1冊で不安を解消できる家づくりノートの書き方と失敗しない活用方法
「家づくりをする上で考えやアイデアをノートにまとめてを書いてまとめていきたいけれど、書き方が分からない」と悩んでいる方は多く存在します。
自分や家族が想い描く理想の暮らしを実現するために、送りたい暮らしや、住みたい家について情報やアイデア、考えを書き留めておくのはおすすめの方法です。どのような家に住みたいかをノートにまとめることで、希望に沿った家を建てることができ、後悔や失敗を減らすことにもつながるでしょう。
そんな『家づくりノート』の書き方と家が建つまでの活用方法をご紹介します。納得のできる家づくりを目指すため、安心して家づくりを始めるのにご活用ください。
目次
まずは文章や写真をきれいにまとめられるノートを用意
おすすめは方眼ノート
家づくりでは建築設計や予算管理、スケジュールや材料選定、間取りのプラン内容といった情報が多く出るため整理が必要になります。
方眼ノートには、マス目があり誘導線になることで、文字の大きさや行間を揃えるのが楽になるため、家づくりノートの作成に向いています。また、図や線を書くのも簡単なのでマス目を活用してアイデアやスケジュール管理がおこないやすくしたり、日記帳としても使用することで家づくりでおこなっていることや考えをまとめやすく利用できるでしょう。
スマホやパソコンでも作成可能
家づくりノートの作成は、スマートフォンやパソコンを使用して制作できます。
無料のメモ帳アプリやノート作成アプリをダウンロードしてインターネットの記事を見ながら、写真やイラストを使って自分の想像している外観や間取りを視覚的に表すことができて、建築会社に見せて説明したい時に便利です。
家づくりノートに必ず入れるべき項目
なぜ家を建てたいのかを書き出す
家を建てる理由は、自分自身の家で好きな暮らしをしたいと願う方、自分たちの趣味や生活に合わせて建てたいと考える方など、理由は各自異なります。
たとえば、子育ての環境を考え、老後の生活にも適した平屋を建てる方や、持続して住むことができるエコハウスを建てる方、都心部で便利な暮らしを望み二階建てを建てる方など自分たちの生活習慣や価値観を実現するため、などです。
家を建ててからやりたいことを書き出す
新居を建てたあとの生活を具体的に想像することは、快適な暮らしを実現するために大切です。具体的には、「家を建て住みはじめた日から、庭で洗濯物を干したい」や「リビングで家族団らんを楽しみたい」や「静かな寝室で深い眠りにつく」、「夏は庭で友達を呼びBBQを楽しみたい」など、生活の中での楽しみを一つ一つを明確に描くことで、理想の家が形になっていきます。
今住んでいる家の不満な所を書き出す
理想の家を設計するためには、現在住んでいる住まいの不満点を家族で話し合い、把握したうえで家づくりに取り入れないことが大切です。
現在住んでいる住まいの中で気になるところや使いにくくて悩んでいるところを家づくりノートに書き出しましょう。たとえば、「家にあたたかい日差しが入る大きな窓がなくて寒い」や「広々としたリビングで家族や友人と楽しい時間が過ごせていない」、「近くの大きな道路に夜中も多くの車が走行するため、騒音が寝室まで響き、静かな空間で眠れない」などの悩みがあります。
家族がいる場合は、家族の悩みや不満を聞くことも大切です。たとえば、「庭がないから外で遊びたくても遊ぶことができない」や「台所が身長に合わず作業がしにくい」などの悩みがあります。
家に反映させたい条件や要望を書き出す
普段の日常生活で毎日おこなう動きは、理想の間取りをつくるうえで把握しておくべき大切な内容です。たとえば、帰宅してから寝るまでの流れや起床してから出勤登校するまでの流れ、家事をおこなう動作などに着目すると、利用する部屋や、利用する廊下、部屋の順番、頻度といった生活動線が見えてきます。
生活動線とは、住宅内で日常的におこなう活動や移動の経路のことです。各自の生活動線をもとに、家族と一緒に動きにあった間取りを考え、具体的に書きだしていくことで、事例図を参考に想像することができます。
家の外観や間取りの画像を集める
家づくりノートには、気に入った家の写真やデザイン案、家族が見つけた素敵だと思う画像を集めましょう。
各自が選んだ画像を見くらべることによって、住み心地の良い家に求める要素や理想の生活が見えてきます。
具体的には、父親が集めた画像からは落ち着いた色調のリビングや内装、母親が集めた画像からは広々とした対面キッチンや洗濯物が干しやすいベランダ、子どもが集めた画像からはワクワクする鮮やかな内装の秘密基地のような部屋や広い庭など、各自の視点から見た理想の生活空間を把握できます。
あわせて、各自が嫌だと思うデザインや間取りの画像を家族で集めて共有しましょう。家づくりにおいてのスタイルや好みのデザイン、優先事項を整理し、設計や選択を迷わずに進めるために役立ちます。
キッチンや洗面台などの設備の画像を集める
想像がより具体化することで、住まいの完成内容が鮮明になり、気に入った画像や間取りの横にメモとして気に入った理由を書くとより伝えやすくなります。
たとえば、キッチンの設備の写真を集めた場合、特に気に入ったものや、惹かれた理由を具体的に記載します。
書き出した要望に優先順位をつける
最初に、自分や家族の要望を細かく書き出しましょう。具体的には、部屋の数、間取り、デザイン、設備、バリアフリー設計などの家の特性があります。
要望を書き出したら、内容に対して優先順位をつけます。大事な要望や、妥協できないものは何なのか考えましょう。優先順位を設定するときは、将来の必要性を考えたうえで、家族との話し合いをおこなうことが大切です。
要望通りの家を作り上げることができるかは、予算次第になります。予算を抑えすぎると、自分たちが望むような家をつくることができないため、取り入れる優先順位をつけたうえで予算内での妥協や調整をおこないましょう。
忙しい人が手軽にできる家づくりノートの書き方
家づくりノートのテンプレートを活用
自分だけの家づくりノートをつくる場合の、お手本としてテンプレートの活用がおすすめです。使い方は、 インターネットで「家づくりノート テンプレート」などと検索すると、多くのサイトやブログで提供されている無料のテンプレートが手に入ります。
好みのテンプレートを見つけたら、ダウンロードをおこない、ダウンロードした内容を基に自分の家づくりについてのアイデアや希望を書き加えていきます。
家づくりで失敗しないための家づくりノート活用方法
家づくりノートを書く過程で知識を増やす
家づくりノートは、想像している理想を整理して、新たな発見を見つける良い機会です。家づくりノートを書くうえで、理想の家について調べて、言葉にしてまとめることによって、建築の知識や理解を深めることができます。
家づくりについて深く理解することで、詳細な工夫の内容や家づくりのスケジュール、考えたアイデアなど、家の建設過程を自分たちの時間で理解しながら進められます。
一緒に暮らす家族とイメージを共有する
家を建てるときは、共に暮らしていく家族全員が同じ想像を持つ必要があります。具体的には、今後暮らしていきたい生活が叶う家になっているのか、譲れない部分は納得できる形で取り入れられているのかなど、各自が使用したい理想の空間や場所について、具体的に話し合いをすることが大切です。
土地選びでは、田舎で静かに暮らすのか、便利な都会で暮らしたいのかなど、必要な生活条件について一緒に話し合い、思い描くことから始めます。同じように休日の過ごし方や家族構成、ペットの飼育などについても話し合い、各自の理想とする生活に合った家を形にするための空間の共有が大事です。会話の中で、一人ひとりの意見や願望を知ることで、家づくりの方向性を定められます。
ハウスメーカーの担当者に要望を共有する
イメージと完成図とのズレがなくなる
家を建てるとき、依頼する側の建築主と依頼される側の建設会社やデザイナー、関係者の全員が同じイメージを持つことは、効率的にずれなく進めるために大切です。
具体的には、建築主が「広々としたリビングを取り入れたい」と伝えたとき、各関係者が具体的な大きさや配置、形状などをほぼ同じように思い浮かべることができれば、効率的に進めることができます。しかし、人によっては「広々と」の具体的なイメージが違う場合があります。
互いのイメージをできるだけ具体的に共有するために家づくりノートの活用が必要です。写真や絵などを用いてイメージを共有することで迅速かつ明確に伝えることができます。また、事前に家族全員で話し合い、共通の希望やイメージをまとめ、結果を建設会社の担当者やデザイナーに対して伝えることで、家づくりは円滑に進みます。小さな希望や気になっている内容も、忘れずに伝えることによってイメージする家が理想のつくりにつながります。
家づくりのプロからアドバイスがもらえる
家を建てる場合は、最初から一つの会社に絞って依頼するのではなく、何社かの意見を聞くことが大切です。各メーカーでは、得意な建築方法や間取りが違います。心地よさを追求している会社や、機能性にこだわる会社、エコロジーを考える会社など、数多くの視点で家づくりをおこなっています。
建築会社を探す場合は、インターネットで確認し気になった会社に資料請求をし、取り寄せた中で何社か絞ることで、自分の理想の家づくりを一番理解してくれる会社が見つかります。
具体的には、3社ほど候補を絞り、各社の展示場に行き、自分の要望を伝えてプランの内容を明確に出してもらう方法がおすすめです。
家づくりノートを書いてから家を建てるまでの流れ
家づくりにあてる予算を考える
まずは家づくりに予算がいくら当てられるか考えましょう。予算を決めるには、自身と配偶者など同居する家族の年収や貯金額をベースに考えます。
住宅ローン「フラット35」を提供している住宅金融支援機構が集計する2022年度フラット35利用者調査で、注文住宅の購入にかかる所要資金の全国平均は3,717万円という結果が出ています。
家を建てるエリアや土地の広さによってちがいますが、目安として考えましょう。
家を建てるには、住宅購入費用の一部を自己負担する頭金のことも考えておきましょう。
目安としては、住宅の総予算に対して10〜20%程度用意するのがおすすめです。総予算が3,000万円の場合、頭金として300〜600万円が必要です。
土地や工務店・ハウスメーカーを探す
準備できる資金と照らしあわせて思い描く住宅のイメージがついたら、住みたいエリアを絞って、会社や学校からの距離や、スーパーや病院といった施設の有無、ハザードマップで災害のリスクなども確認しておくと安心です。希望に合った土地が見つかれば、購入する前に現地に足を運んでください。
おなじタイミングで、工務店やハウスメーカー、設計事務所も探します。ハウスメーカーは、全国的に展開していて、品質が安定しています。工務店は、地域に密着していて、地域の風土にあった住宅が建てられます。設計事務所は、自分のこだわりを実現することができます。
いくつか気になる建築会社のインターネット資料請求をしたり、住宅展示場に行って間取りのプランや見積もりを作成してもらいましょう。
住宅ローンを契約する
希望の土地が決まったら、住宅ローンを契約する金融機関を選びましょう。
最初に、仮審査を申し込みます。仮審査の結果が良ければ本審査に進みます。本審査で確認される内容は、借り入れ者の年齢、収入、勤務先、債務などです。契約するためには、自分の印鑑や金融機関に提出する印鑑証明書、印紙税等も必要になるので、事前に確認しましょう。
家の設計を決める
送りたい生活習慣や、過ごしたい家での暮らしを想像することです。家づくりノートに書かれている内容をもとに、家族全員で部屋の配置や、内装、外観・屋根デザインなどを考えます。
自分たちの生活に合わせた間取りを設計したうえで、性能、耐久性、エネルギー効率、デザインなどを決定します。その後、床材、壁材、窓、ドア、キッチン、お風呂などの設備や素材を選びましょう。
外観デザインは、周囲との調和も考え、理想の建設スタイルを決めましょう。たとえば、伝統的なスタイルや、モダンなスタイル、コンテンポラリーなスタイルなど数多くの選択肢があります。
着工
着工前に地鎮祭がおこなわれます。地鎮祭とは、安全祈願や工事の無事完了を祈る儀式で、家づくりの始めにおこないます。地鎮祭が終わると、地盤調査や必要であれば地盤改良工事を行います。
基礎工事のあと、建物の骨組みが完成すると、上棟式がおこなわれます。上棟式とは、建物が無事完成する事を願う儀式です。
骨組みが完成したのち、建物の壁、屋根、窓などが設置されて、外部が完成したら、内部の工事をおこないます。内部の工事では、配管工事、電気設備の取り付け、内装仕上げなどがおこなわれます。
工事の完成が近づくと、家の外装や内装の清掃と最終的な点検がおこなわれ、引渡しの準備が進められます。
引き渡し
すべてが整った状態で納得できる家が完成していれば、サインをすることで引き渡しになります。
家づくりの引き渡しでは、自分たちが実際に住むための家が完成した場合におこなわれます。
家が完成するまで待ち、引き渡し前に建設担当者と共に家全体を細かく確認して、修繕が必要な箇所がないかを確認しましょう。
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