注文住宅の見積もりで注目すべきポイント。タイミングや比較検討のコツなどを解説


住宅購入において欠かせないのが、見積もりを取ることとその内容の確認です。しかしながら、見積もりを取る適切なタイミングや取る前に決めておくことなど、詳しく把握できていない方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回は注文住宅の見積もりについて必要な事前準備や書かれている内容の解説、複数社から見積もりを取ったときの比較ポイントなどをご紹介します。

 

注文住宅の見積もりを取るタイミングと事前準備

Point より精度の高い見積もりを作るため事前準備が重要

 

理想の注文住宅を建てるためには、「どんな家にしたいか」をきちんと反映した見積もりをとり、参考にしながら計画を進めていくことが重要です。

 

特に「全体でかかる費用が予算に見合っているか」は見逃せない要素です。見積もりはその費用を購入決定前に確認できる資料になりますので、より詳しい見積もりを得ることが必要になります。

 

もちろん、計画が漠然とした状態で見積もりを取ることも可能ですが、詳細な見積もりを取るためにもハウスメーカーや工務店にきちんと要望を伝えられるように準備をしましょう。準備ができた状態が「見積もりを取るのに適したタイミング」と言えるでしょう。

 

事前準備として3つのポイントをご紹介します。

 

予算について考える

注文住宅は高額な買い物です。注文住宅において、予算は手持ち資金だけではすべてまかなえないことがほとんどのため、住宅ローンについても考慮する必要があります。

 

毎月いくらであれば返済できるのか、ボーナスのうちいくらを返済に充てるのか、返済期間はどのくらいにするか、などをきちんと考えておきましょう。その際はライフプランを踏まえ、子どもの教育費や老後資金なども念頭に置くことも重要です。

 

希望条件を明確にし、優先順位をつける

内外装のデザインや間取りの条件はもちろん、住宅にどのような機能性を求めるかなどは住宅建材を検討する上でも必要な要素です。そのため、建設費用全体に大きく影響します。

 

また、交通の利便性、日当たりや駐車場スペースの有無などの周辺環境も条件としてこだわるポイントとして挙げられます。立地に関わる部分ですので、もし建設土地が決まっていないならこういった条件も住宅メーカーに伝えておくべき要素になります。

 

しかし、すべての条件を満たした住宅を作れるとは限りません。そのため、希望条件には優先順位をつけておき、予算が見合わない場合などはどの条件をなくすか判断できるようにしておきましょう。

 

また、条件について一緒に住むご家族と認識のずれが起きないようにすることも忘れてはいけません。皆さんでしっかり話し合い、優先したい条件は何か、どんな家にしたいかをきちんとすり合わせておきましょう、

 

 

モデルハウスを見学する

モデルハウスを見学して生活するイメージを具体的に描くことも重要です。モデルハウス見学では、実際に間取りや内外装の質感を体験できます。理想のデザインや機能性があるか、自分の思い描く家づくりができるかをより実感できるでしょう。

また、複数社のモデルハウスを見学し、体験することでより比較検討がし易くなります。

 

 

見積もりの取り方

Point 2〜3社に絞ってから概算見積もりを依頼する

 

注文住宅を建てると一口に言っても、ハウスメーカーや工務店、建築事務所など、依頼先を自由に選ぶことができます。どのような注文住宅を建てたいかによって、見積もりの依頼先が変わってきます。

 

まずは2~3社に概算見積もり依頼をして選択肢を広げておきます。概算見積もりを正確に理解するのは専門知識がないとなかなか大変です。そのため、住宅メーカーや建築事務所などの担当者から細かい内容の説明を受けてください。そういった丁寧なサポートも含めて総合的に判断し、最終的に1社に絞ったら工事の詳細見積もりを依頼するという流れがおすすめです。

 

見積もりを取るときのポイント

Point 希望を明確に伝え、複数社から見積もりを取る

 

住宅メーカーに見積もりを依頼するときの3つのポイントをご紹介します。

予算・資金計画を明確に伝える

前述の通り、注文住宅の見積もりを取るときは予算や資金計画を明確に伝えることから始まります。希望に合った家づくりは大事ですが、あまりにも予算を度外視したプランの見積もりを取ってしまっても参考にするのは困難です。「この予算以上の金額は出せない」という基準を設けておくことで、住宅メーカーもプランを提示しやすくなります。

 

優先したい条件は何かを伝える

リビングを広くとりたい、木の温かみを生かした家づくりをしたい、などの希望条件に優先順位をつけて伝えましょう。予算オーバーになったときに何を削るか判断しやすくなり、住宅メーカーも予算に合わせた新たなプランを提示してくれる可能性が高まります。「ここは特にこだわりたい」という条件を予めきちんと示していれば、住宅メーカーも配慮して計画を進めてくれるでしょう。

 

複数の住宅メーカーに見積もりを依頼する

依頼する住宅メーカーは、はじめから1社だけに絞るのではなく、まずは2~3社から概算見積もり依頼をして選択肢を広げておきましょう。

 

その中で良いと思ったところにさらに具体的な概算見積もりを依頼し、最終的に1社に絞ったら工事の詳細見積もりを依頼するという流れがおすすめです。

 

もちろん、見積もりは取れば取るほどよいというわけではありません。見積もりから得られる情報が多ければそれだけ情報の精査が必要になり、見積もりを取った数だけ住宅メーカーとの打ち合わせも必要になります。

あまりにも多くの住宅メーカーに見積もりを依頼するとスケジュール調整も難しくなってきますので、自分で余裕を持って管理できる量を取るようにしましょう。

 

見積もり項目の解説

Point 見積もり項目は「建物本体工事費」「付帯工事費」「諸費用」の3つ

 

見積もり項目は、「建物本体工事費(本体価格)」「付帯工事費(別途工事費)」「諸費用」の3つに分けられていることがほとんどです。それぞれについて解説します。

建物本体工事費

建物本体工事費は、家そのものにかかる費用のことで、見積もり全体の7~8割の金額を占めるものです。具体的には、仮設工事や塗装工事、内装工事、電気工事などがあります。

見積もりにある費用の明細には資材や工法などが書かれています。依頼した通りになっているか確認しましょう。

付帯工事費

付帯工事費は、建物本体工事費以外にかかる工事費のことで、土地の状況や住宅設備などによって変わってきます。たとえば、地盤改良工事費や既存建物の解体工事費、空調工事費、太陽光発電システムの工事費などがあります。

諸費用

諸費用は、金額としては見積もり金額の1割ほどを占めるもので、不動産取得税、登記費用、印紙税などがあります。

 

この諸経費は住宅ローンに含めることができず、現金払いとなることもあります。手持ち資金が少ない場合は、現金払いとなるのかどうか事前に確認しておきましょう。

 

見積もりの比較方法とポイント

Point 見積もりは同じ条件を伝えて比較する

 

複数の住宅メーカーの見積もりを比較するときは、あらかじめ提示する条件を同じにしておきましょう。住宅メーカーごとの建物の性能ランクの違いが分かりやすくなります。建物本体工事費の金額や内訳に注目しましょう。

 

たとえば、建物の性能として耐震等級や断熱性能、遮音性能などのランクを確認できます。そのほか、キッチンやトイレなどの設備のグレードも見ておきましょう。

また、希望条件を漏れなく満たしているかも確認します。すべてを満たせないこともあるので、あらかじめ優先順位を伝えておき、満足のいく内容か比較できます。

 

加えて、見積もりが変更されることがあるか聞いておきましょう。たとえば、地盤調査の結果、軟弱な土地であった場合は地盤改良工事が必要となります。こういった追加費用についても念頭に置いて計画する必要があります。

 

一報で、工夫することで見積もりが下がることもあります。たとえば、建物の形状をシンプルにしたり、床面積を減らしたりすることで建築費用が下がります。住宅メーカーは、価格帯の異なる設備を多数用意しているので、別の選択肢を提案してくれることもあります。

 

以上を踏まえながら予算内で希望条件を満たせる家づくりができそうな住宅メーカーを複数から選ぶことがポイントです。見積もり内容の項目が少なく、明らかに安い見積もりは注意が必要です。記載がないだけで後から追加されていく可能性もありますので気を付けましょう。

 

まとめ

注文住宅の見積もりは、より詳細な見積もりとなるよう予算や希望条件が明確化したときに複数の住宅メーカーから取るのがおすすめです。

注文住宅の希望条件については、必ず満たしたいことを整理してまとめましょう。もし土地が決まっていないなら、周辺環境や通勤・通学のしやすさなどを十分に考えたうえで住宅メーカーに相談できるとよいでしょう。

見積もり項目は、建物本体工事費・付帯工事費・諸費用の3つがあり、含まれていない項目がないか確認してください。記載がないだけで後から追加されていく可能性もあるため、見積もり内容の項目が少なく、明らかに安い見積もりは注意が必要です。

 

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