マイホーム購入の全体の流れとは?注意点や必要な費用を徹底解説!
マイホームの購入にあたってどのような手続きをする必要があるのか、どのような費用がかかるのかを理解することは重要です。
この記事では、マイホーム購入の全体の流れをひとつづつ徹底解説し、その過程で注意すべきポイントや必要な費用について紹介します。
目次
マイホーム購入の全体の流れ
マイホーム購入は、夢を形にする大切なステップです。しかし、どのように進めば良いのか、何から始めれば良いのか、多くの方が疑問に思うことでしょう。
ここでは、マイホーム購入の初期段階から契約、そして引き渡しまでの基本的な流れを解説します。
情報収集をする
初めに、希望エリアにおける不動産の概況を把握することが重要です。これには、エリア内の利用可能な物件の種類や、それらの平均販売価格を理解することが含まれます。不動産検索プラットフォームを利用して、エリアと大まかな間取り条件を指定して検索し、目的のエリアにおける物件の情報収集をしましょう。
物件を調査する過程で、どのような物件が個人のニーズや予算に最も適しているのか、明確に理解することができます。また、物件の詳細な調査を進めることで、希望条件が固まり、更に具体的な物件の選定が可能になります。検索条件を徐々に狭めることで、特に興味を持った物件を詳細にチェックし、そのエリアの不動産市場をより深く理解することができるでしょう。
物件の見学をする
「もっと詳しく知りたい」や「実物を見てみたい」と感じた物件があったら、その物件についての問い合わせを急いで行うことが大切です。
新築マンションの場合は、まずモデルルームを訪れることで、実際の住空間の雰囲気や仕上がりを体感しましょう。中古物件や一戸建ての場合には、現地やWebサイト内に記載されている連絡先に問い合わせ、物件の見学スケジュールを決めましょう。
複数の物件を実際に見学することで、どのような点に重きを置きたいのか、また、自分自身で物件の価値をどう評価するのか、明確にすることができます。もし理想の物件に出会えない場合には、エリアを広げるなど、探索条件を変更して再度物件探しを行うことも選択肢となります。
購入の申し込みをする
物件探しの最終段階は、理想の物件に出会い、購入申し込みを行うことです。このステージでは「この物件を買いたい」という強い意志を示し、同時に購入価格や時期の交渉を開始します。新築マンションの購入を考えている場合、申し込みの際には「申込証拠金」を支払う必要があります。この証拠金は、購入意志の確固たる証となり、購入の手続きをスムーズに進めるための基盤を築くものです。
購入申し込みを行うことで、販売者や不動産会社との交渉が始まり、物件の最終的な価格や条件を決定することになります。この段階では、購入条件の確認や契約に関連する法律的手続きにも注意が必要です。
住宅ローンの事前審査を申し込む
購入の意向が固まった時点で、物件の申し込みと並行して住宅ローンの事前審査を受けるのが通常の流れとなります。事前審査は、金融機関が個人の信用情報や収入状況を評価し、住宅ローンの借入れが可能か、そしてどの程度の金額を借りられるかを判断する重要なプロセスです。
この審査に合格することが、物件購入への道を開く鍵となります。金融機関による事前審査は、自身の経済状況と借入れ可能額を明確にし、無理のない資金計画を立てる助けとなります。事前審査を通過できなければ、物件の契約に進むことはできないため、事前に十分な資金計画を立て、必要な準備を整えておくことが重要です。
重要事項説明と契約書の確認をする
契約の前段階では、売買される物件と契約内容の確認が必須です。契約日を迎える前に、可能であれば「重要事項説明書」や「契約書」のコピーを入手し、内容を丁寧に読み解く時間を確保するのが良いでしょう。
これらの書類は、物件の法的および物理的な特性、販売条件、支払いスケジュールなど、契約の主要な要素を明示しています。重要事項説明書と契約書を事前に入手することで、購入者は契約の全文を理解し、疑問点や不明点をクリアにできます。また、これらの文書をじっくりと読むことで、契約の日に不動産会社や売主に質問ができ、必要な調整を行うこともできるでしょう。
売買契約を締結する
契約の正式な段階においては、重要事項説明書や契約書の内容を十分に把握し、不明点や疑問点については明確に質問することが非常に重要です。不明点や疑問点を理解し、納得した上で署名を行うことで、後になって予期せぬトラブルを避けることができます。
契約が成立した後は、基本的には後戻りはできないため、慎重な対応が求められます。契約後に買い手側の都合で解約を求める場合、契約時に支払った手付金を放棄する必要があります。さらに、契約から所定の期間が経過した後に解約を求める場合は、違約金が発生する可能性があるため、この点についても十分に注意が必要です。
住宅ローン申し込みと契約を締結する
売買契約の成立後、次のステップは住宅ローンの申し込みを正式に行うことです。この段階で、前もって選定した金融機関に対して、ローンの申し込み書類を提出し、必要な情報を提供します。申し込みの後、金融機関は本審査を開始し、申し込み者の信用情報や収入状況、および他の財務関連の詳細を評価します。
承認が得られた後、申し込み者は金融機関との間で正式なローン契約の締結が必要です。この契約は、ローンの利率や月々の返済額、返済期間など、ローンの主要な条件を明確に定義します。
内覧をする
新築物件の購入において、建物が完成する前に契約を進める場合があります。このケースでは、物件の引き渡し前に「事前内覧会」が実施され、これが購入者にとって建物の状態と仕上がりを確認する重要な機会となります。
事前内覧会では、契約書に記載された内容と実際の建物の状態が一致しているか、特に仕上げの品質や設備の条件など、細かな点に至るまで確認が必要です。もし何か問題や契約と異なる部分を発見した場合、引き渡し日までにそれを解決するように販売者に依頼することが重要です。これにより、満足のいく状態で新しい家を受け取ることが可能となります。
引渡しを受ける
住宅ローンの決済が完了すると、憧れのマイホームの引き渡しと入居が実現します。引き渡しの際には、新しい住まいの鍵を受け取るだけではなく、司法書士の立ち会いのもとで不動産の所有権移転登記が行われます。この所有権の登記は、法律的に物件の所有者となることを確認する重要な手続きです。
引き渡し時には、もう一度建物の状態を慎重に確認し、契約通りの条件であることを確認することが重要です。何か問題が発覚した場合には販売者に連絡して解決を依頼し、問題がなければ、新生活をスタートします。
入居の翌年には、確定申告を行い、住宅ローンの控除を申請することを忘れないようにしましょう。
マイホームはいつ買うべき?3つのタイミングを紹介
マイホーム購入のタイミングは個人のライフステージや経済状況により異なります。ここでは、マイホーム購入に適した3つのタイミングを紹介し、それぞれのタイミングでのメリットやデメリットを解説します。
家族構成の変化
家族の生活環境の変化は、マイホーム購入のタイミングを大きく左右する要因です。転勤や就職、転職といったキャリアの変化、そして子供の入園や入学といった家族のライフイベントでも、マイホーム購入のきっかけとなるでしょう。
これらの状況の変化は、新しい住まいの必要性を感じさせるものであり、家族の安定や将来の計画を考え、より良い住環境を求める動きにつながっています。これらのライフイベントは、購入する物件のタイプや立地、価格帯などにも影響を与えます。
年収の変化
安定した年収はマイホーム購入の重要な動機付けとなるでしょう。特に、住宅ローンの返済には一定の収入が求められ、ある程度の年収があることで、住宅ローンの返済においても余裕を持って計画することが可能となります。
マイホームの購入は、生活の質や家族の安定をもたらすだけではなく、長期的な資産形成の一環ともなる重要な決断です。したがって、十分な年収が確保されていることは、マイホームの購入の実現可能性を高め、また購入後の生活を安定させる重要な要素となるでしょう。
金利や不動産価格などの市場の変動
マイホームの購入を検討する際には、金利と不動産価格の動向を把握することが重要です。これらの要素は購入費用や住宅ローンの返済計画に大きな影響を与えるため、賢い選択をするためには十分な情報収集が求められます。
特に、住宅ローンにおいては、借入額が多額になるため、わずかな金利の違いでも返済総額に大きな影響をもたらします。独立行政法人住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携して提供している全期間固定型の住宅ローン「フラット35」は、金利が一定期間固定される特性を持っています。これにより、借り手は将来の金利変動のリスクを抑えながら、安定した返済計画を立てることが可能です。
また、不動産価格の動向もマイホームの購入のタイミングや選択に影響を与えます。不動産価格が上昇傾向にある場合は、早期の購入が資産価値の向上につながる可能性があります。反対に、価格が下降傾向にある場合は、購入を慎重に検討し、市場の動向を見極めることが重要です。
マイホームを購入する時の2つの注意点
マイホームの購入には、多くの検討すべき事項が伴います。ここでは、特に重要な2つの注意点をピックアップし、それぞれについて詳しく解説します。
これらの注意点を押さえることで、後悔のないマイホーム購入を実現し、快適な新生活をスタートできるでしょう。
売買契約後はキャンセルが難しいことを把握しておく
マイホームの売買契約を結ぶ際には、通常、代金の5~10%程度を手付金として支払うことが求められます。この手付金は、買主が購入の意志を示す重要な一歩であり、契約の成立と共に取引の進行を保証する役割を果たします。
しかし、契約後に買主の都合でキャンセルをすると、通常、手付金は返却されず、さらには違約金が請求されることもあるでしょう。このような状況は、買主にとって高額な損失となる可能性があるため、契約を結ぶ前には購入の意志を十分に確認し、買主としての準備が整っていることを確かめることが重要です。
複数の金融機関に打診をする
住宅ローンの審査は購入の手続きの重要な段階であり、一つの金融機関だけで審査を進めるのはリスクが伴います。もし審査に落ちてしまった場合、他の金融機関での審査申し込みをやり直さなければなりません。これには時間がかかり、結果として融資が間に合わなくなる可能性があります。購入のタイミングが遅れると、買い手にとって不利な条件が生じることもあります。
そのため、住宅ローンの審査は複数の金融機関で同時に申し込むことが大切です。例えば、2〜3行の金融機関に対して申し込みを行うことで、審査の通過確率を高めることができます。また、審査に通過したからといって、その金融機関で契約をしなければならないわけではありません。複数の金融機関からの審査結果を比較し、最も好条件の金融機関を選択することができます。
マイホームを購入する際に必要な費用とは
マイホーム購入には多くの費用が発生します。ここでは、購入費用の内訳を明確にし、どのような費用が必要で、どれくらいの予算を準備するべきかを解説します。
購入時に忘れがちな費用も把握し、マイホームの購入計画をしっかりと立てましょう。
消費税
消費税は日本の財政収入を支える重要な税金の一つであり、多くの商品やサービスの購入時に課税されます。不動産の取引においても消費税は重要な要素であり、特定の条件下でその支払いが求められます。しかし、全ての不動産取引に消費税が適用されるわけではありません。
不動産取引において消費税が課されるのは主に建物の売買に関連する場合です。新築の家やマンション、商業ビルの購入時には消費税が発生し、購入者はこの税金を支払う必要があります。消費税率は政府によって設定され、2023年現在は10%が適用されています。
一方で、土地の売買には消費税は課されません。土地は消費税法の規定により非課税となっており、土地の取得時に消費税を支払う必要はありません。しかし、土地と建物がセットで販売される場合、建物の部分に対しては消費税が課税されます。
諸費用
マイホーム購入時の諸費用は多岐にわたり、それらは購入総額を大きく左右する要素となります。主な諸費用としては、所有権移転登記の登録免許税や火災保険料、住宅ローンの保証料や融資事務手数料、契約書に貼付する印紙代が挙げられます。
これらの諸費用は合計で物件価格の5〜10%程度を占めることが一般的であり、購入者はこの額を事前に理解し、購入計画に組み込むことが重要です。また、これらの諸費用は物件の価格や地域、金融機関の条件によって異なるため、具体的な額は専門家に相談するか、各関係機関に直接問い合わせて確認しましょう。
仲介手数料
不動産の購入や販売において、仲介手数料は重要なコストの一部となります。中古マンションや土地の取引において、不動産会社が売主と買主の間に立って取引を仲介する際には、この仲介手数料が発生します。
仲介手数料は不動産会社のサービス料として、物件の価格交渉や契約手続きのサポート、法律や税務に関するアドバイスなど、不動産取引における多岐にわたるサービスをカバーするものです。
仲介手数料の額は物件価格によって異なり、一般的には「(物件価格×3%+ 6万円)+消費税」が目安とされます。しかし、これは不動産会社の方針により変動することがあるため、事前に確認しておきましょう。
不動産取得税
不動産取得税は、マイホームや土地、建物を購入した際に発生する地方税の一種であり、これは資産価値に基づいて課税されます。この税金は購入者が新たに不動産を取得したことに対する課税となり、地方自治体の財源として利用されます。
不動産取得税の税率は原則4%ですが、軽減措置の適用により2024年3月31日までの税率は3%です。算出された不動産取得税は、購入後に地方自治体から購入者に対して請求され、購入者は指定された期間内にこの税金を支払う必要があります。不動産取得税の詳細な計算方法や支払い手続きについては、地方自治体や不動産の専門家に確認することで、より正確な情報を得ることができます。
固定資産税
固定資産税は不動産の所有者に対して毎年課される地方税で、その目的は、地方自治体の財源を確保し、地域社会の発展や公共サービスの提供を支援することです。この税金は、不動産の価値、特に土地や建物の評価額に基づいて計算されます。
具体的には、固定資産税は、不動産の登録情報や評価額に基づいて地方自治体によって算出され、その額は通常、不動産の評価額に対する一定の税率を適用して決定されます。税率は地方自治体によって異なる可能性があり、また、不動産の種類や用途、地域によっても税額が変動することがあるため注意しましょう。
都市計画税
都市計画税は、マイホームが都市計画法に基づく市街化区域内に位置する場合に、その所有者に対して課される地方税です。この税金は、都市の整備や発展を支援し、より快適で利便性の高い生活環境を提供するための財源を確保する目的で設定されています。
都市計画税の額は、不動産の評価額とその地域の税率に基づいて計算されます。税率は地方自治体によって設定され、不動産の種類や用途、地域の市街化の進行度などによって異なることがあるため、不動産会社や税理士などの専門家に確認すると良いでしょう。
都市計画税の請求は毎年行われ、不動産の所有者は指定された期間内に地方自治体に対して税金を支払う必要があります。
修繕積立金・管理費・駐車場代
マンションにおいては、住むだけではなく、共有スペースや設備の維持管理にも費用が発生します。毎月の固定費として修繕積立金、管理費、そして場合によっては駐車場代が必要です。
これらの費用は、マンション購入時の総コストを計算する際に重要な要因となり、将来的な住居費の見積もりにも影響を与えます。購入前にはこれらの月々の固定費をしっかりと確認し、予算計画に組み込むことが重要です。
リフォーム代・修繕代
一戸建て住宅の所有者として、時間と共に家の外観や内部構造が劣化するのは避けられません。修繕やリフォームは家を快適で機能的に保ち、また資産価値を維持するために不可欠です。しかし、これらはコストがかかります。工事のコストは規模や材料の選択、施工会社によって大きく変動します。
計画的な積立を行うことは、将来の修繕やリフォームに備えて賢明です。毎月一定の額をリフォーム・修繕専用の貯蓄口座に積み立てることで、必要な時に資金を利用できます。また、家の状態を定期的にチェックし、小さな問題が大きな修理が必要になる前に対処することもコスト節約につながります。
家のメンテナンスは重要で、積立てと計画的な対応が家を長持ちさせ、生活を快適に保つ鍵となるでしょう。
まとめ|マイホーム購入の全体像を把握して失敗しないようにしよう
マイホーム購入の全体の流れにおいては、まず情報収集を行い、物件の見学を通じて理想的な家を見つけます。
見つけた物件に対して購入の申し込みを行い、住宅ローンの事前審査を申し込みます。重要事項説明と契約書の確認を行った後、売買契約の締結と、住宅ローンの申し込みと契約が必要です。内覧を経て、最終的には引渡しを受けることでマイホームの購入が完了します。
マイホーム購入のタイミングは、家族構成の変化や年収の変化、さらには金利や不動産価格などの市場の変動によって異なります。これらの要因を踏まえ、最適なタイミングで購入することが重要です。
購入にあたっては多くの費用が発生します。これらの費用を事前に把握し、適切な資金計画を立てることで、スムーズなマイホーム購入につながるでしょう。
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