木造注文住宅が得意なハウスメーカーは?おすすめ10社の性能・坪単価・評判を徹底比較!



新築住宅を購入する人たちの中で根強い人気を誇るのが木造住宅です。
実際に注文住宅を建てる方の中には、「木造注文住宅がいい」と考えている方も少なくはありません。
そこで今回は、木造注文住宅が得意なハウスメーカーを比較するときのポイントや、注意点などを解説します。
木造住宅が得意なハウスメーカー10社の性能や坪単価を比較した一覧表や、それぞれの特徴なども紹介しているので、木造注文住宅を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
(掲載情報はすべて2023年7月時点の内容です)

 

 

木造注文住宅ハウスメーカーを比較するときのポイント

木造注文住宅を検討するうえで大切な、ハウスメーカーを比較するときに見るべきポイントを紹介します。

 

ハウスメーカーが得意な工法

木造住宅は主に3つの工法があります。検討しているハウスメーカーが得意としている工法を確認しましょう。
木造軸組工法
木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)
木造ラーメン工法

 

工法によって、住宅の耐久性や強度などが変わってきます。それぞれの工法の特徴を見ていきましょう。

 

木造軸組工法

日本古来の建築工法である木造軸組工法です。柱と梁で補強しながら骨組みを作ります。木材に凹凸の加工をして組み合わせて作ることで、高い耐久性を実現できます。さらに、柱と梁を組み合わせながら骨組みを作るので、空間の広さや間取りなどを自由に設計できます。また、将来的に間取りの変更などの大規模なリフォームの可能性がある場合も木造軸組工法がおすすめです。建築後のリフォームの自由度が高いのも大きな特徴です。

 

木造枠組壁工法(ツーバイフォー工法)

木造枠組壁工法は、別名ツーバイフォー工法とも呼ばれる工法です。厚さ2インチ、幅4インチの角材と合板を組み合わせて箱型の空間を作ります。断熱性能や気密性能、耐震性能に優れた工法ですが、壁が柱の役割を持つような構造なので、間取り変更などのリフォームがむずかしいという特徴があります。

 

木造ラーメン工法

元々鉄骨造の住宅に用いられてきたラーメン工法を、木造住宅にも採用したのが木造ラーメン工法です。柱と梁だけで建物の構造部分を作るため、自由な空間設計が叶います。大空間のリビングや大開口の窓など、広々とした空間を演出したい場合には、木造ラーメン工法が向いています。

 

使っている建材の種類

木造住宅でハウスメーカーを検討する場合、メーカーが使っている建材の種類についても確認しておきましょう。使用している木材の種類によって特徴が異なります。住宅に使用されている木材には、スギ・ヒノキ・ヒバ・松・チークなどがあります。さらに、無垢材と集成材などの種類があります。自然な木目や木の香りが楽しめる無垢材。耐久性が高く価格が安い集成材。それぞれに特徴があるので、どちらの建材を使用した住宅にしたいかで、メーカーをくらべてみましょう。

 

気密性能・断熱性能

最近の住宅の多くは気密性能や断熱性能が高い高性能住宅です。気密性能はC値、断熱性能はUA値やQ値といった数値で表されます。数値はいずれも数字が少ないほど性能が優れているということになります。標準仕様で数値がいくらなのかも、ハウスメーカーを選ぶときのひとつのポイントです。

 

耐震性能

地震大国日本において、住宅の耐震性能は無視できない要素のひとつです。メーカーによって、耐震性の種類や耐震等級が異なります。耐震性の種類は主に地震エネルギーを受け流す免震、地震エネルギーを吸収する制振、地震エネルギーに耐える耐震の3種類です。耐震等級には1から3までのランクがあります。耐震等級1は、建築基準法で定められている最低限の水準です。耐震等級2は、等級1の1.25倍の揺れでも倒壊や崩壊をしない程度、耐震等級3は等級1の1.5倍ほどの揺れでも倒壊や崩壊しない程度の耐震性能です。

 

アフターフォロー

家が完成し、住み始めてからのアフターフォローが充実しているかも、比較するときのポイントです。新築住宅には、最初の10年間は無料の初期保証がついています。初期の無料保証以外の最長保証期間や、延長保証の条件、アフターサービスの具体的な内容などは、メーカーごとに異なります。各メーカーの保証内容をよくくらべて検討しましょう。

 

坪単価

坪単価とは、住宅を建てるときの1坪あたりの建築費用のことです。建物の本体価格を延べ床面積で割ることで算出できる数字で、坪単価が高いほど建築にお金がかかるということになります。ハウスメーカーごとに坪単価は異なり、施工内容のグレードなどを比較する参考になります。

 

 

木造注文住宅を建てる費用

木造の注文住宅を建てるときにかかる費用を解説します。

 

木造注文住宅の平均坪単価

国土交通省の2021年度「建築着工統計調査」で、構造や建て方別の工事費用についてのデータが公開されています。調査によると、木造注文住宅の平均坪単価は57.1万円です。
参照元:国土交通省2021年度「建築着工統計調査」

 

他の構造との費用比較

木造注文住宅の平均坪単価は57.1万円ですが、その他の構造では坪単価はいくらなのでしょうか。以下の表にまとめました。

 

住宅構造 平均坪単価
一戸建て住宅総計 60.7万円
木造住宅 57.1万円
鉄骨造住宅 94.1万円
鉄筋コンクリート造住宅 99.7万円

鉄骨造や鉄筋コンクリート造の住宅では、坪単価が100万円近くになっていることがわかります。木造住宅は、費用面でも優秀な住宅です。

 

木造注文住宅が得意なハウスメーカーの一覧表

木造住宅が得意なハウスメーカー10社の保証期間、坪単価を一目でわかるように一覧表にまとめました。気になるハウスメーカーの特徴をチェックしてみてください。

 

ハウスメーカー 保証期間 坪単価
三井ホーム 60年 約85万円
一条工務店 30年 約65万円
日本ハウスホールディングス 60年 約70万円
クレバリーホーム 30年 約65万円
タマホーム 30年 約40万円
木下工務店 50年 約70万円
アキュラホーム 35年 約75万円
ヤマダホームズ 60年 約75万円
ユニバーサルホーム 30年 約65万円
ミサワホーム 35年 約85万円

(2023年6月時点)

 

木造注文住宅が得意なハウスメーカー10社の性能・坪単価・評判

木造注文住宅が得意なハウスメーカー10社それぞれの性能や坪単価、評判などを紹介します。

 

三井ホーム

外部の建築家やインテリアコーディネーターに相談できるサービスがあるほど、間取りの自由度が高く、おしゃれな注文住宅を叶えられるのが、三井ホームの特徴です。

 

外観デザイン シンプルモダン・ナチュラル・エレガント・クラシック
坪単価 約85万円
保証期間 最長60年
耐震等級 耐震等級3
施工エリア 全国

幅広いデザインの要望に応えられるのが三井ホームの特徴です。日本でいち早く西洋デザインの住宅を取り入れたハウスメーカーで、美しい外観とおしゃれで洗練されたインテリアが人気です。

 

一条工務店

標準仕様のモデルハウスで、住み始めてからのイメージがしやすいのが一条工務店の特徴です。

 

外観デザイン シンプルモダン・和風・ヨーロピアン
坪単価 約65万円
保証期間 30年
耐震等級 耐震等級3
施工エリア 沖縄県を除く全国

オリジナルの住宅設備や製品の開発をおこなっているので、標準仕様で高品質の住宅を提供できます。

 

日本ハウスホールディングス

伝統の工法に、独自開発の新しい技術を融合させた新木造ストロング工法で「耐震等級3」の地震に強い家が建てられます。

 

外観デザイン 和モダン・シンプル
坪単価 約70万円
保証期間 60年
耐震等級 耐震等級3
施工エリア 全国

「環境にやさしい、脱炭素社会の住宅」に向けて独自の家づくりの考え方(3つの品質:「檜品質」「ゼロエネ品質」「快適品質」)を基に家が建てられるのも日本ハウスホールディングスの特徴です。

 

クレバリーホーム

独自開発の外壁タイルが人気のクレバリーホーム。高級感のある外観と高い耐久性を両立してくれます。

 

外観デザイン シンプルモダン
坪単価 約65万円
保証期間 10年
耐震等級 耐震等級3
施工エリア 全国

クレバリーホームは、傷に強く雨や汚れなどに強い自然素材の外壁タイルが人気です。劣化や変質、変色が起こりにくいのが特徴。汚れても雨と一緒に洗い流してくれるのでお手入れも簡単です。

 

タマホーム

費用を抑えながらも注文住宅の購入が叶うタマホームは、特に20代など若い世代を中心に人気の高いハウスメーカーです。

 

外観デザイン 和モダン・シンプルモダン
坪単価 約40万円
保証期間 30年
耐震等級 耐震等級3
施工エリア 全国

中間業者を挟まない・住宅設備を自社で大量生産するなどの工夫によって、質の高いローコスト住宅を実現できます。

 

木下工務店

完全自由設計が叶うのが木下工務店の特徴です。

 

外観デザイン シンプルモダン・モダン・シンプル
坪単価 約70万円
保証期間 50年
耐震等級 耐震等級3
施工エリア 東京・神奈川・千葉・埼玉・茨城を中心とするエリア

制振システムと、20年間の地震性能保証が用意されているので、長く安心して住み続けることができます。

 

アキュラホーム

大開口・大空間を木造で実現できる人気のハウスメーカーです。

 

外観デザイン シンプルモダン・和モダン・ナチュラル・北欧風
坪単価 約75万円
保証期間 35年
耐震等級 耐震等級3
施工エリア 関東・東海・近畿・中国

品質・性能・デザインのすべてにおいてクオリティの高い品質の住宅を提供しています。費用を抑えながらも標準仕様で住宅性能表示7項目で最高等級の住宅を実現できます。

 

ヤマダホームズ

家電量販店でおなじみのヤマダホールディングスが運営するハウスメーカーです。

 

外観デザイン 和モダン・シンプルモダン
坪単価 約75万円
保証期間 60年
耐震等級 耐震等級3
施工エリア 沖縄県を除く全国

木造住宅の接合部分に構造金物を使用し、高い耐久性を実現します。多彩なデザインと暮らしやすい間取りの提案をしてくる提案力の高さも人気の理由です。

 

ユニバーサルホーム

ユニバーサルホームは、1階全面床暖房が人気のハウスメーカーです。

 

外観デザイン 和モダン・シンプルモダン
坪単価 約65万円
保証期間 30年
耐震等級 耐震等級3
施工エリア 全国

居室以外の1階部分の全面を床暖房にできるので、暖かく快適で健康的な住宅を実現できます。

 

ミサワホーム

狭い土地や変形地であっても、効率的で快適な間取りを考えて提案してくれる提案力が魅力のハウスメーカーです。

 

外観デザイン シンプルモダン・ナチュラル・オーセンティック
坪単価 約85万円
保証期間 35年
耐震等級 耐震等級3
施工エリア 沖縄県・離島を除く全国

住宅業界で初めてグッドデザイン賞を受賞したのがミサワホームです。収納面積30%以上を実現しつつ、効率的で暮らしやすい住宅が叶います。

 

木造住宅にするメリット

マイホームを木造の住宅にするメリットを解説します。

 

建築費用が安い

木造注文住宅のメリットとしてまず挙げられるのが、建築費用の安さです。鉄骨造住宅や鉄筋コンクリート造住宅にくらべて、木造住宅は構造体が軽いので、基礎工事にあまり手間をかけずに済みます。

 

木材の調湿効果が期待できる

木材には、周囲の湿度に応じて空気中の水分を吸収したり吐き出したりという天然の調湿効果があります。空気中の湿気が多いときには水分を取り込み、空気が乾燥している時には取り込んでいた水分を放出してくれます。

 

デザインの自由度が高い

木造住宅は、デザインの自由度が高いので、間取りの設計が柔軟におこなえます。ライフステージの変化に合わせた間取り変更などのリフォームもしやすいので、将来的にリフォームをすることを想定しているのであれば、木造住宅がおすすめです。

 

耐火性に優れている

木造住宅は燃えやすいのではないかと思われがちですが、実は耐火性に優れているのが特徴です。万が一火災が発生しても、木材の表面が炭化することで、内部に燃え広がるのを一定時間防いでくれます。

 

木造注文住宅を購入する流れを紹介

注文住宅は、契約から住み始めるまでに半年から1年ほどの期間が必要です。ここでは、実際に木造注文住宅を購入するときの流れを紹介します。

 

予算・間取り・デザインの希望の洗い出し

まずは理想の生活をイメージするところから始まります。予算や大まかな間取り・希望のデザインなどを家族で話し合いながら決めていきましょう。

 

ハウスメーカーの選定

予算や間取り、大まかな希望が決まったら、施工を依頼するハウスメーカーを決めます。坪単価や性能などを検討して選択しましょう。

 

土地探し

依頼するハウスメーカーが決まれば、次は実際に住宅を建てるための土地を探します。ハウスメーカーの担当者に希望を伝え、相談しながら理想の土地を探しましょう。

 

間取りプランと見積もりの作成

土地が決まると間取りプランの作成ができるようになります。希望を伝えてプランと見積もりを作成してもらいましょう。

 

住宅ローン申請・契約

見積もりが完成したら、次に住宅ローンの契約をおこないます。申し込むローンについても検討をしましょう。

 

工事請負契約・着工

住宅ローンの契約が終われば、工事請負契約が結べます。工事請負契約が完了次第、着工になります。

 

完成・引き渡し

建築工事が完了し、最後の点検作業が終われば、ついに引き渡しです。新しい住宅への引っ越しをしましょう。

 

木造注文住宅を建てるときの注意点

木造注文住宅を建てるときに注意すべきポイントを解説します。

 

予算と叶えたい理想のバランスを考える

注文住宅の場合、要望が多ければ多いほど、建築費用も高額になってしまいます。叶えたい理想をすべて詰め込んだ結果、大幅に予算をオーバーしてしまったということも少なくありません。

 

最初に組んだ予算をできるだけオーバーしないためにも、叶えたい理想とのバランスを考えて計画をしましょう。「絶対に譲れない」「できれば欲しい」「なくても問題はない」などと、優先順位を付けるのがおすすめです。

 

優先順位が低いものは思い切って削るというメリハリのある設計で、理想の注文住宅を叶えましょう。

 

長期的な耐久性や安全性も考える

坪単価や建物価格が安いからと言って決めてしまうのではなく、アフターサービスや保証期間は何年なのか、住宅の耐久性や安全性の高さなども考えて決めましょう。

 

安心して長く住み続ける家にするためにも大切なポイントです。

 

ハウスメーカーの口コミの評判を確認する

ハウスメーカーの口コミや評判は、ネットで検索をすれば多くの情報が出てきます。依頼を検討しているハウスメーカーで先に建てた人の意見は、参考になる情報です。

 

明らかに悪い口コミがないかや、住み始めてから数年経ってからの評価など、積極的に情報を集めるようにしましょう。

 

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