建売住宅にはどんなデメリットがある?メリットと対比して注文住宅とどちらにすべきかよく検討を!


念願のマイホームを購入しようと決めたとき、まず「建売住宅を買うか、注文住宅を建てるか」で悩みますよね。建売住宅には、注文住宅にないメリットとデメリットがあります。それらを具体的にチェックし、自分たちが購入すべきは建売住宅か注文住宅かをじっくり検討してみてください。

建売住宅とは

Point 建売住宅は土地と住宅がセットになっている!

建売住宅とは、土地とセットで販売されている住宅のことです。住宅自体はすでに建築が終わっている場合が多いですが、最近では建築中の段階で販売が開始するケースもあります。

建売住宅の例として、のぼりが立っている新築の一戸建て住宅を見かけたことはありませんか。もしくは、一か所に同じデザインの住宅が密集している分譲住宅がイメージしやすいかもしれません。購入者の希望が反映されているわけではなく、決まった規格のものが建ち並んでいます。

建売住宅のデメリットとは?

Point 建売住宅は自由度が低く、入居者が住宅に合わせなくてはならない!

建売住宅に向いている人、向いていない人がいます。人によってはデメリットと感じる部分があるので、購入前にしっかり確認してください。

1.間取りやデザインが変更できない

建売住宅の最大のデメリットは、間取りや仕様が自分で決められないことです。これから何十年も暮らす家に対し、希望を取り入れることができません。

建売住宅は標準的な、個性のない間取りとデザインになっています。例えば「対面式の広いキッチン」「20畳のリビングと続いている8畳の和室」「寝室のクローゼットには無垢の木材を取り入れたい」など考えていても、その一部を満たす住宅は簡単に見つかるかもしれませんが、自分たちの希望条件がすべて当てはまる建売住宅を見つけるのは至難の業です。

結果、高いお金を支払うにもかかわらず、どこか大きく妥協しなくてはならないということがほとんどです。もちろんリフォームをするという手はありますが、余計にコストがかかることを鑑みると、初めから注文住宅を購入した方が満足度も高くなると考えられます。

また、バリアフリーを徹底したいといった場合も建売住宅ではしきれません。外から家の敷地に入るとき、庭から室内に入るとき、部屋を移動するときなど、段差をなくしスムーズな移動を実現したい場合は、細かい点まで希望を出せる注文住宅がおすすめです。

2.設備グレードがあまり高くない

建売住宅はコストの安さを売りにすることが多いため、建築資材もキッチンなどの設備も最高級のグレードのものを使っていることはほとんどありません。特別低いわけではないものの、価格を抑えるために手ごろなものを利用しています。間取りやデザイン同様、購入者が希望を出せないため妥協が必要です。

3.周りにほとんど同じ物件が建っている

建売住宅の中でも分譲住宅の場合、まとまった敷地に同じような物件がいくつも建っています。統一感があるという見方もできますが、個性を出したい方にとっては好ましくないでしょう。

4.土地状態が判断しにくい

すでに建築が終わっている建売住宅の場合、その土地の状態を自分の目でチェックすることができません。注文住宅の場合は土地を探す中で専門的な調査を入れますが、建売住宅はそれが出来ず、耐震性や耐久性の面でどのくらい信用できる土地かわからないまま暮らすことになります。

地盤の強度については土地の名前を調べたり旧地図を見たりすることである程度の予測は可能ですが、個人でのリサーチには限界があります。購入する前に担当者から資料を提示してもらったり、気になる方は住宅診断を受けたりすることがおすすです。

5.他人が出入りしている

建売住宅が完成すると、早く販売するために多くの見学者を集めます。つまり、一番に見学をしてその場で契約を決めない限り、他人が何人も出入りした家に住むことになります。

一戸建て住宅の場合は特にセキュリティの面で慎重になる方も多く、どこに窓があり、どんな鍵がついていて、間取りはどうなっているかなどが、誰でも知ることのできる家に住むことが心配だという意見もあります。

6.オプションをつけると高額になる

建売住宅にもよりますが、建物本体の販売価格が安い場合、必要な設備が含まれておらずオプション扱いとなっていることがあります。例えばカーテンレールや網戸、テレビアンテナ、表札など、暮らしに最低限必要と思われるものも物件によっては別途料金がかかる場合も。また、食洗機やハンガーパイプ、防犯シャッターなど、あれば快適というものもすべて、オプションとして別途料金設定されていることが多くあります。

そして、このオプション料金は相場より割高な設定となっていることが多いのです。これでは、建売住宅のメリットである「安い」という点を活かしきれません。

 

建売住宅のメリット

Point 建売住宅は費用を抑えたい方や、入居までの時間と手間を省きたい方におすすめ!

建売住宅は注文住宅では得られないメリットもあります。

1.コストを抑えられる

建売住宅は多くの場合、決まった資材、決まった間取りの住宅をいくつも建築します。そのため同じ資材をまとめて仕入れられたり、デザインにかけるコストを小さくしたりと、あらゆる面で費用が抑えられています。

似たような条件の建売住宅と注文住宅を比較すると、多くの場合は同じエリアであっても建売住宅の方が安く購入できます。

2.実際に見学してから契約できる

建売住宅は実際に建っている家の中を見学してから契約します。そのため「建った家を見たら、頭の中のイメージと違っていてがっかりした」という失敗が避けられます。

特に壁紙や床などは小さなサンプルを見ても想像しにくく、もっと別のものにすればよかったと後悔する方も少なくありません。建売住宅なら、それらを自分の目で見て確認してから契約できます。

3.すぐに入居できる

建売住宅は注文住宅に比べて工期が短いですし、すでに建築が終わっている物件であれば手続きさえ済ませればすぐに入居できます。また、土地と住宅を同時に購入できるため、それぞれの手続きをする必要がなく手間も最小限です。

家庭の事情や仕事の都合でなるべく早く引っ越したいという方は、建売住宅の購入がおすすめです。

4.土地費用と建物費用をまとめてローンが契約できる

注文住宅の場合、土地費用と建物費用を分けて払わなくてはなりません。建物費用は住宅ローンとして支払いますが、土地費用はつなぎローンとなることが一般的です。つなぎローンとは土地購入費として先行して受けられる融資ですが、金利が高いというデメリットがあります。建売住宅であればつなぎローンが不要で、まとめて支払うことができます。

5.手間と時間がかからない

注文住宅は土地選びから間取り、デザインなど、すべてを自由に決められる分、考えなくてはならない項目が大量にあります。知識のない方がゼロから考えることは大変です。家についての勉強をしたり、色々なサンプルを取り寄せて比較したりと、時間がかかります。

しかし建売住宅はすべてが出来上がっているため、これらを考える必要はありません。自由度が低い分、手間と時間をかけずに家を購入できます。

 

 

建売住宅購入に向かない人とは?

Point こだわりが強い方は注文住宅がおすすめ!

以下の特徴に当てはまる方は建売住宅にこだわるよりも、他の選択肢を含めた検討をおすすめします。

1.間取りにこだわりたい人

一般的な標準仕様の間取りではなく、「自分たちならではの、こんな間取りの家に住みたい」という理想が具体的にある方は、建売住宅の購入は向いていません。個室の数や水回りなどの位置、窓の数や向きなどが指定できる注文住宅がおすすめです。

2.ハイグレードな設備をつけたい人

ほとんどの建売住宅は平均的なグレードの設備がついているため、ハイグレードなものを求める場合は建売住宅ではない方がよいでしょう。また、最高レベルの耐震性や耐火性、断熱性を求めている場合も、一般的に建売住宅ではあまり使われない資材が必要になるため、注文住宅の方が向いています。

3.施工中の様子を確認したい人

様々な書籍やネットにおいて「建築施工中の家を見学して、このポイントをチェックした方がいい」といった意見があります。完成してしまえば基礎部分などを見られるチャンスはなくなるので、住む家を信頼するためにも自分の目でチェックしたいという方は多いです。そうした方は、建築が終わってから販売される建売住宅の購入は向いていません。

4.土地を持っている人

すでに土地を持っている人や、親族から土地を相続する人は、あえて建売住宅を購入する必要はありません。土地代金がかからないとなると、間取りや設備にこだわっても予算オーバーせずに家を建てられる可能性が高くなります。

お持ちの土地が通勤・通学しやすいかどうか、近隣施設に何があり、住みやすい環境かどうかなど、総合的に判断してみてください。

建売住宅が向いているか、注文住宅がよいか、しっかり検討しよう

建売住宅にはメリットもデメリットもあります。注文住宅と比較して、どんな点が優れていて、どんな点が劣っているのか、すべて理解してから購入してください。もし、自分自身で決めきることが難しい場合、オンライン相談サービスをご利用ください。どのような家を求めているのか、専門のアドバイザーがヒアリングし、第三者の立場からお話することができます。

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