自然素材住宅とは?メリットやデメリット、費用感について徹底解説!


自然素材住宅とはどんな住宅なのでしょうか?メリットやデメリット、メンテナンスなど幅広くご紹介するので、「自然素材住宅が気になっている」という方は、ぜひ参考にしてください。

自然素材住宅とは

Point 自然界にある素材でつくられた家のこと!

 

自然素材住宅とは、化学物質を含まない自然界にある素材でつくられた家のことです。厳密な定義があるわけではなく、単に木を多く使った家を自然素材住宅と呼ぶこともあり、ハウスメーカーや工務店によってはどこまでを自然素材住宅とするかは異なります。また、天然住宅と呼ばれることもあります。

 

住宅で使用される自然素材の種類と特徴

 

Point 自然素材は様々で、調湿機能や耐久性などに優れている!

 

自然素材住宅では、漆喰、無垢材、珪藻土、リノリウム、石材、コルク材、セルロースファイバーなどが使われます。

漆喰

漆喰とは石灰石に石や砂、骨、麻などを混ぜたものです。日本では縄文時代から使用されている、歴史的な素材です。調湿効果があるため湿度の高い日本でも住み心地のよい家になり、消臭や遮音といった効果もあります。

 

また、長期間ほとんど見た目が変わらず、耐久性が高い点が特徴です。静電気をためないのでごみがつかず、汚れにくいことからも高い人気を誇っています。さらに、建築基準法で不燃材料とされるほど耐火性が高いです。

 

無垢材

無垢材とは、天然木から1枚の板に加工したものです。パイン、オーク、チーク、ウォールナット、アカシア、メープル、檜といった木が使われています。1枚ごとに色や模様が違い、経年変化するため、長い間味のあるデザインを楽しめます。

 

ナチュラルな風合いで、肌触りが良い点も特徴です。ダニやカビを抑える効果があり、アレルギーやぜんそくのリスクを下げることができます。天然の木は切られた後でも呼吸しているので、調湿効果も高く湿度が高い時は水分を吸収します。

 

珪藻土

植物性プランクトンで作られた珪藻土は、2000年前のギリシャですでに家づくりに用いられてきた、伝統的な素材です。珪藻土だけで使われるのではなく、漆喰などと混ぜて固められます。

 

最大の魅力は除湿効果が高いことで、家の湿気を吸い取ってくれます。消臭、脱臭効果があるのもポイントです。また、色を選ぶことができるので、デザインにもこだわりたい方におすすめです。耐火性も高く、もし燃え移りがあっても有害物質をほとんど発生させない点も魅力です。

 

リノリウム

リノリウムとは、亜麻仁油、石灰岩、木粉、松脂、コルク粉、天然色素を混合したものです。抗菌・抗ウイルス作用があり、発火温度が非常に高く耐火性に優れています。

 

有害物質を発生させないため、廃棄の際も土に還る非常にエコな素材です。

 

石材

海外にあるようなハイセンスな家をつくりたい方におすすめなのが、石材です。重厚感があり、ラグジュアリーな雰囲気を演出できます。見た目がよいだけでなく、耐火性と耐熱性にも優れ非常に高い耐久性を誇っています。

 

岩石は主に火成岩、堆積岩、変成岩の3つにわかれ、その中に多様な種類があります。家づくりに用いられるのは花崗岩や石灰岩、大理石などです。どんな石材があるか詳しく知りたい方は、住宅メーカーに相談してください。

 

コルク材

コルクガシの樹皮から作られ、独特の柔らかさがあるコルクは、他の自然素材に比べると滑りにくいため、高齢者や子どものいる家で人気です。クッション性が高く、長時間立ちっぱなしでも疲れにくいため、キッチンにコルク材を使うこともよくあります。

 

耐水性や防音性にも優れており、浴室の床や階段など、色々な部屋に適しています。厚みがあるほどコルクの特性が生きるため、3mm以上のものがおすすめです。

 

セルロースファイバー

セルロースファイバーは、天然繊維でできた断熱材です。新聞紙をリサイクルして作られており、非常にエコな素材です。他の断熱材と比べても圧倒的に断熱効果が高く、夏は涼しく冬は暖かい環境を保てます。

 

結露やカビを抑制できるほか、シロアリなどの害虫予防もでき、耐火性、防音性にも優れています。調湿効果があり、耐久性も高い素材です。

 

自然素材のメリット・デメリット

Point 耐久性やリラックス効果の面でメリットがあり、費用面でのデメリットがある!

 

自然素材にはメリットとデメリットの両面があります。どちらも理解したうえで、家づくりに活かしてください。

 

自然素材のメリット

 

シックハウス症候群の予防

シックハウス症候群とは、家の中で汚染された空気を吸い込むことで起きる、頭痛や目の痛み、鼻水、せき、吐き気といった症状です。原因や治療法などまだわかっていないことも多いですが、ダニやハウスダスト、揮発性化学物質が関係していると考えられています。

 

自然素材住宅は自然の素材が使われるため、シックハウス症候群を引き起こす化学物質とは無縁です。また、化学物質やダニなどが引き起こす様々なアレルギーなどを防ぐ効果もあります。

 

耐久性が高い

50年以上、100年以上前に建てられた古民家を活用した家やカフェなどからわかるように、自然素材を使った家は長い間維持することができます。定期的に手入れをすることにより、自分が建てた家を子どもや孫世代に受け継ぐことが可能です。

 

例えばビニールクロスの寿命は約10年と言われておりますが、自然素材の壁は接着剤を使っておらず、劣化しにくいです。仮にひび割れなどが起きても、小さいものならそこだけを塗るなど小規模な修繕で済みます。

 

調湿効果が高い

漆喰や珪藻土など、自然素材は調湿効果が高いものがほとんどです。日本は高温多湿で特に夏場は湿度が高くなりますが、気温や天候に左右されずいつでも過ごしやすい家をつくることができます。これにより、加湿器や除湿器、エアコンなどを使う機会が減り、光熱費削減にも繋がるでしょう。

 

リラックス効果がある

自然の中にいるとリラクゼーションできるという方は多いですが、その理由の一つに、においがあります。自然のにおいを感じることでストレスが軽減される方にとって、天然木などの香りは心が休まる効果を期待できます。

 

自然素材のデメリット

 

費用がかかる

人工的に作ることができない自然素材は、量に限りがあり価格が高くなります。費用面については、次の章で詳しく解説します。

 

傷や汚れがつきやすい

自然素材は傷や汚れがつきやすく、放置していると見た目が悪くなるだけでなく、家の腐食などにもつながります。例えば無垢材のフローリングは、合板フローリングよりも傷やへこみがつきやすいため、物を落とした時にダメージを与えてしまう可能性があります。

 

経年劣化する

丁寧に暮らしていても、木材などは年が経つにつれて劣化していきます。色が変わったりひび割れたり、そったり縮んだりします。家に負担がかかるものは修理が必要ですが、変色などは「味が出る」と捉えることもできます。画一的なデザインではなく、自然ならではの風合いを楽しんでみましょう。

 

デザインのバリエーションが限られている

自然素材は天然のものをそのまま使うため、どの素材でも柄やカラーバリエーションなどは限られています。例えばビニールクロスを使った壁ならビビッドな色や花柄など多種多様なものから選べますが、自然素材を使う場合、大きくデザインを変えることはできません。

 

自然素材にかかる費用

Point 自然素材は高い費用がかかるが人工素材と組み合わせてバランスが取れる!

 

コンクリートなどの人工物は、材料と機械さえあればいくらでも作ることができます。一方、自然素材は自然界に存在している量しか活用できません。その分、価格が高くなってしまう傾向にあります。

 

また、大半の住宅メーカーでは人工素材を標準仕様とし、自然素材をオプションにしていることもあり、選ぶと費用は高くついてしまいます。自然素材を取り扱うのは簡単ではないため、技術力の高い職人が必要になることもポイントです。

 

自然素材の仕入れに注力している住宅メーカーは割安で使えることもあります。自然素材を使った家づくりを考えているのであれば、住宅メーカー選びから始めましょう。

 

すべてを自然素材にするのではなく、リビングのフローリングを無垢材にして、子ども部屋はコルクのフローリングを使うなど、一部だけ取り入れることで、予算とのバランスが取れます。

 

自然素材住宅のメンテナンス

Point 自然素材住宅のメンテナンスはそれほど手間がかからない!

 

「自然素材住宅は、一般的な住宅に比べてメンテナンスが大変」というイメージを持っている方は多いです。たしかに定期的なメンテナンスは必要ですが、自然素材住宅がとりわけ大変ということはありません。

 

例えば無垢材であれば、フローリングワイパーなどでこまめに拭くだけで問題ありません。合板フローリングと違い、ワックスがけも不要です。

 

珪藻土の壁に汚れがついたら、消しゴムでこするだけで落とすことができます。ヒビが入ったら、水で濡らした後に珪藻土の粉を塗りこむと目立たなくなります。漆喰も消しゴムで汚れを落とすことができ、色の濃いシミが付いた場合はサンドペーパーで削る方法もあります

 

まとめ

自然界に存在する素材を使った自然素材住宅は、シックハウス症候群を防いだり、調湿効果が高かったりと、様々なメリットがあります。見た目にも優れ、ナチュラルな雰囲気が好きな方には特におすすめです。費用面や経年劣化などのデメリットもありますが、工夫次第で快適な家づくりは可能です。

 

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