中古注文住宅を購入するデメリット・メリットと狙い目な築年数

住宅にかける費用を抑えられたり、周辺環境や立地が良い場所に物件が見つかるなど、中古注文住宅の購入は大きなメリットがあります。一方で、築年数が古すぎる住宅を購入してしまうと、借りられる住宅ローン額が少ないことや欠陥があった場合に補修費用を自分で持つことになり、かえって住宅購入時の自己負担額が多くなります。

中古注文住宅を購入するデメリットとメリット、狙い目な築年数を知っておくことで、あなたの希望にあった住宅を購入することができます。

中古注文住宅を購入するデメリット

築年数が古い中古住宅はリフォームや修繕の費用が高額

中古住宅は築年数が古いものは注意が必要です。なぜなら、リフォームや修繕の必要性が高まり、費用も嵩んでしまうからです。

たとえば、築年数が古い建物は新しい耐震基準を満たしていないことが多く、地震に弱い可能性があります。耐震基準の強化だけでも相当な費用が必要です。

また、水道管の交換やシロアリの被害対策など、長い年数を経て出てくる問題にも対処しなければなりません。

立地条件や築年数によって中古の建売住宅より費用が高額

たとえば、築年数が古い住宅はリフォームが必要となり、リフォーム費用を含めると新築の建売住宅を購入するよりも高くなる可能性があります。また、資産価値は立地条件に大きく影響され、駅近や有名校の学区内など、利便性の高い地域の物件は価格が上がる傾向にあります。

新築の注文住宅と違いは欠陥の保証がないこと

新築の注文住宅では、住宅の構造部分や防水部分に問題が発生した場合、一定期間は保証があります。しかし、 中古注文住宅には保証がついていないことが多く、もしもトラブルが発生した場合、自己負担で修繕をおこなわなければならない可能性があります。

また、 中古注文住宅は元々、誰かが住んでいたため、発生したトラブルの解釈によって責任の所在が大きく変わる場合もあります。

中古注文住宅を購入するメリット

新築の注文住宅よりも予算を抑えて安く購入ができる

たとえば、中古注文住宅は地盤改良費用などがかかりません。 自分好みに近い中古注文住宅を見つけられれば、理想の家にするためのリフォーム費用も抑えられます。

住宅の購入後にリフォームして内装や設備を好みに変更ができる

中古住宅を購入した後は必要があれば自分の好みに合わせてリフォームが可能です。リフォームをおこなうときは、リフォーム会社の意見を取り入れたり、事前に内装や設備のチェックをおこなうことも大切です。

事前のチェックで、想像していた内装にならなかったなどの失敗を最低限に抑えることができます。

新たに土地を探すより好立地な物件が見つかりやすい

中古注文住宅なら住みたい場所に見つかる可能性が高いです。また、中古物件ということから、手が出しにくい豪邸がある地区や一等地の物件に出会えるチャンスも広がります。

人々が集まる街や人気のエリアには、新築の住まいを建てるための土地を見つけるのはむずかしいことが多いです。人口が集中する東京都や大阪府などの都市部や、田舎でも駅周辺や商業施設が集まる地域など、人が生活しやすい場所にはすでに住宅が建っている傾向があります。

狙い目な 中古注文住宅の築年数

もっとも狙い目な 中古注文住宅は築20年前後

築浅の住宅はリフォームや修繕がいらない場合がある

築5年程度であればリフォームする必要もなく、新築のように住める住宅があります。新築よりは住宅購入価格も抑えられ、住み始めてからの満足度も期待できます。

築20年前後から中古住宅の価格が下がり始める

中古注文住宅の価格の動向を見ると、築20年を過ぎたあたりから価格が下がり始める傾向があります。なぜなら築年数が経過することによる建物の劣化が進行し、物件価値が低下していくからです。

築20年以内の住宅であれば住宅ローン控除が利用できる

住宅ローン控除を活用すればローンの残高の0.7%を原則13年間所得税から差し引くことができます。控除期間は、既存住宅については令和4～7年入居につき1010年とされています。

参考：財務省

昭和57(1982)年以降の新耐震基準で建築された住宅

昭和57年(1982年)以降に建築された住宅は、新たな耐震基準に基づいて建てられています。新たな耐震基準は、地震の影響による建物の崩壊を防ぐために定められました。

中古注文住宅選びで注意すべきこと

住宅や劣化や欠陥がないか地盤調査や住宅診断で確認

たとえば、地盤が弱いと建物は傾いてしまい、高額な修繕費用が発生する可能性があります。地盤調査では地盤の状態を調査し、建物を支えられる強さであるかどうかを判断します。一方で、住宅診断では建物の安全性を診断し、修繕が必要な箇所や費用を試算します。

購入後にリノベーションが可能か確認する

中古注文住宅を購入しリノベーションを考えている方は、リノベーションができるかを確認しましょう。なぜなら中古物件には、敷地に対する建物の割合や日当たりなどの制限があるため、後から思っていた通りのリノベーションができないという事態を避けるためです。

中古注文住宅で後悔しない探し方のコツ

立地や予算といった住宅に希望する条件の優先順位を決める

優先順を決めておくことで意思決定がしやすくなります。そして地域選びでは、通勤・通学の便利さはもちろん、治安や生活施設の充実度なども考えましょう。

不動産ポータルサイトやチラシで気になる物件は必ず内見する

インターネットで気になる家を見つけても、即決するのは控えましょう。なぜなら、インターネットやチラシには書かれていない情報がある可能性があるからです。

不動産のウェブサイトやチラシは便利ですが、詳しい情報が載っていても実際の家を自分の目で見ることが大切です。たとえば、部屋のにおいや近隣の騒音、家の周りの雰囲気など、実際に見学に行かなければわからないことがあります。

また、写真ではわからない壁の汚れや床の傷などもあります。さらに、周辺の病院や学校、公園など生活環境も確認でき、新しい生活を想像する助けにもなります。

不動産会社に相談をして条件に合う物件を紹介してもらう

不動産会社の視点から物件を見つけてくれるため、自分の条件に合った物件を見つけやすいです。また、不動産会社は独自の情報やネットワークを持っているため、一般には出回っていない非公開物件を紹介してもらえることもあります。