ローコスト住宅で20年・30年後も住める長寿命住宅にするコツ


ローコスト住宅は初期費用の安さが何よりの魅力です。なるべく費用を抑えて新築戸建てに住みたいというニーズに応えてくれる一方で、「寿命が短く欠陥のリスクがあるのでは…」「点検・修理に多額の費用がかかるのでは…」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

 

結論からお伝えすると、ローコスト住宅=寿命が短いということはありません。本記事ではローコスト住宅の耐久性や長寿命の住宅にするコツをお伝えします。

 

 

ローコスト住宅は寿命が短いは間違い

ローコスト住宅は寿命が短いと勘違いされている理由

ローコスト住宅は、安価で住宅を建てられることから、何らかの欠陥が生じるのではないかと不安に抱える方がいらっしゃいますが、ローコスト住宅だからといって寿命が短くなることはありません。

 

ローコスト住宅は、建築に至るまでの打ち合わせの回数が普通の注文住宅にくらべて少なく済みます。

 

規格化された材料や設備を使って、住宅建築の工程や作業がパターン化されることにより、工程が少なくて、人件費を抑えることで安価で住宅を建てられるように設計されています。

 

さらに、建築業者が一括で工事をおこない、建物の設計や形状をシンプルにすることで余計な出費を抑制できます。

 

しかし、依頼するメーカーや工務店によって、住宅の品質や寿命が大きく影響されるので、信頼できるメーカーや工務店を選びましょう。

 

 

ローコスト住宅の最低の耐用年数は30年

木造の耐用年数は約30〜80年

木造の住宅は、管理と手入れをおこなうことで約30~80年間住むことができます。国土交通省の耐用年数の基準によりますと、屋根やベランダ、水栓などの定期的な点検・修理がおこなわれれば、100年ほど住むことができるとされています。

 

木造の住宅とおなじく、ローコスト住宅の耐用年数の基準は変わりません。そのため、法的な基準に沿って建てられた良質な住宅であれば管理・点検を欠かさなければ寿命を保つことが可能です。

 

木造住宅の耐用年数は、使用する木材の品質や構造によって大きく左右されます。必要な時期に修繕したり、雨漏り防止のためのコーキング補修をおこなったりすることで、木造住宅の寿命を大幅に延ばすことができます。さらに、家を建てる場所の環境も耐用年数に影響を及ぼします。

 

たとえば、海辺や雨が多い地域では、塩害や湿気により木材が劣化しやすいため、特に丁寧な点検・修理が必要です。木造住宅の耐用年数は法定耐用年数22年として定められていますが、法定耐用年数22年はあくまで税制上の取り扱いで、管理と手入れが定期的におこなわれている場合、法定耐用年数の22年を大きく超えることができます。

 

鉄骨造の耐用年数は約30〜50年

鉄骨造の家は約30年から50年くらいが耐用年数とされています。耐用年数が30年から50年と広く見積もられている理由は、鉄筋の厚さや建物の用途によって法定耐用年数が変わるからです。

 

たとえば、鉄骨の厚さが6ミリ未満だと軽量鉄骨に分類され、耐用年数は変わってきます。耐用年数は約30〜50年というのは所有者の想定する寿命や耐久性を表している訳ではありません。

 

また、建物が住宅であるか事務所であるかでも、耐用年数は大きく左右されます。法定耐用年数というのは、建物の経済的な価値を計算するときに用いられる指標で、建物の寿命を示すものではないのです。

 

鉄骨造の住宅の寿命は、所有者の管理状況に左右されます。定期的に点検・修理をおこなっていれば、鉄骨造の家でも50年以上は持つと言われています。

 

鉄筋コンクリート造の耐用年数は約40〜80年

鉄筋コンクリート造の家は約40〜80年は住むことができます。鉄筋コンクリート造の家は、名前が示す通り、鉄筋とコンクリートを組み合わせたもので、強固な構造から長期間の耐用年数が期待できます。

 

引っ張り力に強い鉄筋と圧縮力に強いコンクリートをうまく組み合わせることで、地震にも強い堅牢な建物になります。法定では耐用年数は47年とされていますが、定期的な点検・修理がおこなわれていることが前提です。

 

点検・修理を怠った場合、想定よりも早く住宅の寿命がくることもありますのでご注意ください。また、日当たりが悪くカビが生えやすい環境や、海辺で塩害の心配がある場所では、特に注意が必要です。

 

住宅の長寿命・短寿命を左右する要素

施工を担当する職人の技術が高いと長寿命になる

住宅の寿命を長くするために特に大切なのが、施工を担当する職人の技術力です。経験豊富な職人が精密な工事をおこなうことで、耐久性が高まり、住宅の寿命が大幅に延びることが期待できます。

 

たとえば、壁や床、天井の施工において、ちょっとした隙間やズレがあると、湿度や温度の変化により劣化が進みやすくなります。また、水回りの施工においても職人の技術力が試されます。

 

水回りは水漏れや結露などの原因となるため、正確に施工することが長寿命化に繋がります。壁や床、天井、水回りなど、施工する職人の技術によって、長持ちする住宅が作られます。

 

住宅を建てる土地や環境が災害に強いと長寿命になる

地盤の硬さや土地の利便性を考えることで、自分たちの家が長く安心して住める家となり、長寿命住宅になります。理想の住宅を建てるときに、立地と土地の硬さは決して見落としてはならない要素です。

 

硬い地盤の地域を選ぶことは、自然災害による被害のリスクを減らすことに繋がります。たとえば、地震が起きたとき、土地がゆるめの地盤だと建物が傾いてしまう可能性があります。

 

また、地域の気候なども考えて、自然災害のリスクが低い場所を選びましょう。そして、地域のハザードマップを活用してリスクを事前に把握し、リスクの低いより安全な場所に家を建てることが大切です。

 

住宅を建てる土地や環境が日当たり・風通しが良いと長寿命になる

住宅の長寿命につながる要素の一つとして、建てる土地や環境があります。特に、日当たりや風通しの良さは住宅の寿命を左右します。

 

たとえば、光が十分に差し込む場所に家を建てることで、外壁に苔が生えづらく、外観が清潔に保たれます。また、光は湿気を飛ばす効果があり、家の中がジメジメとしないため、シロアリや木材腐朽のリスクが少なくなります。

 

風通しが良い家は湿度が高くなりにくく、乾燥した状態を保つことができます。

 

住宅に使われる建材や資材の質が高いと長寿命になる

住宅が長寿命になるためには、使われる建材や資材の品質が大切です。近年では高品質な建材や資材が次々と開発されています。

 

高品質な建材や資材は、強度があり長持ちするだけでなく、家を快適で安全な場所にする力も持っています。また、お手頃な価格で長寿命の住まいを手に入れることができます。高品質な建材や資材が揃うことで、長く安心して住める家を手に入れることができます。

 

ローコスト住宅で1年でも寿命を長くするコツ

雨風や湿気対策を施してカビや木材の劣化を予防する

住宅の耐久性を高めるために、雨風や湿度に対する対策を怠らないようにしましょう。低価格の家でも長持ちさせるためには、風や雨、湿度など自然環境から家を守る対策が大切です。

 

特に、屋根や外壁は雨風に直接さらされる部分なので、防水処理を施すことが大切です。長期間住むと防水性能が低下するため、10年ごとなど、定期的に点検・修理をおこないましょう。

 

また、湿度も家の劣化を早める一因です。木材は湿度の変化に弱く、高湿状態が続くとカビやシロアリの発生を引き起こします。適度な湿度を保つことで、防水性能の低下や湿度が高くなるといった被害を防ぐことができます。

 

外壁・屋根・基礎など主要な構造部に耐久性の高い建材を使う

耐久性の高い建材を使ったり、定期的な点検・修理により、ローコスト住宅でも長持ちさせることができます。ローコスト住宅を長持ちさせるための鍵となるのは、外壁、屋根、基礎といった大切な構造部分に、耐久性の高い建材を使用することです。値段を抑えつつ、品質の良い建材を選べば家の耐久性を高めることができます。

 

家の形状をできるだけシンプルにして雨漏り対策・耐震性を高める

家づくりのポイントは、シンプルさと正確な設計です。家の外観や間取りをシンプルにし、複雑な構造を避けることで、雨漏りのリスクが減り、地震に対する安全性もアップします。

 

特にローコスト住宅では、高価な部材を使わずに、シンプルな設計で建築します。シンプルな設計にすることで家全体が地震や風に強くなり、安全性が向上します。また、屋根の形状もシンプルにすることで、雨漏りのリスクを下げることができます。

 

複雑な形状の屋根は建築費が上がり、雨漏りのリスクも増えます。シンプルな外観と間取り、そして屋根の形状は、家の寿命を1年でも長くするための大切な工夫です。

 

アフターサービス・保証が充実したハウスメーカーを選ぶ

ハウスメーカーを選ぶときは、アフターサービスや保証があるか確認しましょう。なぜなら、家を建てた後も時間の経過による劣化などが発生するため、ハウスメーカーのサポートが大切となるからです。

 

特に、保証期間が長く、アフターサービスが手厚いハウスメーカーは、住宅の長期的な管理において安心感があります。予算ばかりを重視せず、将来の定期的な点検・修理のことを考えて、保証やアフターサービスが充実しているハウスメーカーを、選ぶことが住宅を長持ちさせるコツです。

 

一般住宅同様に定期的な掃除や点検・修理は怠らずにおこなう

外壁や、水回りの点検は自分でおこなうこともできますが、専門的な知識や、修理できる自信がない場合は、プロの方に依頼することをおすすめします。長い間住み続けるためには住宅の定期的な点検・修理をおこなうことが大切です。

 

ある部分が壊れたときだけ修理するのではなく、定期的にチェックしておくことで、劣化している部分を早期に発見し、修理することで家全体の劣化を遅らせることができます。外壁や屋根など、雨風に当たりやすく劣化しやすい部分は特に注意が必要です。

 

ローコスト住宅の20年後の状態は?必要な点検・修理

屋根・外壁の再塗装・再施工

20年ほど経過した住宅では、外壁や屋根の再塗装・再施工が必要になるかもしれません。20年もの月日が経つと、住まいも老朽化が進みます。

 

特に雨風や寒暖差にさらされる住宅の外壁や屋根は、色あせやひび割れといった劣化が目立つようになります。色あせやひび割れといった劣化の進行を見逃してしまうと、家の中に雨水が浸入したり、建物が傷んでしまう危険性があります。

 

再塗装や再施工は、家を長持ちさせるために大切な作業なのです。しかし、再塗装や再施工は素人には難しく、専門的な知識と技術を必要とします。

 

なかには、一度の施工で10年以上ももつような高品質な塗料もありますが、上手に活用するためには、一定の技術力を持った業者に依頼することが望ましいです。また、見た目の劣化だけでなく、防水性や遮熱性といった機能面での劣化も想定することが大切です。

 

防水性や遮熱性といった機能が低下すると、住み心地が悪くなるだけでなく、省エネ性能も下がってしまいます。安心して住み続けるためには、塗装や施工の必要がないか定期的に確認しましょう。

 

設備関係の不具合や故障

専門業者の定期的な点検や保守を怠ると、劣化が早まるだけでなく、より大きなトラブルの原因ともなります。20年ほど経つと、ローコスト住宅は劣化し点検・修理が必要になる箇所が出てきます。

 

たとえば雨風による外壁や屋根のダメージなどが挙げられます。そのままにしていると、住宅全体の劣化を進めてしまいます。また、水回りも湿度の影響で劣化が早まるため、点検・修理を怠らないようにしましょう。

 

壁材・床材

壁材や床材は、20年ほど経過すると劣化や破損が見られます。特に耐久性の低下や耐震性の不足が問題となることがあります。また経年劣化により床がぐらついたり、剥がれてくる恐れもあります。

 

断熱材

断熱材の劣化には注意しましょう。断熱材は天井や床下、壁に入っています。点検口から目視で確かめたり、実際に床下や小屋裏に進入することで点検ができます。

 

断熱材は、湿気によるカビの発生で劣化してしまう可能性があります。特に、グラスウールは吸水性が高いため、正しい施工方法でなければカビが発生しやすくなります。

 

特に厚さに法的な規定がないことから省略や施工不良が起こると、冬は寒さが厳しくなり、夏は暑さが増すような環境になります。そして暖房効果の低下やエネルギーの無駄使いにつながってしまいます。

 

経年劣化や汚れが目立ち壁紙・フローリングの張り替えが必要

20年も経つと住宅の壁紙やフローリングの劣化が見られることがあります。初めは目立たない小さな汚れや傷でも、時間と共に広がり、目立つようになります。

 

また、壁紙は紫外線などによる色あせや、湿度によるカビの発生などもあります。フローリングも傷や汚れが蓄積し、見た目が悪くなるだけでなく、段差が生じて転倒するリスクもあります。

 

壁紙やフローリングの劣化の問題はハウスメーカーやフロアコーティング業者に依頼して張り替えることで解決できます。張り替えには費用がかかりますが、住まいの清潔さと快適さを保つためには、必要な投資と考えてください。

 

 

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