マイホーム購入のタイミング・必要な費用は?後悔しないための情報を完全網羅



マイホームの購入を検討するとなると、購入するならいつがいいのか、購入するにはいくらかかるのか、そもそもマイホームを購入した方がいいのか、後悔しないだろうかなど心配や不安が出てくるものです。

 

人生における大きな決断となるマイホーム購入において、購入者の平均的なデータを知って、マイホームを購入するときの参考にしてください。

 

 

マイホームを持っている人は68%

マイホームを購入するか検討するとき、そもそもマイホームを購入すべきか迷う方もいるかもしれません。転勤が多かったり、将来実家に住むことが決まっていたりするなど明確な理由がない場合は、賃貸かマイホームか悩ましいところです。

 

そこでマイホームの保有率を確認してみます。2022年の金融広報中央委員会の調査(2022年6月24日〜7月6日)によると、2人以上の世帯で持ち家を持っている人の割合は68.1%。持ち家と非持ち家の比率は30歳代で約5割ずつ、40歳代で持ち家率が6割以上となり非持ち家率を上回り、70歳代まで年代が上がるごとに持ち家比率が上がります。

 

参考:公益財団法人 生活保険文化センター

 

 

マイホーム購入タイミング1位は「妊娠・出産」

「家を買ったタイミングに関する意識調査」によると、マイホーム購入を決心したタイミングは、妊娠・出産を機に購入したケースが一番多くなっています。
子どもの入園・入学、結婚・婚約と続き、新たなライフステージを迎えるタイミングで、マイホームを持つケースがほとんどです。

 

また、購入資金の目処がついた、いい物件が見つかったなど自分たちの希望を叶えられるタイミングで購入するケースもあります。

 

参考:株式会社AlbaLink 家を買ったタイミングに関する意識調査

 

マイホーム購入者が最も多いのは30歳代

国土交通省の調査によると、注文住宅、分譲戸建て住宅(建売住宅)、分譲集合住宅(分譲マンション)の世帯主で最も多いのが30歳代、中古戸建住宅、中古集合住宅では40歳代が多くなっていることがわかります。

 

30歳代は職場での立場も安定してきて収入も増え始め、家族を持つ方も多い時期です。先述の妊娠・出産や子どもの入学といったタイミングを迎える方が多い年代でもあります。

 

また、30歳代前半までに住宅を購入すると、35年ローンを組んでも70歳までに返済を終えられます。住宅ローンの返済計画が立てやすいという点も大きな理由です。

 

しかし、「2021年度 フラット35利用者調査」によると、フラット35の利用者の平均年齢は上がっています。30歳代の利用者は減っている一方で、2021年度は50歳代以上の利用者数の割合が2割を超える結果になりました。

 

参考:国土交通省 令和4年度 住宅市場動向調査 報告書
参考:2021年度 フラット35利用者調査

 

注文住宅が出来上がるまでは8~15ヶ月程度

注文住宅の場合、情報収集から引越しまでにかかる期間は8〜15ヶ月程度、家の規模やデザインによって変わりますが、着工から完成までは3〜6ヶ月程度です。

 

注文住宅を購入する場合、ハウスメーカー・工務店、土地、間取りや設備などを選ばなくてはなりません。希望の土地が見つからなかったりデザインが決められなかったりすると、完成までの期間は長引きます。

 

出産や子どもの入園・入学に合わせたマイホーム購入の場合は、工期の期間を考え逆算して動かなければなりません。天候によって工事が遅れることもありますので、余裕を持った計画が必要です。

 

なお、建売住宅の場合は、完成した状態であれば1ヶ月程度で入居できるケースもあります。

 

マイホーム購入に必要な資金は3,500〜4,500万円

注文住宅は3,572万円、土地付で4,455万円

「2021年度 フラット35利用者調査」によると、注文住宅の所要資金は3,572万円、土地付注文住宅は4,455万円となっています。いずれも約10年連続で上昇しています。

 

全国でも高いエリアの首都圏では、注文住宅が3,899万円、土地付注文住宅は5,133万円と平均値を引き上げています。

 

なお、注文住宅を選択した方の割合は43.4%。中古住宅(マンション含む)の24.7%、分譲住宅(マンションと建売住宅)の31.8%とくらべると割合が高く、注文住宅の希望者が多いことがわかります。

 

建売住宅は3,605万円

建売住宅の所要資金は土地付注文住宅より費用を抑えられ、3,605万円となっています。

 

間取りや設備、デザインなどをすべて自分たちで決める注文住宅と異なり、規格が決まっているため、形やデザインは誰もが受け入れやすいものになります。個性的なデザインを求める場合、実現が難しくなりますが、建ててから「イメージと違った」というリスクを避けられます。

 

建売住宅は費用が安いほか、完成した状態を確認してから購入できる点がメリットです。

 

維持費の相場は40〜60万円

マイホームを購入する場合は、購入後の維持費についても知っておかなければなりません。戸建ての維持費は、年間40〜60万円程度です。

 

維持費には以下のような費用が含まれます。

 

固定資産税
保険
修繕費

 

新築の場合最初の数年間は修繕費用がかからないことがほとんどです。しかし、築10年を過ぎると、経年変化により外装や設備などにおいて劣化が見られるようになります。また、築20年を過ぎると、大切に暮らしていたとしてもキッチンや浴室といった水回りの設備で修理が必要になります。

 

そのため、マイホーム購入費用とは別に維持費を確保しておく必要があります。

 

マイホーム購入者の世帯年収は600〜800万円

マイホーム購入者の世帯年収はマンション購入者の平均が960万円と最も高く、注文住宅購入者の全国平均は801万円となっています。ボリュームゾーンは600〜800万円です。

 

フラット35利用者の年収倍率は6〜8倍程度で、マイホーム購入においてはローンを組むことがほとんどです。以下で、住宅ローンを組む方の割合や、頭金について確認していきます。

 

住宅ローンを持つ割合は83.2%

住宅ローンを持つ割合を確認してみると、注文住宅(新築)で83.2%、注文住宅(建て替え)で 55.1%、建売住宅では 64.9%となっています。新築で注文住宅を購入する方の約80%が、フラット35といった住宅ローンを利用していることがわかります。

 

返済期間においては、中古の戸建住宅や集合住宅では30年未満ですが、注文住宅や建売住宅では30年を超えることが多く、長期的な返済計画が必要です。

 

自己資金比率は約20%

マイホームを購入するときの自己資金比率、つまり頭金の目安は購入金額の20%程度とされています。3,500万円のマイホームであれば、700万円を頭金で用意する計算です。

 

マイホームを購入するとき、自己資金から購入代金の一部を最初に払う頭金を用意すると、購入費用から支払う分をマイナスしてローンを組むことになります。

 

頭金なしでフルローンを組むこともできますが、月々の返済額が大きくなります。頭金を用意すると、毎月の生活費のやりくりが苦しくなるリスクを減らせます。また、ローンの金利が低くなり審査にも通りやすくなるというメリットもあります。

 

なお、頭金は月々の返済額を設定し無理のない範囲で試算するようにしてください。

 

年間返済額の平均は174万円

住宅ローンを組んだときの返済額の全国平均は、174万円です。
月々14.5万円程度返済する計算です。ボーナス時に多く返済できれば、毎月の返済額は減らせます。

 

また、年収における返済割合である返済負担率は、注文住宅で16.4%です。

 

ローンには住宅ローン以外にも自動車ローンやカードローンなど複数あります。フラット35では、フラット35以外にもあるすべての借り入れを合わせた返済負担率を、年収400万円未満では30%以下、年収400万円以上では35%以上と基準を設けています。

 

返済負担率が高すぎると日々の家計に影響が出るため、平均値や基準を参考に、年収や必要な生活費を計算して計画を立てる必要があります。

 

参考:ずっと固定金利安心の【フラット35】

 

マイホームを持つエリアの決め方

予算の次に優先したいのは「環境」

間取りやデザインなどは工夫できますが、周辺環境は自分たちで変えられるものではありません。マイホーム購入を検討するとき、騒音や治安といった環境も重視したい要素です。

 

賃貸であれば気に入った土地に引っ越すことができますが、マイホームを購入するなら、いかに長く住み続けられるかを重視したいものです。

 

商業施設や医療機関、学校が近いという利便性や、帰宅時間の雰囲気なども気になる点です。しかし、すべての希望を完璧に叶えようとするとなかなか土地を決められません。
駅からのアクセスを優先するかわりに騒音はある程度覚悟するなど、優先順位を決めておくことをおすすめします。

 

立地は一度選んでしまうと変更がむずかしいため、慎重な選択が求められます。

 

マイホームでこだわりたい間取りや設備の決め方

家族構成別に必要な坪数と間取りを確認

家族の人数によって必要な部屋の数や広さは異なります。ライフプランを考えて必要な広さを見積もることをおすすめします。

 

たとえば、夫婦2人と子ども2人の4人家族の場合、35坪程度の広さが適しており、リビング、ダイニング、キッチン(LDK)の他に、夫婦の寝室や子どもの個室2つが含まれます。また、夫婦2人の場合は、22坪程度が適しています。

 

参考:国土交通省 誘導居住面積水準

 

生活導線・家事導線を確認

キッチンや浴室、洗面台、トイレといった設備の配置は、生活導線や家事導線をイメージしながら決めるとよいです。
浴室に行くのにリビングを通る必要があると、来客時に不便かもしれません。また、洗濯機置き場から洗濯を干すベランダまでが遠いと、毎日の家事で無駄な動きが生じることになります。

 

自分たちの生活習慣や家事導線を具体的にイメージして間取りを決めることにより、住み心地の良いマイホームになります。

 

ライフステージの変化

子どもの独立や結婚、親の退職、2世代以上の同居など、人生のステージは絶えず変わります。変化をあらかじめ想定しておくことで、より長く住み続けられます。

 

たとえば、子ども部屋は小さいうちは広く遊べるワンルームとし、成長に合わせて仕切って使えるように計画しておくことができます。また、親との同居がある場合は、あらかじめバリアフリーにしておけると安心です。

 

住み心地を考えて、各ライフステージに合わせて家を変化させていけると理想です。

 

理想のマイホームのために必要な情報収集の手段

口コミも確認したいならWEBサイトやSNS

理想のマイホームを手に入れるには、必要な情報を得るためのいくつかの手段があります。手段のひとつがインターネット上の口コミやSNSです。

 

各ハウスメーカーや工務店が運営しているWebサイトやSNSアカウントをチェックすると、建てている家や、提供しているサービスを把握できます。

 

また、ポータルサイトや一般ユーザーのSNSでは、マイホーム購入者の口コミを見つけられます。マイホームを所有した方の声は、自分が建てる家の参考や、ハウスメーカー選び、立地選びの一助となるはずです。

 

見くらべるならパンフレットやカタログ

パンフレットやカタログは、複数のデザインや設備を一度に確認できます。自分が好きなデザインや機能を持った家の情報を集める手段として有効です。図面やパース、イラストや実際の写真が多く掲載されているため、具体的なイメージを持ちやすくなります。

 

イラストや写真といった視覚情報から、自分の好みや家族構成に合ったマイホームの希望を把握しておくとよいです。

 

イメージが湧きやすい住宅展示場・モデルハウス

最もイメージが湧くのは、住宅展示場やモデルハウスの見学です。建築された家に入り、部屋の広さや間取りを体感できます。

 

写真や図面だけでは分からない素材の感触もわかります。家族で訪問できれば、理想の住まいについて話し合う良い機会となるはずです。

 

また、モデルハウスや住宅展示場には、家づくりの専門家がいます。自分たちの疑問や不安を直接相談できる点も大きなメリットです。

 

さらに、モデルハウスや住宅展示場は、各ハウスメーカーや工務店の技術力やデザイン力を直に体感できる場所でもあります。同じ10畳でも、建具の位置や間取りによって広さの感じ方が変わることを実感できるはずです。

 

ウチつくでは、マイホーム購入のお悩みについてオンライン相談を受け付けています。「インターネットやパンフレットだけでは、選び方がわからない」といった場合は、無料相談をご利用ください。住まいのスペシャリストがぴったりのウチ作りをご提案します。

 

 

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