ローコスト住宅の坪単価と坪数別の総額を試算


家を建てるときの費用の目安として、ローコスト住宅の坪単価は安いと耳にしたことがある方は多いと思います。

 

全国平均の坪単価とローコスト住宅の坪単価の違いを把握していないと差を明確に理解することができません。そして、坪単価の費用以外に、かかる他の費用を把握していない場合、住宅メーカーと契約したあとに「思ったよりも費用がかかってしまった」や「違う建築会社を選んだら良かった」という後悔がうまれます。

 

住宅メーカー選びを成功させて、理想的なマイホームを実現するには、ローコスト住宅で建てた場合の総額や坪単価を知っておくべきです。
すでに自分でローコスト住宅メーカーを検討している方でも、住宅メーカー選びの裏ワザがあるので、いますぐ確認してマイホーム建築の第一歩を踏み出しましょう。

 

 

ローコスト住宅の坪単価を全国平均と比較

坪単価とは本体工事にかかる1坪あたりの建築費のこと

全国の平均坪単価は木造で約56万円

国土交通省の令和3年度の建築着工統計調査報告によると、木造住宅の全国の平均坪単価は約56万円です。たとえば、30坪の場合は56万円×30坪で目安の建築価格が1,680万円だとわかります。

 

坪単価には、家を建てる準備費用やその他の外構費などの費用が含まれていないため、坪単価だけでなく家を建てるために必要なすべての費用を加算した総額を把握する必要があります。

 

ローコスト住宅の平均坪単価は40~60万円

ローコスト住宅の平均坪単価は40~60万円が目安とされています。ローコスト住宅は、設計や材料選びに工夫をこらすことで必要な費用を抑えており、安く家を建てることができます。

 

同じ大きさの家を建てた場合でも、高額な素材を使ったり、特別な設計をおこなうことで坪単価が上がる住宅もあります。

 

家づくりには建築費以外に付帯工事費と諸費用がかかる

建物そのものの工事にかかる本体工事費用70%

建物そのものの工事にかかる本体工事費用は総予算の70%が目安です。家本体の建築にかかる費用は、土地の購入費用と同じように、首都圏などが高い傾向にありますが、土地の価格ほどの大きな差はありません。

 

地盤改良や電気・ガス・水道工事といった付帯工事費20%

付帯工事は総予算の20%が目安です。付帯工事には地盤改良や電気・ガス・水道設備の工事などが含まれます。不安定な地盤に対する改良工事や、快適な生活のために必要な電気・ガス・水道関連の設備工事があり、住みやすさを大きく左右する要素です。

 

不動産取得税や建築確認申請費用といった諸費用10%

不動産取得税や建築確認申請費用は総予算の20%が目安です。不動産取得税は、不動産を購入したときに発生する税金で、購入した不動産の取引価格に対して課税されます。

 

建築確認申請費用は、新しい建物を建てる場合に必要な許可を取得するための費用です。建物の設計図面や建設計画を提出し、地方自治体といった行政機関が審査をおこないます。

 

 

坪単価別ローコスト住宅で家を建てたときの総額

30坪で約1,285万円〜2,142万円

坪単価30~50万円で30坪の家を建てるには建物本体価格は30~50万円×30坪で900~1,500万円です。本体価格を総額の70%とすると、約1,285万円〜2,142万円が総額になります。

 

40坪で約1,714万円〜2,857万円

坪単価30~50万円で40坪の家を建てるには建物本体価格は30~50万円×40坪で1,200~2,000万円です。本体価格を総額の70%とすると、約1,714万円〜2,857万円が総額になります。

 

50坪で約2,142万円〜3,571万円

坪単価30~50万円で50坪の家を建てるには建物本体価格は30~50万円×50坪で1,500~2,500万円です。本体価格を総額の70%とすると、約2,142万円〜3,571万円が総額になります。

 

60坪で約2,571万円〜4,285万円

坪単価30~50万円で60坪の家を建てるには建物本体価格は30~50万円×60坪で1,800~3,000万円です。本体価格を総額の70%とすると、約2,571万円〜4,285万円が総額になります。

 

ローコスト住宅の坪単価に着目するときの注意点

坪単価に含まれるものはメーカーによって異なる

ローコスト住宅の坪単価とは、何を含んでいるのかを工務店やハウスメーカーごとに理解することが大切です。たとえば、住宅メーカーによっては、エアコンや照明器具、電気やガスの配管費などを含んでいるメーカーと含んでいないメーカーがあります。

 

同じ坪数でも建材や設備のグレードによって坪単価は変わる

住宅の坪単価は、家の形や使われる材料、設備のグレードによって変わります。たとえば、家の形状がシンプルな箱型で、使う材料が高額ではないもの、設備は標準のものの場合、坪単価は抑えられます。

 

しかし、家の形が複雑で高額材料が豊富に必要な場合や設備をハイグレードなものにすると、費用がかかるため、坪単価は上がります。

 

床面積は小さいと坪単価は高くなる

延床面積が小さいと坪単価が高くなります。家の建物価格を床面積で割った値が坪単価ですが、家の広さが小さくてもお風呂やトイレなどの必要な設備の費用は変わらないため、家が小さいほど設備費用が坪単価に影響を与え、坪単価が高くなります。

 

平屋と2階建てでは平屋のほうが坪単価は高くなる

平屋と2階建ての延べ床面積を同じとした場合、平屋は2階建てにくらべて広い敷地が必要です。また、基礎や屋根の面積も広くなるため、坪単価が2階建てより高くなります。

 

家の形が複雑になるほど坪単価は高くなる

複雑な形状の家は、シンプルな形状の家とくらべて必要な建材の量や工事の手間が増えます。たとえば、同じ大きさの家でも、一方が四角い箱型、もう一方が凹凸が多い形状だと、凹凸が多い家の方が必要になる外壁の素材が多くなり、より精密な工事が求められるため、施工の手間も増えます。

 

地方よりも都市部のほうが坪単価は高い傾向にある

都市部では労働者の賃金が高く、土地代も地方より高い傾向にあります。工事作業がむずかしい場所が多いため、建設費用もかさみやすくなり、前面道路が狭い場所や形状が特殊な場所は、通常の工事方法でおこなえず時間も必要になることから、費用が高額になることがあります。

 

 

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