2LDKの平屋で後悔しない快適に暮らせる間取りのコツ



2人〜3人構成の家族が快適に過ごせる平屋として、2LDKの間取りは人気です。15坪〜30坪あれば不自由のない生活を送れる家が建てられて、建築費用を1,000万円台に抑えられます。

 

しかし、2LDKで建てられる家の敷地面積は限られているので、部屋数にも制限があり、間取りが決められず悩む方が多くいます。間取りによっては生活に不便さを感じてしまい、別の間取りにすればよかったと後悔する可能性もあります。

 

2LDKの平屋での暮らしを快適にするには、快適に暮らすために欠かせない、平屋の特徴や間取りの選び方を知っておくべきです。今回の記事では、2LDKの平屋を建てるときの注意点や間取りを決めるコツ、平屋のメリットやデメリットを紹介します。建築にかかる費用も紹介するので、2LDKの平屋を建てようか考えている方はぜひ参考にしてみてください。

 

 

2LDKの間取りの平屋を建てるときの注意点

日当たりの良くない場所が発生する可能性がある

洗濯物の室内干しも検討すべき

2LDKの平屋を建てる際、日当たりが良くない場所が発生する可能性があるため、洗濯物の室内干しも検討する必要があります。

 

室内干しを想定した間取りや設備にしておけば、室内干しによる生活感が出にくくなり、冬場や梅雨時など、天気が悪い日でも洗濯物が乾きやすくなります。除湿乾燥機を設置しておくことで、自然乾燥がむずかしい日でも洗濯物を乾かせます。

 

もしくは、脱衣所とランドリールームを繋げて設計することで、家事負担を減らせます。リビングや寝室から離れた場所にあると、洗濯物が目立たず、生活感が出にくくなります。

 

日当たりが良くない場所ができやすい平屋を建てるときは、洗濯物の室内干しを検討すると快適な暮らしが実現できます。

 

ニオイが平屋全体に広がる可能性がある

平屋は2階部分がないので各部屋が同じ階にあります。たとえばキッチンで料理をしているときに発生する煙やニオイが他の部屋にも伝わりやすくなります。浴室やトイレからの湿気やニオイも同様に気になる場合があります。換気設備の設置位置によっては、部屋からのニオイがリビングや寝室に伝わることもあります。

 

家族とはいえ、ニオイが伝わってくることが嫌だという人はいるはずです。他の部屋にニオイが伝わるのを防ぐには、各部屋の扉を閉めておく、換気扇や空気清浄機を使用するなどの対策をしましょう。

 

収納場所が確保しにくい

平屋の2LDKでは、限られた広さの中で収納場所を確保しなければいけません。収納物に適した大きさの収納場所を設置しましょう。たとえば玄関の横に屋外でつかう物品収納庫やキッチン横に食品庫を作って水やお米、非常食を入れておくなどが考えられます。

 

プライバシーの確保がしにくい

外から家の間取りを把握されやすい

平屋の生活空間はすべて1階なので、外から家の中が見えやすく、2階建てとくらべてプライバシーが守りにくくなります。大きな窓を道路に向かって設置して、室内に太陽光を取り入れたいと考える方もいますが、プライバシーを守りにくくなってしまいます。

 

窓の高さや位置を工夫したり、植栽やフェンスを設置したりすることで外からの視線は遮れます。ただし、高すぎる塀や植栽は防犯面で空き巣や不審者の隠れ場所になる恐れがあります。また、寝室を道路から見えにくい位置に配置することや、すりガラスやカーテンで視線を遮る方法もあります。

 

 

2LDKの平屋で快適に暮らせる間取りのコツ

玄関近くにトイレを設置する

玄関は生活空間から少し離れているため、玄関近くにトイレがあるとニオイが気にならなくなります。

 

また、朝に急いでトイレを利用したいときや外出から帰ったときでも、玄関近くにトイレがあることで利便性が向上します。来客者も音やニオイを気にせず使いやすくなるため、トイレは玄関近くに設置するのがおすすめです。

 

日当たりの良い場所に室内干しできる場所を確保する

日当たりの良い場所を確保しておけば、屋外で干せないときでも洗濯物が乾きやすくなります。平屋は1階部分しかないので、周囲に高い建物があると光が入りにくくなります。天窓を設置することで採光できます。

 

日当たりの良い場所は洗面所に近いのが理想です。洗濯物を干すときの家事動線が短くなります。

 

空間を広く使える可動間仕切りを利用する

部屋を2つに仕切る可動式の壁となるのが可動間仕切りです。仕切りたい部屋間にはめ込むことで、部屋を2つに分けられます。寝室に使えば来客があっても個人の時間を過ごせる空間を確保できますし、子ども部屋で利用するときは、子どもが小さい頃は部屋を広く使い、大きくなれば可動間仕切りで空間を分けることもできます。

 

収納場所を工夫する

屋根裏・地下収納を活用する

屋根裏は天井が高く勾配があるため、そこに収納場所としての小部屋を設けられます。季節家電の保管場所などに有効ですし、デッドスペースを減らせられます。また、床の一部を下げて半地下の空間を作り、収納場所としても使えます。スーツケースや、扇風機や暖房器具などのかさばる季節家電を保管するのに適していますし、収納場所として使わないのであれば趣味に没頭する空間としても適しています。

 

キッチン用品がスッキリまとまるパントリーを設置する

日常的に使うキッチン用品は種類が豊富なので、収納場所は意外と広く取ってしまいます。床面積が限られている平屋ではパントリーを上手に設置することで収納場所を効率的に活用できます。また、キッチン用品が整理整頓されることでキッチンの見た目もスッキリとした印象になり、空間が広く感じられる効果も期待できます。

 

靴・上着・カバンを置ける玄関クローゼットを設置する

玄関に設置できる収納空間を玄関クローゼットといいます。靴やコート、バッグなど外出時に必要な物を収納できます。玄関クローゼットがあれば、帰宅後に家が散らかってしまうことはありません。玄関周りの物が整頓され、広くキレイな印象を与えてくれます。

 

また、外出時や帰宅後の面倒がなくなります。靴やコート、バッグをすべて玄関クローゼットに収納できるので、外出前や帰宅後に部屋を移動し片付けなければいけない煩わしさを省けます。

 

家族の衣類をまとめるファミリークローゼットを設置する

衣類はしまった場所を忘れてしまいがちで、収納場所が多いと管理が難しくなります。特に子どもがいる家族は子どもの衣類も管理しなければいけないので、衣類をどこにしまったか混乱してしまいがちです。ファミリークローゼットは、衣類の収納場所を1つにまとめられるので管理しやすくなります。

 

ファミリークローゼットをランドリールームや脱衣所の近くに設ければ、洗濯物を素早く収納でき、簡単に家族の衣類を収納できます。

 

間取りを考える前に知るべき平屋2LDKのメリット

家族の距離が近くコミュニケーションが取りやすい

対面式キッチンでコミュニケーションが増える

対面式キッチンは、キッチンに立ったときにリビングやダイニングの方向に顔が向けられるようになっており、お互いの顔が見えやすい間取りになっています。料理をしながらでも家族と話しやすくなります。

 

特に子どもがいる家庭では、対面式キッチンがおすすめです。子どもがリビングやダイニングで勉強している様子を視野に入れつつ料理ができるので、コミュニケーションを取りやすいだけでなく安全性も確保できます。子どもが遊んだりテレビを見たりしている様子も、確認できます。

 

段差が少ないから老後も安心して暮らせる

部屋ごとの距離を短くすると移動がラクになる

リビングルームを間取りの中心に配置し、寝室やキッチン、バスルームといった水周りも近くにまとめることで、移動が簡単になります。足腰が弱くなったり車椅子が必要になった場合にも生活動線を短くするだけで生活しやすい環境になります。

 

さらに、段差をなくすことで、車いすの移動をしやすく、つまづいて転ぶリスクを減らせます。たとえば和室と洋室の境目に段差が生まれやすいですが、和室の畳部分と洋室の床を同じ高さにすることで段差をなくすことができます。

 

掃除や片付けがラク

掃除や片付けのとき、2階建て住宅だと2階まで移動する必要がありますが、平屋であれば1階を移動するだけでよくなります。

 

また、同じ階に部屋がすべてあるので、ランドリールームや収納場所の間取りを考えやすくなります。1階に何を設置するかを考えなくていいので、効率的にランドリールームや収納場所を設計できます。

 

知らないと後悔する平屋2LDKのデメリット

防犯面の不安要素が多い

平屋は二階建てとくらべて窓が低い位置に設置されるため外からの侵入がしやすいです。また、1階にすべての部屋が集中しているので窓が多く、住宅内の様子が外から見えやすくなります。

 

窓からの侵入が二階建て住宅にくらべて簡単であり、侵入後も窓からの脱出がしやすくなってしまいます。空き巣や泥棒は平屋を狙って侵入を図ってくるので、万全の防犯対策が必要です。

 

窓に割れにくい特殊なガラスを使用したり、格子を取り付けたりすることで外部からの侵入を防げます。塀を立てる防犯対策もありますが、塀が高すぎると住宅外から死角ができてしまい、かえって侵入されやすくなります。

 

塀を立てなければ、周囲から家の様子が見られやすくなるので防犯対策になりますが、プライバシーを守りにくくなってしまいます。プライバシーを保ちつつ、防犯対策をおこなうというバランスを意識して平屋を建てましょう。

 

場所によって日当たりの良し悪しにばらつきがある

立地条件や周囲の建物の影響で、日当たりが悪くなる部屋があります。たとえば、密集した住宅地や高いビルが住宅の周りにある場合は、日当たりが悪くなります。

 

平屋は2階建てとくらべて建物が低いため、窓を多く取り付けても日光を十分に室内に取り入れるのは難しくなります。天窓を利用するなどして日光を取り入れる工夫が必要です。

 

坪数別でみる平屋2LDKにかかる費用

15坪〜20坪の平屋にかかる費用

15坪~20坪の平屋の費用は、大手ハウスメーカーの場合約1,500万円前後が相場です。もちろん建築に利用する資材や建設工法によって費用は前後しますが、2LDKの平屋を建てるのに平均的な費用としては、1,500万円前後が相場です。

 

ローコスト住宅であれば、1,000万円前後で建てることが可能です。建物の価格には設備費用も含まれていますので、設備のグレードによっては予算が変わる場合があります。15坪~20坪の平屋であれば、鉄やコンクリートなど頑丈な素材を使って家を建てたとしても、オプション込みで1,500万円程度の費用がかかります。

 

20坪〜25坪の平屋にかかる費用

20坪~25坪の平屋の費用は、大手ハウスメーカーであれば1,250万円~2,000万円前後が相場です。ローコスト住宅であれば、費用は1,000万円前後になるので、250万円~1,000万円近くを抑えられます。

 

25坪以上の平屋にかかる費用

25坪以上の平屋にかかる費用は2,000万円以上が相場です。

 

25坪以上となると、平屋を建てる土地の単価が高くなるので、坪単価も高くなります。25坪以下であれば坪単価は40万円~60万円であるのに対し、25坪以上であれば坪単価は50万円~70万円の相場になり、総額は高くなります。

 

 

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