

宅配ボックスの使い方は単純ですが、初めて利用する方にとっては、印鑑の設置や開錠番号の確認、ボックスの開け方など、いくつかの手順を把握する必要があります。正しい使い方を知らないと、荷物を受け取れないなどのトラブルにつながる可能性もあります。

 

ここでは、宅配ボックスの基本的な使い方を順を追って見ていきましょう。

 

宅配ボックスに印鑑を入れる

宅配ボックスに印鑑を入れておくメリットを考えましょう。基本的に宅配便の受け取りには印鑑が必要なため、宅配ボックスの中に印鑑を用意しておくと便利です。印鑑があれば、宅配業者が代わりに捺印して荷物を置いていってくれます。

 

宅配ボックスには大きく分けて、電気式と機械式の2種類があります。電気式には、ボタンを押すと自動で伝票に捺印できる便利な機能が付いているものもあります。このタイプなら、印鑑を用意する必要はありません。

 

一方、機械式は基本的に捺印機能が付いていません。そのため、配達伝票への捺印用に印鑑を用意しておく必要があります。どちらのタイプを使っているかをよく確認して、必要に応じて印鑑を準備しておくと安心です。

 

開錠番号が記載された不在票を確認する

宅配業者は荷物を宅配ボックスに入れた後、ポストに不在票や伝票を投函します。その不在票には宅配ボックスを開けるための開錠番号が記載されているため、番号を確認して受け取ることができます。

 

ただし、開錠番号が記載されていない場合は、不在票に書かれている宅配会社の電話番号に連絡して確認が必要なため、すぐに荷物を受け取りたい場合は早めに電話をするのがおすすめです。受け取り方がわからないときも、宅配会社に気軽に問い合わせましょう。

 

宅配ボックスを開錠する

機械式の場合は、不在票に記載された番号をボックスのダイヤルやボタンに入力すると開けることができます。

 

一方、集合住宅でよく見かける電気式タイプは、固定の暗証番号入力や、入居時に渡されるカードキー、非接触型の専用キーなど、複数の開錠方法があります。どの開け方が利用できるかは設置されている宅配ボックスの種類によって違うため、入居時に家主や管理会社に確認するのがよいでしょう。

 

宅配ボックスを設置する場合のメリット

宅配ボックスの設置は手間がかかり、設置費用もかかるため、本当に必要かどうか迷う方も多いのではないでしょうか。しかし、設置することで日常生活の利便性は大きく向上し、さまざまなメリットを得ることができます。

 

ここでは、宅配ボックスを設置することで得られる具体的なメリットを紹介します。

 

不在の時も荷物の受け取りができる

宅配ボックスがあれば、不在時でも確実に荷物を受け取ることができます。普段なら再配達の依頼をして時間を指定したり、何度も不在票を受け取ったりするストレスがありますが、宅配ボックスならそんな心配は不要です。

 

例えば、仕事で帰りが遅くなる日や、急な外出で家を空けなければならないときも、宅配ボックスに入れてもらえば帰宅後すぐに受け取れます。配達スタッフが何度も足を運ぶ必要もないため、双方にとって便利な仕組みといえるでしょう。

 

配達を待つ必要がなくなる

宅配ボックスの大きなメリットは、荷物の配達時間を気にせず外出できる点です。例えば、友人とのランチの約束がある日に荷物が届く予定でも、宅配ボックスがあれば気兼ねなく出かけられます。

 

また、午前中の配達指定の荷物のために早起きする必要もありませんし、夕方の配達を待つために急いで帰宅する必要もありません。このように、宅配ボックスは私たちの生活をより自由で快適なものにしてくれるため、時間の有効活用ができるようになります。

 

荷物の受け取り時に配達員との接触を避けられる

宅配ボックスの大きなメリットは、配達スタッフと直接対面せずに荷物を受け取れることです。部屋着やノーメイクでくつろいでいるときに突然インターホンが鳴っても、身支度を整える必要はありません。

 

また、一人暮らしの女性なら、見知らぬ配達員との対面に不安を感じることもありますが、宅配ボックスなら安心して受け取れます。さらに、感染症予防の観点からも非接触での受け取りが重宝され、近年では宅配ボックスの需要が高まっています。

 

宅配ボックスを設置する場合の注意点

宅配ボックスは便利な設備ですが、設置や利用に関して知っておくべき注意点があります。設置場所の選び方を間違えたり、受け取れない荷物の種類を把握していなかったりすると、思わぬトラブルに直面する可能性があるでしょう。

 

ここでは、宅配ボックスを設置する際の注意点や、荷物の受け取りに関する制限事項を詳しく解説します。

 

宅配ボックスでは受け取りが難しい荷物がある

宅配ボックスにはいくつかの受け取り制限があり、受け取れない荷物について理解しておくことが大切です。着払いの荷物は配達時に料金の支払いが必要なため、宅配ボックスでは受け取れません。

 

また、生鮮食品や温度管理が必要な商品は品質維持の観点から受け取ることはできないでしょう。さらに、宅配ボックスのサイズを超える大型の荷物や、レシート出力や受領印が必要な配達物に関しては、宅配業者は通常投函を見送る判断をします。

 

荷物の受け取りでトラブルが起こる可能性がある

宅配ボックスの使用には思わぬトラブルが潜んでいます。特にダイヤル式の場合、宅配業者が開錠番号の記載を忘れてしまうことがあるため、荷物を取り出せない状況に陥ることもあるでしょう。

 

また、配達員が誤った番号を記入してしまうケースもあり、そのような場合は宅配業者に連絡して正しい番号を確認する必要があります。このようなトラブルを避けるためにも、すべて宅配ボックスで受け取るのではなく、できる限り配達時に在宅できる時間帯を指定することをおすすめします。

 

宅配ボックスを設置する場所に注意する必要がある

宅配ボックスの設置場所は慎重に選ぶ必要があります。軒下や庇(ひさし)のある場所に設置することで、雨風から荷物を守り、宅配ボックス自体の劣化も防ぐことができます。また、玄関アプローチや通路の邪魔にならず、配達員や受け取る側の両方が扱いやすい位置に設置することが大切です。

 

加えて、宅配ボックスは住まいの顔となる玄関周りに置かれるため、住宅のデザインや外観との調和にも気を配ると良いでしょう。

 

宅配ボックスに関するトラブルの例

宅配ボックスの利用中に起こりうるトラブルを知らないと、荷物の紛失や盗難などの被害に遭う可能性があります。特に暗証番号の管理や防犯面での対策が不十分だと、深刻な問題につながることもあるでしょう。

 

ここでは、宅配ボックスを使用する際に実際に発生している具体的なトラブルの例を紹介します。

 

宅配ボックスの暗証番号を知られて荷物を盗まれる

どの種類の宅配ボックスであっても、暗証番号が漏洩するリスクは避けられません。特に不在票や伝票に記載された暗証番号が郵便受けから盗まれた場合、第三者が簡単に開錠でき、荷物を持ち去られる可能性があります。

 

このような被害を防ぐには、不在票はできるだけ早く回収し、再配達を依頼するか、宅配ボックスから荷物を速やかに取り出すことが大切です。また、暗証番号が記載された伝票類は細かく裁断してから捨てることで、被害を未然に防ぐことができます。

 

宅配ボックスの暗証番号の書き忘れにより開錠できない

宅配ボックスを開けようとしたものの、宅配業者が暗証番号を不在票に記入し忘れたために荷物が取り出せないトラブルが時折発生します。そのような場合、まずは不在票に記載された宅配業者の連絡先に問い合わせて暗証番号を確認するのが一般的な対処法です。

 

鍵や宅配ボックスを無理矢理開けて盗まれる

宅配ボックスの盗難は、防犯面でもっとも深刻な問題の一つです。たとえ暗証番号が漏洩していなくても、鍵の強度が十分でない場合、工具などで無理矢理こじ開けられて中身を盗まれる危険性が存在します。

 

このようなリスクを軽減するには、強靭なスチール製のボックスを選び、頑丈な鍵やロック機構を備えた製品を選ぶことが有効となります。セキュリティ性能の高い宅配ボックスは価格も上がりますが、大切な荷物を守るための重要な投資といえるでしょう。

 

宅配ボックスを固定しているワイヤーが切断されて盗まれる

簡易型の宅配ボックスは、ワイヤーによる固定が一般的ですが、このワイヤーがカッターで切断されて本体ごと持ち去られるケースが報告されています。特に細いワイヤーは工具で簡単に切断できてしまうため、防犯面で大きな弱点となります。

 

安全性を高めるには、高強度のスチールワイヤーを採用した製品を選ぶことが重要です。また、防犯カメラが設置された場所に宅配ボックスを配置したり、厳重な固定方法を採用したりすることで、盗難のリスクを大幅に軽減することができます。

 

宅配ボックスの利用状況から空き巣に狙われる

宅配ボックスの頻繁な利用は、日中の在宅状況を第三者に知られる手がかりとなり、空き巣のターゲットにされる危険性があります。特に受け取り時間が決まっているような場合、留守にする時間帯が推測されやすく、犯罪のリスクが高まります。

 

このリスクを軽減するには、受け取り時間をあえて不規則にしたり、防犯カメラを設置したりすることが効果的です。さらに、宅配ボックス本体を建物にしっかりと固定し、周辺に人感センサーライトを設置することで、不審者を寄せ付けない環境を作り出すことができます。

 

戸建てに適した宅配ボックスの選び方

宅配ボックスは種類やサイズ、セキュリティー機能などが豊富にあり、自分に合ったものを選ぶのに悩む方も多いのではないでしょうか。受け取る荷物の大きさや使い方によっては、選び方を間違えると使いづらさやトラブルの原因となることもあります。

 

ここでは、戸建て住宅に適した宅配ボックスの選び方を、受け取る荷物の大きさや受け取り方法、セキュリティー機能の観点から詳しく解説します。

 

受け取る荷物の大きさに合わせて選ぶ

宅配ボックスのサイズ選びは、日頃の受け取り頻度や荷物の大きさによって慎重に検討する必要があります。小型の宅配ボックスは場所を取らず管理も容易ですが、大きな荷物が入らないため再配達を依頼しなければならない場合も出てきます。

 

一方で、大型の宅配ボックスなら複数の荷物や大きめの荷物も一度に受け取れるものの、設置スペースの確保や価格面での負担が大きくなるでしょう。このため、過去1年程度の配達物のサイズを振り返り、最も頻度の高い荷物サイズに合わせて選ぶことが賢明です。

 

荷物の受け取り方に合わせて選ぶ

宅配ボックスの選び方では、1日に複数の配達業者から荷物が届く可能性も考慮しておきましょう。従来型の開き戸タイプでは、最初の配達業者が施錠してしまうと、その後の配達物を入れることができなくなります。

 

このような不便を解消するため、郵便受けのように上部に投入口があるドロップイン式の宅配ボックスが人気を集めています。このタイプなら、施錠後でも追加の荷物を受け取ることができ、複数の配達業者による配達にも柔軟に対応できるでしょう。

 

セキュリティーのタイプから選ぶ

宅配ボックスを選ぶ際は、セキュリティー機能の種類と信頼性を慎重に検討することが重要です。一般的な暗証番号式は操作が簡単というメリットがありますが、番号が第三者に知られると荷物が盗まれるリスクが高まります。

 

また、配達時に設定する暗証番号式では、番号の伝達ミスで荷物が取り出せないトラブルも発生する可能性があります。このような問題を避けるため、物理的な鍵による施錠システムを採用した製品を選ぶことで、より確実な防犯対策が可能です。

 

まとめ|宅配ボックスの使い方や選び方を知っておこう

この記事では、戸建て住宅に設置できる宅配ボックスの種類や使い方、選び方について解説しました。宅配ボックスには簡易型、設置型、据え置き型があり、施錠方法も機械式や電気式などさまざまなタイプがあります。

 

宅配ボックスを設置することで、不在時の荷物受け取りが可能になり、配達を待つ必要もなくなります。また、配達員との接触を避けられるメリットもあります。ただし、設置場所や盗難のリスク、荷物の大きさによる制限など、いくつかの注意点もあるため、事前に確認が必要です。

 

宅配ボックスを選ぶ際は、受け取る荷物の大きさ、荷物の受け取り方、セキュリティーのタイプなどを考慮します。これらのポイントを押さえることで、あなたのライフスタイルに合った最適な宅配ボックスを選ぶことができるでしょう。

 

 

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