県外に引っ越す際の住民票の移し方は?手続き方法や注意点を徹底解説

就職や転勤、結婚など、県外への引っ越しは人生の大きな転機となります。その際に必ず必要となるのが住民票の異動手続きです。しかし、転出届や転入届など、さまざまな書類の提出が必要なため、手続きの順序や必要書類に迷う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、県外に引っ越す際の住民票の異動手続きについて、必要書類や手順、注意点を詳しく解説します。
住民票について
県外への引っ越しの際、必要になるのが住民票の異動手続きです。しかし、転出届や転入届など初めて目にする用語が多く、どの順番で手続きを進めれば良いのか迷うことがあります。さらに、近年のデジタル化に伴い、オンラインでの手続きが可能なのか疑問に思う方も多いでしょう。ここでは、転出届・転入届・転居届の違いから、住民票を移す手順まで詳しく解説します。
転出届・転入届・転居届の違い
転出届・転入届・転居届は、県外の引越しの際に必ず行う住民票に関する手続きです。市区町村をまたぐ引越しの場合、まず旧住所の役所で転出届を提出し、新住所の役所で転入届を提出する必要があります。
一方、同じ市区町村内での引越しの場合は、同じ役所で転居届を提出します。ただし、同一市内の別区への引越しの際は、自治体によって転出届が不要な場合もあるため、事前に確認することが大切です。
住民票を移す手順
住民票を移す手順は、まず引越し前の14日前から当日までの間に、旧住所の役所で転出届を提出します。多くの自治体では郵送での手続きにも対応しており、マイナンバーカードを持っているとさらに簡単に済ませられます。
次に、引越し後14日以内に新しい住所の役所へ転入届を提出することが必要です。この際、今後の手続きで必要になる住民票を1通取得しておくと便利です。住民票は、各種契約の住所変更時に本人確認書類として求められることが多いため、あらかじめ取得しておくことで後の手続きがスムーズになります。転入届の提出が完了したら、マイナンバーカードや運転免許証の住所変更も行います。
住民票の手続きはオンライン上では完結できない
住民票の手続きは、すべてをオンラインで完結させることはできません。ただし、転出証明書を郵送で取得する方法や、マイナンバーカードを使って転出証明書なしで手続きする方法など、窓口に行かずに済む選択肢もあります。
郵便物の転送については「e転居」というサービスを使ってオンラインで申請することができます。このサービスは郵便局が提供しており、引越し前から事前に手続きを済ませることも可能です。
県外への住民票の移し方
県外への引っ越しでは、現在の住所地と引っ越し先の2つの自治体で手続きを行う必要があります。引っ越し前の転出届から、引っ越し後の転入届まで、手続きの順序や必要書類を間違えると再度来庁を求められることもあるでしょう。
ここでは、県外への住民票の移し方について、転出届と転入届それぞれの手順と必要書類を詳しく説明します。
転出届の提出手順と必要書類
転出届は、引越し前の住所がある役所で手続きを行います。手続きの時期は引越しの2週間前から当日までで、この手続きが済んでいないと新しい住所での転入届を提出することができません。
転出届には本人確認書類が必要で、マイナンバーカードや運転免許証、健康保険証のいずれかを持参します。自治体によっては印鑑も必要です。手続きは本人か世帯主が行うのが原則ですが、代理人による提出も可能です。その場合は委任状と代理人の本人確認書類も必要となります。
手続きが完了すると転出証明書が発行され、これを新しい住所の役所に提出することになります。なお、マイナンバーカードを使って転出手続きをした場合は、カードを提示するだけで転入手続きができるため転出証明書は発行されません。
転入届の提出手順と必要書類
転入届は新しい住所がある役所で手続きをする必要があります。マイナポータルなどのオンラインでの提出には対応していないため、引越し後14日以内に窓口で手続きを済ませることが重要です。
手続きの際は、本人確認書類としてマイナンバーカードや運転免許証、健康保険証のいずれかが必要で、自治体によっては印鑑も求められます。本人や世帯主に代わって代理人が手続きを行う場合は、委任状と代理人の本人確認書類も必要となります。
手続きが完了すると住民票の異動が反映され、新しい住所での住民票が発行可能です。
同一市区町村内での住民票の移し方
同一市区町村内での住民票の異動手続きは、引越し先の市区町村役所で行います。この手続きは郵送やオンラインでは受け付けていないため、直接役所の窓口に出向く必要があります。手続きは引越しをした日から14日以内に済ませなければいけません。
窓口では「転居届」に新住所などの必要事項を記入して提出します。その際、マイナンバーカードや運転免許証などの本人確認書類と印鑑を持参してください。なお、印鑑は市区町村によって不要な場合もあります。本人や世帯主に代わって代理人が手続きをする際は、委任状と代理人の本人確認書類も必要になります。
手続きが完了すると、新住所の住民票を発行できるようになり、窓口での発行のほか、対応している市区町村ではコンビニ交付サービスも利用可能です。自治体のルールに沿って適切に手続きを進めることで、スムーズに住所変更ができます。
特殊なケースの住民票の移し方
住民票の異動手続きは、海外への転出入や本人が手続きできない場合など、特殊なケースではさらに複雑になります。通常の県外転出とは異なる手順や追加の書類が必要となるため、手続きに時間がかかったり、提出書類が不足したりするトラブルも起きやすいものです。
ここでは、特殊なケースにおける住民票の移し方について、必要書類や手続きの流れを具体的に解説します。
海外への転出入での住民票手続き
海外での長期滞在(おおむね1年以上)が決まった場合は、出国予定日の2週間前から出国日までの間に、現住所の市区町村役所で転出届を提出します。提出時には本人確認書類とマイナンバーカードを持参し、転出先は国名のみを記載します。なお、1年未満の旅行や出張、留学の場合は手続き不要です。
一方、海外からの帰国時に1年以上の国内滞在を予定している場合は、新住所に住み始めてから14日以内に転入届を提出しなければなりません。手続きには入国日のわかるパスポートや搭乗券、本人確認書類、戸籍謄本、戸籍の附票の写しなどが必要となります。必要書類は市区町村によって異なるため、事前の確認が大切です。
本人以外による住民票の手続き
住民票異動の手続きは、本人や世帯主に代わって代理人が行うことも可能です。仕事が忙しい方や体調不良で役所に行けない方は、代理人による手続きを検討するとよいでしょう。
代理人が手続きをする場合は、本人が自署・押印した委任状と、代理人の本人確認書類、代理人の印鑑が必要になります。委任状は市区町村のホームページからダウンロードできるため、事前に準備しておくことをおすすめします。
住民票を移す際の注意点
住民票の異動手続きには、法律で定められた提出期限があり、これを過ぎると行政サービスを受けられなくなる可能性があります。また、住民票の異動に伴って必要となる手続きは多岐にわたり、マイナンバーカードや健康保険証、年金手帳など、変更漏れがあると日常生活に支障をきたすこともあるでしょう。
ここでは、住民票を移す際の注意点と、合わせて行うべき手続きについて詳しく説明します。
提出期限と手続きの例外
引っ越し後の住民票異動は14日以内に行う必要があり、期限を超過すると5万円以下の過料が科される可能性があります。ただし、1年以内に元の居住地に戻る予定の場合や、生活拠点が変わらない学生、短期の単身赴任者は、必ずしも住民票を移す必要はないでしょう。
しかし、住民票を移さないままでいると、新住所での選挙の投票ができず、運転免許証の更新手続きも住民票所在地でしか行えません。さらに、通勤手当や住宅手当の申請が認められない場合もあるため、引っ越しの際は住民票の異動手続きを行いましょう。
住民票と合わせて必要な手続き一覧
県外引っ越しの際は、住民票の異動と同時に多くの手続きが必要です。これらの手続きは、新生活を円滑に始めるために重要なため、漏れがないよう注意が必要です。引っ越し先の自治体によって必要な書類や手続きの順序が異なることもあるため、事前に確認することをおすすめします。
手続きの種類は、基本的な身分証明に関するものから、保険や福祉に関するもの、さらには日常生活に関わるものまで多岐にわたります。
マイナンバーカード
マイナンバーカードの住所変更は、県外引っ越しの際に必要な重要な手続きの一つです。マイナンバーカードには、顔写真付きの「マイナンバーカード」と顔写真なしの「マイナンバー通知カード」の2種類がありますが、住所変更が必要なのは顔写真付きのマイナンバーカードのみとなります。
引っ越し後14日以内に手続きを行う必要があり、その際はマイナンバーカードと暗証番号を持参します。なお、代理人が手続きを行う場合は、代理人の本人確認書類と委任状が追加で必要です。
印鑑登録
県外引っ越しの際は、印鑑登録の変更手続きも重要です。まず、引っ越し前の市区町村で印鑑登録の抹消手続きを行う必要があり、これは住民票の転出届と同時に行うのが効率的です。新しい住所地では、改めて印鑑登録の手続きを行います。その際は、本人確認書類と登録する印鑑を持参することが必要となります。
代理人による手続きも可能ですが、その場合は代理人の本人確認書類と委任状が追加で必要です。印鑑登録の住所変更に期限はありませんが、不動産取引や自動車登録など、実印を使用する機会が多いため、できるだけ早く手続きを済ませることをおすすめします。
国民健康保険
国民健康保険は、引っ越し後14日以内に住所変更の手続きを行う必要があります。県外への引っ越しの場合、まず引っ越し前の市区町村で資格喪失手続きを行い、その後、新しい住所地で加入手続きを行います。必要なものは、国民健康保険証、本人確認書類、印鑑です。
手続きを怠ると、健康保険料の未払いが発生したり、医療機関の受診時に保険適用外となり、全額自己負担を求められたりする可能性があります。そのため、住民票の異動手続きと併せて必ず行うようにしましょう。
国民年金
県外引っ越しの際の国民年金の手続きは、加入区分によって対応が異なります。国民年金第1号被保険者の場合、引っ越し後14日以内に新しい住所地で手続きを行う必要がありますが、マイナンバーと紐づけされている人は手続き不要です。一方、第3号被保険者は配偶者の勤務先で手続きが行われるため、個別の対応は不要となります。
手続きの際は、国民年金手帳と印鑑を持参します。引っ越し前の手続きは必要ありませんが、新住所での手続きが遅れると未納期間が発生し、将来の年金受給額に影響を与える可能性があるため、住民票の異動と同時に行いましょう。
後期高齢者医療保険
県外引っ越しの際、後期高齢者医療保険の被保険者は住所変更の手続きが必要です。他の市区町村への引っ越しの場合、まず引っ越し前の市区町村で資格喪失届を提出し「後期高齢者医療負担区分等証明書」を受け取りましょう。その後、新しい住所地でこの証明書を提出することで、新たな保険者証が発行されます。
この手続きは、医療サービスを継続して受けるために重要で、保険料の未払いや医療費の全額自己負担を防ぐことができます。
介護保険
介護保険の被保険者証をもつ方や要介護認定・支援認定を受けている方は、県外引っ越しの際に住所変更の手続きが必要となります。他の市区町村への引っ越しの場合、まず引っ越し前の市区町村で被保険者証を返却し、要介護・支援認定を受けている方は介護保険受給資格証明書も受け取ります。
要介護・支援認定を受けている方は、新しい住所地で14日以内に認定申請の手続きが必要です。一方、認定を受けていない方は、新しい住所地での住民票異動の手続きのみで完了となります。
児童手当
児童手当を受給している方が県外へ引っ越す場合、引っ越し前の市区町村で「児童手当受給事由消滅届」を提出し、前年度の「所得課税証明書」を取得する必要があります。新しい住所地では、引っ越し後15日以内に手続きを行いましょう。その際は、所得課税証明書、児童手当認定請求書、印鑑のほか、請求者名義の普通預金通帳と健康保険証を持参します。
手当の受給を継続するためには、期限内の手続きが不可欠です。なお、同じ市区町村内での引っ越しの場合は、住所変更届の提出のみで完了します。
転校届
子どもが公立の小中学校に通学している場合、県外引っ越しに伴う転校手続きが必要となります。まず、引っ越しが決まったら現在の学校に連絡し「在学証明書」と「教科書用図書給与証明書」などを発行してもらいましょう。
新しい住所地での転入届の際に在学証明書を提出して就学通知書を受け取ります。その後、就学通知書、在学証明書、教科書給与証明書を転校先の学校へ提出することで手続きが完了となります。
原付バイクの住所変更
原付バイクを所有している方が県外へ引っ越す場合は、バイクの登録住所も変更が必要です。まず引っ越し前の市区町村で現在のナンバープレートを返却し「廃車証明書」を発行してもらいます。その後、新しい住所地で廃車証明書を提出することで、新しいナンバープレートが交付されることとなります。
一方、同じ市区町村内での引っ越しの場合は、住民票の転居届の提出だけで原付バイクの住所変更も自動的に処理されるため、追加の手続きは必要ありません。
ペットの登録事項変更
犬や国の指定動物を飼育している方は、県外引っ越しの際にペットの登録住所変更が必要となります。手続きは役所や保健所で行い、登録事項変更届の提出に加えて、狂犬病予防接種の「注射済票」と旧住所での「鑑札」の提出も必要です。これは同じ市区町村内での引っ越しでも必要な手続きとなります。
まとめ|住民票の移し方は引っ越し先によって異なるためケースごとに確認しよう
この記事では、住民票の移し方について、県外への引っ越しを中心に解説しました。住民票の異動手続きは、転出届と転入届を行う必要があり、オンラインだけでは完結しないため、窓口での手続きが必須です。
同一市区町村内での引っ越しは転居届のみで済みますが、県外への引っ越しでは、現住所地と引っ越し先の両方の自治体で手続きが必要です。また、海外への転出入や本人以外による手続きなど、特殊なケースではさらに異なる手順が求められます。
住民票の異動に合わせて、マイナンバーカードや健康保険証、年金手帳など、多くの関連手続きも必要となります。引っ越し先によって手続き方法や必要書類が異なるため、事前に自治体に確認し、漏れのないよう準備することが大切です。
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