家の方角とは？方角別のメリット・デメリットや設計での対策を解説

土地探しや家づくりの際に日当たりを気にする方は多くいます。そのために考えなければいけないのが、家の方角です。しかし、家のどの部分の向きを方角というのか、どの方角がいいのか、分からない方もいるかもしれません。そこで今回は、家の方角について解説します。

家の方角とは

Point 土地に面する道路の方角のこと

家の方角とは、土地に面する道路の方角のことを言います。例えば、南側に道路がある場合、家の方角は南向きです。

南向きがベストではない？家の方角別メリット・デメリット

Point 方角別のメリット・デメリットを考えて、生活スタイルや好みに合った土地を選ぶ

日本では、太陽は東から昇り、南の空を通った後に西に沈みます。そのため、一般的に南向きの部屋は、日中に太陽の光が差し込むため、良いとされています。

しかし、南向きの部屋であっても、周辺環境によっては、日当たりが良くないこともあります。例えば、周囲に日差しを遮りそうな建物がある場合、方角に関係なく日当たりが悪くなってしまいます。

そのため「南向き」という言葉だけでは良い土地だと判断できません。そこで、方角別のメリット・デメリットを解説します。

南向きのメリット・デメリット

メリット

・日照時間が長いため、明るさや暖かさを確保しやすい

・洗濯物が乾きやすい

・照明や暖房を付ける時間が減り、電気代を節約できる

デメリット

・直射日光で、床や壁、家具などが日焼けする

・夏場は室温が高くなる

南向きの部屋は最も日照時間が長く、夕方頃まで室内が明るく、暖まりやすいです。日中の在宅時間が長い方や寒さが苦手な方は、快適に過ごしやすいでしょう。また、洗濯物がよく乾くため、洗濯回数が多い家庭にも向いています。

北向きのメリット・デメリット

メリット

・夏でも涼しく、冷房代を節約できる

・床や家具が日焼けしづらい

デメリット

・室温が上がりづらく、暖房代がかかる

・日当たりによっては湿度が上がりづらく、結露やカビが発生しやすい

北向きは、日照時間が短く、日差しが当たりづらいため、洗濯物が乾きにくいです。しかし、日差しが弱い分、夏でも涼しく過ごしやすく、床や家具が日焼けしづらいです。

東向きのメリット・デメリット

メリット

・朝から日当たりが良く、朝日を浴びて目覚めることができる

デメリット

・正午を過ぎると部屋が暗くなるため、日中でも照明をつける必要がある

・日中は室内の温度が上がりづらく、冬や夜は寒い

東から昇った太陽の光により、朝から洗濯物がよく乾いて冬でも室内が暖かくなりやすいです。しかし、午後から日が陰ってしまうため、室温が下がり、照明が必要になることもあります。朝型の生活スタイルの方や暑さが苦手な方にとって住みやすい方角です。

西向きのメリット・デメリット

メリット

・西日が入るため、午後から夕方にかけて明るく、暖かい

・西日が当たる物干し場の場合、午後に干しても洗濯物が乾きやすい

デメリット

・朝は日差しが弱く、部屋の中が暗くなりやすい

・西日が強いため、夏は暑い

・天気の悪い日は昼間でも照明が必要になる

西向きは、午後の日当たりに恵まれていますが、夏は西日が強いため、眩しく感じ、室温が上昇します。夜型の生活スタイルの方や日中は外出することが多い方に向いています。

なお、2辺が道路に囲まれている土地もあり、それは「角地」と呼ばれます。日当たりや風通しが良いため、価格が上がることが多いです。角地については「角地に注文住宅を建てるメリットとは？方角による違いも解説！」を参考にしてください。

希望の方角ではない場合、設計などで対策が可能

Point 日当たりが悪くても照明や内装などにこだわり、太陽の光を取り込むと調整できる

土地を選ぶ際は、様々な条件を考慮しますが、希望の方角の土地があるとは限りません。明るさが足りないことや壁の日焼けが気になることなどがありますが、設計などで対策が可能なこともあります。

照明を工夫して明るさを調整する

照明の種類を工夫すると良いでしょう。例えば、LED照明は部屋全体を均等に明るく照らし、蛍光灯に比べて消費電力が少ないため、電気代が節約できるメリットがあります。

また、配置にもこだわり、天井の照明以外にも、間接照明や床置き照明を組み合わせたら、より部屋が明るくなります。

日当たりが悪いなら光を取り入れやすくする

日当たりが悪いなら、より太陽の光を取り入れるような工夫をしましょう。例えば、窓を大きくしたり配置をこだわったりすることをおすすめします。他には、吹き抜けにして天窓から採光する方法や小さな窓を多めに設置する方法などがあります。

また、中庭を作ると自然光も入り、風通しも良くなります。中庭については「中庭のある家の間取りは？メリット・デメリット、設計時の注意点を解説！」を参考にしてください。

内装やインテリア、庭、ベランダで工夫する

内装やインテリア、庭、ベランダは光を反射する効果がある白色で内装やインテリアをまとめると、部屋全体を明るく見せることができます。

さらに、鏡面加工の家具やインテリアを置けばより明るさを感じられるでしょう。他には、採光カーテンを設置して光を取り入れて部屋に拡散すると日当たりが悪くても部屋が明るくなります。

庭は光を反射しやすい白砂や玉砂利を敷くと、自然で柔らかな光を家に取り入れることができます。また、ベランダの大きさや配置は工夫することで洗濯物が乾きやすくなることもあります。

まとめ

家の方角とは、土地に面する道路の方角のことです。一般的に、南向きが良いとされていますが、直射日光で、床や壁、家具などが日焼けし、夏場は室温が高くなるというデメリットがあります。方角別のメリット・デメリットを考えて、生活スタイルや好みに合った土地を選ぶと良いでしょう。

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