家相とは?間取りの見方や土地の選び方などを解説
家を建てる時は、予算や立地など様々なことについて考えますが、その際に家相(かそう)を考慮し、運気の上がる家づくりをしたい方もいるのではないでしょうか。今回はそんな家相について解説します。
家相とは
Point 方位や間取りから運気を鑑定するもの
家相とは、方位や間取りから運気の良いことと悪いことを鑑定するものです。迷信的なものだと思われていましたが、現在では科学的根拠に関する研究が進められ建築学や住居学などを基にして考えられています。
家相の悪い家は災いを招くとされているので、その土地に合った家相のいい家を建てるよう意識する方もいます。
風水との違い
風水とは「気の流れを物の位置で制御する」という思想です。風水では「玄武(げんぶ)」「朱雀(すざく)」「青龍(せいりゅう)」「白虎(びゃっこ)」の四神が東西南北を守る「四神相応」の土地が良いとされています。
家相における間取りの見方
Point 鬼門と裏鬼門、正中線と四隅線が重要
鬼門と裏鬼門
家相には日本で快適な空間を保つ工夫が詰まっています。家相をみるためには「方位盤」、方位と間取りの相性をまとめてみるためには「家相方位盤」が必要です。実際には家の四隅の対角線が交わるところを家の中心とし、そこに方位盤を置いて考えていきます。
家の中心からみて北東は「鬼門」、反対の南西は「裏鬼門」と呼ばれます。鬼門と裏鬼門は一般的によくない方位とされており、玄関やキッチン、トイレなどの水回り設備があると家の運気が下がると言われています。
他にも、鬼門の壁が出っ張っていたり欠けていたりすると、家族間のトラブルが起こりやすくなるとされています。一方、寝室や書斎などは、鬼門や裏鬼門にあっても問題ないようです。
正中線と四隅線
家相をみる上で重要なのが「正中線(せいちゅうせん)」と「四隅線(しぐうせん)」です。家の中心から南北に引いた線が「正中線」で、東西に引いた線が「四隅線」です。この2つの線上は、とても強い気があるとされています。
家相がいいと言われる土地の選び方
Point 東から南にかけて低い、もしくは開けている土地が最良
東から南にかけて低い、もしくは開けている
家相の観点でいうと、東から南にかけて低い、もしくは開けている土地は、自然光が効率よく入り、最良だとされています。
太陽が東から真南に上昇していく過程にある東南方位は上昇発展の気がめぐります。また、なだらかに傾斜している程度でも東側が低い土地は、隣の家が高い位置にあるため西日をさえぎることになります。その他、南側が低い土地は必然的に北の方が高くなることにより、冬の北風を防いでくれる効果もあります。
北が高い
北はあまり日が当たらず暗くなりやすい方位です。自然に即した形状を吉と捉える家相の考え方からみると、山や林などよりも家の方が高くなっている土地だと良いとされています。
また、北が高くなっていると、困ったことが起こった時に後ろ盾ができ、人間関係が円滑になると言われています。
家相がいいと言われる設計
Point 窓が東に、寝室が北か西にある
窓が東にある
家相では窓は東にあるとよいとされています。東は太陽が昇る方位のため、朝から日が差し込み、快適になります。
寝室が北か西にある
寝室は北にあると夫婦仲が深まり、西にあると疲れがよく取れるとされています。しかし、東や南も家相が悪いというわけではありません。東にあると活力を与えてくれ、南にあると外交的な側面が強くなるとされています。
なお、南はとても上向きなエネルギーを持っている方位のため「身体を休める」という目的の寝室とは相性がよくないとされています。どういった運気を気にするかによって寝室の方位を決めるのがよいでしょう。
家相が悪くなる設計
Point 水回りや玄関、階段、キッチンの位置が重要
水回りが正中線や鬼門と裏鬼門を結ぶ線上、家の中心にある
トイレやお風呂などの水回り設備は穢れを流す場所として考えられます。
そのため、気の強い流れ道である「正中線」や、凶の方位である「鬼門と裏鬼門を結ぶ線上」、不浄の気を強めてしまう「家の中心」は水回りの設置場所として避けた方がよいとされています。
玄関が鬼門や裏鬼門の45度範囲や正中線、四隅線にある
玄関は、凶の方位は避けた方がよいと考えられるため、鬼門や裏鬼門の45度範囲には設計しない方がよいでしょう。また、気が強い正中線や四隅線の上に玄関を設計するのもおすすめできません。
ただし、玄関は方位だけでなく張りや欠けも意識しましょう。張りとは、四角にでっぱりがついているような状態のことで、玄関の場合は吉兆として考えられています。
一方、欠けは家を1つの四角と見立てた際に、玄関が四角の内側に位置している状態になるため凶兆となると言われています。
階段が家の中心にある
階段が家の中心にある家も家相ではあまりよくないとされています。家の中心に上下に抜ける穴(欠け)をつくることになるため運気の流れが乱れ、家族内のトラブルにつながると言われています。鬼門や裏鬼門にある分には問題ないため、階段は北東などに設置するのがおすすめです。
キッチンが西や南西、北にある
キッチンは、日が沈む方位である西や南西を避けるのがよいと言われています。エネルギーが衰退していく方位のため、家族の食事を作るキッチンにはふさわしくないと考えられています。また、寒さが厳しい北も避けたほうがよいとされています。
まとめ
家相とは、方位や間取りから運気の良いことと悪いことを鑑定するものです。風水や占いと同じように思われることもありますが、家相は日本の生活様式に合わせて独自の発展を遂げています。とくに重要なのが鬼門と裏鬼門、正中線と四隅線です。家相がいい設計と悪い設計があるため、参考にするとよいでしょう。
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