コーポラティブハウスとは?メリットやデメリット、探し方などを解説
家には様々なスタイルがあり、中には「コーポラティブハウス」を選ぶ方もいます。しかし、コーポラティブハウスは日本ではあまり馴染みのある言葉ではありません。そこで今回はコーポラティブハウスのメリット・デメリットや探し方などを解説します。
コーポラティブハウスとは
Point 複数人の入居者で共同で作っていく集合住宅のこと
コーポラティブハウスとは、入居を希望する人達が組合を作り、共同で家づくりを行う集合住宅のことです。
「コーポラティブ」という言葉は、「共同の」「組合の」という意味を持っています。コーポラティブハウスは、イギリスが発祥で、欧米では広く普及しています。
土地の取得から共有部分の設計や工事に至るまでの工程を共同で行い、専用部分は自由度が高くなっているのが特徴です。
それぞれの専用部分ごとに担当設計者が付き、入居者の希望条件を実現していく形が多いため、コーポラティブハウスは集合住宅でありながら、自分の好みを反映させられる注文住宅のような側面も持ち合わせています。
コレクティブハウスとの違い
コーポラティブハウスと混同しやすい言葉として「コレクティブハウス」があります。コレクティブハウスとは、1つの家を複数の世帯で共有し、助け合いながら生活するもので、基本的に賃貸住宅となっています。「コレクティブ」は「集合的な」「共同の」という意味を持っています。
コレクティブハウスは、1970年代にスウェーデンやオランダなどで誕生しました。そこから徐々に各国に広まり、数としては多くありませんが日本にも普及しています。
コーポラティブハウスとコレクティブハウスは、1つの建物を何人かの入居者で共同で所有する点では同じですが、コーポラティブハウスは基本的には一から家を作ることから始まり、長期間住むことを前提として考えている一方で、コレクティブハウスは賃貸として借り、引っ越しも比較的容易という違いがあります。
シェアハウスとの違い
共同で住むことからシェアハウスと混同されることもありますが、共有部分の持ち方に違いがあると言えます。
コーポラティブハウスは、作り方によっては専用部分にお風呂やキッチンなどのシェアハウスなら共有するものを作ることもできます。そのため、コーポラティブハウスは、よりプライバシーを守れるようになっています。
コーポラティブハウスのメリット
Point 低予算で設計の自由度が高く、親密なコミュニケーションを図れる
コーポラティブハウスのメリットを3つ紹介します。
低予算で建築できる
コーポラティブハウスは、基本的には入居希望者が揃った段階から、設計が開始されます。そのため、モデルルーム運営や広告などの費用をかける必要がありません。その分、低予算で建築できます。
注文住宅の感覚で集合住宅を建てられる
ハウスメーカーや工務店などと打ち合わせをして理想的な住まいを検討できます。一般的には集合住宅で実現するのは難しいような窓の位置などのこだわりも叶えることができます。
入居者同士のコミュニケーションが取りやすい
共同で集合住宅を作るため、自然と話し合う機会が増えます。その結果、コミュニケーションが取りやすくなり、安心感のある近所付き合いを期待することができます。
コーポラティブハウスのデメリット
Point 売却が困難、人間関係が関わるなど懸念点は様々
次に、コーポラティブハウスのデメリットを3つ紹介します。
打ち合わせが多くなる
建築にあたって住宅メーカーと打ち合わせをすることになりますが、コーポラティブハウスの場合はその他にも全体のルールについて話し合うといった入居者同士で顔を合わせる機会が出てきます。
低予算で自由度が高いメリットがありますが、家やコミュニティを作る過程も楽しめるかどうかが重要になってきます。
人間関係が上手くいくとは限らない
一般的な戸建てやマンションよりも他の世帯と親密な関係になるコーポラティブハウスは、助け合いや安心感が生まれることが多いです。しかし、その一方で、距離が近くなるため人間関係が上手くいかなかった場合は、住みづらさを感じる恐れがあります。
売却するのが難しい
コーポラティブハウスは、日本ではまだまだ主流にはなっておらず、また専用部分を個性的なデザインや間取りにした際、売却するのが難しいこともあります。
スタンダードな分譲マンションより買い手がつきにくいため、査定価格が下がってしまうこともあります。
コーポラティブハウスの探し方
Point 主流はコーポラティブハウスを手がける会社に登録する
コーポラティブハウスの探し方をご紹介します。
コーポラティブハウスを手がける会社に登録する
主流の方法としては、コーポラティブハウスを手がける会社に登録してプロジェクトに参加する方法があります。
一から作る段階から参加できるため、コーポラティブハウスのメリットを存分に享受できるでしょう。
数は多くありませんが、コーポラティブハウスを専門的に扱っている会社があります。登録するメリットとしては、土地の取得から設計、工事業者の選定、各種の手続きまで、しっかりサポートしてくれる点が挙げられます。専門知識や経験を持つため、信頼して任せることができるでしょう。
一方、デメリットとしては入居者だけで話し合って決めるよりも、コーディネート料が追加される点が挙げられます。会社に依頼するため、その分の金額と受けられるメリットを考えて判断する必要があるでしょう。
プロデュース型
基本的に企画や募集をメインとし、入居者が集まったら住宅メーカーに任せるスタイルの会社があります。住宅メーカーの特色が現れやすいため、過去にどのような家を建ててきたのか確認する方が良いでしょう。
例えば、好みの住宅メーカーがあり、家づくりの過程をなるべくプロに任せたい場合におすすめです。
コーディネート型
一方、コーディネート型は、入居者の要望を聞き入れながら土地の取得や設計、工事業者の選定など、様々なプロセスをコーディネートしてくれるスタイルの会社です。
プロに依頼するプロデュース型に比べて、コーディネート型は時間や知識が必要になりますが、より自分好みにできたり要望を細かく実現できたりします。時間に余裕があり、コーポラティブハウスを作る過程も楽しみたい方におすすめです。
他の入居者と一緒に一から作る
コーポラティブハウスを手がける会社に依頼せず、自身や友人、知人など他の入居者と一緒に一から作る方法も考えられます。入居者の中に建築家やコーポラティブハウスに詳しい方がいれば実現可能です。
中古を買う
物件自体は多くありませんが、根気よく探せば中古を買うこともできます。ただし、コーポラティブハウス全体を買うとなると、敷地が広く高額になるため、あらかじめ他の入居者も募っておくと良いでしょう。
まとめ
コーポラティブハウスは、日本ではまだあまり馴染みがないかもしれませんが、一から作る場合、低予算で設計の自由度が高いという魅力がある集合住宅です。
コーポラティブハウスで良い人間関係を築けられると助け合える心地良さを感じられるでしょう。
コーポラティブハウスに住みたいなら、一般的には専門知識を持ったプロに依頼することが多いです。土地取得から設計、建築業者の選定まで全て任せることができます。
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